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アパレルネットショップを立ち上げよう!開業の流れや失敗を防ぐ方法を解説

「アパレルのお店を持ちたい」「自分のブランド商品を売りたい」など、アパレル商品の販売を行う際には、自店舗ではなくアパレルネットショップを持つ選択肢があります。アパレルネットショップは気軽に開業できるようになっており、副業としてネットショップを運営する人もいます。

ただ、気軽に開業できるとはいえ、開業までに必要な準備を踏まえておくことがアパレルネットショップ運営の成功につながるでしょう。本記事では、アパレルネットショップの開業の流れや立ち上げに必要なものに加えて、アパレルネットショップで失敗する原因と対策方法について解説しています。

アパレルネットショップの立ち上げにぜひ役立ててください。

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アパレルネットショップを立ち上げる8つのステップ

オープン
アパレルネットショップの開業には、以下の8つのステップを踏んでいくことになります。

  1. ショップ名やコンセプトを決める
  2. 販売する商品を決める
  3. 必要な届け出を行う
  4. 出店方法を決める
  5. ネットショップのデザインを決める
  6. 掲載する商品を登録する
  7. 配送や決済方法を決める
  8. 宣伝を行う

それぞれのステップの詳細を解説します。

1. ショップ名やコンセプトを決める

まずは、ネットショップの名前やショップ、ブランドのコンセプトを決めましょう。コンセプトを決めるのに必要なのが、ネットショップのターゲットの設定です。以下のポイントからターゲットを設定します。

  • 年齢
  • 性別
  • 趣味や嗜好
  • 予算

たとえば「年齢20~30代、女性、かわいいものが好き、子育て中、予算は数千円~1万円以内」というターゲットを設定すれば、ショップのコンセプトは「コスパが良いのにかわいい子ども服専門店」「お手頃価格でかわいいが叶うママコーデ」などです。

2. 販売する商品を決める

アパレルネットショップの販売業態は、大きく分けて「オリジナル商品を作って売る」か「仕入れをしてセレクトショップにする」かです。まずはどちらにするかを決めましょう。

オリジナル商品を作って売る場合は、自分で作るか、業者に依頼するかによって以下の方法があります。

  • デザインから製造まで自分が一貫して作る
  • OEM
  • ODM

自分でデザインから製造まで行う際は、大量生産できる体制がなければ受注生産にする、オーダーメイドに対応するなどの販売業態も選べます。

OEMとは「Original Equipment Manufacturing」の略です。縫製工場などを持つメーカーに依頼して、工場で作れる範囲内でデザインを決定し、商品の製造を依頼する方法を指します。

ODMとは「Original Design Manufacturing」の略で、商品の企画から製造まで一貫して業者に依頼する方法です。

仕入れをしてセレクトショップにする場合は、仕入れ先を決めましょう。

  • 仕入れサイトを利用する
  • アパレルメーカーから直接仕入れる
  • 展示会や問屋から買い付けをする
  • 海外から仕入れる

アパレル商品の仕入れができるサイトを利用する方法は、1点からの仕入れにも対応しているため、はじめてのアパレルネットショップ経営でも利用しやすくなっています。なお、仕入れサイトの利用には月額利用料がかかる場合があります。

アパレルメーカーから直接仕入れる方法は、直接メーカーと契約をしなければいけません。実績のない個人事業主の場合は相手にされないことが多いため、まずはアパレルネットショップの業績を上げましょう。

アパレルメーカーからの仕入れは、ある程度アパレルネットショップでの実績を積んだのち、販路拡大のために選択肢に入れると良いでしょう。

展示会や問屋から買い付けをする方法も、企業やメーカーと直接契約を結ぶことになります。アパレルメーカーからの仕入れと同じく、ある程度の実績が必要です。展示会や問屋から買い付けするときは、自分で一つひとつ足を運ぶか、バイヤーに依頼するかの方法があります。

