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越境ECとは?導入に必要なことや注意点などを解説

ランサーズ株式会社|2021年11月18日
KNOWHOW

越境ECの導入を検討していても、どこから手を付けていいのかが判断できないことはよくあります。まずは越境ECとは何なのか、越境ECが拡大している理由などから確認していくと、理解しやすいです。

本記事では、越境ECが拡大している理由や越境ECで事業拡大を目指す企業が導入する手法などをご紹介します。あわせて、越境ECを導入する前に押さえておくべき注意点、おすすめのフリーランスも紹介しています。ぜひ参考にしてください。

越境ECとは

越境ECとは、インターネット上にある通信販売サイトを通じて行われる、国際的なEC(電子商取引)のことです。多言語多通貨対応している通販サイトを通じて行われます。基本的には、日本の商品を海外の消費者に向けて販売する、ビジネスの形態です。

日本でも、自社ECサイトを越境ECに対応させたり海外のECモールに出店したりする企業が増えています。さらに越境EC支援サービスの提供を行う企業も登場するなど、越境EC市場は活発な状態です。

越境ECが拡大している4つの理由

世界的な海外渡航や外出自粛の流れに加えて、下記のような理由から越境ECは、毎年拡大し続けています。

  1. 海外在住の人は越境ECを利用する機会が多い
  2. インターネットのインフラが普及している
  3. 海外出店よりコストがかからない
  4. インバウンドで購入したことがある観光客がリピーターになる

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

1. 海外在住の人は越境ECを利用する機会が多い

アメリカや、欧州、中国市場におけるEC消費は、まだまだ成長し続けています。とくに2020年は世界的な外出自粛の影響もあって、各国著しい伸び率で、例えば中国は対前年比27%増、アメリカでは対前年比32%増、イギリスは対前年比35%増などです。

また、ASEANではモバイル端末の普及によるEC消費がよく伸びています。2025年までに、タイで33%、インドネシアは300%など高い増加見込みです。GoogleやAmazonなど世界的な大手巨大企業でも、ASEANマーケットへ投資を始めています。

2. インターネットのインフラが普及している

2019年の統計によると、世界の都市部では72%の世帯が自宅でインターネットを使っており、広く普及しています。発展途上国でも低価格スマートフォンが普及した結果、モバイル端末を通じてのインターネット接続が拡大中です。

このようにインターネットのインフラが普及したことを受けて、世界人口の50%がインターネットを利用しています。越境ECを使うのに欠かせない、インターネットのインフラが整っていることが、越境ECの利用が増えている理由の1つです。

3. 海外出店よりコストがかからない

外国で自社商品を販売する方法として、これまでは海外に支店を出店して販売する方法がありました。しかし、海外出店には、家賃や人件費、出店に必要な諸手続きなど、多大なコストと手間がかかります。

越境ECサイトであれば、海外に実店舗を持つより、大幅に初期費用や手間を削減可能です。やり方次第では初期費用が数万円〜数十万円程度で済みますので、コストを抑えられます。

4. インバウンドで購入したことがある観光客がリピーターになる

2019年に世界的な渡航自粛になる前は、訪日観光客がたくさん訪れていました。日本製品や食などに関心があって、買い物を目的に訪日する旅行者も多い状況でした。

帰国後にも気に入った商品をインターネット経由で購入するだけでなく、ファンになって繰り返し購入する人も多いです。

越境ECで事業拡大を目指す企業が検討すべき代表的な5つの手法

越境ECを通じて事業拡大したいなら、いくつかの手法から自社に合う方法を選びましょう。

  1. 自社サイトを越境ECに対応させる
  2. 越境ECモールへの出店
  3. 越境EC事業者へ委託販売
  4. 現地のパートナーへ卸売り
  5. オークションなどCtoCサイトへ出品する

それぞれの特徴について、見ていきましょう。

1. 自社サイトを越境ECに対応させる

商品のブランド力を維持しつつ高い利益率を確保したければ、自社ECサイトを海外向けサイトとして立ち上げる方法を選びましょう。越境EC対応のECサイトを開設支援するサービスが国内でも増加中です。Shopifyなどの越境EC対応のASPカートを利用すると、国内外に対応できる上、費用を抑えられます。

