Shopifyの訪問者に商品を購入してもらうには、どのような施策を実施すべきでしょうか? Shopifyが基本機能として提供しているクーポンコードを活用して、新規顧客の獲得に取り組みましょう。クーポンの活用法次第で、既存顧客の購入回数や1回の購入額を増やす効果も期待できます。
本記事では、Shopifyのクーポン機能の概要や4つの種類、期待できるメリット、利用開始時の手順などについて解説します。

目次
Shopify のクーポン機能とは?
Shopify が提供するクーポン機能の概要と種類について説明します。
Shopify のクーポン機能の概要
Shopifyでは、顧客が購入時に利用できる割引クーポンの発行を、基本機能として提供しています。管理画面上でクーポンコードを簡単に作成でき、適用条件や利用期間などが設定可能です。
クーポンの4つの種類
Shopifyで発行できるクーポンには、以下の4種類があります。
- Percentage(割合)
- Amount(定額)
- Free Shipping(送料無料)
- Buy X Get Y(Xを購入してYをゲット)
各クーポンの概要を説明します。
1. Percentage(割合)
購入額に一定の割引率を適用するクーポンです。購入額が増えるほど割引額が大きくなるので、顧客一人あたりの購入金額が増加する効果を見込めます。
2. Amount(定額)
割引する金額を指定するクーポンです。設定する割引金額に応じて適用条件を変えることで、さまざまな目的に活用できます。
3. Free Shipping(送料無料)
商品の送料を無料にするクーポンです。送料が比較的高い地域からの購入を促す効果が期待できます。クーポンを適用する国や地域、購入金額などが設定可能です。
4. Buy X Get Y(Xを購入してYをゲット)
特定の商品を購入すると、別の商品で使用できるクーポンが配布されます。商品の組み合わせに関連性があれば効果が高まります。たとえば、ショップの主力商品の購入者に、その商品の附属品用クーポンを配布するといった方法がおすすめです。
Shopifyのクーポンを配布する4つのメリット
Shopifyのクーポンを配布することで期待できる、以下の4つのメリットについて説明します。
- 新規顧客の獲得
- 既存顧客の購入回数・購入額を増やす
- 在庫調整に利用できる
- かご落ちを減らす
1. 新規顧客の獲得
新規会員登録時にクーポンを発行すれば、初回購入のハードルを下げ、新規顧客の獲得が見込めます。クーポンの割引率と初回購入で使用できることをわかりやすく表示すれば、訪問者の最初の購入を促進できるでしょう。
2. 既存顧客の購入回数・購入額を増やす
初回購入や追加購入をした顧客にクーポンを配布することで、顧客一人あたりの購入回数の増加が期待できます。
3. 在庫調整に利用できる
季節ものやイベント用商品など、在庫整理したい商品を対象にクーポンを発行することで、在庫調整を円滑に行えます。
4. かご落ちを減らす
「かご落ち」とは、顧客が商品をカートに入れたまま決済前にECサイトを離れてしまうことです。顧客の目に止まりやすい方法でショップ上にクーポンを表示しておけば、かご落ちを減らせます。
クーポンコードを発行する8つの手順
Shopifyのクーポンコード発行の手順を、以下の8つの項目に沿って説明します。
- 管理画面で「クーポンコードの発行」を選択
- クーポンコードを入力
- クーポンの種類を選択
- 適用範囲を選択
- 適用条件を設定
- 対象ユーザーを設定
- 使用回数・期限を設定
- 「ディスカウントを保存」を選択
1. 管理画面で「クーポンコードの発行」を選択
Shopifyの管理画面からディスカウントページに移動し、ページ左のメニューから「ディスカウント」を選択して「クーポンコードを作成する」を選択します。
2. クーポンコードを入力
クーポンコードを入力、あるいは自動作成します。クーポン利用率を向上させるには、顧客が覚えやすい簡単なコードにしましょう。クーポンを適用する商品数が多い時や、複数のクーポンを同時に発行する際は「コードを生成する」を選択すれば、コードが自動作成されます。
3. クーポンの種類を選択
上項で説明したPercentage(割合)・Amount(定額)・Free Shipping(送料無料)・Buy X Get Y(Xを購入してYをゲット)の4つの種類から、発行するクーポンを選びます。
