AIとは人工知能のことで、膨大なデータを蓄積することで学習して進化を遂げるものです。代表的なAIを用いたアプリケーションには、Appleの「Siri」、ソフトバンクのロボット「Pepper」などがあります。世界各国でAIの導入が進められていますが、日本のAI開発の事情はどのようになっているのでしょうか。ここでは、日本のAI開発の事情とAIを取り入れるメリットについて詳しくご紹介します。

AIを取り入れるメリット
AIは、膨大なデータを蓄積することで、人が行う仕事を代わりに行える存在となります。ただし、いきなりAIに仕事を任せることはできません。人が生まれてから知識を蓄えながら育っていくように、AIもデータを蓄積して成長していくのです。
新しいものを取り入れるのには勇気がいるものですが、AIを早めに導入することで様々なメリットを得られます。それでは、AIを取り入れるのにはどのようなメリットがあるのかご紹介します。
人件費の削減
人を雇うと、業務の対価だけではなく、教育費や定期的な研修費などがかかります。AIは、一度蓄積したデータは失わないため、定期的な研修費などは必要ありません。そのため、AIの導入が人件費の削減に繋がるのです。AIを導入できる業務は限られていますが、積極的に導入することで大きな経費削減が期待できます。
しかし、AIの導入による失業者の増加など様々な問題を抱えており、全ての人にとってAIの導入が好ましいわけではありません。
完成すれば精度の高い作業が可能になる
AIは、データが蓄積するまでは精度が高い作業ができません。しかし、データが十分に蓄積されて完成すれば、人よりも精度が高い作業が可能になります。また、目や耳などを使って判別する業務などは、AIの得意分野と言えるでしょう。蓄積されたデータを元に瞬時に判別できれば、作業時間の短縮に繋がります。短時間でより多くの作業ができるようになり、生産性がアップするのです。
精度の高い作業が可能になれば、それだけミスが減少します。例えば、食品への異物混入は企業の信用を大きく落とす原因となりますが、異物の検出にAIを導入することで、そのようなリスクを抑えられるのです。
人材を他の業務に集中させられる
AIの導入による失業者の増加が懸念されていますが、人にしかできない業務がある場合は、その業務に集中してもらえるというメリットがあります。AIは感情を持たないため、部下のモチベーションをアップさせるような取り組みを思いつくことができません。そのため、中間管理職などの仕事はAIには奪われないといわれています。
1人の社員が複数の業務を行う場合、それぞれのクオリティの底上げが難しくなります。1つの業務に集中できれば、それだけ早期のレベルアップが期待できるのです。
日本のAI開発は遅れている?
AIは世界各国で開発・運用が進んでいますが、日本ではあまり進んでいません。だからこそ、今からAI開発を始めたり導入したりして、業務の効率化や人件費の削減を進めていくことが大切なのです。
日本にはAIはまだまだ浸透していない
日本にはAIがまだまだ浸透しておらず、世界的に見るとAI開発の後進国と言えます。これには、AIに詳しい技術者が少ないことや、AIの導入に抵抗を示していることなどが関係しています。AIがまだまだ浸透していない今こそ積極的に導入することで、競合他社と差をつけられるでしょう。ただし、闇雲にAIを導入しようとしてはいけません。AIの導入による失業者の問題やデータの蓄積など、解決しなければならない問題はたくさんあります。
早い段階で取り入れてAIを育てよう
早い段階でAIを取り入れることで、それだけデータの蓄積に時間をかけることができます。最初は、人の手を借りなければ正確な業務はできません。少しずつデータを蓄積させていき、人の手を借りずに業務をこなせるAIへと育て上げましょう。日本はAI後進国ですが、少しずつ導入が進められています。遅れをとることで、将来的な不利益に繋がることも考えられるため、早めの導入を検討しましょう。
AIを導入する際には、AI導入支援の会社に相談することをおすすめします。AIの知見を持つ担当者がAIの導入をサポートしてくれます。
AIができないことを把握しておこう
AIには、過去のデータから新たな事業を考える能力があります。しかし、全く新しい発想の事業を考えることはできません。また、過去のデータにはない不測の事態に対応するスキルもないでしょう。その他、アパレルの販売員のように話術によるセールスなどで成果を挙げることも難しいと考えられます。人と心を通わせることができないため、心理カウンセラーや営業などもできません。
逆に、感情や思いやりなどが不要な事務職や製造、スポーツの審判、データ入力、歯科技工士、時計修理などの仕事はAIの導入によりなくなる可能性があります。
日本でAIを積極的に取り入れている企業
日本にはまだまだAIが浸透していませんが、大企業においては積極的にAIを導入しています。AIの導入により生産性や業務効率が上がり、より多くの利益を得られるようになった企業もあるのです。そのようなAIの導入事例を知って、自社にもAIを導入することを検討しましょう。それでは、AIを導入している日本の企業についてご紹介します。
日立製作所
日立製作所は、国内最大の電機メーカーの1つです。ビッグデータとAIの連携により、情報分析による業務効率化や経費削減などを目的としたサービスを提供しています。リアルタイムで世界中から情報を収集することもでき、これまでよりも早くデータを解析できるようになっています。AIの導入と提供の両方を成し遂げている日立製作所は、AI後進国の日本を牽引する存在と言えるでしょう。
中部電力株式会社
中部電力株式会社は、各家庭の電気使用量の内訳を推定するサービスにAIを導入しています。これまでは、電気使用量はわかっても、その内訳までは把握できませんでした。内訳まで知れると、節約の目標を立てやすくなります。その他、火力発電所において、AI解析によって異常の予兆を察知して早期発見することで被害を最小限に抑えるというリスクマネジメントを目的として用いられています。このように、AIは利益を生み出すだけではなく、損失を防ぐことを目的とした導入も可能なのです。
川崎重工株式会社
川崎重工株式会社では、様々な場面でAIを活用しています。川崎重工株式会社と言えば、バイクで有名です。AI導入事例の中でも注目されているのが人格を持つモーターサイクルです。走行データを蓄積することでドライバーと共に成長を遂げる画期的なモーターサイクルで、2016年から開発が進められています。また、ロボットなどの故障診断や余地、船舶の遠隔監視などでもAIが用いられています。
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