看板デザインは、会社の名前やイメージを視覚的に印象づける上で重要な働きをしています。売り上げや規模に関係なく設置されることがほとんどで、多くの人に会社の存在を周知させるための伝統的な手法であり、集客するために欠かせない手段の一つです。会社の顔にも例えられるほどですから、社名サインや会社表札など、ひとたび看板を作ると長く使い続けることになります。それだけに看板デザインの制作はやはりプロにしたいところですが、依頼先をどうやって探していいかわからないという人も多いはずです。そこで、看板制作会社の探し方や見極め方、看板制作費用を抑えるためのコツなどについてご紹介します。

看板制作会社の探し方・見つけ方
看板デザインは、どんな会社なのかが一目見てわかるものでなくてはなりません。飲食店に例えるなら、和食のお店なのか、中華料理のお店なのか、店内の雰囲気や様子なども看板から判断できるものであることが求められます。加えて、それぞれがオリジナルである必要があるため、プロの仕事が求められる分野です。
そのため、看板デザインは、看板屋に依頼してオーダーメイドで制作するが一般的。まずは、看板制作会社の探し方や、看板の制作を依頼・相談する際に知っておくと便利なポイントについてご紹介します。
地味にウェブ検索
インターネットが普及した今日では、ウェブ検索で看板制作会社を探す方法が一般的になってきました。とはいえ、看板制作会社と一口にいっても、種類はさまざま。屋上広告を得意とするものや、電飾看板を専門に扱うものなど多岐にわたります。
そのため、依頼したい看板の種類が決まっている場合は、それぞれのキーワードを含めて検索をかけることで、専門的な看板制作会社が見つかりやすくなります。ステンレス看板やLEDなど、使用したい素材が明確な場合も同様です。
会社概要・見積り項目・デザイン実績などをチェック
ウェブ検索で目ぼしい看板制作会社を見つけたなら、数社に対して相見積もりを依頼することになります。ただし、実際に見積もりを依頼する前に、以下の5つの項目について必ずチェックしておきましょう。
・会社概要
ホームページや会社案内などを見て、事業内容な従業員数、沿革などを確認し信頼に足る会社かどうかを判断します。
・見積り項目
看板についての見積り項目をチェックしておきましょう。あまりに大まかで粗雑な場合、看板設置の際に予定していた施工の流れが変更になるなど、大幅に金額が変動してしまう可能性があります。その場合は、事前に確認しておくのがベターです。
・デザイン実績
これまでに提案してきたデザイン案をチェックし、看板制作会社のデザイン力を確認します。デザインだけでなく、設置・施工に関する実績についても調べておくことで、自社の案件にふさわしい会社かどうかを判断する材料になります。
・イメージ画像の可否
看板デザインのラフや画像だけでなく、実際に掲出された状態を確認できるかどうかもチェックしてください。二次元上では満足のいく内容でも、実際に掲出されたときに想像していたものとイメージが異なるというケースも少なくありません。掲出前に、CGによるイメージ画像などを依頼できるかどうかも、看板制作会社を選ぶポイントになります。
・看板制作の流れ
デザインのプロセスや、依頼主との打ち合わせの頻度・内容など、看板制作の具体的な流れについても事前に把握したいところです。看板制作会社に丸投げするのではなく、看板のデザインや素材・取り付け位置などについて、何度も話し合いを重ねることこそが、納得のいく看板デザインにするための近道です。依頼主が看板制作会社とともに看板デザインを作り上げるという意識を持つことが重要です。
看板制作費用を抑えるためのテクニック
以下のことに留意することで、看板制作費用を抑えることが可能です。順に解説していきます。
- 発注内容を早めに確定する
- 看板デザインや仕様の詳細をあらかじめ決めておく
- 継続依頼
看板を制作する上で必要な最大のコストは人件費です。発注内容を早めに確定することができれば、看板制作会社にとってスケージュール調整が容易となり必要な人材のみをアサインすることができるため、人件費の削減に繋がり看板制作費用を抑えることができます。
看板デザインや方針・仕様についての詳細が決まっていれば、看板にとって最適な素材や設置の流れが明確となり、不要なコストをカットすることができます。例えば看板の掲載期間が短い場合は、耐久性に優れた高価な素材を使う必要がありませんし、逆に掲載期間が長い場合は、長持ちする素材を使用することで頻繁なメンテナンスがいらなくなります。
