ネットショップの集客において、SEO対策は欠かせない施策のひとつです。一方でSEO対策がうまくいかず「自社メディアのページが上位表示されない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。適切な方法でSEO対策に取り組まなければ、時間やコストが無駄になってしまう恐れもあります。
本記事では、SEO対策でお困りの方のために、外部対策や内部対策、コンテンツSEOなど、具体的な施策について解説します。ぜひ最後までご覧ください。

目次
ネットショップにSEO対策が必要な理由
ネットショップにSEO対策が必要な理由は、収益を改善できる点にあります。ネットショップの主な集客方法として、以下の3つが挙げられます。
- メールマガジン
- ネット広告
- SEO対策
1. メールマガジン
メールマガジンは、リピーターの集客によく用いられます。少ないコストで集客できますが、ユーザーのメールアドレスを取得する必要があるため、顧客が少ない新規のネットショップで実行するのは困難です。
2. ネット広告
ネットショップの新規顧客の集客には、ネット広告がよく用いられます。広告を使用すれば、知名度の低い新規のネットショップでも効率的に集客できます。しかし、ネット広告を出稿するためには、広告費を支払いつづけなければなりません。単価が低い商品を扱っている場合、広告費を回収できない可能性もあります。
3. SEO対策
リスティング広告は入札制になっており、自社の広告を表示するためには、他社より入札額を高く設定しなければなりません。商品のジャンルによっては競争が激しく、露出が難しい場合もあります。SEO対策に成功すれば検索流入によるアクセスを、低コストかつ長期的に獲得できる可能性があります。
SEO対策のメリット
SEO対策には、2つのメリットがあります。
- 低コストで集客できる
- 長期的な集客効果が期待できる
1. 低コストで集客できる
SEO 対策は、自社のページを検索エンジンの検索結果ページで上位表示させるための施策です。上位表示に成功すれば、ネット広告のように毎月広告費を払いつづける必要はありません。SEO対策は、ネット広告と比較して低コストで集客できます。
2. 長期的な集客効果が期待できる
ネット広告の場合、広告費の支払いを止めてしまえば、まったく集客できなくなってしまいます。競合サイトの状況にもよりますが、1度上位表示に成功すると長期間自社のページが上位に表示されつづけるケースも少なくありません。SEO対策は費用対効果の高い集客手段なのです。
SEO対策のデメリット
先にSEO対策のメリットを紹介しましたが、デメリットも紹介しておきましょう。SEO対策のデメリットは以下の2つです。
- 広告と比べると集客に時間がかかる
- SEO対策には相応の手間がかかる
各デメリットについて詳しく解説しましょう。
1. 広告と比べると集客に時間がかかる
SEO対策の効果が現れるまでには、一定の時間が必要です。特に新規のネットショップの場合、自社のページが検索結果に表示されるまでに3ヶ月以上かかるケースも珍しくありません。SEO対策には、ネット広告のような即効性がないため、集客には時間が必要です。
2. SEO対策には相応の手間がかかる
SEO対策は、内部対策と外部対策の2つに分けられます。内部対策は、ネットショップの構造やコンテンツを最適化するSEO対策です。外部対策は、ほかのサイトからの被リンクを増やすための施策を指します。
近年のSEO対策では、内部対策が重視される傾向にあります。サイト構造の見直しやコンテンツを充実させるには、相応の手間がかかります。
メリット・デメリットを理解した上で、SEO対策に取り組むことが大切です。
ネットショップにおける5つのSEO内部対策
一口に内部対策といっても、さまざまな施策があります。ネットショップにおける5つのSEO内部対策について解説します。
- ページ・サイト構造の最適化
- 購入の判断に必要な情報を過不足なく記載
- 販売が終了した商品ページの処理
- 重複ページの処理
- Google Search Consoleでサイトマップを登録
1. ページ・サイト構造の最適化
ページ・サイト構造の最適化は、内部対策の基本です。ネットショップの構造を最適化する際は、HTMLのエラーやディレクトリが整理されているか確認しましょう。
HTMLを正しい方法で記述する
検索エンジンにページの内容を適切に伝えるためには、正しいHTMLの文法でサイトを作成する必要があります。正しい方法でHTMLが記述されていなければ、サイトの内容が正しく伝わらず、検索エンジンに自社のページを評価してもらえない可能性があります。
コンテンツを充実させてもサイトの評価も低くなり、上位表示できずにコストが無駄になってしまう恐れがあります。
