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ECサイトの作り方が一目瞭然!構築方法の選定から制作方法まで紹介

ランサーズ株式会社|2021年12月27日
KNOWHOW

ECサイトの構築には6つの方法がありますので、まずは自社の規模や商材にあった構築手段を選び、各構築方法についてECサイトの作り方を知ることが重要です。

本記事では、ECサイトの構築方法や選び方、各構築方法におけるサイトの制作手順をご紹介します。さらには、社内での制作が難しい場合、外注する制作会社の選び方についても解説します。この記事を参考に、自社にあったECサイトを見つけ、作り方を理解しましょう。

ECサイトを作る前に決めておくべきこと

ECサイトを作る前に、ECサイト運営の目的や内容などをしっかり固めておきましょう。ECサイトを一度作ったあとに「考えていたものと違う」と感じても、方向転換や修正が行えないことも珍しくありません。制作会社に外注する場合には、自社内の企業文化や価値観を共有するためにも、事前にしっかりとすり合わせる必要があります。

サイトの目的を決めよう

まず「なぜECサイトで販売するのか」を明確にしておく必要があります。すでに実店舗を持っている小売業なら、補完的な役割としてECサイトを位置付けるでしょう。あるいは、直販自体が初めてのメーカーなら、ECサイトを新たな事業の柱として育てようと考えるでしょう。

ECサイトの目的が決まったら、売上目標も立てておきます。1年後の目標はもちろん、3年先まで目標を立てておくとよいでしょう。なぜなら、ECサイトは顧客や商品の取扱量などが増えると、より規模の大きなシステムを導入する必要があるからです。

ECサイトにはいくつかの構築方法がありますが、事業規模と構築方法にはある程度の相関性があります。ECサイトの運営スタート時には対応できていたシステムでも、売上の拡大とともに対応できなくなり、例えば3年後にシステムをリニューアルしなければならなくなることもあります。将来的に、もう一度ゼロから作り直さなくてもすむようなECサイトを考えましょう。

コンセプトを打ち出そう

「コンセプト」とは「何を、誰に、どうやって売るのか」です。コンセプトを固めることはECサイトの土台になる部分です。コンセプトが決まって、初めてECサイトのデザインや商品ラインナップ、サイト内の動線などが検討できます。

コンセプトを決める際は自社と競合する、あるいは市場的に近いショップのECサイトをチェックして、どのようなデザインや中身になっているのか分析しましょう。既存サイトに負けない競争力をつけるには、どのようなコンセプトのECサイトにすればよいか見えてくるでしょう。

コンテンツを決めよう

ECサイトに商品を並べているだけでは、売上を上げるのは難しいためコンテンツが不可欠です。「コンテンツ」とは「中身」の意味ですが、ECサイトにおける「コンテンツ」は購買客を呼び込むための記事です。コンテンツを掲載する場所は、メールマガジンだけでなくECサイト内に置くこともあります。

あとで述べるように、ECサイトにはECモールと自社ECサイトの2種類に大別されますが、自社ECサイトを作る場合は特にコンテンツが重要です。具体的なコンテンツとして、商品の使い方を解説した記事やスタッフのコラム、商品と関連性のあるお役立ち知識などがあります。

SEOを意識してECサイトへの来客数を増やす、リピーターを増やすなど、目指す目的によって適切なコンテンツは異なります。何のためのコンテンツかを明確にし、内容を練りましょう。

スケジュールと予算を決めよう

漠然とECサイトのリリース日や予算を決めてしまうと、リリース日が遅延したり予算が足りなくなったりする恐れがあります。制作に必要な期間を把握したうえで、リリース日を設定しましょう。制作期間は構築方法によって幅があり、最短で3ヶ月、平均でも半年は見ておきましょう。構築するシステムの規模が大きくなると、半年以上かかることもあります。

また、制作期間と同様、予算も構築方法や内製・外注の割合に左右されます。このあとご紹介する「ECサイトの作り方」を念頭に置いて、スケジュールと予算を決定しましょう。

サイトの運営方法を検討しよう

ECサイトはネット上のショッピングモールに出店する「ECモール」と、企業が独自のドメインを取得してサイトを運営する「自社ECサイト」に大きくわかれます。また、自社ECモールは構築方法によって5種類に分かれます。