多言語、多通貨に対応しているサービスも多いので、作成したい内容に合うものを選んで活用しましょう。

2. 越境ECモールへの出店

自社ECサイトを活用するとコストは抑えられますが、集客も自社で行わなければならず、なかなか売り上げが伸びないこともあります。集客力を重視したいのであれば、海外のECモール(以下、越境ECモール)への出店がおすすめです。

ただしECモールによって得意とする商材や地域は異なります。販売する地域や商材に合わせながら、自社商材や販売地域に合う越境ECモールを選ぶと、売り上げを伸ばしやすいです。

ただし現地法人がない会社は出店できないこともあるなど、国や越境ECモールによって制約がある点を覚えておきましょう。

3. 越境EC事業者へ委託販売

国によっては法的な手続きや現地の事業者への手続きが複雑で、越境ECで販売を行うのが簡単ではありません。越境EC事業者へ委託販売すると、面倒な手続きを代行してくれます。

手数料は必要ですが、手間や手続きにかかる時間を考えると、委託する方が簡単に済むことも多いです。予算や販売する国の状況などと照らし合わせて検討してみてください。

4. 現地のパートナーへ卸売り

越境ECでは、現地のパートナー企業に卸売りする方法もあります。個人向けの販売に比べて単価は低くなりますが、販売量が多くなる点がメリットです。

しかし、ユーザーのニーズが見えにくくマーケティングには不向きである点や、パートナー企業の都合で左右されることがあります。自社の都合だけでは動けない点を理解して検討してください。

5. オークションなどCtoCサイトへ出品する

越境ECには、海外の個人間オークションサイトに出品する方法もあります。日本でもよく知られているサイトには、中国の個人オークションサイト「淘宝網(タオバオ)」や、韓国のオークション・ショッピングモール「Gmarket」などがあります。

個人間ECのため法人を設立せずとも出店できることが多く、コストや手間を抑えられる点がメリットです。

海外ECモール経由で越境ECに参入するための各国の有力サービス

海外ECモールに出店または出品して越境ECに参入する場合、国や商材などによって登録すべきECモールが異なります。日本から出店している企業が多いのは下記のようなサイトです。

  1. アメリカ「Amazon」
  2. アメリカ「eBay」
  3. 中国「天猫(テンマオ)国際」
  4. 中国「京東(ジンドン)国際」
  5. 韓国「Gmarket」

それぞれの特徴を紹介していきます。

1. アメリカ「Amazon」

Amazonは、日本でもよく利用されている越境ECモールで、アメリカではEC市場におけるシェア率が1位のサービスです。出店がとても簡単にでき、日本製品もよく購入されています。個人事業主でも登録はできますが、売り上げを受け取るには対象国の法人口座が必要ですので、海外口座レンタルサービスなどを活用しましょう。

アメリカで越境ECモールを通じて商品を販売したいなら、ぜひ検討してみてください。

2. アメリカ「eBay」

「eBay」とはアメリカのCtoCサイトです。世界各地でサービスを展開していて、複数国への出品ができます。

出品できるのは個人・個人事業主・法人で、法人化していなくても問題ありません。売り上げの引き出しはPayoneerを通じて行い、日本の銀行口座へ振り込めます。

eBayのユーザーは、低価格な商品を好む傾向にあるので、低価格の製品を扱う企業におすすめです。

3. 中国「天猫(テンマオ)国際」

中国の大手IT企業である阿里巴巴集団(アリババグループ)はさまざまなサイトを運営しています。当初はCtoCの「淘宝網(タオバオワン)」を運営していましたが、その後中国法人のみが販売できる国内EC「天猫(テンマオ)」を開設しました。

さらに外国法人も参入できる「天猫国際」がオープンし、日本の法人も参入しています。日本製品で売れているのは食品、衣類、生活家電などです。

高品質や信頼性、ブランド力などを出店する企業に求めていて、出店には中国国内での営業許可証の提出などさまざまな手続きが必要です。ただし出店できれば富裕層からの購入が期待できます。

4. 中国「京東国際(ジンドンコクサイ)」

「京東国際」は、京東集団が運営する越境ECモール。国内向けの「海囤全球(JD.com)」と越境ECである「京東国際(JD worldwide)」があります。

京東国際では売り上げの半分以上を電化製品が占めています。電化製品を中国で販売したい企業は、検討してみてください。

5. 韓国「Gmarket」

「Gmarket」は韓国の大手ECモールで、月間訪問者数は2,200万人を誇ります。2009年にアメリカのeBay社の参加になったことで、現在運営しているのはeBay Korea社です。

