自社でECサイトを構築することが決まったら、ECカートの選定に悩む担当者や経営者は多いです。Shopifyは越境ECに強いことで知られていますが、他にもさまざまな機能が搭載されています。
本記事では、Shopifyに搭載されている機能の概要を、料金プランとともにご紹介します。加えて、Shopifyを選ぶメリットやデメリットも紹介していますので、ぜひご一読ください。

目次
Shopifyの料金プラン
Shopifyには3つの料金プランがあり、売上規模や必要な機能などに合わせて選択可能です。ここでは、Shopifyの料金プランごとの違いを紹介します。
- 料金プランによる機能の違い
- Shopify Liteとは
- Shopify Plusとは
料金プランによる機能の違い
Shopifyには3つの料金プランがあり、下記のように毎月の料金や手数料が異なります。
料金・手数料 | ベーシック | スタンダード | プレミアム |
毎月の料金 | 29ドル | 79ドル | 299ドル |
クレジットカード手数料(Shopifyペイメント) | 3.4〜4.15% | 3.3〜4.1% | 3.25〜4.05% |
取引手数料 (Shopify ペイメントを利用していない時) | 2.0% | 1.0% | 0.5% |
また、下記のように料金プランによって異なる機能がいくつかあります。
機能や海外販売への対応 | ベーシック | スタンダード | プレミアム |
スタッフアカウント数 | 2 | 5 | 15 |
在庫のロケーション | 最大4 | 最大5 | 最大8 |
レポート | 提供なし | 標準 | 高度 |
外部サービスの計算済み配送料 | 提供なし | 提供なし | 対応 |
海外ドメイン | 提供なし | 対応 | 対応 |
国際価格 | 提供なし | 対応 (割合を指定して価格設定可能) | 対応 (個別の価格設定にも対応) |
このように、Shopifyには小規模なネットショップから売上規模が大きいネットショップまで対応できる料金プランがあります。
Shopify Liteとは
Shopify Liteとは、POS Liteを使用した実店舗での販売や、既存のウェブサイトに購入ボタンを追加できるプランです。
Shopify Liteは、Shopifyの通常プランのように、レポートの確認やギフトカードの発行機能なども利用できます。
ただし、Shopify Liteでネットショップは構築できません。既存のウェブサイトやブログにカート機能を追加したい時に使えます。
料金プラン | Shopify Lite |
毎月の料金 | 9ドル |
Shopify Plusとは
Shopify Plusとは大企業や取引量の多いネットショップ向けのサービスです。自社でECサイトのカートシステムを構築する場合、開発期間に1年以上かかることが一般的ですが、Shopify Plusなら3〜4ヶ月で開設できます。
Shopify Plusの主な料金は下記の通りです。
料金プラン | Shopify Plus |
毎月の料金 | 2,000ドル〜 |
クレジットカード手数料 | 国によって異なる |
取引手数料 (Shopify ペイメントを利用していない時) | 0.15% |
料金プランを問わず使えるShopifyの代表的な機能
Shopifyは料金プランを問わず使えるたくさんの機能がついているECカートシステムです。ここでは、Shopifyの機能を基本機能とカスタマイズ機能に分けて紹介します。
- Shopifyの基本機能一覧【フロント機能】
- Shopifyの基本機能一覧【管理機能】
- Shopifyのカスタマイズ機能【機能拡張・機能追加】
Shopifyの基本機能一覧【フロント機能】
まずはECサイトの表に表示される部分である、フロント機能を一覧で紹介します。
機能の種類 | 主な機能と特徴 |
商品ページ | ・商品一覧ページ表示機能 ・商品一覧ページでの商品サムネイル表示機能 ・商品説明文・商品画像・カゴへボタンの表示機能 ・商品タグ設定機能(「おすすめ」「残り僅か」など) ・在庫切れの表示・非表示切替機能 ・商品購入数の変更機能 ・商品詳細ページへの販売元表示機能 ・商品詳細ページの画像ズーム機能 ・商品詳細ページ内にユーザーが使い慣れた決済方法を表示する機能 ・ソーシャル共有ボタン表示機能(Facebook・Twitter・Pinterestなど) ・商品登録数無制限 |
