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製造業において図面からの自動見積もりシステム開発のプロジェクトマネージャ
■ プロジェクトの目的
製造業における 見積業務の標準化・効率化 を目指し、AIを活用した加工図面の自動見積もりシステムを構築する。
具体的には、属人的な見積もりプロセスを排除し、迅速かつブレのない見積もりを実現 することが目的。
■ 体制・人数
知無は4人。自分以外のメンバーは3人で、それぞれリーダー、物体検出モデル作成担当、OCRと物体検出の連携設計担当。自分は見積もり計算の論理設計や見積もり計算のための加工時間・段取時間の予測モデルの構築を担当した。
■ 自分のポジション・役割
🔹 加工時間・段取時間の予測モデルの構築(AI・統計解析を活用)
🔹 見積計算の論理設計とシート作成(ルールベース+AI活用)
🔹 社内データを活用した見積プロセスの可視化
🔹 妥当な見積価格の算出と検証
■ 目的を達成する上での課題
見積価格の属人化
→ 担当者の経験・勘に依存しており、価格のバラつきが発生
見積時間の長期化
→ 図面ごとに個別の手計算が必要で、迅速な対応が難しい
データの統一性がない
→ 加工時間・段取時間のデータが一元管理されていないため、分析しづらい
DX化の遅れ
→ 現在の業務プロセスがアナログで、デジタル化に適した形になっていない
■ 課題に対して取り組んだこと
✅ 加工時間・段取時間の予測モデルを構築
単純計算(ルールベース) で見積もり可能な要素を整理
AIを活用し、図面から加工時間を類推するモデルを作成
✅ 見積計算シートの開発
社内データをもとに加工費・材料費・人件費の計算ロジックを設計
過去の見積データを活用し、妥当性の検証を実施
Excel/Power BIで動作する見積計算シートを作成し、営業部門に提供
✅ AIを活用した自動見積もりシステムの基盤構築
OCR(光学文字認識)を利用し、図面データから寸法情報を自動抽出
物体検出モデル(YOLOv11)を活用し、加工対象の認識を実施
OCRの結果と物体検出の結果から加工時間・段取時間の予測に必要な値を抽出
■ ビジネス上の成果
🔹 見積時間を大幅に短縮(従来の50%以下の時間で完了)
🔹 価格のバラつきを削減し、収益の安定化に寄与
🔹AIによる自動見積システムを管理が可能なExcelベースで実装