Shopifyで商品の予約販売を導入したいと検討中の方も多いのではないでしょうか。予約販売ができれば在庫リスクを減らして、効率よく売上アップを目指せます。
本記事では、Shopifyで予約販売をする方法や予約販売のメリット・デメリットを解説します。Shopifyで使える予約販売アプリも厳選して紹介しているので、参考にして予約販売をはじめましょう。

目次
Shopifyで予約販売する2つの方法
Shopifyで予約販売ができるか疑問に感じている方も多いかと思います。Shopifyでの予約販売は可能で、予約販売をする方法には下記の2つがあります。
- 予約販売機能が備わっているテンプレートを使用する
- 専用アプリをダウンロードする
Shopifyで予約販売機能を導入する方法をくわしくご紹介します。
1. 予約販売機能が備わっているテンプレートを使用する
予約販売機能が備わっているShopifyテンプレートを選ぶ方法です。
テンプレートとは、Shopifyが提供するデザインテンプレートです。Shopifyには有料と無料のテンプレートが豊富に用意されており、気になるテンプレートを追加して使用できます。テンプレートを選ぶ際に予約販売機能付きのものを選択すれば、既存のテンプレートを切り替えるだけで予約機能が使えます。
ただし、テンプレートを変更することで、項目/ボタンの配置や表示位置、利用できる機能が変更されます。そのため、視認性や顧客の操作性が変わってしまうことには注意が必要です。
2. 専用アプリをダウンロードする
予約販売機能が導入できるアプリをダウンロードする方法です。
Shopifyには拡張機能として、さまざまなアプリが用意されています。スマートフォンのアプリと同じように、必要なアプリをダウンロードして有効化するとShopifyに機能を追加できます。
予約販売機能を追加できるアプリも存在するため、ダウンロードするだけで現在のECサイトに予約販売機能を実装が可能です。
テンプレートを変更するとECサイトの機能やデザインに影響が出る可能性もあります。しかし、アプリの導入なら現在のECサイトに影響を及ぼすことなく、簡単に予約販売機能を追加できます。
Shopifyで予約販売をする4つのメリット
Shopifyで予約販売ができることを把握したところで、気になるのはShopifyで予約販売を行うメリットです。ここでは、Shopifyで予約販売をする4つのメリットをご紹介します。
Shopifyで予約販売を上手に活用すると、ECサイトの収益アップや今後のマーケティング戦略につなげられます。なぜ、Shopifyでの予約販売が注目を集めているのか、チェックしてみてください。
1. 在庫リスクを減らせる
ECサイトは思うように商品が売れないと、大量の在庫を抱えることになります。在庫を抱える主なリスクは下記の3つです。
リスク要因 | リスク詳細 |
商品の販売タイミングを逃す | トレンド感のある商品や賞味期限のある商品は、販売タイミングを逃すと廃棄や値引き販売をすることになります。 |
保管スペースが必要 | 在庫が増えれば増えるほど、在庫を保管するスペースが必要です。在庫管理も複雑化し作業効率の低下や余分なコストの発生につながります。 |
商品の劣化 | 商品によっては、長期保管に向かないものがあります。保管期間が長くなると商品が劣化し、廃棄につながる可能性があります。 |
在庫を抱えるリスクに共通することは、ECサイトの収益低下を招くことです。廃棄や値引き販売が増えると、その分収益が減少します。
また、在庫管理スペースや人材の確保が必要になると、余計なコストが発生するでしょう。つまり、安定して収益が得られるECサイトを運営するには、在庫を減らすことが重要なのです。
予約販売にすると予約注文を受けてから仕入れができるため、妥当な仕入れ数量が把握できます。あらかじめ販売数がわかっているので、過剰な在庫を抱える心配がありません。
2. 商品やサービスの妥当性をリサーチできる
自社で商品の仕入れや企画をしている場合には、新商品の発売に多大なコストがかかります。売れない商品を開発し続けていると、ECサイトの収益が確保できなくなるでしょう。
予約販売を導入すれば、明確な予約数が出るのでニーズがあるのか商品の妥当性をリサーチできます。予約商品を見た顧客の声を把握することもできて、反響を感じることも可能です。
机上の空論ではない顧客のリアルな声がわかるので、市場の声を取り入れた商品企画や商品開発がしやすくなります。ECサイト運営には顧客の心を掴む長期的な戦略が欠かせないからこそ、今後のマーケティングに活用できる点は予約販売の大きな強みです。
3. 顧客の機会損失を防げる
予約販売は、商品が欲しい顧客へ確実に販売ができます。通常販売では人気商品や注目されている商品は、品切れや在庫切れを起こすかもしれません。