あらかじめ設置する場所がわかっていれば、高い位置であったとしても高所作業車を用意する必要がないケースもあります。
看板制作会社によっては、看板を一点のみ依頼するよりも継続依頼することで制作にかかる料金が割引される場合もあります。事前に相談してみるとよいでしょう。慣れた相手であれば、コミュニケーションもスムーズとなるため時間の節約にもなります。
会社の看板デザインを依頼するその他の方法
看板制作会社に依頼する以外に、広告代理店・店舗装飾業者、そしてクラウドソーシングを活用して看板デザインの制作を依頼することもできます。それぞれどのようなメリットがあるのかについて解説します。
広告代理店に依頼
広告代理店は、会社の存在を広く認知させることや集客する戦略に長けています。他の販促活動を含めたプロジェクトの一環として看板デザインの制作を依頼できるのもメリットといえるでしょう。他の営業ツールとの連動性のあるデザイン案が期待できます。
デザイン力に優れているのも広告代理店の魅力です。自社内にクリエイティブチームを抱えている場合もあれば、デザイン事務所とコネクションがある場合もあります。いずれにしても、看板デザインにおいてデザイン性を重視するようであれば、広告代理店は有力な選択肢となります。
ただし、広告代理店は施工部門を持ちません。施工や設置に関しては看板制作会社にアウトソーシングとなるため、看板制作会社に依頼する場合と比べて料金が高くなるのが一般的です。コストを重視する場合には向きません。
店舗装飾業者に依頼
普段から取引のある店舗装飾業者に看板デザインの制作を依頼することができる場合もあります。相互にわかり合った間柄であれば、提案されるデザイン案もこちらの意向をよく汲み取ったものとなることが期待できます。
店舗装飾業者は、主に店舗のインテリアのほか、ウィンドウディスプレイやイベント会場の装飾などを手がけています。そのため、広告代理店と同様にデザイナーを抱えている、あるいはデザイン事務所とつながりがあるのが普通で、デザイン性に優れた看板を依頼することができます。
やはり、看板の施工・設置に関しては専門家が社内にいないことが多いので、外部に依頼することになり、コストは割高となってしまいます。
会社の看板デザインを依頼するならクラウドソーシングという手も
初めて看板デザイン制作を依頼する際にありがちな予算や品質・納期についての不安。クラウドソーシングなら簡単に解決できます。
コンペ方式での依頼が可能
看板制作会社や広告代理店、店舗装飾業者に看板デザインを依頼する場合、料金は看板の種類によってまちまちですが、おおむねデザインのみで30,000円からとなっています。もちろん、修正依頼は可能ですが、品質は必ずしも保証されません。看板デザインは費用対効果が判断しづらいものである以上、コスト面でハードルが高いと感じる人も多いはずです。
クラウドソーシングなら、複数のデザイナーにコンペ形式で看板デザイン案を依頼することが可能。料金は、そのなかから気に入ったもの一つにだけ払えばOKです。修正依頼ももちろんできます。
予算に応じて発注ができるからコスパがいい
看板デザインの料金を依頼主側で設定して依頼できるため、予算に応じて発注することができます。万が一、料金設定が適切でないなどの理由で、クリエイターからの提案件数が15件に満たなかった場合、全額返金してもらえる保証制度も整っていて安心です。
看板デザインを直接デザイナーに依頼できるため、比較的安く依頼できる傾向があります。
急な納期も臨機応変に対応
依頼から納品までにかかる期間を依頼主が設定できるのもクラウドソーシングの魅力です。看板制作会社や広告代理店、店舗装飾業者は、他の案件も同時にいくつも抱えているため、急な納期に対応できないケースが少なくありません。クラウドソーシングなら、最短で1日という短納期にも対応可能です。
会社の看板デザイン依頼はクラウドソーシングもおすすめ
とくに看板デザインを初めて社外に依頼する場合は、どれほどの料金がかかるのか、どれ程度のクオリティで仕事が上がってくるのか不安が多いもの。予算やクオリティ・納期のバランスを重視するなら、看板制作会社だけでなくクラウドソーシングを選択肢の一つに加えみてはいかがでしょうか。
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