Shopify(ショッピファイ)は世界シェアNo1を誇るECプラットフォームで、170万以上のネットショップに利用されています。この記事では導入を検討中の方に向けて、実際の利用者から寄せられたレビューなどの評判を紹介します。Shopifyのメリットとデメリットに加えて、特徴をうまく活かしたECサイト構築・運用のポイントを解説していきますので、ECサイトの構築や運用方法の改善の参考にしてください。

目次
Shopifyは世界シェアトップのECプラットフォーム
Shopifyとは?
Shopifyは世界175か国、170万以上のネットショップが利用している世界シェアトップのECプラットフォームです。2006年にカナダで創業され、開始や運用の手軽さや機能の豊富さ、コストの安さなどが支持され、世界各国で利用者を増やしてきました。2017年から日本向けのサービスを開始し、その後急速に日本でも利用者を増やしています。
Shopifyの料金プランと基本機能
Shopifyの主な料金プランは、ベーシック、スタンダード、プレミアムの3種類です。さらにECサイトを構築せずに既存のWebサイトやSNSにShopifyの販売機能を追加する「ライト」、大企業など取引量の多いネットショップを運営する事業者向けの「プラス」を加え、計5種のプランが用意されています。
いずれのプランも初期費用不要の月額料金制で、利用開始時に14日間の無料体験期間が設けられています。また、先払いの1年契約で10%、2年契約で20%のディスカウントを受けることができます。
Shopifyの料金プランと基本機能は以下の表のとおりです。
プラン名 | 月額料金 | 特徴 |
ライト | 9米ドル(約980円) | ECサイトを構築せずに既存のWebサイトやブログ、SNSにShopifyの機能を追加 |
ベーシック | 29米ドル(約3,200円) | 個人・小規模事業者のショップ向け |
スタンダード | 79米ドル(約8,600円) | 中規模事業者、売上が増加してきたショップ向け |
プレミアム | 299米ドル(約32,600円) | 大規模なネットビジネスを行う事業者向け |
プラス | 2,000米ドル(約218,000円) | 大企業や取引量の多いストア向け |
Shopifyの基本機能には、主に下記のものがあります。
- 無制限の商品登録数
- ダッシュボード
- 財務レポート
- 製品分析
- 日本語のメールサポートとSNSサポート
- 販売チャネル追加機能
- 手動で注文作成
- クーポンコード
- 無料SSL証明書
- カゴ落ち対策メール
- ギフトカード
- 不正解析
- 133の通貨で販売
- 最大5言語で販売
※ライトプランでは一部利用できない機能があります。
Shopifyの評判から分かるメリットと4つの活用法
Shopifyの評判を総合的にみると、以下4つのメリットが挙げられます。
- 越境ECに適した言と決済方法の豊富さ
- 導入コストが安い
- カスタマイズ性が高く機能の拡張も簡単
- 信頼度の高い在庫・配送管理
1. 越境ECに適した言語と決済方法の豊富さ
実際の利用者が感じているShopifyのメリットの第一は、国や地域を越えておこなう越境ECを手軽に始めることができることです。
世界175ヶ国以上で利用されているShopifyは、133種類の通貨と世界各国で使われている各種決済方法に対応しています。また、各国の税率などにも対応しています。販売やサポートに利用できる言語は50種類に上り、アプリを追加することでそれ以外の言語に自動翻訳することもできます。
複数の国のユーザーに商品を販売する越境ECサイトに不可欠なCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)を、標準機能として採用している点もShopifyの大きなメリットです。CDNは、ユーザーがどの国からアクセスしても最適な閲覧環境でサイトを表示する機能です。
越境ECに特化したShopifyの特徴や機能を最大限に活用するには、製品やサービスをどのようなターゲットに向けて販売するのか、ニーズが高いと予想される国はどこかといった点を客観的に検討した上で、ECサイトを構築することが重要です。
事前に越境ECの成功事例をチェックする、Shopifyの機能や越境ECに精通しているエキスパートに相談するなどの点も、越境ECを成功させるポイントだと言えます。
2. 導入コストが安い
ECサイト構築・運用にかかるコストが安いことも、Shopifyの良い評判として挙げられることの多いポイントです。
上記の料金プランのとおりShopifyは初期費用不要で、プランごとに異なる月額料金も世界的に普及している他のECプラットフォームと比べて安価です。14日間の無料体験も用意されており、実際に機能の内容や操作性を試した上で導入を検討できます。
