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ECサイトのマーケティング欠かせない3つの軸と戦略を具体的に解説

ECサイトの集客や売上アップに欠かせないのがマーケティングです。ECサイト運営に携わるなら具体的なマーケティング方法を知っておく必要がありますが、どのように行えばいいのか迷うことも多いのではないでしょうか。

本記事ではマーケティング手法を具体的にイメージできるように、ECサイトのマーケティングに必要な3つの軸と取り入れたい戦略をご紹介します。最後まで読めば収益アップやリピーター獲得につながるマーケティングができるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。

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ECサイトのマーケティングとは

マーケティング調査

ECサイトのマーケティングとは、ECサイト運営に適したマーケティング施策を指します。ECサイトマーケティングでは顧客のニーズを理解し、自社サービスや商品の購入を促進して売上アップやリピーター獲得を目指します。

従来のマーケティングは実店舗での販売や訪問販売など、対面での販売を前提としていました。ECサイトマーケティングでは従来のマーケティングに加え、非対面販売の特徴を考慮しなければなりません。例えば、下記のような特徴は、ECサイトマーケティングならではだと言えます。

  • 顧客とのコミュニケーションはスマートフォンやパソコンを介してオンライン上で行う
  • アクセスデータなど膨大なデータを用いた分析が可能
  • 商圏が限定されない

このような特徴を把握したうえで、集客や売上アップなど目的に応じた施策を行うことがECサイトマーケティングです。

ECサイトのマーケティングに必要な3つの軸

マーケティング調査

ECサイトのマーケティングは、下記の3つの軸を基本に行うことが大切です。

  • 集客
  • 購入
  • リピーター獲得

この3つの軸で適切なマーケティングができていないと、認知度や収益向上などの目的を果たせないからです。ここからは、具体的なマーケティング方法を解説していくので、参考にしてみてください。

ECサイトへの集客を促すマーケティング

ECサイトを開設しても、顧客に利用されなければ売上につながりません。そのため、まずはECサイトへの集客を促すマーケティングが必要です。ここからは、集客を目的とした実践しやすい4つのマーケティング手法をご紹介します。

  1. リスティング広告を活用する
  2. ディスプレイ広告で多くの人に知ってもらう
  3. SNS広告で幅広い層にアプローチする
  4. SEO対策で上位表示を狙う

1. リスティング広告を活用する

リスティング広告とは、検索結果ページに表示される広告のことです。検索広告や検索連動型広告とも呼ばれています。Googleで「広告」と検索をしたときに、検索一覧ページの上位部分に下図の青枠内のようにサイト名やURLが表示されます。この部分がリスティング広告です。

リスティング広告の画面

リスティング広告は、検索エンジンで検索をしたキーワードと連動して表示されるところが特徴です。例えば、「ファッション ECサイト」と検索すると、ファッションに関するECサイトのリスティング広告が表示されます。そのため、自社のECサイトに興味がありそうなターゲットに効率よくPRできるところが大きな強みです。

2. ディスプレイ広告で多くの人に知ってもらう

ディスプレイ広告とは、アプリやWebサイトの広告枠に掲載される広告のことです。バナー形式で表示されることが多いので、バナー広告と呼ばれることがあります。

ディスプレイ広告は、下図のようにWebサイトのトップページなど目につく場所に表示できるところが特徴です。テキストや動画、画像などさまざまな素材が使えるため、商品やサービスの写真などを使い視認性を高められます。

ディスプレイ広告の画面

また、リスティング広告のようにキーワード等でターゲットの絞り込みをしないので、できるだけ多くの人にアプローチできるところもポイントです。ECサイトの知名度が低い場合やより多くの人に知ってもらい集客につなげたい場合に、有効なマーケティング方法だと言えるでしょう。

3. SNS広告で幅広い層にアプローチする

SNS広告とは、TwitterやInstagram、LINEなどのSNS上に表示される広告のことです。SNS広告もリスティング広告と同様で、ターゲットの絞り込みができます。

SNSは登録時に性別や年齢、住まいの地域、趣味などの個人情報を入力します。このような個人情報とSNSの利用傾向をもとに分析をして広告表示をするため、リスティング広告よりも精度の高いターゲットの絞り込みが可能です。