商品が販売できない場合に、本当は商品が欲しかったのに買えない顧客が出てしまうことで顧客満足度の低下や機会損失につながります。とくに、品切れや在庫切れによる機会損失は、ECサイトの収益を大きく左右します。
例えば、5,000円の商品が品切れとなり、商品を購入したかった顧客が10人いたとします。その結果、50,000円の売上ダウンになってしまうのです。後日、商品を再入荷したとしても、10人の顧客が全員購入してくれるとは限りません。
予約販売を導入することで、商品を欲しい顧客全員が確実に購入できる体制を作ることで、顧客の機会損失を防ぎ結果的にはECサイトの収益アップを叶えます。
4. 商品に付加価値をつけられる
ECサイトでは、他サイトの商品やサービスとの差別化が重要です。自社のECサイトでしか購入できない商品があれば購入の囲い込みが可能で、リピーター獲得や収益アップにつながります。
予約販売は、商品に付加価値をつけたいときにも有効です。たとえば、予約期間内に予約をしなければ再販を行わない条件で予約販売を行ったとします。この条件では一度の予約期間を逃すと、二度と購入できないかもしれない特別感が大きな付加価値となるのです。
商品によっては下記のような工夫を行うことで、予約販売の付加価値を最大源に活用できます。
- 予約販売でしか手に入らない限定カラーを作る
- 予約販売限定で商品にシリアルナンバーを入れる
- 予約販売で購入した顧客限定の割引を行う
このように、予約販売は商品やサービスを魅力的に見せる手段としても使えます。
Shopifyで予約販売をする2つのデメリット
Shopifyの予約販売にはメリットがある一方で、もちろんデメリットもあります。Shopifyで予約販売をするデメリットとしては、下記の2つが挙げられます。
- 予約販売システムを構築する必要がある
- トラブルがあった場合に対応が手間となる
Shopifyでの予約販売を検討するときに知っておきたいポイントなので、ぜひチェックしてみてください。
1. 予約販売システムを構築する必要がある
Shopifyで予約販売をするにはテンプレートやアプリをダウンロードして、予約販売を開始するための設定が必要です。テンプレートやアプリのダウンロード自体は簡単ですが、細かな設定や構築には専門的な知識を要する場合があります。
御社に最適な設定ができないと予約販売の管理がしにくくなったり、予約販売画面の視認性が弱くなったりする可能性もあります。
また、現在テンプレートやアプリは日本語でのサポートに対応していないことも多いために、基礎的な知識がないと理解しにくいかもしれません。
2. 新たな業務が発生するので手間や労力がかかる
Shopifyで予約販売を開始することで、新たな手間と労力がかかります。予約販売にかかる手間としては、下記が考えられます。
- 通常販売とは区別をして予約販売の出荷状況や配送状況を管理する業務
- 予約販売商品にトラブルがあった際のサポート業務
- 予約販売の製造・発注を管理する業務
今までの業務に追加して新たな業務が生まれるために、ECサイトの規模によっては新たに人材を確保する必要があるでしょう。
また、予約販売を開始する前に仕組み作りや業務の振り分けをしておかないと、通常販売業務に支障をきたす可能性があります。
Shopifyで使える予約販売アプリ4選
Shopifyで予約販売を開始する際には、予約販売アプリの活用がおすすめです。ここでは、Shopifyで利用できる予約販売アプリを厳選してご紹介します。
アプリの特徴や料金をまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
予約販売アプリ
「予約販売アプリ」は、日本語対応のアプリです。株式会社ハシゴが運営しており、サポートを含め日本語に対応しているので安心して使えます。
商品ページに「予約する」ボタンが設置され、簡単に予約販売を開始できる点が特徴です。視認性が高く、予約販売商品と通常商品をしっかりと区別できます。
また、予約販売商品と通常商品の同時購入を制御できる機能も備わっているので、配送や在庫管理などのバックエンド業務を効率よく行える仕組みが構築できます。
利用料金と概要は以下のとおりです。
利用プラン | 利用料金 | プラン概要 |
通常プラン | 19.99ドル/月 (7日間の無料トライアル有り) | ・商品の予約販売化 ・商品ページのボタン変更 ・スマートフォンなどのモバイル対応 ・予約販売商品と通常商品の同時購入を制御 |
Timesact
「Timesact」は、予約販売を実施する多様なシチュエーションに対応できる点が大きな魅力です。単に予約販売ボタンを設置するのではなく、下記のような細かな設定ができます。
商品が売り切れたときに自動で予約販売に切り替える
商品ページの特定商品のみ予約販売設定をする
予約販売数を制限できる
商品に合わせて柔軟に対応ができるため、戦略的な予約販売が可能です。無料プランでもすべての機能を利用できますが、月間の予約件数によっては有料プランでしか対応できないため、4つのプランを比較して検討してみてください。