事業規模やサイト運営の目的、予算、制作期間、ECサイトの運営経験の有無など、さまざまな要素をもとにサイトの運営方法と構築方法を決めましょう。

ECサイトの作り方は6種類の方法がある

ECサイトは作り方により6種類に分けられます。

  • ECモール
  • ASP
  • オープンソース
  • パッケージ
  • クラウドEC
  • フルスクラッチ

ここからは、ECモールと自社ECサイトの特徴についてそれぞれ解説します。

ECモールは「ショッピングモールのテナント」

ECモールとは、ショッピングモールのようなサイトのことです。ECモールには多くのショップが集まっており、各ショップは独自ドメインを持っていません。楽天市場やAmazonをイメージするとわかりやすいでしょう。

ECモールを利用するショップは、モール側が用意したプラットフォームに商品を登録したり、コンテンツをアップしたりするだけでECサイトが作れます。

ただし、楽天市場とAmazonでは構造が異なります。楽天市場は「テナント型」と呼ばれ、デパートの中にテナントが入っているような構造になっています。対するAmazonは「マーケットプレイス型」と呼ばれ、Amazonという大きなお店に各会社が商品を出している構造です。

自社ECサイトは自前の店舗

自社ECサイトとは独自のドメインを取得し、自社でサイトを構築して運営するECサイトです。サイトの構築方法によって、次の5種類にわかれます。

ASP

ASPはApplication Service Provider(アプリケーション・サービス・プロバイダー)の略称で、ECサイト運営に必要なアプリケーションを提供するプロバイダー(事業者)のことです。アプリケーションの提供だけでなく、システム管理もプロバイダーが行います。ASPと契約し、ECサイトの構築や運営を行う方法についてもASPと呼んでいます。

プロバイダーがあらかじめ用意したアプリケーションを使うので、比較的簡単にECサイトが構築できます。「Shopify」「カラーミーショップ」「BASE」などが、代表的なASPの例です。

オープンソース

「オープンソース」とは、ネット上などに無料で公開されているソースコードを使う方法です。必要なソースコードをサーバーにダウンロードし、システムを構築します。ECサイトの構築に必要なオープンソースは「EC-CUBE」「Magento」などのプラットフォームで手に入ります。

パッケージ

「パッケージ」とは、ECサイトの構築と運用に必要な機能がセットになっているシステムのことです。パッケージ販売会社からパッケージを購入し、サーバーにインストールしてシステムを構築します。オープンソースのように材料を調達してシステムを構築する手間が省け、パッケージをベースにしたカスタマイズも可能です。

クラウドEC

「クラウドEC」とは、システムの構築を自社で用意したサーバー上ではなく、クラウド上で行うものです。クラウドECを提供している企業は、ECサイトの構築に必要なシステムを提供し、利用者はシステムを使ってクラウド上でECサイトを構築します。システムの更新なども提供側がクラウド上で行ってくれます。

フルスクラッチ

「フルスクラッチ」とは、既存のシステムを使わずに一からECサイトを構築する方法です。デザイン、機能など希望する要件を満たすECサイトが作れます。

自社ECサイトの作り方は4つのポイントで選ぼう

上記で紹介した5つの構築方法は費用や時間、実現できることが異なります。構築方法による制作期間や構築費用などの違いを表にすると以下のようになります。

ASP オープンソース パッケージ クラウドEC フルスクラッチ
制作期間 1~2ヶ月 1~2ヶ月 2~5ヶ月 3ヶ月~6ヶ月 4~8ヶ月
構築費用 0~100万円 100万~500万円 500万円~ 数10万円~数100万円 数1,000万円~
運用コスト 毎月のサービス利用料など 数万~数10万円 数万~数10万円 10万円~ 数10万円~
その他費用 保守費用数万~数10万円 数年ごとに更新のため入れ替え 数十万円 保守費用数十万円~
拡張性 ない ある ある ある(制限あり) ある
ECサイトでの年商のめやす 1億円未満 1億~5億円 1億円~(自由度 1億~20億円 50億円以上
社内担当者に必要な知識 専門知識不要 構築についての専門知識が必要 構築についての専門知識は必要だが、オープンソースよりは敷居が低い 構築に関する高度な知識を持ったエンジニアが必要