また、SNS広告はストーリーに掲載したり商品やサービスの写真を表示させたりと、さまざまな広告の表示方法があります。ECサイトで扱っている商品やサービス、そしてターゲット層に合わせたアプローチをすることで、マーケティング効果が期待できるところも特徴です。

SNS広告は、よりターゲットを絞り込み集客へとつなげたい場合に向いています。

4. SEO対策で上位表示を狙う

SEOとは「Search Engine Optimization」の略称で、日本語では検索エンジン最適化という意味になります。SEO対策とは自社のECサイトが検索エンジンで上位表示されるように対策を行い、顧客に見つけてもらえるようにすることを指します。

SEO対策で最も重要になるのが、キーワードの選定です。顧客は検索エンジンに「おしゃれ 靴」「プレゼント 革製品」などのキーワードを入力し、目的に合わせたECサイトを探します。

キーワード選定がずれているとECサイトのターゲット層に検索されることがなく、集客が難しくなります。顧客目線に立ち、ECサイトや商品、サービスページのキーワードが最適化されているか確認してみましょう。

余力があればSEO対策として取り組みたいのが、コンテンツマーケティングです。コンテンツマーケティングはECサイトの商品紹介やメンテナンス方法など顧客が求める情報を発信することで、ECサイトへの流入を図ります。顧客の興味をそそる記事が記載できれば、商品やサービスへの注目度が上がり集客へとつながります。

SEO対策は一定の知識は必要ですが広告ではないので、費用がかからないところが特徴です。時間をかけて取り組めば、継続して集客効果が得られるでしょう。自社のECサイトがなかなか上位表示されないときやターゲット層に届いていないと感じるときに、有効なマーケティング方法だと言えます。

購入率をアップさせるマーケティング

ECサイトマーケティングである程度集客ができるようになったら、次に考えたいのがサービスや商品の購入につながるマーケティングです。ECサイトへの訪問者が増えても、購入する行動につながらなければ収益を生み出せません。

ここからは購入率を上げるには必要な下記の3つのマーケティング手法を紹介します。

  1. ランディングページを最適化する
  2. レコメンドエンジンの活用
  3. レスポンシブデザインの導入

1. ランディングページを最適化する

ランディングページ(LP)とは、検索結果や広告を経由して顧客が初めにたどり着くページのことです。

ECサイトに初めて訪問する顧客が最初に目に触れるページなので、ECサイトの顔だと言っても過言ではありません。ランディングページで商品・サービスの特徴を伝えられないと、顧客の購入意欲を刺激できずに離脱率が高くなる可能性があります。

そのため、ランディングページでは顧客が購入したいと感じる情報を分かりやすくまとめて記載することが重要です。例えば、下記のような情報を掲載するといいでしょう。

  • 自社の商品やサービスの強み
  • 競合他社との違い
  • 自社の商品やサービスを利用するメリット
  • 自社の商品やサービスを購入するページへの導線

とくに、自社の商品やサービスならではの強みは、ランディングページで伝えたいポイントです。顧客が商品やサービスを利用した際に、どのようにいいことが起こるのか具体的にイメージできるようにすることで、購入へとつながりやすくなります。

2. レコメンドエンジンの活用

ECサイト内に多様な商品やサービスが掲載されていると、どの商品を選べばいいのか迷う顧客が多いです。そこで役立つのが、レコメンドエンジンです。レコメンドエンジンとは、顧客の個人情報や閲覧履歴に合わせておすすめの商品やサービス、コンテンツを自動で表示させる機能を指します。

ECサイトでは対面販売のように、スタッフがおすすめの商品やサービスのいいところを直接伝えられません。レコメンドエンジンを使えば非対面販売の弱点をカバーでき、リアルタイムで顧客におすすめの商品や情報を伝えられます。

レコメンドエンジンを有効活用すれば購入率の向上や購入金額のアップ、ECサイトの回遊率向上につながります。

3. レスポンシブデザインの導入

ECサイトはパソコンやスマートフォン、タブレットなど、さまざまな環境からアクセスされます。利用環境により使いやすさが変わると、商品やサービスの購入機会を逃すことになります。

例えば、パソコンでは見やすい画面表示ができても、スマートフォンでは画像が小さくなってしまう傾向があります。つまり、スマートフォン経由でアクセスをした顧客は、掲載情報が把握しづらいことが原因で離脱をしてしまう可能性があるのです。

