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ShopifyとWordPressを連携させるには?手順を解説

近年では規模を問わず、多くの企業がECサイトを運営しています。自社でもECサイトを立ち上げたいと考えている方も多いのではないでしょうか。ShopifyとWordPressは世界中で利用されているシステムです。連携させれば低コストでECサイトを構築できます。しかし、初心者にとっては若干ハードルの高い作業でもあります。

本記事では、ShopifyとWordPressを連携させる2つの方法を紹介します。ShopifyとWordPressを使用したECサイト構築を検討中の方は、ぜひご覧ください。

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ShopifyとWordPressの違い

ECサイトのカート

ShopifyはECプラットフォーム、WordPressはCMSです。ShopifyやWordPressを利用すればECサイトを構築できます。それぞれのシステムの違いを解説しましょう。

ShopifyはECプラットフォーム

Shopifyは、カナダ企業Shopify Inc.が開発したECプラットフォームです。世界中のECサイトに使用されており、日本で導入されるケースも増加しています。Shopify Appと呼ばれるShopify用のアプリも用意されており、アプリをインストールすれば、Googleショッピングとの連携など、基本機能には含まれていない機能を追加できます。

Shopifyは、連携可能なサービスが豊富な点も特徴です。InstagramなどのSNSはもちろん、POSシステムとの連携も可能です。加えて、デザインのテンプレートが用意されており、簡単にデザインを切り替えられます。HTMLやCSSなどの知識があれば、デザインのカスタマイズも可能です。

WordPressはCMS(コンテンツマネジメントシステム)

WordPressは、オープンソースのCMS(コンテンツ管理システム)です。WordPressを利用すれば専門的な知識がない人でも、Webサイトを作成できます。WordPress向けのプラグインが多数配布されており、プラグインを使用すれば機能を追加できます。

WordPressでは、テーマと呼ばれるデザインのテンプレートが用意されています。テーマを適用するだけでサイトのデザインを変更可能です。Shopify同様にHTMLやCSS、PHPの知識があれば細かくカスタマイズできます。

Shopifyは単体でECサイトを作成できる

ECサイト運営
Shopifyは、単体でECサイトを作成できるプラットフォームです。ECに特化したシステムなので、顧客管理機能やカート機能など、ECサイトに不可欠な機能がはじめから備わっています。

加えて、一から自社でECサイトを構築する場合、ECサイト用のシステムはもちろん、サーバーも用意しなければなりません。Shopifyの場合、アカウントを開設して、月額料金を支払えば利用できます。そのため、サーバーを別途用意する必要もありません。

ShopifyとWordPressを連携させる2つの方法

WordPressはCMSのためEC機能が備わっておらず、単体ではECサイトを構築できません。しかし、Spotifyと連携せればECサイトを構築できます。ShopifyとWordPressを連携させる以下の2つの方法をご紹介しましょう。

  1. Shopifyで生成したコードをWordPressサイトに設置する
  2. WordPressで提供されているプラグインを利用する

1. Shopifyで生成したコードをWordPressサイトに設置する

1つ目の方法は、Shopifyのコード生成機能を利用する方法です。Shopifyでは、Webサイトに購入ボタンを設置するためのコードを生成する機能が備わっています。Shopifyで生成したコードをWordPressサイトへ設置すれば、サイト上で商品を販売できます。

設置方法は、生成したコードをWordPressの投稿ページへ貼り付けるだけです。

2. WordPressで提供されているプラグインを利用する

2つ目の方法は、WordPressのプラグインを利用する方法です。WordPressプラグインの中には、EC機能を追加できるものもあります。ShopifyとWordPressを連携させるプラグインも配布されています。

プラグインを導入すれば、WordPressサイトに商品詳細ページや商品一覧ページを作成でき、Shopifyに登録している商品をWordPressサイト上で販売できます。

Shopify単体・WordPressでECサイトを構築した場合の違いを比較

お金とスマホの天秤
Shopify単体でECサイトを構築すべきか、WordPressを利用してECサイトを構築すべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。Shopify単体・WordPressでECサイトを構築した場合の違いについて解説します。

導入の難易度

導入の難易度は、Shopifyの方が低くなっています。ShopifyでECサイトを構築する場合には、アカウントを開設すればショップを作成できます。アカウント開設後には、デザインの選択や商品登録、発送方法などを設定すれば、ECサイトが完成します。

一方、WordPressを利用する場合には、サーバーの準備やドメインの登録、WordPressのインストールなど、すべて自社で実施しなければなりません。

近年では、レンタルサーバーの使い勝手も向上しており、サービスによっては、WordPressを誰でも簡単にインストールできる機能が備わっている場合もあります。しかし、Webサービスの扱いに慣れていない方にとっては、難しい作業と言えるでしょう。

