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ウェビナーレポート|AI活用で企業発信力を強化!質も量も叶える次世代コンテンツマーケティング

ベストセラー著者でありAIコンテンツ制作の第一人者が、企業や個人の「らしさ」を保ちながら高品質コンテンツを量産する最新ノウハウを徹底解説!

いま、多くの企業が直面しているのは、“コンテンツを作り続けたいのに、人手も時間も足りない”という課題です。

AIツールを導入しても、

・「記事や動画は作れるけど“自社らしさ”が出ない…」

・「AIを試してみたが思うように成果が出ない…」

・「継続的な情報発信の体制を作りたいけど難しい…」

といった声が後を絶ちません。

こうした悩みを解決するため、生成AI家庭教師の佐野創太さんをお招きし、企業が“質と量を両立させながら発信力を強化するAI活用法”を解説いただきました。

本記事では、AI活用に課題を感じている企業に向けて、社内ノウハウの継承からコンテンツの自動生成・運用まで、すぐに役立つ実践的なヒントをご紹介します。

☑️ 社内に眠るノウハウをAIで継承・量産する方法が学べる

☑️ 「らしさ」を保った高品質コンテンツを大量に生み出す手法が分かる

☑️ 業界別・課題別に活用できるAIコンテンツ制作の成功事例を知れる

☑️ 独自AIシステムの構築ステップが理解できる

“AIで自社発信を強化したい”と考える経営者・マーケティング担当の皆さんが、短時間でエッセンスをつかめる内容です。ぜひ参考にしてください。

デザイン・開発・動画編集・SNS運用など、経験豊富なプロに直接頼める!

登壇者紹介

佐野 創太さん/生成AI家庭教師

大手人材系企業で新規事業の責任者やWebメディア編集長を経験後に独立。現在は、大手企業・地方自治体・スタートアップのコンテンツ戦略やAI導入支援を多数担当。出版・音楽事務所・キャリアスクールなど幅広い現場で、AIを活用した“自社らしさと伝わりやすさ”を両立させる制作をサポートしている。著書に『「会社辞めたい」ループから抜け出そう!』(サンマーク出版)、『ゼロストレス転職』(PHP研究所)。ABEMAPrime、東洋経済オンライン、日経WOMANなどの出演・寄稿実績も豊富。

AI活⽤成功事例紹介

いま、多くの企業が「AIをどう取り入れるか」という課題に直面しています。しかし、具体的な事例を知ることで、自社の業務や目的にどう応用できるのかがイメージしやすくなります。ここでは、効率化・創造性向上・ノウハウ蓄積といった目的ごとに、実際の成功事例をご紹介します。

効率化目的・出版プロモーション支援

最初に取り上げるのは、著者向けの出版プロモーション支援です。

本を出すだけでは売れにくい現代では、著者自身がWebやSNSで継続的に発信することが求められています。著者には「自分の文章」に強いこだわりがあり、単なる量産やばらまきは避けたいという思いがあります。しかし、すべてを自分で書こうとすれば大きな負担になり、プロモーションが続かないという課題がありました。

そこで導入したのが、著者の過去記事や原稿を学習させ、“らしさ”を再現する発信AIです。著者の執筆スタイルをAIに落とし込むことで、分身のように文章を生み出せるようになりました。これにより、制作時間は約90%削減され、著者や出版社からは「本人以上に本人らしい」と評価を得ています。

さらにこの仕組みは、単なる文章生成にとどまりません。ウェビナーや講演の動画を文字起こしし、そこから”メルマガ・SNS投稿・イベントレポート・note記事”といった複数コンテンツに展開可能です。1つの素材から多彩なアウトプットを作れるため、負担を抑えつつ継続的な発信が実現しました。

創造性目的・転職エージェント集客強化

次にご紹介するのは、転職エージェントの集客支援です。

キャリアや転職相談といった面談は非常に価値のある会話ですが、そのままでは外部発信用のコンテンツには活用されていません。これは保険会社や小売業など、他の業種でも同様に見られる課題です。

そこで、許可を得たうえで”面談内容を録音→文字起こし→要点整理し、発信に転用する仕組みを導入”しました。担当者の質の高さが可視化されることで、新規集客が増え、指名率の向上にもつながっています。実際に導入したエージェントでは、新規集客数が30%増加し、ブランディング効果も高まりました。