海外から仕入れる方法は、日本にはない個性的な商品が仕入れられる、比較的安価で商品が手に入るなどのメリットがあります。海外に直接足を運んで買い付ける方法と、インターネットを通じて仕入れる方法があります。

3. 必要な届け出を行う

アパレルネットショップの開業には、「開業届」が必要です。開業届とは、正式名称「個人事業の開業届出」で、青色申告による確定申告を行う上で必須になります。

アパレルネットショップで収益を出した後は、確定申告が必要です。開業届を出しておくと、最高55万円(e-Taxによる申請なら最高65万円)の税控除が受けられる青色申告ができます。

開業届を出さない場合は、税控除が最高10万円の白色申告しかできません。開業届は、開業開始から1カ月以内に管轄の税務署の窓口に直接、または郵送で提出しましょう。

商品の仕入れをリサイクルショップから行って販売する場合は、「古物商許可申請」の届け出が必要です。管轄の警察署の防犯係で手続きを行いましょう。なお手数料19,000円が必要です。

4. 出店方法を決める

アパレルネットショップを出店するには、以下3つの方法があります。

  • モール型ECサイト
  • ECプラットフォームサービス
  • 自社サイトの構築

モール型ECサイトは複数のネットショップがひとつのECサイトに集まっている出店形式です。代表的なモール型ECサイトには以下のものがあります。

  • Amazon
  • 楽天市場
  • Rakuten Fashion
  • Yahoo!ショッピング
  • ZOZOTOWN
  • MAGASEEK

ZOZOTOWNなどアパレルに特化したモールもあります。モール型ECサイトは、出店がかんたんにできる、はじめから多くの集客が期待できるのがメリットです。一方サイトのページデザインやドメインなどに制約があるためブランディングがしにくい点、多くのショップが集まっているためライバルが多い点がデメリットになります。

ECプラットフォームサービスは、用意されているサーバー上でネットショップを立ち上げられるサービスです。ASP(Application Service Provider)型ECサイト、ECカートサービスとも呼ばれています。代表的なECプラットフォームサービスには以下のものがあります。

  • BASE
  • STORES
  • MakeShop
  • カラーミーショップ
  • Shopify

ECプラットフォームサービスによって、ネットショップ構築に使用できる容量や機能が異なります。ページのデザインをカスタマイズしたり、独自ドメインが使えたりするECプラットフォームサービスもあるため、アパレルネットショップに重要なブランディングにも効果的です。

自ネットショップの規模やコンセプトに合うサービスを選びましょう。

自社サイトを構築する方法は、サーバーを用意しネットショップを構築する方法です。主に以下の3種類の方法があります。

  • パッケージ型
  • オープンソース型
  • フルスクラッチ

パッケージ型は、ネットショップを構築できるソフトウェアを購入してインストールする方法、オープンソース型は無料で利用できるオープンソースを使ってネットショップを構築する方法、フルスクラッチはネットショップの機能やページを0から構築する方法です。

自力でやる場合はスキルが、依頼する場合には費用が発生します。

自社サイトの構築はオリジナリティが出せてブランディングに有効な一方、長い工期や多額の費用が発生します。最初はモール型ECサイトやECサイトプラットフォームサービスを利用、または併用しつつ、将来的に自社サイトの構築を目指すのも良いでしょう。

5. ネットショップのデザインを決める

次にネットショップのデザインを決めます。アパレルネットショップは主に以下のページで構成されています。

  • トップページ
  • 商品ページ
  • ブランドコンセプトや会社概要
  • よくある質問
  • お問い合わせ先
  • 配送や決済についての案内ページ

アパレルネットショップは、ネットショップ自体もブランディングツールとして活用できるため、デザインを重視しなければいけません。おしゃれ、かわいい、スタイリッシュなど商品やブランドコンセプトを取り入れたデザインのネットショップを構築しましょう。

