
SNSマーケティングスペシャリストである土屋氏が、採用・集客・売上を向上させるショート動画SNS戦略を徹底解説!
いま、多くの中小企業が、“SNSを活用して採用や集客を強化する必要性”を感じています。
特に注目されているのが、ショート動画とCanvaを使って、“低コスト&短時間で商品の魅力や自社の強みを発信する方法”です。
しかし、
・「SNSが大事なのはわかるけど、どこから始めればいいかわからない…」
・「動画制作に時間も人もかけられない…」
・「採用や集客に行き詰まりを感じている…」
といった課題に直面している企業は少なくありません。
こうした悩みを解決するため、SNSマーケティングスペシャリストの土屋肇さんをお招きし、ショート動画戦略とCanva活用術を解説いただきました。
本記事では、SNS活用に課題を感じている企業に向けて、ショート動画を使った採用・集客・売上アップのヒントをご紹介します。
☑️ 中小企業がショート動画を今すぐ始めるべき理由を理解できる
☑️ Canvaを使った効率的な動画制作・運用方法を学べる
☑️ 成功事例から効果的なSNS戦略のヒントを得られる
☑️ 内製化に役立つ段階的なロードマップを知ることができる
SNSを活用して成果を出したい企業・担当者の方がすぐに実践できるノウハウが詰まったレポートです。ぜひ業務に取り入れてみてください!

目次
登壇者紹介
土屋 肇 さん/ SNSマーケティングスペシャリスト
大手アパレル企業で25年以上にわたり、事業部長・ブランドマネージャー・マーチャンダイザーなどを歴任。その後、インフルエンサーマーケティング企業にて10以上のブランド立ち上げ・運営を手がけ、SNSとECを融合させた新しい事業モデルを確立。
現在は独立し、中小企業を中心に「ショート動画×SNS戦略」で採用・集客・売上を伸ばす支援を展開。アパレル領域で培った経験と実績を活かし、商品・サービスの魅力を最大限に引き出す動画活用やCanvaを用いた内製化支援に定評がある。
【なぜ今ショート動画なのか?】中⼩企業が今すぐ始めるべきその理由
いま、商品やサービスを選ぶ際に“SNSで情報をチェックしない人はほとんどいない時代”になっています。Google検索だけでなく、リアルタイムな口コミやトレンドを得られる“SNS検索”が購買や意思決定の大きな要因になっているのです。

SNSのなかでも注目すべきは“ショート動画”です。TikTokの台頭をきっかけに、InstagramリールやYouTubeショートなど各プラットフォームが参入し、いまや全世代に広がるスタンダードな発信手法となりました。特にTikTokは若年層中心から40〜50代まで急速にユーザーを拡大しており、インフラ化したLINE、全世代型のX(旧Twitter)・Instagramと並び、日本国内で数千万人規模が利用しています。

こうした背景から、ショート動画は“低コストかつ無料で拡散できる最強のPRツール”として活用価値が高まっています。企業のWebサイトやランディングページへ見込み顧客を誘導する“入口”として機能し、その後はLINE公式アカウントやメールマガジンで関係性を深め、最終的なコンバージョンにつなげるフローを構築できます。

ショート動画は、従来のチラシや求人サイトでは伝わりにくい“親しみやすさやリアルな雰囲気”も直感的に伝えられます。採用においては「楽しそうな会社だ」と共感を持ってもらえるきっかけに、販売においては「商品のファンになる」第一歩につながります。
今や、ショート動画は、中小企業にとって“認知拡大・採用強化・売上向上のために欠かせない入口戦略”なのです。
【⼀度作れば全媒体】ショート動画で主要SNSを網羅する効率戦略
「どのSNSに展開すれば効果的ですか?」これは、企業からよく寄せられる質問です。
結論は、“まずは主要なSNSすべてに投稿してみること”です。そのうえで各プラットフォームの成果を比較し、注力すべき施策を検討しましょう。
ショート動画の最大の強みは、“一度作った縦型動画を複数のSNSに展開できる”点にあります。TikTok・Instagram・YouTubeショート・Facebookといった主要プラットフォームはいずれも縦型フォーマットを採用しているため、一つの動画を流用して同時に発信し、反応を比較できます。
ここで重要なのは、“事実ベースの検証”です。同じ動画を複数のSNSに投稿し、インサイトデータをもとに再生数・平均視聴時間・視聴完了率・フォロワー外へのリーチ率などを分析します。すると、Instagramでは数百回の再生にとどまった動画が、TikTokでは数万回再生されるケースも珍しくありません。