また応用例として、眼鏡店のケースがあります。もともとヒアリングを30〜60分かけて丁寧に行うことが強みでしたが、その分集客にまで手が回らないという課題を抱えていました。

そこで、接客内容を録音させていただき、店舗らしい文体に整えてLINEで顧客へ送付する仕組みを導入。結果として接客後のフォローが口コミのきっかけとなり、家族や友人経由で来店増加につながりました。このように”1対1の会話は最良の発信素材になり得る”のです。

これらの事例ではカスタムAIの構築が大きな役割を果たしています。通常、AIを使う際にはプロンプトを毎回工夫して入力する必要がありますが、これは現場では大きな負担になりがちです。そこで、あらかじめプロンプトを組み込んだカスタムAIを用意しておけば、あとは実行指示を出すだけでアウトプットが生成されます。

例えば、キャリア相談の文字起こしを入れると、自動で要点を分解し、詳細を整理。note記事、クライアント向けのフォロー資料としてすぐに活用できます。これにより、リピーターの増加や顧客との対話継続にもつながりました。

重要なのは、作業を簡略化し、システムとして運用できる点です。”一度仕組みを組めば、以後は現場担当者が「どうぞ」や「OK」といった最小限の指示で使えるようになります”

本ウェビナーの後半では、カスタムAI構築のデモンストレーションもご紹介します。

創造性目的・コンテンツの品質向上

次にご紹介するのは、Webメディア向けのインタビュー記事制作におけるAI活用です。

音楽ライターとして活動していた際、多くのミュージシャンを取材しました。ミュージシャンは表現へのこだわりが非常に強く、ファンも“らしさ”に敏感です。そのため、通常の取材では発言の一貫性や背景理解が課題となっていました。

そこで導入したのが、歌詞・ライブレポート・過去インタビューなどを学習させた”「人間以上の記憶力をもつインタビューAI」”です。リサーチや質問の切り口が格段に良くなって、人だけでは難しいレベルまで深掘りできるようになりました。

あるアーティストからは「今までで一番面白いインタビュー」と高い評価をいただき、事務所の資産として継続的に活用されるようになっています。

あるヴィジュアル系アーティストの事例では、「以前はこう言っていたけれど、今はこう変わっている。なぜですか?」といった時間の流れを踏まえた質問がAIでできるようになりました。こういった質問は人間では遠慮してしまう場合もありますが、AIを活用することでためらいなく深掘りでき、本人も納得する対話につながりました。

ノウハウ蓄積目的・採用効率化システム

最後にご紹介するのは、採用現場での効率化事例です。採用担当者が直面する大きな課題の一つが書類選考です。対応が遅れると候補者の印象が悪くなり、内定を出しても承諾してもらえない原因になってしまいます。

そこで導入されたのが、社内の採用ノウハウをAIに組み込み、選考プロセスを支援する仕組みです。候補者の情報(個人情報はマスク済み)をアップロードするだけで、候補者をS/A/B/Cのランクに分類し、深掘り質問3つと懸念点を確認する質問3つを自動で出力。

準備にかかる時間はわずか約5分となり、面接官が短時間で候補者を把握できるようになりました。その結果、選考期間の大幅短縮が実現しただけでなく、どの面接官が担当しても同じレベルの面接ができるようになり、内定承諾率も向上しました。

この選考AIは、一度システム化してしまえば、以後は継続的に活用できるのも大きな利点です。担当者が指示するだけでAIが必要な情報を整理し、企業との相性診断や推奨質問のリストアップまで自動生成します。

AIは記事作成だけでなく採用分野でも有効に使えることを示す事例です。

AI活⽤のインパクト

AI活用がもたらす価値は単なる効率化にとどまりません。ここでは、「AI活用のインパクト」を整理していきましょう。

AI活用のインパクトは「コスト削減・時間短縮・品質向上」

AI活用のインパクトは、大きく”コスト・時間・品質”の3点に現れます。

まず、制作コストです。従来であれば記事制作に”月100万円かかっていたケースが、AIを活用することで月3万円程度にまで圧縮可能”です。ChatGPTやClaudeなどのツールは月額30ドル前後で利用できるため、残りのコストを画像制作やデザイン改善に回すことで、クリック率向上などの効果も期待できます。