拡張性の高さ

ShopifyとWordPressは、どちらも拡張性の高いシステムです。ShopifyではShopify App、WordPressではプラグインが提供されています。基本機能でカバーできない機能は、Shopify Appやプラグインを導入すれば追加できます。

Shopifyでは、デザインも100種類以上用意されているので、好みのデザインを見つけられるでしょう。WordPressも無料・有料を問わず、さまざまなデザインのテーマが用意されています。ECサイト向けのテーマも豊富なので、専門的な知識がない方でも見栄えの良いECサイトを構築できます。

導入・運用コスト

ShopifyとWordPressでは、それぞれECサイトを構築・運用するコストが異なります。

比較項目ShopifyWordPress
初期費用・無料・ドメイン登録費約40円~
・有料テーマの購入なら8,000円~
ランニングコスト・ベーシック:29米ドル/月
・スタンダード:79米ドル/月
・プレミアム:299米ドル/月
・レンタルサーバー費用約500円~/月
・ドメイン更新(2年目以降) 1,300円~

Shopifyでは、初期費用がかかりません。WordPressは導入時にドメインの登録費が必要です。加えて、有料テーマを購入する場合は、テーマの購入費用がかかります。

Shopifyのランニングコストは、サイトの規模によって異なります。小規模なECサイト向けのベーシックを選択すれば、月額29ドルで利用できます。WordPressでは、サーバーの費用と1年ごとにドメインの更新料がかかります。

サーバーを契約すると、ドメインの登録費や更新費が無料になるサービスもあるので、契約前に確認しておくとよいでしょう。

どちらも低コストでECサイトを構築できますが、WordPressではサーバーやドメインの契約更新、システムの管理などの手間がかかります。ECサイト構築の手間やコストを省きたい方は、Shopify単体でECサイトを構築するとよいでしょう。

セキュリティ対策

高度なセキュリティ対策が施されている点もShopifyの特徴です。Shopifyのセキュリティ対策はクレジットカードの安全基準PCI DSSレベル1に準拠しています。Shopifyを利用すれば、安全にクレジットカードで取引できる環境をユーザーに提供できるでしょう。

加えて、Shopifyは2段階認証に対応しており、不正ログインしにくい仕組みになっています。

ECサイトをWordPressで構築する際には、セキュリティ対策も自社で実施する必要があります。WordPressのソースコードは公開されているため、誰でもコードを閲覧できます。システムの脆弱性が見つかれば、悪用される恐れもあります。

WordPressサイトのセキュリティを強化するためには、専門的な知識が必要です。自社でのセキュリティ対策が難しい場合は、Shopifyを利用した方がよいでしょう。

分析ツールの充実度

Shopifyには、アクセスや売上分析ツールが備わっています。アクセス解析機能を利用すれば、ユーザーがどのようなサイトから流入しているのか分析できます。売上分析では、商品や販売元別の売り上げを簡単に集計できます。

WordPressで利用できる分析機能はECプラグイン次第です。ECプラグインの分析機能が不十分な場合は、別途プラグインを探す必要があります。使いたい機能が備わっているプラグインを見つけられない可能性もあるので留意しておきましょう。

サポート体制の違い

ECサイトを立ち上げた直後は、操作方法で戸惑うことも少なくありません。Shopifyでは、メールによるサポートを提供しています。日本語にも対応しているので、日本人でも安心して利用できるでしょう。

WordPressはオープンソースのシステムのため、WordPress本体のトラブルは基本的に自力で対応しなければなりません。テーマやプラグインのサポート体制は、開発元によって異なります。サポートを提供していない場合もあるので注意が必要です。WordPressでECサイトを構築する際は、テーマやプラグインのサポート体制も確認しておきましょう。

WordPressにShopifyのコードを設置して連携させる手順

WordPressへShopifyコードを設置することは簡単ですが、あらかじめShopifyアカウントを作成しておく必要があります。アカウントの作成からショップ設定、コードを設置するまでの6つの手順を紹介しましょう。

1. Shopifyアカウントを作成する

まずは、Shopifyの公式サイトでアカウントを作成しましょう。Shopifyは、14日間トライアルで利用できるので、アカウントを作成する時点ではクレジットカードも不要です。メールアドレスがあればアカウントを作成できます。メールアドレスの登録と簡単なアンケートに回答すれば、アカウント作成は完了です。

2. Shopifyで使用する決済方法を設定する

アカウントを作成した後は、ECサイトで使用する決済方法を設定します。管理画面の「設定」をクリックし、「決済設定」を選択します。決済設定画面で、利用したい決済サービスを選択します。