ただし、デザインが先行しすぎて見づらい、使いにくいネットショップにならないように注意が必要です。他のアパレルネットショップのデザインを参考にするのも良いでしょう。

ネットショップのデザインは、自分で作る、ECプラットフォームサービスのテンプレートを活用するなどで構築するほか、Webデザイナーへ依頼することも可能です。

6. 掲載する商品を登録する

アパレルネットショップで販売する商品を登録します。商品登録の流れは以下の通りです。

  • 写真を撮影する
  • 商品名を付ける
  • 説明文を入れる
  • 価格設定をする
  • サイズ、カラー設定をする

なお、ブラウザ上では販売する商品の色が実際のものと変わってしまうことがあります。特に写真撮影はアパレルネットショップの売れ行きにも関わる、重要な作業です。

7. 配送や決済方法を決める

利用する配送業者を決めます。荷受けの量に応じて配送料が異なってくるため、各社から見積もりを出して自ネットショップの規模に応じたところを選びましょう。

次に決済方法を決めます。アパレルネットショップで利用されている主な決済方法は、以下の通りです。

  • クレジットカード決済
  • 代引き
  • コンビニ支払い
  • 銀行振込

ターゲットに合わせた決済方法を決めましょう。

8. 宣伝を行う

アパレルネットショップは、開業しただけではお客様は来ません。集客のために以下の宣伝を行うと良いでしょう。

  • バナー配信型広告を出す
  • SNSを活用する
  • メルマガを配信する
  • SEO対策をする

バナー広告は、広告料を支払って出すリスティング型広告のほか、他のサイトにバナーを貼ってもらう方法もあります。いずれも広告のためのバナー制作が必要です。

アパレルネットショップのプロモーションにInstagramをはじめとしたSNSを活用するのは、有効な手段です。SNSからのネットショップへの集客はもちろん、SNSページからの販売もできます。SNSは自ブランドや商品のファンを育てる、インフルエンサーマーケティングにも有効です。

インフルエンサーマーケティングとは、各SNSでインフルエンサーと呼ばれる影響力のある人に、自社の商品を紹介してもらうことで、販売や周知につなげる施策を指します。

有料でインフルエンサーに依頼することもできますが、明らかなインフルエンサー施策は宣伝と見抜かれやすいです。地道にSNSでの配信を続けることで、ファンを育てることもできるでしょう。

リピーターの定着化のために有効な施策としては、メルマガ配信があります。セールやキャンペーンを展開するときには、既存の顧客に対してメルマガでお知らせをすると良いでしょう。

SEO対策は、検索結果に自分のアパレルネットショップのページを上位表示するための対策です。自ネットショップへの流入経路を分析したうえで、上位表示されるためにディスクリプションの追加などの対策を行いましょう。

アパレルネットショップで失敗しやすい6つのポイントと対策方法

アパレルネットショップの在庫管理
アパレルネットショップを立ち上げても、集客につながらない、思わぬクレームに発展したなどの失敗をしてしまうことがあります。アパレルネットショップを軌道に乗せるために覚えておきたい、失敗しやすいポイントと対策方法を解説します。

主なアパレルネットショップでの失敗しやすいポイントは以下の6つです。

  1. 画面と実物の色やイメージが違う
  2. サイズが合わない
  3. コーディネートが分からない
  4. 流入は多くても購入に至らない
  5. 在庫を抱えてしまう
  6. ネットショップ業務に追われて他のことができない

それぞれにポイントを解説します。

1. 画面と実物の色やイメージが違う

アパレルネットショップでは、ブラウザやスマートフォン上の画面の色と実際の商品の色が異なり、届いた商品の色とイメージが違うとの理由で返品されることも多くあります。「画面と実際の商品の色は異なる場合がある」などの注意書きを入れる、商品の撮影方法を見直すなどの対策が有効です。