レスポンシブデザインとは、パソコンやスマートフォンなどの画面サイズに合わせてレイアウトを最適化する機能です。レスポンシブデザインを導入すれば、顧客がどのような環境でアクセスをしても対応できるようになります。購入機会の損失を避けるためには、レスポンシブデザインの活用は欠かせないでしょう。

リピーター獲得のマーケティング

ECサイトへの集客・購入率の向上が結果としてみえてきたら、最後に重要となるのがリピーター獲得のためのマーケティングです。一定の固定客がいないと永久に新規顧客の集客を続けなければならないために、新規顧客を獲得するコストと顧客獲得のための労力がかかります。

また、毎月一定数のリピーターがいれば安定した収益が得られるようになり、ECサイトを運営しやすくなります。

ここからはリピーターを獲得するために必要な下記の4つのマーケティング手法を紹介します。

  1. 会員登録をしてもらう
  2. メルマガ配信で接点を持つ
  3. SNSのフォローで旬な情報を届ける
  4. クーポン割引で購入を促す

1. 会員登録をしてもらう

リピーター獲得の第一歩として、ECサイトに会員登録をしてもらう導線を作りましょう。

顧客によっては、会員登録は手間がかかるため面倒だと感じる人がいるのも事実です。しかし、ECサイトを利用してくれた顧客のメールアドレスや住所などの個人情報がないと、クーポンの送付やお礼のDM送付ができず次の購入につながるアクションが取れません。

顧客が難なく会員登録をするためには「会員登録で送料が無料」「会員登録後にクーポンプレゼント」など、会員登録のメリットを提示するといいでしょう。

とくにECサイトを立ち上げたばかりでリピーターが少ないうちは、積極的に会員数を増やすことでリピーター獲得のための戦略的なマーケティングができるようになります。

2. メルマガ配信で接点を持つ

メールマガジンは、顧客に対してメールで情報を配信する方法です。インターネットが普及し始めたころから活用されているマーケティング方法でもあります。

メルマガは定期的にお知らせメールを配信をすることで、顧客と接点を持ち続けられるところが特徴です。SNSのように情報量に限りがないために、おすすめの商品やサービス、セール開催の情報など、顧客に有益と感じてもらえるさまざまな情報を発信できます。

また、メルマガは顧客をセグメント(顧客属性で細分化)してターゲットを絞り込み、情報発信することも可能です。優良顧客向けのシークレットセールや購入頻度が少ない顧客向けの再購入サービスなど、顧客に合わせたアプローチもおすすめです。

3. SNSのフォローで旬な情報を届ける

商品やサービスを購入した顧客にSNSをフォローしてもらい、旬な情報を届けるのもリピーター獲得に有効なマーケティング方法です。SNSは手軽に情報発信ができるのが大きな魅力です。

DM送付やメルマガ作成よりも時間やコストをかけないで、最新の情報を発信したいときに向いています。例えば、新作入荷のお知らせや商品やサービスの使い方事例など、顧客が購入したくなる情報を継続して発信することが大切です。

また、SNSをリピーター獲得に使うためには、購入者にSNSをフォローしてもらわなければなりません。SNSがフォローしやすい導線を作る、商品と一緒にSNSのURLを同封するといった工夫をしてフォロワーを増やす工夫をしてみましょう。

4. クーポン割引で購入を促す

一度の購入で終わらず次回購入を促すためには、クーポンを活用するのも有効なマーケティング手法です。

顧客は商品やサービスに満足していても、再度購入するきっかけがないとなかなか購入に至りません。クーポンを利用してお得感や特別感を与えることで、再購入にきっかけ作りができます。

下記のように、単なる割引クーポンではなく特別感のある演出と紐付けるとより利用してもらえるようになるでしょう。

  • 初回購入のお礼を込めてサンクスクーポンを送付
  • お誕生日のお祝いクーポンを送付
  • 複数購入のお礼を込めて特別クーポンを送付
  • ECサイト紹介のお礼を込めて紹介お礼クーポンを装具