このように効果を“データで可視化し、仮説検証を繰り返す”ことで、自社にとっての成功パターンが見えてきます。さらに比較表を作成し、チームやクライアントと共有すれば「どの層にリーチしているのか」「次はどんな動画を試すべきか」といった議論が活発になり、意思決定もしやすくなります。
短期で焦らない!SNS効果の正しい見方
ショート動画は、運用を始めた初期の段階(1か月程度)では目に見える効果が出ず、不安になることが多いものです。例えば、物販をしている企業なら「売れなければ意味がない」と考えがちですが、“SNSの強みは認知の拡大”です。
特に“継続は力なり”が大きく、1年間コツコツ投稿を続ければ、自然にフォロワーが増える状態になることも珍しくありません。
SNS活用は短期的な売上だけを狙うものではなく、顧客の検討段階で“認知されること=アシスト効果”が非常に重要です。ショート動画はその役割を果たす最強の無料PRツールであり、やらない手はありません。
“仮説検証と改善を重ねながら発信を継続する”ことが、成果への近道となります。
【多⾯的効果】採⽤‧集客‧売上を向上させるエンタメ動画戦略
ここからは、目的別で効果があるショート動画について解説します。
ショート動画には大きく3つの目的があります。

採用:応募者に向けて職場の魅力を伝え、不安を解消する
集客:専門性や信頼性を動画で可視化し、認知度を高める
売上:既存顧客との関係を強化し、口コミの創出やリピートを促進する
重要なのは、単に「採用募集中です」と告知する動画や、「この商品はこんなに優れています」と一方的に伝える動画では効果が出にくいという点です。目的に合わせて動画の切り口を工夫することが必要です。
たとえば採用であれば、職場の雰囲気や社員の働きがいを映すことで、応募者が安心してエントリーできるようになります。集客では、専門性や信頼感をわかりやすく打ち出すことで選ばれる理由が伝わります。売上においては、既存顧客とのつながりを強め、口コミを広げるようなストーリー性のある動画が有効です。
結局のところ、“ユーザーが求める情報を楽しく伝えること”がショート動画のポイントです。目的ごとに仮説を立て、検証・修正を繰り返しながら積み上げていくことが、成果への近道になります。
【ツール選択】Canvaが地⽅中⼩企業に最適な理由

動画編集ツールは数多くありますが、その中でもCanvaは中小企業にとって非常に相性のよい選択肢です。主な理由は3つあります。
“無料で利用可能、コスパが高い”
基本機能は無料で使え、有料プランも月額1,500円(年払いなら12,000円)と低価格。コストを抑えつつ、本格的な動画編集が可能です。
“豊富なテンプレート”
InstagramやTikTokなどSNSに対応したテンプレートが数十万点以上揃っています。初心者でも「見たことのある」デザインを活用できるため、最初の一歩が踏み出しやすく、作業のハードルを下げてくれます。
“簡単操作でワンストップ完結”
必要な機能が一通り揃っているため、ほぼCanvaだけで動画制作が完結。高度な編集スキルや特別なソフトは不要で、誰でも直感的に操作できます。

一方で、他の動画編集ツールは高額かつ習得に時間がかかり、スマホ向けの編集アプリは操作は簡単でも機能が限定的です。Canvaは“「低コスト × 使いやすさ × 機能の豊富さ」のバランスに優れ、ショート動画制作に最適”と言えます。
実際に私自身も、普段のショート動画制作はCanvaだけで作成しています。Canvaで作成したものと他ツールで作成したものをお客様目線で比較しても、ほとんど遜色はありません。
Q. SNSは⾃社運⽤とプロに依頼、どちらがおすすめ?
SNS運用は「自社で行うべきか」「プロに依頼すべきか」、多くの企業が迷うポイントです。結論としては、“理想は自社運用を目指すこと”です。
“【自社運用がおすすめな理由】”
自社のことを最も理解しているのは社内の担当者です。商品の特徴や会社の思いを持って発信することで、ユーザーに共感されやすく、成果にもつながりやすいからです。外部のプロがどれだけ研究しても、自社の熱量や現場感にはかなわない部分があります。
“プロへの依頼がおすすめなケース”
とはいえ、社内にSNS担当者がいない、あるいはリソースが不足している場合はプロに依頼するのが現実的です。実際、依頼の7割は「まるっと運用代行」で、残り3割は「プロからノウハウを学びながら3か月後には自社運用を目指す」というケースです。
特におすすめなのは、“プロに依頼しつつ、ノウハウを吸収して内製化につなげる”方法です。契約の中に「動画の作成・運用方法を共有してもらう」ことを組み込み、短期間で自社担当者を育成することで、将来的には自走が可能になります。
Canvaは操作性が高く初心者でも短期間で習得できるため、「プロに頼りながら学ぶ → 自社で自走する」という流れを実現しやすいのが強み。ノウハウがない状態からでも3〜4か月で十分に自走できるレベルに到達できます。
【実績公開】業種別‧地⽅中⼩企業の成功事例⼤公開
ここからは、実際に地方の中小企業がショート動画を活用して成果を上げた事例をご紹介します。
老人介護施設