※構築費用は外注の度合いによって幅があります

表を踏まえて、構築方法を選ぶポイントは以下の4つになります。

  • 構築費用と運用コスト
  • 拡張性
  • 年商の目安
  • 社内担当者の知識

構築費用と運用コスト

構築方法によって費用は大きく異なります。これからECサイトを始めようとする会社が、いきなり数千万円の費用を投じてフルスクラッチでシステムを構築するのは現実的にはハードルが高いでしょう。

また、構築費用以外にかかる費用も考慮する必要があります。ASPでは、プロバイダーに毎月のサービス利用料や決済手数料が発生します。クラウドECも利用するサービスに応じて月々の費用がかかります。

さらに、自社のサーバーでシステムを稼働させるオープンソースやパッケージにかかる費用はもちろん、フルスクラッチではシステムを最新の状態に保ったり、セキュリティ対策をしたりなど、定期的に費用が発生します。

拡張性

拡張性(カスタマイズ)の度合いは、デザインや機能面で自社に必要なものをどれだけ取捨選択できるかという問題にかかわってきます。いちばん拡張性が高いのはフルスクラッチです。パッケージやオープンソースも比較的自由に拡張できますが、クラウドECはサービス提供者によって制限を受けるかもしれません。

年商の目安

構築費用をかけるほど、複雑なシステムを組むことができます。ECサイトにおける年商が大きくなるほど、高度な機能を持ったECサイトが必要となります。ASPとASP以外の4つの構築方法の間には、目安として「ECサイトでの年商1億円」という壁があります。新規で社内に専門知識を持つスタッフがいない場合、まずはASPでECサイトを立ち上げるのがリスクを抑えるという意味でも賢明です。

もちろん「社内でシステムを構築できるスタッフがいる、あるいは数年後に5億程度の年商を見込んでオープンソースを選ぶ。予算的にも可能」という進め方でも構いません。構築に必要な時間と、対応できる事業規模はある程度相関性があります。事業規模が大きくなるにつれ、ASPでは限界が来る可能性があることは知っておきましょう。

社内担当者の知識

ECサイトの構築をすべて内製化すると、社内スタッフがどれだけ専門知識に長けているかが影響します。ASPはプロバイダーが用意した管理画面から商品画像をアップロードしたり、テンプレートからデザインを選んだりするだけなので、システムに関する専門知識は不要です。

一方、ASP以外の構築方法で制作を社内で行う場合、社内にエンジニアが必要になり、制作会社に依頼するケースが多くなります。

ECモールの構築は簡単

ECモール上で運営するECサイトの作り方は簡単です。ECモールが用意している管理画面で決済方法やデザインなどを設定したり、商品登録を行ったりするだけでECサイトができあがります。

ECモールの制作手順

ここでは「楽天市場」を例に、テナント型ECモールでECサイトを開く方法を見てみましょう。

手順1. 出店申込

Webから申込フォームに必要事項を記入し、出店申し込みを行います。2週間から1ヶ月程度で、店舗管理システムを利用するためのアカウントが取得できます。

手順2. 店舗管理システムの利用開始・開店準備

楽天市場が用意している店舗管理システムを使って、ECサイトを作っていきます。楽天市場の店舗運営システムには、サイトのページ作成を始め、受注管理やメール配信、販促活動に必要なデータ分析の機能まで揃っています。