次に、制作時間です。これまで”1週間かかっていた作業が、AIによって1時間ほどで完了する”ケースもあります。大げさに思えるかもしれませんが、実際の現場ではそれほどの効率化が実現しているのです。

さらに、品質の面でもメリットがあります。従来は担当者ごとに仕上がりのばらつきが避けられませんでしたが、”一度システムを組み込めば一定の高品質を維持できる”ようになりました。

こうした効率化によって生まれた余裕は、次の成長への投資にもつながります。たとえば「メディアをどう変革していくか」「コミュニティ化を進めるにはどうするか」といった戦略的な取り組みに時間やリソースを使えるようになります。

AI活用は、制作コストや時間を削減するだけでなく、”事業の未来を考えるための余白を生み出すインパクト”があるのです。

なぜ「いま」コンテンツに取り組むべきなのか? 2つの理由

結論から言えば、いまこそコンテンツに取り組むべき時期です。理由は大きく2つあります。

1つ目は、”広告依存の限界”です。

近年、”広告による顧客獲得コストは高騰し続けています”。広告を回すだけでは「焼畑農業」のように短期的な成果しか得られず、利益率も低下していきます。広告頼みの集客モデルは、もはや持続可能とは言えません。

2つ目は、”検索流入の減少”です。

海外ではすでに検索クリック率が大幅に下がっており、上位50のニュースサイトのうち37サイトがトラフィックを減らしています。AIによる要約(AIオーバービュー)の台頭により、”ユーザーは検索結果をクリックせずに情報を得るようになってきています”。この流れは日本にも確実に訪れつつあり、検索依存のリスクは今後さらに高まります。

ではどうすべきか?重要なのは、”ファンとの直接的なつながりを持つこと”です。

記事を読んでもらうだけで終わらせず、LINE登録やメルマガ購読といった「もう一歩深い接点」を作ることが、今後のメディア価値を左右します。

PVやセッション数だけでなく、”「読み手が登録してでもつながり続けたい」と思える関係性を築くことが必要”です。つまり、広告依存でも検索依存でもなく、直接のつながりを基盤としたメディア戦略にシフトすることが、いま企業に求められています。

コンテンツの必要性を感じていても、制作に取り組めていない企業が多い理由は?

多くの企業が「コンテンツの重要性は理解しているが、なかなか制作に踏み出せない」と悩んでいます。その背景には、”属人化・リソース不足・品質のばらつき”という3つの壁があります。

まず”「属人化」”です。担当者が異動や退職をすると、更新が止まってしまうケースは珍しくありません。前年まで毎月5本の記事を更新していたのに、今年は2カ月に1本しか出せなくなる、といった事態がよく起きます。”マニュアルを整備しても、暗黙知が多いため再現性は低く、完全に再現するのは難しい”のが実情です。

次に”「リソース不足」”です。人材が限られるなかで、コンテンツ制作まで手が回らないという声は多く聞かれます。外部人材を活用する方法もありますが、”委託が続くと“らしさ”を失いやすい”という課題があります。

最後に”「品質」”です。社内研修などを通じて一定の水準を保とうとしても、人によって仕上がりに差が出てしまいます。その結果、時間もコストも余計にかかり、「やりたいのに続かない」という悪循環に陥りやすいのです。

これまでは解決できなかった課題ですが、現在はAIの力によってハードルが下がりつつあります。AIを活用することで「自社らしさ」を再現しつつ、再現性と効率を高め、時間やコストの負担を抑える道が開かれてきました。

AIが担う役割は「企画・編集・執筆」の高速化

AIはコンテンツ制作における”「企画・編集・執筆」の各工程を高速化し、大量のアイデアや下書きを提示する役割を担います”。例えば1時間のインタビューを文字起こしし、その内容を3パターンの記事に整理するといった作業も対応可能です。