カートとチェックアウトページ | ・ショッピングカート機能 ・ゲスト購入機能 ・会員登録機能 ・メルマガ希望チェックボックス機能 ・リアルタイム配送追跡機能 ・決済方法選択機能 ・注文内容確認ページ表示機能 ・注文処理機能(注文確定時に購入者・ショップへメール送信) ・商品一覧からのカートへの追加機能 ・カート内商品保持機能(14日間) ・かご落ち機能(カートに入れた人が購入せず離れた場合にリマインドメールを送信) ・支払いページへのメモ欄機能 |
顧客管理 | ・会員登録・ログイン機能 ・顧客情報編集機能 ・パスワードリセット機能 ・注文履歴一覧表示機能 ・注文詳細確認機能 ・別のお届け先編集機能 ・退会機能 |
ブログ | ・ブログの作成機能 ・タグ機能(カテゴリ/テーマ分け) ・サムネイル表示機能 ・公開日設定機能 ・コメント管理機能 ・RSSフィード自動作成機能 |
その他 | ・おすすめ商品表示機能 ・新着情報表示機能 ・商品キーワード検索機能 ・お問い合わせフォーム機能 |
このようにShopifyには、ネットショップの運営に役立つ様々な機能が搭載されています。
Shopifyの基本機能一覧【管理機能】
Shopifyにはお店の管理に役立つ、下記のような基本機能が搭載されています。
機能の種類 | 主な機能と特徴 |
基本設定機能 | ネットショップに必要な下記の情報を編集できます。 ・ショップの情報 |
アカウント管理 | ネットショップの管理に役立つ以下の機能が搭載されています。 ・パスワード認証 |
オンラインストア構築 | オンラインストアの構築に役立つ以下の機能が搭載されています。 ・テーマ設定(テンプレート) |
販売チャネル | 下記の販売チャネルで販売できます。 ・Facebookショップ |
管理画面TOPページ | 管理画面のTOPページで下記の項目を確認できます。 ・受注状況 |
商品管理 | 商品管理に役立つ下記の機能が搭載されています。 ・商品の追加 |
ロケーション | 複数の倉庫で在庫を管理する機能が搭載されています。 |
テーマ | テンプレートの利用・カスタマイズ・翻訳ができます。 |
決済方法 | 主に以下の決済方法に対応しています。 ・Shopifyペイメント |
ドメイン | ドメインの購入・移管・接続ができます。 |
配送 | 国や地域ごとに配送料を設定できます。 |
税金 | 国ごとに税率設定できます。 |
注文管理 | 受注や配送の管理ができます。 |
支払い | 支払いに必要な機能が搭載されています。 |
顧客管理 | 会員登録に関する管理ができます。 |
ストア分析 | 行動レポートなどの分析に役立つ機能が搭載されています。 |
マーケティング | SNSマーケティングやGoogleショッピングなどに対応しています。 |
生産性向上ツール | 画像エディタやCSVファイルなどのツールが充実しています。 |
アプリ管理 | アプリをストア構築に役立てられます。 |
コンテンツ管理 | 新着情報やおすすめなどのコンテンツを管理できます。 |
システム情報設定 | ストアでログインできるメンバー情報を管理できます |
その他 | ・商品登録数無制限 ・ディスク容量無制限 ・登録画像数無制限 ・SSL証明書 |
基本機能としてアプリを追加せずともこれらの機能を使えます。
Shopifyのカスタマイズ機能【機能拡張・機能追加】
Shopifyでは基本機能に加えて、アプリを追加すると追加機能を使えます。代表的な追加機能は下記の通りです。
機能の種類 | 主な機能と特徴 |
商品販売に関する機能 | ・ユーザーレビュー機能 ・カウントダウン機能 ・配送時間指定機能 ・サイドメニューカスタマイズ機能 ・まとめ買い割引機能 ・予約販売機能 ・オーダーメイド注文機能 |
ショップ管理機能 | ・デジタル商品のダウンロードリンク設定機能 ・サブスクリプション課金機能 ・メールマーケティング機能 ・ポイント設定機能 ・アフィリエイト機能 ・ドロップシッピング機能 |
Shopifyではアプリの追加によって、上記のような必要な機能を追加できます。
Shopifyの6つのメリット
ShopifyがASPとして注目を集める理由は、ネットショップを運営する上でのメリットが多い点にあります。ネットショップの構築にShopifyを選ぶメリットは下記の通りです。
- テンプレートが豊富にありデザインしやすい
- アプリが豊富にあり追加可能な機能が多い
- 低コストでECサイトを始められる
- 越境ECに強い
- 事業規模に合うプランを選べる
- ブラウザから管理ページにアクセスできる
1. テンプレートが豊富にありデザインしやすい