商品登録やショップページのデザイン・レイアウト、帳票や物流・決済サービスなどバックオフィス機能の設定などを行い、店舗づくりを進めます。

手順3. 開店前審査

開店準備ができたら、楽天市場の開店前審査を受けます。審査に必要な書類や商材の写真、販売に必要な営業許可・資格などがある場合は証明する書類などを提出します。

手順4. 開店

開店前審査に通ると、ショップがオープンできます。必要に応じて楽天市場のECコンサルタントのサポートを受けながら、サイトを運営します。

ECモールのメリット

ECモール上にECサイトを開くメリットには、以下のようなものがあります。

手軽に始められる

ECモールが用意するシステムに必要事項を入力するだけで、ECサイトが完成します。会社でサーバーやドメインを用意し、システムを構築する必要がありません。

ECモールに集客をまかせられる

ECモールの集客力を利用できる点も大きなメリットです。楽天市場やAmazonは大きな集客力があるため、自社で集客のためにリソースをかける負担が軽減されます。

ECモールのデメリット

ECモール上にECサイトを開くデメリットには、以下のようなものがあります。

自社の個性を出すのが難しい

ECモールを利用するユーザーは、モールのブランド力を信用して買い物をすることが多く、購入したECサイト(会社)名を覚えていないことも少なくありません。

ECモールにはデザインや外部の自社サイトへのリンクなどに関して規制があり、個性の出し方が難しい傾向にあります。テナント型に比べ、マーケットプレイス型では没個性の傾向がより強くなります。

運用コストがかかる

ECモールが用意したシステムを利用し、ホームページ制作などの知識がない人でも簡単にサイトを構築できますが、月々の出店料やサービス利用料などが発生します。

顧客情報はECモール運営側が握る

顧客情報の収集と管理はECモール運営側が行い、出店者が顧客情報にアクセスできる範囲に制限をかけています。このため、出店者は顧客情報を活かしたサイト運営が難しくなります。

自社サイトを持つ場合もECモールとの併用がおすすめ

ECモール型サイトは手軽に作って運営でき、集客力があるというメリットがある反面、運用コストがかかったり顧客情報が蓄積できなかったりといったデメリットもあります。

ECモール型サイトで試験的にECサイトの運営を行い、自社ECサイトの運営に移行するという考え方もありますが、集客力の面を考えるとECモール型サイトを閉じるのはもったいないことです。企業に体力があるなら、自社ECサイトとの併用をおすすめします。

自社ECサイトの作り方は構築方法によって異なる

自社ECサイトの作り方は、ASPとそれ以外の構築方法で手順が異なります。ASPはECカートと比べてもあまり難易度に差がありません。対して、オープンソース・パッケージ・クラウドEC・フルスクラッチの構築方法では、システムを組む必要があります。

次から、それぞれの構築方法とメリット・デメリットを見てみましょう。

ASPは比較的簡単でも制約がある

ASPのサービスを提供するプロバイダーはたくさんありますが、おおよそ次のような手順でサイトを構築します。

ASPの制作手順

手順1. 会員登録・アカウント作成

Webから会員登録を行い、アカウントを作成します。

手順2. Webサイトの制作

指定されたURLにログインし、プロバイダーが用意した素材を使ってサイトのデザインを行います。

手順3. 商品登録・決済方法などの設定

商品登録や決済方法・手数料・配送方法などの設定を行います。

ASPのメリット

ASPでECサイトを構築するメリットには、以下のようなものがあります。

短期間で構築でき、企業の個性も出せる

ページデザインやカート、決済、配送など、ECサイトの構築に必要なアプリケーションをプロバイダーが用意してくれています。また、サーバーもサービスに含まれています。利用者は簡単な設定や商品登録を行うだけで、比較的短時間でECサイトを構築できます。

さまざまなデザインテンプレートが使えるほか、HTMLで画面が編集できるため、企業の個性を出るようなECサイトを作ることも可能です。

比較的低コストで自社ECサイトが作れる

プロバイダーと契約してサービスを利用するかたちになるので、その利用料が発生します。しかし、他の4つの構築方法のようにシステムを組むことはないので、多額の開発費はかかりません。低コストで自社ECサイトが作れます。

運用に必要な保守作業はプロバイダーが行ってくれる

ECサイトを運営していくなかで、サーバーやシステムの保守、セキュリティ対策は欠かせません。自社でサーバーを持ち、システムを構築してECサイトを運営する場合、こうした保守を社内または外注に依頼して行う必要があります。

しかし、ASPで自社ECサイトを運営する場合、保守作業はプロバイダーが行ってくれるため、保守の手間と費用がかかりません。ECサイトはつねに最新の状態に保たれるので安心です。