PayPalなどの決済代行サービスを使用する際は、あらかじめ決済サービスのアカウントを作成しておく必要があるので注意しましょう。

3. Shopifyで使用する配送方法を設定する

つづいて、ECサイトの配送方法を設定します。管理画面の「設定」をクリックし、「配送」を選択してください。配送設定では、エリア別の送料を設定できます。「配送プロファイル」の「送料を管理する」をクリックし、「ゾーン編集」でエリア別の送料を設定します。

Shopifyは、一定額以上購入した場合に送料を無料にするといった設定も可能です。

4. Shopifyに商品を登録する

商品登録の操作は、管理画面の「商品管理」で実施します。「すべての商品」を選択し、「商品を追加する」をクリックしましょう。商品詳細を入力する画面で、商品名や価格、説明文などを入力します。在庫や画像を登録して保存すれば商品登録は完了です。

5. Shopifyの購入ボタンを有効にする

WordPressサイトに設置する購入ボタンのコードを作成します。管理画面の「販売チャネル」を選択し、購入ボタンの「+」をクリックします。次に管理画面左に「購入ボタン」を選択し、「購入ボタンを作成する」をクリックします。画面に従ってボタンを作成すると、設置用のコードが表示されるのでコピーしましょう。

6. 購入ボタンをWordPressサイトに設置する

コピーしたコードを、Webサイトに貼り付けます。WordPressサイトに購入ボタンを設置する場合、投稿ページでコードを貼り付けます。ブロックエディターを使用している場合は、ブロックのフォーマットをカスタムHTMLに設定してから貼り付ける必要があるので注意しましょう。

WordPressにShopifyプラグインをインストールして連携させる手順

ECサイト運営
WordPressにShopifyプラグインをインストールして連携させる3つの手順を紹介します。すでにShopifyアカウントを作成しているという前提で解説するので、まだアカウントを作成していない場合は、前述の「WordPressにShopifyのコードを設置して連携させる手順」をご覧ください。

1. WP Shopifyをインストール

WP Shopifyは、WordPressサイトにShopifyの商品ページを作成するプラグインです。WordPress管理画面左の「プラグイン」の「新規追加」をクリックします。検索バーでWP Shopifyを検索します。WP Shopifyの「今すぐインストール」をクリックすればプラグインのインストールは完了です。

2. ShopifyとWordPressを連携させる

つづいて、Shopifyの連携設定を行います。Shopify管理画面の「アプリ管理」を選択し、「プライベートアプリを管理」をクリックします。「新しいプライベートアプリ作成」をクリックし、アプリ名とメールアドレス入力しましょう。

「Admin API」の「商品管理」を選択して「読み取りおよび書き込み」に変更します。「非アクティブなAdmin API権限を表示する」をクリックし、すべての項目を「読み取りおよび書き込み」に変更します。「読み取りおよび書き込み」を選択できない項目は、「読み取りアクセス」に設定してください。

最新の「Webhook APIのバージョン」を選択し、「ストアフロントAPI権限」の項目すべてをチェックします。保存ボタンをクリックすると、「ストアフロントアクセストークン」が発行されるのでコピーします。

「プライベートアプリを管理」の画面で先ほど登録したWP Shopifyを選択し、「Admin API」をコピーしておきましょう。WordPress管理画面左の「WP Shopify」の「Connect」をクリックし、コピーしておいた「ストアフロントアクセストークン」などの項目を入力すれば同期できます。

3. WordPressサイトで販売する商品を追加

WP ShopifyをWordPressにインストールすると、自動的に商品一覧が固定ページとして作成されます。ただし、そのままでの状態は商品が表示されません。ページ内にショートコードを記述する必要があります。ショートコードとは、特定の要素を呼び出せる機能です。商品一覧ページに、[wps_products]と入力すれば、商品一覧が表示されます。

次に商品詳細ページを作成します。WordPress管理画面左の「WP Shopify」の「setting」をクリックします。「Create Product Detail Pages」をオンにし、設定を保存しましょう。「WP Shopify」の「Tools」タブから「Sync Detail Page」をクリックすれば、自動的に商品詳細ページが作成されます。

Shopifyを利用すればWordPressサイトをECサイト化できる

ShopifyとWordPressを連携させる手順をご紹介しました。Shopify単体での利用はもちろん、WordPressと連携させればWordPressサイトをECサイト化できます。しかし、「ECサイトを立ち上げたいが本業が忙しい」という方も少なくありません。

ランサーズには、Shopifyを使用したECサイト構築の経験が豊富なランサーが多数登録しています。ECサイト構築を検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。

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