ディレクトリを整理して極力シンプルな構造のサイトを構築する
ディレクトリを整理しておくことも大切です。ディレクトリの階層を増やしすぎると、ユーザーが目的の商品を見つけられなくなってしまう可能性があります。カテゴリーや用途などで商品を整理して、不必要にページの階層を増やさないようにしましょう。特にネットショップで取り扱っている商品のジャンルが多い場合は注意が必要です。
よくある質問や利用方法など、商品ページ以外のディレクトリも整理しておくと、検索エンジンのクローラーが巡回しやすくなり、適切にサイトを評価してもらえます。
2. 購入の判断に必要な情報を過不足なく記載
商品ページは、ネットショップの重要なコンテンツです。実店舗とは異なり、ネットショップのユーザーは実物の商品に触れることができません。商品ページに購入の判断に必要な情報が記載されていなければ、ユーザーはネットショップから離脱してしまいます。
ユーザーの離脱を防ぐためにも、商品ページには購入の判断に必要な情報を過不足なく記載することが重要です。商品ページには最低限以下の項目を記載しておきましょう。
- 商品名
- 仕様
- 価格
- バリエーション(カラー・サイズなど)
- 商品説明
- 商品写真
- 在庫
- 納品までの期間
商品写真は、商品の全体を写した写真のほか、ディテールが分かる写真や使用場面が分かる写真など、複数掲載しましょう。加えて、写真のクオリティによってユーザーに与える商品の印象も変化します。自社での撮影が難しい場合は、プロに依頼した方がよいでしょう。
3. 販売が終了した商品ページの処理
ネットショップの内部対策では、販売が終了した商品ページの処理も重要です。販売が終了した商品ページを放置しておくと、ユーザーの利便性を損ねてしまう恐れがあります。
再販の予定がある場合はページを残しておき、再販予定がある旨を記載しましょう。
再販の予定がない場合は、サイトの規模によって対処方法が異なります。取扱い商品数が数百を超える大規模なネットショップでは、ページを削除するのが望ましいです。小規模なネットショップの場合、販売終了ページで、類似する商品を紹介すれば、ユーザーの利便性を高められます。
4. 重複ページの処理
ネットショップで取り扱っている商品のジャンルによっては、類似する商品ページが増えてしまう場合があります。アパレル系のネットショップであれば、同一商品のカラーやサイズごとに商品ページが生成されてしまうことがあります。内容が類似する商品ページが増えてしまうと、検索エンジンから重複コンテンツと判断されてしまう恐れがあります。
重複コンテンツが増えてしまうと、検索エンジンに低品質なサイトと判断され、上位表示が難しくなります。重複コンテンツを防ぐためには、プルダウンでサイズなどの表示を切り替えられるようにするなどして、1つのページにまとめておくことが大切です。
5. Google Search Consoleでサイトマップを登録
サイトマップとは、サイト全体の構造を一覧でまとめたページです。サイトマップは、HTMLマップとXMLマップとの2種類に分けられます。HTMLマップは、サイト内のリンクをまとめたユーザー向けのページです。一方のXMLマップは、検索エンジンにネットショップの構造を伝えるためのマップです。
検索エンジンはネットショップ内のリンクを辿って、それぞれのページを認識しています。内部リンクが少ないページは、検索エンジンになかなか認識されずに、検索結果一覧画面に表示されない可能性があります。サイトマップを作成しておけば、新しいページをいち早く検索エンジンに知らせることができます。
ただしサイトマップを作成するだけでは、検索エンジンにページを認識してもらえません。サイトマップを作成したら、Google Search ConsoleにサイトマップのURLを登録しましょう。
ネットショップにおける2つのSEO外部対策
内部対策に重きを置く企業が増えているものの、現在でも外部対策は重要な施策です。ネットショップにおける2つのSEO外部対策について解説します。
- 自社サイトからネットショップへのリンクを設置
- SNS上で商品を紹介
1. 自社サイトからネットショップへのリンクを設置
以前は、被リンクが多いサイトほど上位に表示されやすい傾向にありました。しかし、現在では単に被リンクの数の数を増やすだけでは、自社のページが上位表示されることはありません。自社のネットショップと関連性の高いテーマを扱うサイトからのリンクを増やす必要があります。リンクの質も重要になってきているのです。
ネットショップとは別に、コーポレートサイトなどのWebサイトがある場合は、ネットショップへのリンクを設置しておきましょう。自社サイトであれば、ネットショップとの関連性も高い多いため、検索エンジンからの評価を高められる可能性があります。