ある老人福祉施設では、採用強化を目的にInstagram・TikTok・YouTubeのアカウントを新規で立ち上げました。採用告知だけを行うのではなく、日常をエンタメ要素を交えて発信することで、他施設との差別化を図りました。
“【制作した動画の内容と工夫】”
☑️ 利用者の高齢女性が屈伸運動をする様子を撮影
☑️ 再生速度を早送りに加工し、軽快なBGMを追加
☑️ テロップを入れて視聴者にわかりやすく編集
この「日常 × エンタメ」の演出が功を奏し、“ いいね605件/コメント21件/保存105件 ”を獲得。「おばあちゃん、頑張って!」「元気なおばあちゃんですね!」といった応援コメントが多数寄せられ、SNSにおける理想形である高いエンゲージメントが自然に発生しました。
“【制作フロー】”
現場の職員がスマホで日常を縦撮り → 動画の内容を一言コメント → テロップ・BGMを追加して仕上げ → 投稿。
職員の負担を最小限に抑えることで協力を得やすくなり、動画の質と量を安定して確保できました。
“【成果と学び】”
アカウントは立ち上げから約3か月でフォロワー数が合計1,000人を突破。複数の動画がバズを記録し、継続的に再生1,000回以上を維持しています。投稿を重ねるうちに職員も「面白いシーン」を意識して撮影するようになり、現場と発信の好循環が生まれました。
この事例から得られた学びは、“ギャップを演出してエンタメ性を高めること” 。「高齢者施設 × エンタメ」という意外性が視聴者の心をつかみ、採用につながるきっかけとなりました。
建設会社

注文住宅を手がける建設会社では、「問い合わせ件数の増加」を目的にSNS活用を開始しました。住宅は高額商品であり、SNSから直接契約につながることは少ないため、まずはモデルルームへの来場や問い合わせを促す導線づくりに注力しました。
“【制作した動画の内容と工夫】”
☑️ 新築住宅のルームツアーをスマホの縦画面で撮影
☑️ 外観や内観を紹介するシンプルな構成
☑️ ユーザーが「実際に見てみたい」と思えるきっかけを演出
SNSは“良くも悪くもワールドプラットフォーム”です。投稿すれば国内外に広がりますが、建設会社にとって重要なのは地域住民からの問い合わせ。そこで、Instagram投稿と並行して“市や町レベルでターゲットを絞ったインスタ広告”を併用しました。これにより、地域密着型ビジネスの特性に合わせた精度の高いアプローチを実現しています。
“【成果と学び】”
1年以上にわたりSNSを運用した結果、フォロワー数は合計で約3,500人(Instagram 2,600人、TikTok 720人等)に増加。加えて、地域を限定した広告配信によって問い合わせにつながる確率が高まりました。
この事例から得られた学びは、“フォロワー数を追うだけでなく、広告活用で地域を絞り込むことが効果的”という点。SNS発信と広告運用を組み合わせることで、効率的に見込み顧客へアプローチできました。
温泉旅館