登録できる商品数や容量が無制限なので、ECサイトの規模を拡大する際に追加費用が生じることもありません。導入時の費用を安く抑えられるメリットによって、コスト面のリスクを最小限にしてECサイトを構築できるだけでなく、運用開始後のアプリ購入やショップのリニューアルなどに予算を充てる余裕も生まれます。
3. カスタマイズ性が高く機能の拡張も簡単
取り扱う商品・サービスなどに応じたショップのカスタマイズが簡単にできることも、利用者からの評判やレビューに多く見られるShopifyのメリットです。
Shopifyにはネットショップのデザインに用いる「テーマ」と呼ばれるデザイン性の高いテンプレートが100種類以上用意されています。商品のカテゴリーやイメージに合ったテンプレートを選んで利用することができ、管理画面からテンプレートをカスタマイズすることもできます。
またアプリを追加することで、簡単に機能を拡張することができます。Shopifyのアプリストアで提供されているアプリは有料・無料あわせて5,300種類以上に上ります。マーケティング、販売支援、決済、SEOなどの機能を拡充するアプリが豊富に用意されており、ショップ運用に役立つ機能を必要に応じて追加することができます。
アプリの種類が非常に多いため、類似したアプリが複数ある場合やショップの課題解決に役立つアプリを選びにくい場合などは、Shopifyでのサイト構築・運用のサポートを専門におこなっている企業やクリエイターに相談することをおすすめします。
4. 信頼度の高い在庫・配送管理
在庫管理や配送面の信頼性の高さも、Shopifyの良い評判に多く挙げられているポイントです。
ECサイトでの売上や在庫をパソコンやスマホなどの端末から簡単に管理でき、アプリを使って最新の注文状況やアクセス状況を確認することもできます。
配送面ではFedEx、UPS、DHLの世界3大配送会社と提携し、迅速で安全な配送を実現しています。日本国内では日本郵便、ヤマト運輸、佐川急便と提携しています。
Shopifyの評判から分かるデメリットとその解消法
Shopifyの評判を総合的にみると、以下4つのデメリットが挙げられます。解消法を踏まえて利用することが重要です。
- 質問への回答やサポート対応に時間がかかるケースも
- アプリやデザインテンプレートの一部が日本語未対応
- サイトの改善内容などによってはプログラミングの知識が必要
1. 質問への回答やサポート対応に時間がかかるケースも
利用者からの評判の中に多く見られるShopifyのデメリットの第一は、カスタマーサポートからの質問の回答や相談への対応に時間がかかるケースがあるという点です。
ECサイトを構築・運用していく中で生じた疑問点や不明点に対応するShopifyの窓口が、カスタマーサポートです。カスタマーサポートでは24時間365日体制で、日本語のメールでの問い合わせに対応しています。
2017年に日本でのサービスを開始して以来、日本語での問い合わせメールに対するサポートは年々強化されていますが、現状では利用者が不十分だと感じるケースも残されています。
Shopifyの基本機能や管理画面の操作といった、Shopifyが自社で対応する事柄については問題のないタイミングでサポートが実施されることが大多数と言われていますが、外部の事業者が提供しているデザインテンプレートやアプリに関しての質問や相談に関しては、回答やサポートまでに時間がかかってしまうケースが多く見られます。
使用したデザインテンプレートやアプリに関するトラブルや疑問をできるだけ早く解消するために、必要な時に適切な情報提供やサポートをしてくれるショップ運用のパートナーを選定しておくという方法も検討すべきでしょう。
2. アプリやデザインテンプレートの一部が日本語未対応
日本のShopify利用者からの評判に多く挙げられるデメリットとして、アプリやデザインテンプレートなどの一部が日本語に対応していないという点があります。
現状では利用頻度の高い管理画面をはじめ、Shopify本体の機能や操作説明などの大半は日本語で表示されています。ただし、外部の事業者が提供するアプリやデザインテンプレートには説明などが英語のみというものも少なくありません。Shopify公式サイト内にも、詳細情報のページなどには英語が表示されるものもあります。
英語の説明だけでも、自動翻訳アプリなどを使えばある程度内容を理解できることが多いと考えられますが、不便さを感じるケースがあることも事実でしょう。
安心してShopifyを利用していく上で英語に対する不安がある場合は、Shopifyに関する知識と英語のスキルとを兼ね備えたエキスパートに相談することをおすすめします。
3 サイトの改善内容などによってはプログラミングの知識が必要