4. 適用範囲を選択
すべての商品・特定のコレクション・特定の商品の3つから、クーポンコードの適用範囲を選びます。商品別に条件を設定したクーポンは「特定のコレクション」または「特定の商品」を選択して作成します。
5. 適用条件を設定
クーポンコードに適用条件を設ける際には「最小要件」の項目で、購入額や数量を設定します。
6. 対象ユーザーを設定
特定のグループや顧客限定のクーポンを発行するには「お客様の資格」の項目で、対象となるユーザーを設定します。
7. 使用回数・期限を設定
「利用制限」の項目でコードの使用回数を、「有効日」で使用期限を設定します。
8. 「ディスカウントを保存」を選択
全ての設定完了後に「ディスカウントを保存」を選択すると、クーポンコードが作成されます。
クーポンの効果を高めるShopifyアプリ3選
発行したクーポンの効果を向上させる、3つのおすすめアプリを紹介します。
- クーポンをポップアップ表示できる日本向けアプリ「Promolayer」
- 豊富な表示スタイルでクーポン利用を促す「Privy ‑ Pop Ups, Email, & SMS」
- 購入完了ページをカスタマイズしてクーポンを表示「39Editor」
1. クーポンをポップアップ表示できる日本向けアプリ「Promolayer」
「Promolayer」は、日本人ユーザー向けのアプリです。簡単な操作でクーポンやキャンペーンなどの情報をポップアップ表示できます。ポップアップのほか、フルスクリーンやスライドインなどの表示方法を選択でき、テンプレートも豊富に用意されているので用途や好みに合わせて選びましょう。選択した表示は、サイトのデザインに合わせてカスタマイズできます。
各プランの料金と概要は以下のとおりです。
利用プラン | 利用料金 | プラン概要 |
無料プラン | なし | ・表示回数:5,000回まで ・ディスプレイ作成数:無制限 ・コンバージョンリスト無制限 ・セルフサポート |
ベーシックプラン | 25ドル / 月 | ・表示回数:10,000回まで ・ディスプレイ作成数:無制限 ・コンバージョンリスト無制限 ・メールサポート |
スタンダードプラン | 70ドル / 月 | ・表示回数:30,000回まで ・ディスプレイ作成数:無制限 ・コンバージョンリスト無制限 ・ライブチャットサポート ・「Powered by Promolayer」の表示なし |
プロフェッショナルプラン | 150ドル / 月 | ・表示回数:300,000回まで ・ディスプレイ作成数:無制限 ・コンバージョンリスト無制限 ・ライブチャットサポート ・「Powered by Promolayer」の表示なし |
2. 豊富な表示スタイルでクーポン利用を促す「Privy ‑ Pop Ups, Email, & SMS」
「Privy ‑ Pop Ups, Email, & SMS」は、強調したい情報をサイト上にポップアップ表示できるアプリです。100以上の表示テンプレートがあり、表示方法を比較するテストを実施できます。有料プランは15日間の無料体験が可能です。
各プランの料金と概要は以下のとおりです。
利用プラン | 利用料金 | プラン概要 |
無料プラン | なし | ・ポップアップなどの表示利用:無制限 ・A / Bテスト(表示比較テスト) ・Privyブランディング |
Starterプラン | 15ドル / 月 | ・無料プランの全ての機能 ・メルマガ送信機能 ・メーリングリスト登録促進用ポップアップ表示 |
Growthプラン | 45ドル / 月 | ・Starterプランの全ての機能 ・会員登録後のメッセージ自動表示 ・Shopifyカートとクーポンの統合 |
Conversion Onlyプラン | 70ドル / 月 | ・購入完了のポップアップ表示 ・カートへの商品追加、送料無料バーの表示 ・高度な表示設定 |
「Privy ‑ Pop Ups, Email, & SMS」の公式サイト
3. 購入完了ページをカスタマイズしてクーポンを表示「39Editor」
「39Editor」は、手軽な操作で購入完了ページに情報を追加できるアプリです。クーポンコードやセールの情報を購入完了ページに表示し、追加した情報の配置をドラッグとドロップで簡単に変更できます。商品別や購入回数などの表示条件も設定が可能。7日間の無料体験があります。