商品の撮影は、スマートフォンではなくカメラなどの機材を準備して撮影する、商品撮影だけカメラマンに依頼する方法があります。

2. サイズが合わない

試着のできないアパレルネットショップは、サイズが合わないことで返品や交換の機会が増加します。サイズ違いによる返品を防ぐには、以下の方法がります。

  • 着用しているモデルやスタッフの身長体重、サイズ感を記載する
  • サイズチャートを記載する
  • 一定期間なら返品可能な試着サービスを導入する

3. コーディネートが分からない

気になる商品があっても、どのようにコーディネートするか分からないという理由で販売につながらないケースもあります。商品ページのほかにも、SNSページでモデルやスタッフが着用したおすすめコーディネートを紹介するなどの対策をしましょう。

4. 流入は多くても購入に至らない

宣伝やSNSページなどの効果でネットショップへの来客数は増えても、購入に至らないケースが多い場合は、アクセス解析のうえで問題点を改善する必要があります。アクセス解析によって、ネットショップへの流入経路、離脱するページ、購入率などが把握できます。

データを分析し、問題点を追及して解決しましょう。アパレルネットショップの購入を阻む主な問題点には、以下のものがあります。

  • サイトデザインが見づらい
  • スマートフォンから見られない
  • 商品説明が分かりにくい
  • 商品をカートに入れてから購入までの手順が長い

在庫を抱えてしまう

アパレルネットショップは、季節やトレンドが商品の売れ行きに影響します。スピード感のある販売が必要となるため、大量の在庫を抱えてしまうことも多いでしょう。

在庫を抱えないためには、以下のような対策を行いましょう。

  • 取り扱う商品は季節を先取りする
  • 流行をキャッチするアンテナを張る
  • 在庫を一掃するためにセールや送料無料キャンペーン、まとめ買い割引などを取り入れる

ネットショップ業務に追われて他のことができない

アパレルネットショップは、実店舗を構えるよりも初期費用をおさえて開業できます。ところが、商品登録、宣伝、サイトの改善など、やるべき業務が多岐にわたります。「資金をかけてでも実店舗で販売した方が、効率が良いのでは」と感じるネットショップオーナーも多いでしょう。

ネットショップの運営業務に負担を感じたら、業務をアウトソーシング(外注)してみることも検討してみましょう。

アパレルネットショップの商品登録や運営サポートならフリーランスに依頼

アパレルネットショップを運営する人
「アパレルネットショップ開業の作業が多く、手が回らない」「アパレルネットショップの運営業務の負担が大きい」というときには、アパレルネットショップの構築や運営に関する業務をフリーランスに依頼できます。

主にフリーランスに依頼できる業務内容は、以下の通りです。

  • ネットショップのデザイン
  • バナー制作
  • 商品登録
  • 商品撮影
  • 商品動画制作
  • アクセス解析

アパレルネットショップ開業後、運営に関するサポートもフリーランスに依頼できます。たとえばネットショップの売り上げが伸びず、解決点が分からないときのコンサルティングを行っているフリーランスもいます。アパレルネットショップの運営代行の依頼も可能です。

業務内容に応じて、スポットで依頼できるのもフリーランスのメリットです。たとえば「商品の写真撮影だけお願いしたい」「SNSの動画制作を依頼したい」ということもできます。ぜひ活用してみましょう。

ランサーズでフリーランスを探す

アパレルネットショップを軌道に乗せて成功させよう

本記事では、アパレルネットショップを開業するための手順と、アパレルネットショップで失敗しやすいポイント、対策方法を解説しました。アパレルネットショップはECプラットフォームサービスなどを活用すれば手軽に開業できるようになった一方、開業するまで、または開業後も多くのやるべき作業や業務があります。

作業や業務の負担を感じ、アパレルネットショップの開業を足踏みしている状態なら、フリーランスへ業務を外注するのも有効です。ぜひフリーランスの力を借りてアパレルネットショップの開業を目指しましょう。

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