規模が大きく知名度も高い越境ECサイトで、取り扱う商材のジャンルもたくさんあります。ただし審査が厳しい上、中国語・英語・韓国語にしか対応していません。言語の壁をクリアできるなら、ぜひ参入を検討したいECモールです。

越境ECを導入する前に押さえておくべき4つの注意点

自社サイトを越境ECに対応させる前に、下記のような点に気を付けましょう。

  • 配送料や手数料の負担が大きい
  • 規制が多い
  • 法律が異なる
  • 言語・通貨が異なる

注意すべき理由について、詳しく見ていきましょう。

1. 国内ECに比べると配送料や手数料が高額になる

越境ECでの販売は、国内への発送と比べると配送料が高額です。例えばヤマト運輸で100サイズの荷物を送る場合、配送料には配送先により下記のような違いがあります。

送料
国内 1,390円〜3,150円
アメリカ 8,850円

日本から発送することを考えると、送料の負担は高額です。また、ユーザーが負担する関税や手数料などが国内より高額になることも多いため、低価格を売りにはしない方がいいでしょう。

価格ではなく品質やブランド力、商品の希少価値などを強調した方が、売り上げに結びつく可能性が高いです。

2. 国際輸送では規制が多い

国際輸送ではさまざまな規制がありますので、あらかじめ確認しておきましょう。例えば古着の輸入が禁止されている国や中古機器の輸入をする際に現地での確認が必要な国もあります。

また各国の輸入規制は問題なくても、貴金属やリチウム電池などは国際郵便のEMSでは送れません。また、大きさや重量などにも規制があります。

越境ECで国際間輸送を行う場合は、国ごとに事情が異なる点を考慮して、販売する国を決めていきましょう。

3. 販売先の国により法律が異なる

販売先の国によって法律が異なりますので、送付先の国に合わせて対応を変える必要があります。具体的には、下記のような点に注意しましょう。

  • 輸入に許可が必要なもの
  • 輸入禁止されているもの
  • 年齢確認など規制があるもの

事前に法律での規制を調べておかないと、思わぬトラブルになってしまうこともあります。これまでとは違う国で越境ECを始める場合は、必要となる手続きを確かめておきましょう。

4. 言語や通貨が異なる

国によって通貨の単位や言語が異なりますので、それぞれの国に合わせて言語化する必要があります。国によっては銀行口座やクレジットカードなど、日本ほどの多様な支払い方法を使えないこともあるからです。

国ごとに適した価格帯や為替相場、ターゲット層が使う決済手段を事前に調べた上で、その国の価格設定しておきましょう。

また、日本への入金時の為替相場によっては、手元に入る金額にも差が出る点も理解した上で金額を決めるのがおすすめです。

越境EC対応サイトの作成に強いフリーランス

自社で越境ECサイトの作成を行う自信がない場合や、自社で作成する時間がない状況では、Web製作会社などに作成依頼を検討することもあるでしょう。しかし、専門の会社へ依頼すると、思った以上に時間がかかることや、費用がかさんでしまうことも多く、発注しようか迷うこともあるものです。

そこで、越境ECサイト作成の経験が豊富なフリーランスがたくさん在籍している、ランサーズへの依頼を検討するのがおすすめです。オンライン経由で、最短即日でお仕事を依頼できます。また、大きな会社のように中間にいくつもの会社を挟むことはなく、コストパフォーマンスが高いです。

越境ECに販路を拡大して売り上げアップを目指しましょう

今回の記事では越境ECについてお話ししました。再度、ポイントをまとめます。

  1. 越境ECとは
  2. 越境ECはインフラの普及やコストがかからないことなどが理由で拡大している
  3. 越境ECに参入するには自社サイトを越境ECに対応させる以外にもいくつかの方法がある
  4. 越境ECモールはアメリカのAmazonなど国や商材によって選ぶべきECモールが異なる
  5. 越境ECの注意点には通貨や法律の違いによるものなどがある

越境ECでは自社ECや越境ECモールなど、会社の状況によって適した販売方法が異なります。自社に合う越境ECの出店方法を理解して、必要なサービスやツールに申し込みましょう。また、自社の人員だけで越境ECに対応させる自信がなければ、ランサーズへの依頼も検討してみてください。