温泉旅館の事例では、4〜5年にわたりInstagramを活用し、集客・来店促進を目的に運用を継続しています。特徴的なのは、単なる宣伝ではなく、“ブログのようなお役立ち情報” をショート動画として発信している点です。
“【制作した動画の内容と工夫】”
☑️ 温泉の効能や心身への効果など、「見てためになる」テーマを動画化
☑️ 宣伝色を抑え、自然にフォロワーから受け入れられる形に調整
☑️ 施設写真をスライドショー風につなげて動画化
☑️ 生成AI画像やフリー素材を取り入れてネタ切れを回避し、バリエーションを確保
“【成果と学び】”
開始時はフォロワー約2,000人でしたが、現在は4,000人を突破。ここ1年は“「投稿するだけでフォロワーが増える状態」”を実現し、投稿ごとのエンゲージメントも高水準を維持しています。
この事例から得られた学びは、“リソースを工夫して継続発信する仕組みづくり” の重要性。地方旅館でも工夫次第で成果を持続できる成功モデルとなっています。
【完全実演】Canva動画制作の全⼯程
ウェビナーでは、実際のCanva操作画面を共有しながらデモンストレーションが行われました。本レポートでは、その内容を要約してご紹介します。
“【紹介された操作方法】”
☑️ 動画を台詞に合わせてカットする方法
☑️ 文字にエフェクトやアニメーションをつける方法
☑️ 人間の声をAIナレーションに変換する方法
☑️ BGMの音量調整
☑️ 静止画をつなぎ合わせて動画風に見せる方法
“【制作の流れ】”
1ページ目にサムネイルと題名を作成し、その雰囲気に合わせて全体を構成。最後のページには、企業の告知や宣伝を挿入する流れが紹介されました。
今回のデモンストレーションを通じて分かったのは、Canvaは、“高度なスキルが不要で取り組みやすい” という点です。もし「自分だけでは難しい」と感じたら、プロに依頼してレクチャーを受けるのも有効でしょう。
さらに重要なのは、“継続して投稿すること” です。手間をかけて渾身の1本を作るよりも、仮説を立てて検証し、改善を繰り返すことが成果につながります。良い結果を出した動画は「なぜ反応がよかったのか」を振り返り、次の制作に活かすことが大切です。
ショート動画に関するよくある質問
事前に寄せられた質問や当日いただいた質問にお答えします。
Q1. 視聴者にスクロールを止めてもらう工夫は?
- 仮説検証を繰り返し、勝ちパターンを見つけることです。サムネイル、音楽、エンタメ性など複数の要素を試しながら投稿を繰り返すと、10本程度で効果的な傾向が見えてきます。成功した動画の分析を次に活かすことが大切です。
Q2. ショート動画の企画やネタはどう決める?
- 初期は同業の成功アカウントを参考にしてください。業界で人気のある発信者を分析し、企画やコンセプトの方向性を固めます。その後はデータを見ながら仮説を修正し、自社に合う形に進化させていきます。
Q3. 新規問い合わせを増やすSNS活用法は?
- 継続的な発信と検証が一番の近道です。1本の投稿で成果は出にくいため、反応の良い動画を増やし続けることが重要です。地域密着型ビジネスでは、SNS発信に加えて地域を絞ったWeb広告を組み合わせると効果的です。
Q4. 投稿の時間帯はどう決める?
- データに基づきつつ、実際に試して調整します。Instagram全体のインサイトデータでは18~20時前後が活発ですが、朝や昼休みの方が再生が伸びるケースもあります。ターゲットの生活サイクルを想定し、実際に投稿して検証するのがおすすめです。
Q5. 静止画動画におすすめのアニメーション・エフェクトは?
- 「写真ズーム」「タイプライター」など種類は豊富です。写真ズームは静止画を動画風に、タイプライターは文字を一文字ずつ表示させ、視聴者の目を引きます。Canvaには他にも豊富な演出が揃っており、状況に合わせて活用可能です。
まとめ|データ検証と改善が未来をつくる!ショート動画時代のSNS戦略
SNSは今や“最強の無料PRツール” です。商品やサービスを選ぶ際に、SNSをまったく見ない人はほとんどいません。つまり「やらない」という選択肢はなく、必ず継続的に取り組むべきツールだといえます。
そのなかでも特に注目すべきは、“ショート動画” です。TikTokをきっかけに広まったこの形式は、最も拡散力が高く、多くの人の目に触れる可能性を持っています。
ただし大切なのは即効性ではなく、“継続は力なり” という姿勢です。1〜2か月で成果が見えなくても焦らず、地道に投稿を重ねてファンを増やし、認知度を広げていくことが成果につながります。その際、仮説を立てて検証し、データをもとに改善していくことも欠かせません。
本日の内容を通じてお伝えしたかったのは、以下の4点です。

現在ノウハウがなくてもショート動画を活用したSNS運用は始められます。自走が難しいと感じた場合は、プロに依頼して運用方法を学ぶのも有効な選択肢です。ランサーズにはSNSマーケティングに強いプロが多数在籍し、“運用代行から内製化支援まで柔軟に対応可能” です。
ぜひ本日の内容を参考に、SNS活用を次の一歩へと進めていただければ幸いです。