Shopifyが取り扱うテーマ(テンプレート)は、無料・有料あわせて100種類以上です。業界ごとにおすすめのデザインも提示されていて、活用すればページ構成が手軽にできます。
テンプレートはカスタマイズもできますので、他のショップとの差別化もしやすいです。
2. アプリが豊富にあり追加可能な機能が多い
Shopifyは、アプリを追加することで基本機能以外にも必要な機能を加えられます。有料・無料のShopifyアプリがあり、必要に応じて追加可能です。
楽天市場との連携機能など日本のサービスもありますし、海外のアプリであっても追加できるものもたくさんあります。
3. 低コストでECサイトを始められる
売上規模がそう大きくないショップなら、ネットショップ開設や運営にかかる費用をできるだけ抑えたいものです。
Shopifyなら初期費用はかかりません。月額料金も29ドルからであり、低コストでECサイトの運営を始められます。
4. 越境ECに強い
Shopifyは海外で生まれたサービスであり、越境販売に強いサービスです。1つのECサイトで最大20の言語に対応可能で、世界133の通貨で販売できます。
さらにShopifyは関税の計算にも対応しており、海外ユーザーへの販売も視野に入れているECサイトにおすすめです。
5. 事業規模に合うプランを選べる
Shopifyは料金プランが3種類あり、一番低コストなのは月額29ドルのベーシックです。売上規模が大きいショップ向けのプレミアムやShopify Plusなどもあり、料金プランの選択肢が豊富です。
売上が伸びればプランを見直すこともでき、事業規模に合わせてプランの検討が可能です。
6. ブラウザから管理ページにアクセスできる
Shopifyの管理画面には、Webブラウザがあればアクセスできます。自社の専用システムがなくても管理できますので、出張先や外出先からでも対応しやすい点が強みです。
Shopifyの2つのデメリット
Shopifyを活用するメリットは多いですが、契約してから慌てないようデメリットも確認しておきましょう。Shopifyには下記のようなデメリットがあります。
- カスタマイズにはWebデザインの知識が必要なことがある
- 英語で説明されているページ・アプリが多い
1. カスタマイズにはWebデザインの知識が必要なことがある
Shopifyは選択したテーマをカスタマイズして、オリジナリティのある内容に変更できます。しかし、Shopifyのテーマを編集するには、HTMLやCSSなど、Webデザインに関する知識が必要です。
知識がないまま編集しようとしても、デザインが崩れてしまうことがあります。
2. 英語で説明されているページ・アプリが多い
Shopifyはアプリを追加することで、機能を追加できます。ただしShopifyのアプリには英語で表示されているものも多いです。
ブラウザ翻訳で対応できますが、機械翻訳なので意味がわかりにくいこともあります。
ShopifyでECサイトを自社で構築できるか検討してみよう
Shopifyは0から自社でシステムを構築せずとも使えるECカートシステムです。あらかじめ用意されたテンプレートを活用することで、設定やデザインなど自社で対応できる内容も多いです。
ただし不慣れな担当者が構築しようとしても時間がかかりますし、カスタマイズ内容によっては専門知識が必要なこともあります。
他ショップと差別化できるよう機能・デザインの実装はフリーランスへ依頼してみよう
Shopifyで他のショップと差別化できるようなECサイトを構築したければ、フリーランスなどプロの手を借りるのもおすすめです。
ランサーズではShopifyでのECサイト構築経験が豊富なプロが全国各地にいて、直接相談できます。中間業者を挟みませんので、コストパフォーマンスが高いです。
必要な部分のみの依頼もできますので、興味をお持ちであれば一度相談してみてください。
ShopifyはECサイト運営に必要な機能が充実!自社に合うプランを選んで活用しましょう
今回の記事ではShopifyの機能についてお話ししました。再度、ポイントをまとめます。
- ShopifyにはECサイト構築に必要な機能がたくさん搭載されている
- Shopifyアプリで機能を追加できるが英語表記のアプリも多い
- 3種類の料金プランがある
- SNSや実店舗での販売にも対応している
- ブログやSEOなどマーケティングに役立つ機能もある
Shopifyにはこのように、ECサイト構築・運営に役立つ機能が豊富にあります。ただしカスタマイズなど専門知識が求められることもありますので、必要に応じてフリーランスへの依頼も検討してみてください。