ただし、過剰な被リンクの設置は、検索エンジンのペナルティを受ける原因になる場合もあります。被リンクを販売するサービスを利用する場合、ペナルティのリスクがあるため注意が必要です。
2. SNS上で商品を紹介
SNSを活用すれば、情報の拡散が期待できます。TwitterやInstagramなどのSNSアカウントをうまく運用できれば、多くのユーザーに自社の情報を届けられます。リアルタイムで情報を発信したい場合はTwitter、ユーザーの視覚に訴えたい場合はInstagramなど、ターゲットや用途にあわせたSNSを選ぶ必要があります。
SNSは、被リンクの獲得にも有効です。情報が拡散すればリンクを集められる可能性があります。SNSの特徴は、ユーザーとコミュニケーションを取れる点です。SNSでは一方的な宣伝は、敬遠される傾向にあるので注意が必要です。
ネットショップへの集客にはコンテンツSEOも有効
コンテンツSEOとは、ノウハウ系記事などのユーザーにとって有益なコンテンツを用意して、検索流入の獲得を目指す施策です。自社ECを運営する場合、大手ECモールが競合になるケースも多く、ネットショップ単体で上位表示を狙うのは容易ではありません。
自社ECを運営する場合は、コンテンツSEOを検討してみましょう。ネットショップのコンテンツSEOに取り組む際のポイントについて解説します。
ネットショップの商品と関連するテーマ
コンテンツSEOの最終的な目的は、自社のネットショップでユーザーに商品を購入してもらうことです。コンテンツの内容は、見込み客が興味を持ちそうなテーマを選ぶ必要があります。
自社のネットショップでキッチン用品を販売しているのであれば「キッチンの収納アイディア20選」など、キッチン関連の記事を作成しましょう。コンテンツSEOでは、テーマを絞ることが重要です。
商品と関連するキーワードの選定
コンテンツSEOでは、商品と関連するキーワードを選んで記事を作成する必要があります。キーワードは推測で決めるのではなく、需要のあるワードを選ぶことが重要です。Google広告のキーワードプランナーを利用すれば、指定したキーワードのおおよその検索ボリュームを調べられます。検索ボリュームの高いキーワードは、需要が高いと判断できます。
ただし、1万を超えるような検索ボリュームの高いキーワードは競争も激しいケースが多いです。はじめは「キッチン収納 おしゃれ」などの複合キーワードで記事を作成するとよいでしょう。
複合キーワードは、ユーザーの検索意図が明確な上、単体のワードと比較して検索ボリュームが1,000を下回るワードも多いです。検索ボリュームが高いキーワードと比較して、競争もそれほど激しくないケースが多く、新規のネットショップでも上位表示を狙える可能性があります。
ユーザーの役に立つコンテンツを作成
コンテンツSEOでは、ユーザーの役に立つコンテンツを作成する必要があります。選定したキーワードで検索したユーザーが、知りたがっている情報をメインに記事を作成しましょう。商品紹介のみの記事は、ユーザーに押し売り感を与える可能性があります。商品は、自然な流れで紹介することが大切です。ユーザーの疑問を解決できる記事を作成できれば、自社への印象もアップするでしょう。
コンテンツの役割は集客と顧客育成
コンテンツSEOに取り組めば、商品ページだけでは集客が難しい潜在顧客を集められます。「購入の予定はないが商品に興味がある」「課題を解決する方法を知りたい」など、将来的に商品の購入につながる可能性があるユーザーを集められます。
コンテンツSEOは、顧客育成にも有効です。ユーザーが潜在的な課題に気づくきっかけを作ることもできます。例えば、エアコンの電気代を節約する方法を紹介する記事を作成すれば、省エネエアコンへの買い替えを促せるでしょう。
すぐには商品の購入につながらなくても、正確な情報を発信しつづけて顧客の信用を獲得しておけば、ユーザーが商品を購入する際に自社のショップを選んでくれる可能性も高まります。
ネットショップのSEO対策はランサーに依頼しよう!
ネットショップのSEO対策について解説しました。広告を利用した集客には即効性がありますが、コストがかかります。SEO対策で検索流入が増えれば、広告費を削減できます。一方で、SEO対策には専門的な知識が求められる作業も少なくありません。自社にSEOのノウハウを持つ人材が在籍していなければ、なかなか効果が現れず、集客に苦戦する可能性もあります。
ランサーズには、SEOの経験が豊富なランサーが多数登録しています。プロにSEO対策を任せれば、自社で取り組むよりも、時間・コストを節約できます。自社にSEO人材が在籍していない場合は、外注を検討した方がよいでしょう。
