はじめまして。
パッと見、カタログのデザインを踏襲しただけのデザインに見えますが、細部までブランディング戦略に基づき設計されています。
以下長文になります。
【インパクト】
まず小売店の知名度不足対策として、すでに出来上がっているカタログのデザインを踏襲することでVI(ビジュアルアイデンティティ)を強くします。印象を変えてしまうと他店だと思われるリスクがあります。
カタログと購入物とをこの袋に入れますと、統一されたVIによりブランドイメージの印象が強くなります。
色を反転させ、濃紺をベースにすることで遠くからもまず四角い濃紺色の袋と強いインパクトを与えます。
濃紺色はロゴの色であり、ホームページでも使われている為、同一ブランドとして認識できます。
今後商品のラベルにも濃紺色の色ベタを部分的に使っていくのもアリかと思います。
【ロゴ】
ロゴには少し手を加えさせていただきました。
背景が濃い色の場合の白ぬきは細く見える為、太くし丸い装飾部分もオリジナルより強調しています。
しかし印象が変わるほどまで手を加えていない為、同一ブランドとして認識できます。
【コピー(文言)】
本来ある程度の知名度とブランディングが出来上がっているブランドではシンプルにロゴのみを入れることをお勧めしますが、御社の小売店の問題点として「知名度不足」がありますので、何を扱っている店舗なのか見た人に伝えるコピーが必要だと考えます。
1)問題点:ロゴだけでは何を扱っているお店なのか伝わらない。
→「水産物専門店」と入れることで水産物店であるとわかってもらう。「無添加」を加えることで体に良いヘルシーな水産物を扱っていると認知させる。
2)「平治朗」と草書で書かれているロゴよりも楷書「いさば屋 平治朗」と入れることで店名を読みやすく覚えやすくしています。
3)「明治22年創業」:歴史を伝えることで伝統だけでなく信頼、安心感を与える。
4)「鮮度と目利き」:3)の歴史とリンクすることで、長年の経験による本物の鮮度と目利きの職人であることを伝える。
5)「骨まで美味しい」:御社のこだわりをそのまま一言で表しています。「骨まで美味しい」と言える御社は本当に真心込めてお客様に自信を持ってこだわりの商品を提供しているのだと伝わります。
6)コピーの4)5)を両面それぞれに入れています。片面に両方入れることは情報が多すぎる為うるさくなることで、逆に伝えたいことが伝わらなくなるからです。
【袋全体】
業者さんによっては両面の場合2色とカウントされますので片面1色でデザインしました。
袋の全体デザインは情報量の割にはシンプルにまとめました。また紺色の四角を袋全体を覆う大きさにはせず、50mmの横マチがありますので袋に多めのものが入ったとしても巻き込んだりしないように配慮しています。
全体に入れないことで高級感・高品質感を演出しています。
よく空いているスペースに何かデザインしてほしい、空いているスペースはデザインの手抜きではないのかと言われることがあります。
しかし空きスペース(いわゆるホワイトスペース)こそが高級感だったり親しみ感だったりそのデザインの雰囲気を作り出します。つまりデザイナーはホワイトスペースもデザインをしています。その点をご理解いただけると助かります。
知名度が上がり認知度が上がれば、いずれコピーなどは減らしシンプルにロゴと波のグラフィックだけで王道感を出すこともできると思います。
長文を読んで頂きありがとうございます。
直接のプレゼンテーションですともっともっと沢山の説明ができるのですが、文章でまとめるのは難しいです。
以上が私からの提案になります。
拙文失礼致しました
ご検討のほどをよろしくお願い致します。
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ブランディングを中心に考えたCI、VI、パッケージデザインに22年携わっております。デザイン作業だけでなく、入稿作業・版下製作もできますので、修正などご遠慮なくご相談ください。
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