利用料金と概要は以下のとおりです。
利用プラン | 利用料金 | プラン概要 |
フルアクセスプラン | 5ドル / 月 | ・購入完了ページをリッチテキストエディタで編集 ・HTMLソースの編集可能 ・注文内容によるコンテンツの表示・非表示切り替え ・クーポン表示のテンプレート |
クーポンを利用する上で注意すべき3つのポイント
Shopifyのクーポン機能を利用する際に注意すべき、以下の3点について説明します。
- クーポンの詳細情報をストア上に明記する
- 通常価格を高いと思わせないクーポンの配布頻度・方法を検討する
- クーポンの効果測定を定期的に行う
1. クーポンの詳細情報をストア上に明記する
割引や景品などの表示方法は「景品表示法」によって定められています。違反者には措置命令が出され、罰金が課せられるケースもあるので気を付けましょう。「景品表示法」の規定を確認して、クーポンの割引金額や適用条件、有効期間をECサイト上に明記することが必要です。
2. 通常価格を高いと思わせないクーポンの配布頻度・方法を検討する
クーポンの発行回数が多すぎると、顧客が通常価格を高いと感じてしまうリスクがあります。発行するクーポンの目的や時期、対象者などを慎重に検討し、クーポン価格に慣れさせない工夫が必要です。特別な割引サービスとしてクーポンを活用することが、中長期的なサイトの業績向上につながります。
3. クーポンの効果測定を定期的に行う
発行したクーポンの利用率やクーポン利用による購入回数・購入額などを定期的に測定して、その結果を以降のクーポン活用に反映することが重要です。期待したほどの効果が出なければ、クーポンの発行方法の再検討が必要になります。定期的な効果測定と見直しを行い、サイトの業績改善を実現しましょう。
Shopifyのクーポン活用に関する悩みや疑問は専門家への相談がおすすめ
Shopifyでのクーポン発行に関する課題を解消する、外部のプロへの相談・業務委託のポイントについて説明します。
Shopifyのクーポン機能に関してプロへの相談・委託を検討する業務
Shopifyのクーポンコード機能を利用する際に、ECサイトやShopifyに精通したプロへの相談を検討したい項目には、主に以下の5つがあります。
- Shopifyクーポンの種類の選定
- 発行するクーポンの設定(適用する商品や適用条件など)
- クーポンを発行する目的の明確化
- ショップ上でのクーポン表示方法
- ポイント付与などほかの施策との併用
クーポンの活用に関して、自社での解決は困難な課題が生じる場合もあるでしょう。その際には、ECサイトやShopifyに関する専門スキルと実績をもつ、外部の専門家への相談をおすすめします。
クーポン配布などShopifyの運用改善策をフリーランスに相談するメリット
クーポンを自社サイトの業績改善に活用するためのサポートは、Shopifyの構築・運用に精通したフリーランスや制作会社に相談しましょう。
委託先を検討する際の重要点は、以下の3点です。
- ShopifyでのECサイト構築に関する専門スキルと実績
- 販売する商品や業界に関する知識
- コストパフォーマンスの高さ
ランサーズには、Shopifyでの構築実績を豊富に有するフリーランスが100名以上登録しています。ランサーズを活用して、課題解決を実現する委託先を選定してください。
Shopifyのクーポン機能を活用してサイトの業績向上に取り組みましょう
本記事で取り上げた、Shopifyのクーポン機能についてのポイントは以下のとおりです。
- クーポンによって、新規顧客の獲得やリピート購入増加などのメリットが見込める
- クーポンの発行は、Shopifyの管理画面上で簡単に実施できる
- クーポン利用を促進する機能を持つ、Shopifyアプリが提供されている
- 表示方法や発行頻度など、注意点を理解することが必要
- 自社での解決が難しい課題は、外部のプロへの相談を検討する
明確な目的を持ってクーポン機能を活用すれば、新規顧客の獲得やリピート購入の増加といった効果が期待できます。本記事で取り上げたShopifyのクーポン機能に関する情報を参考にしていただき、自社サイトの業績改善を実現させてください。