ASPのデメリット

ASPでECサイトを構築するデメリットには、以下のようなものがあります。

他の構築方法に比べると拡張性は低い

ASPで自社ECサイトを構築する場合、提供されたサービスの範囲内でデザインや機能を選びます。例えば、デザインテンプレートが自社のテイストに合うものがない場合など、不満に思うことがあるかもしれません。

外部システムとの連携には向いていない

「プロバイダーが提供していないツールや自社のシステムと連携させて、顧客分析を行う」のように、自社のニーズに応じた連携が自由にできません。ECサイトの事業規模が大きくなると、プロバイダー提供するサービスでは対応できなくなる可能性があります。

決済手数料がかかる

ASPは低コストで自社ECサイトを構築できる点が魅力ですが、構築時の初期費用とは別に月々の運用コストが発生します。多くのプロバイダーに共通しているのは、売上に対して一定の割合で決済手数料が発生することです。

加えて「月額使用料」や「サービス使用料」といった名目で毎月決まった額の料金が必要になるプロバイダーもあります。使用料がかかるぶん、プロバイダーからのサポートが手厚かったり、他のサービスよりも機能が充実していたりといったメリットもあるので、コストパフォーマンスを見極めましょう。

オープンソース・パッケージ・クラウドEC・フルスクラッチの手順

残る4つの構築方法について、制作手順を見てみましょう。

4つの方法は制作手順に共通点が多い

ASP以外の4つの手法-オープンソース・パッケージ・クラウドEC・フルスクラッチには制作手順に共通点があります。

手順1. サーバーを用意する

自社ECサイトを構築するには、コンテンツ作成や商品管理、決済機能などの各種システムと、それらを運用する土台=プラットフォームが必要です。これらの置き場所が「サーバー」です。

サーバーの保有方法は、自社で持つ場合とレンタルする場合とにわかれます。さらに「自社で持つ」という選択をした場合も、管理方法は「社内で管理する」「外部の事業者にサーバーを預けて管理してもらう」にわかれます。

また、サーバーを利用せず、クラウド上でECサイトに必要なシステムを構築する方法もあります。クラウドECはこの方法でECサイトを構築します。クラウドECのサービスを提供している会社は、クラウドとECサイト構築に必要な機能をセットで提供しています。

手順2. ECサイトに必要な機能の詳細を詰める

サイトのデザインや商品管理、決済、配送などについて、どのような機能を持たせるのか要件を詰めます。社内の既存システムとの連携についても確認しておきます。

手順3. システム設計・デザイン作成

ECサイトの構築作業に入ります。各工程を専門の制作会社に外注することも多いです。

パッケージやクラウドECの場合は、提供されているものを利用したり、自社に必要なものを追加したりしてシステムを構築します。フルスクラッチの場合は、一からシステムを組みます。

一方、オープンソースでECサイトを構築する場合、必要な機能のソースコードをダウンロードしてサイトを構築します。

手順4. 商品登録・各種設定

システムができたら、商品登録や配送・決済方法の設定を行います。

手順5. テスト・運営スタッフの研修

ECサイトが完成したら、サイトが機能するかテストを行い、不具合があれば修正します。また、ECサイトを運営するスタッフの研修も必要です。

手順6. サイトオープン・保守

ECサイトのオープン後も、不具合への対応やシステム・サーバーの定期的な保守は必要です。

オープンソースのメリット

無料で公開されているソースコードを使うため、パッケージやクラウドEC、フルスクラッチよりもコストを抑えて自社ECサイトが構築できます。また、ソースコードを改変して自社に合うようカスタマイズも可能です。

オープンソースのデメリット

オープンソースでECサイトを構築するデメリットには、以下のようなものがあります。

専門的スキルを持つ人材が必要

ソースコードを扱うため、システム構築について専門的なスキルを持った人材が必要になります。また、サイトを運営するにあたり、システムの保守を行う必要があるため、保守ができる人材も必要です。

セキュリティ面のリスク

「無料で公開されている」というオープンソースの性質上、ハッカーなどの標的になる可能性があります。セキュリティ面でリスクにさらされやすい点もデメリットです。

トラブルや障害発生時の対応が遅くなる

ソースコードを組みあわせてECサイトを作るため、サイトにトラブルや障害が発生したときは社内で対応しなければなりません。ネット上のコミュニティサイトなどで相談して解決できる場合もありますが、迅速な対応ができない可能性があります。