Shopifyでは基本的なECサイトのデザイン変更は管理画面で簡単に行えます。しかし、掲載する画像の見せ方やレイアウト、文字の色や大きさなどを細かく調整したい場合には、HTMLやCSSといったプログラミング言語の知識が必要となります。
また、変更したい内容によっては「Liquid(リキッド)」というShopify独自のプログラミング言語でカスタマイズする必要があります。
管理画面で変更できないデザインのカスタマイズをおこないたい場合は、ShopifyのECサイト制作実績が豊富な制作会社やフリーランスのデザイナーへの依頼を検討しましょう。
Shopifyの特徴を最大限に生かすECサイト構築・運営方法
ここまでご紹介してきたShopiffyの特徴を踏まえると、ネットショップを成功させるポイントは3つにまとめられます。
- 製品やサービス・ビジネスプランに合ったECサイトを構築する
- Shopifyの特性をフル活用したサイト構築・運用を行う
- ECサイト構築や運用に精通したエキスパートに相談する
1. 製品やサービス・ビジネスプランに合ったECサイトを構築する
Shopifyを利用してECサイトを新たに立ち上げる際には、まずサイトのコンセプトを明確にする必要があります。
ECサイトで達成したい目的、ターゲットとする顧客層、アピールしたいイメージ、競合するサイトとの差別化など、さまざまな角度からサイトのコンセプトを検討していきましょう。
ECサイトのコンセプトを決めた上で、ECサイトで販売する商品を決めていきます。商品を選ぶ際には以下のポイントをチェックしましょう。
- ターゲットとする顧客層と販売する商品が一致していること
- リピーターを獲得しやすい商品ラインナップになっていること
- 競合サイトとの差別化が図れていること
実店舗での販売実績がある場合は、そこで得た情報を元に商品を選ぶこともできます。ECサイトで商品を売るために必要と思われるプロモーションについても、商品選びと同時に検討することが重要です。
2. Shopifyの特性をフル活用したサイト構築・運用を行う
ShopifyはECサイトの運用に役立つ数多くの追加機能をアプリとして提供しています。アプリには無料と有料とがありますが、目についたアプリを次々と追加してしまうと、コストだけでなく運用の手間も増えてしまいます。どんな機能がECサイトに必要かを絞り込んだ上で、最適なアプリを導入するようにしましょう。
顧客とのやり取りで重要になる各種設定も、慎重に検討した上でおこなう必要があります。
ShopifyでのECサイト運用で必要な設定には下記のようなものがあります。
- 決済方法
- 送料
- 配送元
- ストアの言語
- 特定商取引法に関する表記
- 利用規約
- プライバシーポリシー
3. ECサイト構築や運用に精通したエキスパートに相談する
ShopifyでECサイトの構築・運用をする上で、自社内や個人で対応が難しい課題に直面した場合は、ECサイト制作や運用、Shopifyの機能や活用法に精通したプロフェッショナルに相談することをおすすめします。知識と実績を持つエキスパートに依頼することで、下記のような課題を効率よく解消することができるでしょう。
- サイト構築とあわせてブランディング、プロモーションを進めるためのサポートを受ける
- ECサイトの構築後、一定期間フルサポートを受けることで立ち上げから運用を円滑に実施
- 社内で使用するサイト運用マニュアルの作成
ECサイトの構築スキルや実績が豊富なだけでなく、Shopifyの最新ノウハウも有した制作会社やデザイナー、エンジニアであれば、Shopifyの構築・運用に関する最適なソリューションを提供してくれるはずです。
ランサーズでは、Shopify Japan社が提供している6週間の教育・研修プログラム「Shopify Partner Boot Camp: Japan」を修了した「Shopify パートナー」が100名以上活動しています。その中から厳選した3名のプロフィールをご紹介します。
- 岸本 健勇さん|【Shopify Experts】ECサイト構築・コンサル・納品後のサポートもご対応致します。
- 5-bit|ShopifyExpertさん|【Shopify専門】ECサイト構築・移行・運用・カスタマイズを支援します
- クエビコ CUEBKOさん|Shopify・カラーミー・Yahoo!・楽天・商品登録は経験10年!1万点以上のデータも可能
Shopifyの評判を踏まえて専門家をうまく活用しよう
この記事ではShopifyの利用者から寄せられた評判をもとに、主なメリットとデメリットを取り上げ、Shopifyを利用する上での重要ポイントを解説しました。ECサイト構築に向けて他のECプラットフォームと比較検討している方、すでに運用しているECサイトの見直しを検討している方の参考になれば幸いです。