クーポンの送付方法はSNSやメルマガ、商品に同封など顧客が利用しやすい方法で検討してみてください。

ECサイトのマーケティングに取り入れたい3つの戦略

調査をする男性

最後に、ECサイトのマーケティングに取り入れたい戦略として、下記の3つを紹介します。

  1. 越境ECで商圏を広げる
  2. オムニチャネルの導入で購入経路を増やす
  3. アプリの利用で顧客を囲い込む

他社と差別化したマーケティングをするために有効な戦略ばかりなので、参考にしてみてください。

1. 越境ECで商圏を広げる

越境ECとは、インターネット経由で海外の消費者に向けて商品やサービスを販売する方法です。

国内だけでなく国外の顧客もターゲットにすることで、商圏が広がることで収益アップが見込めます。越境ECと聞くと言語や通貨の壁を感じるかと思いますが、Shopify(ショッピファイ)など多言語・海外通貨に対応しているECプラットフォームも登場し、手軽に挑戦できるようになりました。

経済産業省が公表している「令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)報告書」によると、2020年の越境ECの市場規模は下記のようになっています。

  • 中国消費者による日本事業者からの購入額は1兆9,499億円
  • アメリカ消費者による日本事業者からの購入額は9,727億円

前年との比較では中国消費者による購入額は17.8%、アメリカ消費者による購入額は7.7%も増加し、越境EC市場は広がりを見せています。越境ECを視野に入れたマーケティングを行うことで、新たな顧客獲得と販売機会の増加、収益アップが見込めるでしょう。

2. オムニチャネルの導入で購入経路を増やす

オムニチャネルとは、商品やサービスの販売方法をECサイトに限定せず、複数の販売方法を組み合わせる戦略方法です。例えば、実店舗とECサイトを組み合わせる、ポップアップショップやECサイト、アプリでの購入を組み合わせるのがオムニチャネルの手法です。

ECサイトのみに特化してしまうと「実際に商品を見て購入したい」「スタッフに相談をして決めたい」といった顧客のニーズが叶いません。商品やサービスに興味がある顧客の機会損失を招いていると言えるでしょう。

そこで、実際に商品やサービスに触れられる、アプリ経由で手軽に購入できるなど顧客の要望に応じたさまざまな接点を持つことでや集客アップが見込めます。

新たな販売経路を増やすことは費用や手間がかかるために、オムニチャネルを検討する場合はマーケティングと併せて計画的に進める必要があります。

3. アプリの利用で顧客を囲い込む

ECサイト専用のアプリを導入し、利用顧客を囲い込むのも有効な戦略方法です。ECサイトにインターネット経由でアクセスしようとすると、ブラウザにお気に入り登録をしていない限りは検索をする手間がかかります。検索経由だと他社サイトや他社商品も目につきやすく、顧客が他社サイトに流れてしまう可能性があります。

専用のアプリならアプリボタンをタッチするだけで、自社商品やサービスが表示できます。アプリ機能を使うとクーポン配布や最新情報の通知などもでき、アプリのみで顧客との接点を維持できるところもポイントです。

アプリ導入はアプリ開発やアプリの周知が必要となるため、こちらもマーケティングと併せて計画的に行う必要があります。

ECサイトのマーケティングはランサーズで相談

人と繋がるイメージ

ここまで解説してきたように、ECサイトのマーケティングにはサイト構築や専門的な知識が必要です。すべてを自社で担い、目的達成に向けたECサイトマーケティングをするには時間と労力がかかります。

そこで、ECサイトのマーケティングは、専門的な知識と豊富な経験を持ち合わせたフリーランスに依頼するのがおすすめです。

現在抱えているマーケティングの悩みや改善点に応じた的確なサポートをしてもらえます。コストや納期、技術に合わせて、相談するランサーを選択することも可能です。ECサイトのマーケティングを効率よく進め収益化につなげるためにも、ぜひランサーズをご活用ください。

ECサイトの構築・移行・運用支援のプロを探して仕事依頼

ECサイト運営にはマーケティングが欠かせない

ECサイト運営には、ECサイトに適したマーケティングが欠かせません。集客と購入、リピーター獲得の3つの軸でマーケティングをしていくと、収益や認知度向上につながるマーケティングができるようになります。また、越境ECやオムニチャネルの活用など、新たな視点を取り入れてマーケティングを行うのも収益アップに効果的です。

それぞれの軸でどのようにECサイトマーケティングをすべきか悩んだ場合には、ランサーズに登録している豊富な経験と知識があるランサーに相談をしてみてください。

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