パッケージのメリット

必要な機能がセットになって提供されている点では、ASPとよく似ています。パッケージは必要な機能を自社で用意したサーバーにダウンロードして使うため、ASPよりも多くの商品が登録でき、たくさんの顧客からのアクセスにも対応できます。また、デザインや機能のカスタマイズや、他のシステムとの連携も自由です。

パッケージのデメリット

パッケージでECサイトを構築するデメリットには、以下のようなものがあります。

購入価格が高い

パッケージのデメリットは価格です。購入価格の相場が500万円~となっており「フルスクラッチよりは安い」という程度です。制作会社に外注し、カスタマイズなどを依頼するとさらに費用が上乗せされます。

アップデートができない

パッケージという性質上、一度サーバーにダウンロードするとアップデートができません。ネットの世界は流れが速く、次々と登場するシステムや脅威に対応するには、数年ごとにシステムを入れ替える必要があります。そのために費用がかかります。

クラウドECのメリット

パッケージのように、ECサイトの構築に必要な機能の提供を受けることができるうえ、クラウドECを提供する事業者が保守やシステムのアップデートを行ってくれる点がクラウドECのメリットです。クラウドECによって制限はありますが、システムのカスタマイズも可能です。

クラウドECのデメリット

フルスクラッチやパッケージよりも開発費用は安い傾向にありますが、数百万円のコストがかかります。そうしたコストをかけられる規模の企業の中には、自社のデータをサーバーではなくクラウドにアップすることに抵抗を感じるところもあります。自社サーバーにこだわる企業での導入は難しいでしょう。

フルスクラッチのメリット

フルスクラッチの最大のメリットは、自社に必要な機能を盛り込んだECサイトを一から構築できることです。顧客や商品の管理、配送など、自社ですでにあるシステムとの高度な連携も可能です。

フルスクラッチのデメリット

フルオーダーで作るため、数千万円という開発費用と半年以上の開発期間が必要になる点がデメリットです。また、世に出ているECサイト関連のサービスを利用するよりも、多くの資金を投下するにふさわしいだけの成果をフルスクラッチで上げるには、外注の会社も含めて大規模なチームを編成しなければなりません。

制作会社に外注する場合に気を付けたい3つのポイント

ここまで、構築方法に沿ってECサイトの作り方を解説しました。希望する構築方法でECサイトを作りたいが、社内にリソースがないと感じている方も多いのではないでしょうか。

社内で対応できない作業は制作会社に依頼することになります。ここでは、制作会社に外注する際の4つのポイントをご紹介します。

外注にはメリットとデメリットがあることを心得る

外注には「社内でできないことが実現する」「本業に集中できる」といったメリットがありますが、「社内で制作するよりも費用がかかる」「納品されたシステムの中身がわからない」といったデメリットもあることを知っておく必要があります。

サイトの目的やコンセプト、予算などの希望を明確に伝える

発注側は見積もり時に「ECサイトで何を実現したいのか」「どのような商品を販売するのか」「どのような顧客をターゲットにするのか」のかを、制作会社に説明できるようにしておきましょう。また、予算や納期の希望も伝えておきます。

できるだけ具体的な要望を伝えておくと、制作会社も実現性の高い見積もりが作れます。「あとから聞いていた額よりも大幅にオーバーした」という事態を避けることができます。

ECサイト制作の実績がある制作会社を選ぶ

ECサイトの制作はホームページの制作などとは異なり、モノを売って届けるためのさまざまな機能を搭載する必要があります。また、制作会社にはそれぞれ得意とする構築方法があります。

ネットで制作会社を調べる際は受注した企業の規模や構築方法をチェックし、ECサイトの実績が豊富で自社の条件と合いそうな制作会社を選びましょう。

運用開始後も修正やリニューアルに対応してくれる制作会社を選ぼう

「ECサイトの制作を依頼し、納品されたら終わり」ではありません。運用が始まってからも不具合が起きた際の修正や、デザインのリニューアルなどが発生します。継続的に付き合える制作会社を選びましょう。