これにより、人間は「どの案を採用するか」という意思決定に集中でき、効率的に“らしさ”を保ったコンテンツを生み出せるようになります。

また、これまで属人的になりがちだった制作ノウハウをAIに落とし込み、再現性を確保することも可能です。従来は編集長や少数の優秀なライターに依存していたメディア運営も、AIの活用によって”「一人のスキル」を組織全体の財産へと変換することができます”。結果として、安定した品質のコンテンツを継続的に発信できる仕組みが整えられるのです。

AIで継承‧量産する4STEP

現場の暗黙知を見える化し、AIに読みやすい形へ落とし込み、ツール化して運用に定着させる。この4ステップで、”らしさ”を保ったコンテンツの大量生産が可能になります。

ここからは、各ステップの詳細を解説します。

STEP1.暗黙知の可視化(形式知へ)

最初のステップは、編集者やライターが持つ「暗黙知」を抽出し、形式知として可視化することです。たとえば、「これは良い記事だ」と判断できても、その理由を他者に正確に伝えるのは容易ではありません。なぜなら、書き手自身は言い回しや論理展開の工夫ができても、それを他の人にわかりやすく教えるのはまったく別の技術だからです。

そこで有効なのがAIを活用した分析です。編集する前の原稿と編集した後の文章をAIに読み込ませ、その違いが生まれた背景やコメントの観点を分析させることで、少しずつ暗黙知を形式知へと変えていきます。こうして”らしさ”を定義することで、再現性のある基準として共有できるようになります。

まずは素材として「良いアウトプット」を選び、AIに学習させることが重要です。記事やインタビューの中から”適切な事例を目利きし、分析にかけることが暗黙知の可視化の第一歩”となります。

STEP2.マークダウン記法での指示書作成(AI知へ)

AIに情報を読み込ませる際にも「AIが内容をきちんと理解できる書き方」があります。

それが、マークダウン記法です。SEOライティングの世界で「検索エンジンに伝わりやすい構造」を意識するのと同じように、AIにも読み取りやすい構造で書いてあげると、意図通りに動きやすくなります。

とはいえ、ここで新しくマークダウン記法を覚える必要はありません。

AIに”「AIが読み込みやすい構造化された記述方法で書いて」”と伝えるだけで、基本的にはマークダウンで指示書が出力されます。これが、いわゆる「プロンプト」です。

例えば、

ChatGPTを使う場合:「ChatGPTのカスタムGPTに最適化された技術方法で書いて」

Claudeを使う場合:「Claudeのプロジェクト機能に最適化された記述方法で書いて」

と伝えれば、それぞれの形式に沿ったマークダウン記法で書かれます。

このように”「指示する文章(プロンプト)」そのものもAIに作ってもらうことができます”。実はこれは、AI活用全般に共通するコツです。

STEP3.AIのカスタマイズ機能活用(ツールへ)

毎回、暗黙知を形式知化したものをAIに読み込ませて、それをもとに作業を進めようとすると、都度プロンプトを書かなければならず、とても面倒です。

そこで役立つのが「カスタマイズ機能」です。これは、あらかじめ”自分が持っているAIの裏側にプロンプトを組み込んでおく仕組み”です。

例えば、Claudeであれば「プロジェクト機能」、ChatGPTであれば「カスタムGPT機能」を使って、最初から必要なプロンプトを設定しておくことができます。そうすると、次に使うときには毎回プロンプトを入力する必要がなくなります。

実際の活用例としては、出版業界で有名な編集者の方が関わる対談イベントの文字起こしをAIに読み込ませ、その編集者の視点や考え方、独特の癖を反映させた記事を自動で生成させる、といったことが可能になります。

ここに表示しているのはClaudeの画面です。このように「プロジェクト機能」を使えば、文字起こしをAIに渡すだけで、その人らしさを反映した記事を作れるようになります。

ChatGPTにも「カスタムGPT」という機能があり、自分専用のカスタムAIを作成できます。

こちらは、採用コンサルティングを行っている企業の事例です。この企業はクライアント企業へのヒアリングをもとに求人票を作成するサービスを提供しています。ところが、実際にはヒアリングで十分な情報が得られないことも多く、「持ち帰って調べます」となるケースが頻発し、業務が非効率になっていました。

そこで、カスタムGPTを使い、求人票作成に必要なヒアリング項目をまとめた専用AIを構築しました。このAIを利用することで、クライアントとのやり取りがスムーズになり、効率的に求人票を作成できるようになったのです。

さらに、このカスタムGPTはURLを共有すれば、A社・B社・C社といった他のクライアントにも利用してもらうことができます。”一度作った仕組みを何度でも使い回せるようになり、複数のクライアントに効率的に展開できるようになりました”

ClaudeとGPT、どちらを選ぶべき?