利用料金と概要は以下のとおりです。
利用プラン | 利用料金 | プラン概要 |
無料プラン | なし | ・10件までの先行予約に対応 ・Eメール&チャットサポート(24時間以内の対応) |
5ドルプラン | 4.75ドル/月 | ・月間10件の予約注文に対応 ・Eメール&チャットサポート(12時間以内の対応) |
9ドルプラン | 8.55ドル/月 | ・月間25件の予約注文に対応 ・Eメール&チャットサポート(8時間以内の対応) |
14ドルプラン | 13.30ドル/月 | ・月間50件の予約注文に対応 ・Eメール&チャットサポート(6時間以内の対応) |
Pre‑Order Manager
「Pre‑Order Manager」は、カテゴリー分けや予約数量をはじめとする細かな設定ができる予約販売アプリです。商品が品切れになった場合は自動で予約販売ボタンに変わるので、購入機会の損失を防げます。
ただし、日本語でのサポートには対応していないので、サポートを受けるには英語で対応する必要があります。
利用料金と概要は以下のとおりです。
利用プラン | 利用料金 | プラン概要 |
FREE プラン | なし | ・1商品の予約販売に対応 ・自動タグ付け |
UNLIMITEDプラン | 24.95ドル/月 | ・商品数無制限で予約販売に対応 ・予約販売でのディスカウント適用 |
PRIORITYプラン | 33.95ドル/月 | ・アプリのセットアップ支援 ・専任マネージャー |
Pre-order Now
「Pre-order Now」を使うと、「カートに追加」ボタンを「予約購入する」ボタンに自動切り替えができます。ボタンのテキストやデザインの変更が可能で、ECサイトに合うデザインにそろえられます。
また、「Pre-order Now」では通常商品と予約販売商品の同時購入ができて、顧客が購入しやすいところもポイントです。同時購入した商品は管理画面上に「Pre-order」というタグが付いて区別されているので、管理しやすくなっています。
利用料金と概要は以下のとおりです。
利用プラン | 利用料金 | プラン概要 |
無料 プラン | なし | ・1商品の先行予約販売に対応 ・混合カート警告 |
SHOPIFYベーシックプラン | 19.95ドル/月 | ・商品数無制限で先行予約販売に対応 ・コレクションページのバッジ ・事前注文割引機能 ・商品タグによる先行予約 ・クイックビューのサポート ・24時間年中無休の技術サポート |
SHOPIFYスタンダードプラン | 39.95ドル/月 | ・商品数無制限で先行予約販売に対応 ・コレクションページのバッジ ・事前注文割引機能 ・商品タグによる先行予約 ・クイックビューのサポート ・24時間年中無休の技術サポート |
SHOPIFY ADVANCEDプラン | 59.95ドル/月 (ShopifyPlusユーザー:99.99ドル/月) | 商品数無制限で先行予約販売に対応 ・専用のサクセスマネージャーサポート |
Shopifyの予約販売機能構築はランサーズに依頼
Shopifyで予約販売を開始するには、アプリやテンプレートをダウンロードし、ECサイト構築をする必要があります。
どちらもダウンロードだけなら簡単にできますが、長期的なECサイト運営を念頭に置くと利便性や視認性を向上させる設定がかかせません。
ランサーズには、Shopifyに特化した技術をもつランサーが多数在籍しています。
とくに、Shopify Japan社が提供する教育プログラム「Shopify Partner Boot Camp: Japan」の修了者が100名以上も在籍している点がランサーズの大きな強みです。
正しい知識と豊富な経験をもとに、Shopifyでの予約販売を実現します。ランサーズを活用すると以下のようなメリットがあります。
- 最短で即日依頼ができ短納期の依頼ができる
- 中間に事業者を介さず依頼できるためコストパフォーマンスが高い
- 少額から専門性の高いプロに依頼ができる
Shopifyの予約販売機能の構築や運営についてサポートを受けたい方は、お気軽にお問い合わせください。
ランサーズでShopifyの予約販売機能構築について相談する
Shopifyに予約販売機能を設けて売上アップを目指す
Shopifyに予約販売機能を導入すると新たな販売方法を追加できて、売上アップが目指せます。予約販売は在庫リスクの削減や付加価値の創出にもつながるでしょう。安定したECサイト運営をするためにも活用しない手はありません。
今回ご紹介したShopifyで使用できる予約販売アプリを導入して、自社のECサイトに予約販売機能を追加してみましょう。
予約販売機能の構築や設定方法で悩んだ場合は、Shopifyに特化した知識をもつランサーに相談してみてください。
