ポスターデザインの制作フローとコツ

商品・サービスの魅力を最大限伝えるポスター。優れたデザインは売上にも貢献するでしょう。ではその優れたポスターはどう作るのでしょうか？社内では対応できないかも……と思ったアナタ。ランサーズ上のプロの手を借りるのもひとつの策かもしれません。

ついつい目が行くポスターデザイン。どのように作られている？

街を歩いていると、つい目がとまってしまうポスターに出会ったことはありませんか。ポスターは人々に商品やサービスの魅力を伝え、行動を喚起させるための販促ツールです。「目がとまる」というのは偶然ではなく、ポスターデザインが優れているから。

では、優れたポスターデザインはどのようにして制作されるのでしょうか？世に出ている制作物をもとに優れたポスターデザインの魅力をお伝えします。

まず、ポスターデザインに取り掛かる前に……。

ポスターデザインを開始する際、はじめに決めることは「誰に対し」「どのようなベネフィット・魅力」を伝えるのか。ポスターのコンセプトを定めましょう。

ポスターデザインの目的が固まったら、予算や納期、必要量、配布する規模などを各種制約のもと決めていきます。特に予算や納期は重要であり、用紙や刷り色などの仕様、内製にするのか外注なのかを決める判断基準となります。

街なかに出てみると、ポスターデザインの仕様を知ることができます。例えば、映画館のポスター。映画館に行ってみると数多くのポスターが張り出されていますが、それぞれ1つ1つ、カラーやサイズに違いがあることが分かります。

A4サイズからB5、両面印刷のものまでポスターデザインは種類が豊富。これらの違いも、目的や各種制約が影響しているためなのです。

ポスターデザインの制作フローとは？

ポスターデザインが完成までいたる制作フローをご説明します。まずはじめに、先ほどのコンセプトや仕様を定めます。規模が大きい場合は、ミーティングの場で固めていくことが多いでしょう。そして、コンセプトを決めたら、しっかりとイメージや方向性をデザイナーに伝えます。

コンセプトをしっかりと固めたら、ポスターにのせる掲載項目の確認に入ります。イベントもののポスターならば、項目はイベント名、会場、日時、料金などとなるでしょう。

掲載項目の確認と同時に、ポスターデザインの制作スケジュールを詰めていきます。プロジェクトが動きだした時点ですでに決めていることも多いですが、細かな予定変更はよくあることなので、修正は小まめに行なうようにしましょう。

制作はデザイナーにより複数案作られることが一般的です。その後、ポスターデザインの選考作業が開始します。プレゼンテーションが行なわれ、ポスターのイメージ、方向性を検討し、複数案のなかから絞り込んでいきます。制作された複数案から絞り込み、修正などを加え、納期に間に合わせるかたちで完成となります。

映画のポスターデザインから作り手の意図を紐解く。

では、ここで実際に世にでている制作物からポスターデザインを見ていきたいと思います。最近観た映画のなかからポスターデザインをご紹介。作品のタイトルは『いとしきエブリデイ』です。

映画は服役中の父を待ち続ける、母と4人の子供たちの姿を描いたもの。ポスターデザインは作品内の重要なメッセージである「何気ない1日の大切さ」を表現し、全体的に1日の終わり、寂しさを表す夕暮れのあかね色を基調としています。

作品内で5年間に渡り、子供の成長を描いていることを表現するために、1コマごとの場面写真を紡ぎコラージュにすることで世界観を示しています。タイトルロゴは、登場する子供たちの無邪気さや無垢さを表すために少し丸みをおびた字体が選ばれています。

このように「どのようなコンセプト」で「どんな魅力」を伝えることがベストであるのか。しっかりと対象物の情報を整理し、組み立てていくことでポスターデザインの完成度は高まっていきます。ただ、こうして言葉で表現すると簡単そうに感じられますが、実際に優れたポスターデザインを行なうことは、難しい作業だと思われます。