どちらも非常に高いレベルに到達しており、常にアップデートで競い合っています。

”Claude”

日本市場を意識した設計が初期からされており、日本語の自然な表現に強みがあります。日本語での文章生成や会話の滑らかさを重視する場合に適しています。

”ChatGPT(GPT)”

世界的な利用実績が豊富で、最新モデルが登場するたびに性能が進化しています。グローバルでのデータ量・知識の幅広さが強みです。

結論としては、どちらを選んでも大きな差はなく、「日本語に強いClaude」「幅広い知識のあるGPT」というイメージで使い分けると便利です。

実用レベルまで精度を上げるための方程式

「質の高いコンテンツを作る」ために重要なのが、この4つの要素の方程式です。

以前は「プロンプト(指示文)の工夫」だけでAIを動かすのが主流でした。しかし現在はAIが大幅に進化したことで、次の4つを組み合わせて活用することが大切になっています。

インプット:どんな情報を学習させるか(例:テキストやデータ)

プロンプト:どんな指示を出すか(例:ノウハウやポイントを伝える)

アウトプット:どんな成果物イメージを求めるか(例:文書、デザインなど)

フィードバック:どんな感想や調整を伝えるか(例:「硬い印象を柔らかくしてほしい」など)

この4つを調整することで、AIの品質は大きく向上します。「プロンプト1本勝負」から、「インプット・プロンプト・アウトプット・フィードバックを動かす総合的な調整」へと進化しているのです。

STEP4.AIと人の役割(判断と決断)

AIは1次情報からA案・B案・C案といった複数のアウトプットを生み出すことが得意です。しかし、”「どの案を採用するか」という決定はAIにはできません”。最終的な判断と決断は人間が担う必要があります。

さらに、安全にAIを活用するためには次の3点が重要です。

”インプット(データ保護)”

AIに入力する際は、機密情報や個人情報を学習対象に含めないよう”「オプトアウト機能」”を活用しましょう。これにより、情報漏洩リスクを回避できます。

”プロンプト(明確な指示)”

曖昧な指示を出すと、意図しないアウトプットにつながります。たとえば「ジブリ風にして」と顔写真を渡すと、著作権的に問題のある生成結果が出てしまうことも。プロンプトは必ず具体的かつ安全性に配慮したものにする必要があります。

”アウトプット(検証と責任)”

AIの出力には”「ハルシネーション」”と呼ばれる誤情報が含まれることがあります。特に数字や固有名詞は間違いが多いため、人間が必ず最終チェックを行い、責任を持って確認しましょう。

実際に海外では、弁護士がAIで検索した判例を提出して大問題になった事例や、日本でも大手企業がAI生成画像をそのまま使い、不自然さが露呈して炎上したケースがあります。

いかに優秀な人でも「AIの性格」を理解せずに使うと大きなリスクになるのです。

企業として発信する際は、AIをうまく活用しつつも”「人間が最終責任を取る」”という姿勢を忘れないことが不可欠です。

超実践デモンストレーション

続いては、実際に「らしさを保ったライティングAI」を構築する流れをデモンストレーションしました。

まずはインプットとして、自分が「こういう記事を量産できたらいいな」という記事をAIに読み込ませます。

次に、AIに対して「この記事を最初から最後まで読み込み、読み終わったら一度ストップしてください」と指示します。”最近のAIは先走って続きを生成してしまうため、必ず一度止めることが重要”です。

読み込みが終わると、AIは「読み込みました」と返答し、記事の要点や特徴をまとめてくれます。ここからが本題で、文体分析に入ります。

「この執筆者の文体を完全にコピーすべく分析してください。分析内容は、記事構成の要素分解、要素ごとの特徴と字数、文章や言葉遣いの癖、論理展開の特徴、専門性の特徴、その他必要な要素すべてです。」

このように指示すると、AIは文体の癖や論理展開のパターンを整理してくれます。人間がやると数か月かかる分析も、AIなら数分で可能です。

こうして抽出した特徴を「スタイルA」として定義します。以降は「ユーザーがテーマを入力すると、スタイルAで自動的に記事を書ける」仕組みを作っていきます。

ここで重要なのが記事作成前のプロセスです。テーマを入力したらすぐに記事を書き始めるのではなく、必ず次の流れを踏みます。

実際にAIへ与えたプロンプトは次の通りです。

「このスタイルAを使う前のプロセスは下記です。

・ユーザーがテーマを入れる

・そのテーマで想定できるユーザーのペルソナとペルソナごとの検索意図を分析する

・検索意図から導けるSEOキーワードを抽出する

・検索意図とSEOキーワードを反映させて、スタイルAで記事を書く

このプロセスをClaudeのプロジェクト機能のプロジェクトナレッジの「テキストコンテンツを追加」に最適化した記述方法で「スタイルA」に反映させてください。」

このプロセスを省略すると、「AIが書いたことが見え見えの記事」になってしまい、”信頼性や権威性を欠いてSEO上のリスクになります”

実際のデモンストレーションでは、AIに「ステップを守るように」とフィードバックを与えることで、ステップごとに一旦止まり、ユーザーの確認を挟む仕組みが完成しました。

最後に完成したプロンプトをカスタムGPTやClaudeのプロジェクト機能に登録しておけば、以降はテーマを入れるだけで自動的にペルソナ分析→検索意図→SEOキーワード抽出→記事生成、という流れが動きます。

AI活用に関するQ&A

ここからは、事前にいただいた質問や多くの方が気になるポイントについてお答えします。

Q1:AIを活用して作成したコンテンツはペナルティを受けますか?

A:AIを使ったからといってペナルティを受けることはありません。

ただし「何を書くか(1次情報)」までAI任せにするとコピーコンテンツと判定されるリスクがあります。インタビューや独自取材といった1次情報を組み込み、人間が判断することが大切です。

Q2:実際に使っている生成AIツールと費用は?

A:私が有料で契約しているのは、Claude・ChatGPT・Gensparkの3つ。

合計でも月1万5,000円以内で収まります。

最低限始めるならChatGPTかClaudeのProプラン(月20ドル程度)で十分です。

Q3:AIを使った記事制作の体制はどうすればよいですか?

A:大切なのは「1次情報を持ってこれる人を体制に組み込む」ことです。

・インタビューや取材をできる人材がいれば、ディレクター1人で回すことも可能

・それが難しい場合は「監修者」を立て、権威性と信頼性を補強する

AIが生成する部分と、人間が責任を持って提供する一次情報・監修を組み合わせることが、実務的に最も重要な体制となります。

まとめ:AI活用の4原則と、次の一手へ

本日の内容を改めて整理すると、AI活用のポイントは次の4つです。

”Point1:AIの変数は4つだけ”

”インプット・プロンプト・アウトプット・フィードバック“。この4つを動かして調整するのがAI活用の基本です。

”Point2:メディアの差はインプットに宿る”

何を題材にするか、どんな1次情報を取り込むか。ここが成果物の質を左右します。

”Point3:人間は「制作の次」に投資する”

AIで制作時間を短縮できた分、人間は「どんな体験を届けるか」「どんな価値を作るか」といった次のステージに力を注ぐことが重要です。

”Point4:ファンとの「直接のつながり」を作る”

メディアの役割は単に記事を届けるだけでなく、読者や顧客との関係を育てること。LINEやメルマガ、コミュニティなど直接的な接点づくりに投資できるようになります。

AIを使えば、記事制作にかかる時間やコストを削減し、「次の一手」に集中できる余裕が生まれます。もし「自分で取り入れるのは難しい」と感じた場合は、ランサーズに登録しているAIのプロフェッショナルにぜひご相談ください。

「もっと具体的に聞きたい」「自社に合わせて導入したい」と思われた方は、お気軽に佐野さんへお問い合わせください。

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