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倒産不可避の巨額の借金が残されていた地方出版社の経営を引き継ぎ、倒産回避に成功。
■ プロジェクトの目的
倉庫に山と積み上がった在庫本の解消(販売)
■ 体制・人数
3人
■ 自分のポジション・役割
10人ほどいた元社員全員が辞めたため、代表であるわたしが一人何役も担わざるをえない状況にあった。
■ 目的を達成する上での課題
現預金は全て引き出されて1銭も残されていない一方、銀行や国民金融公庫などからの多額の借入金の支払いや、印刷所や広告会社等に、数か月ないしは半年から1年近い長期サイトで振り出された手形が山のように残されていた中で、いかにして倒産を回避するか。
■ 課題に対して取り組んだこと
幸いというべきか、社員が全員辞めたので人件費はぎりぎりまで圧縮可能になったので、「出るを制して入るを計る」を徹底した。
■ ビジネス上の成果
まずは、仕入れ費用無用の在庫本を得ることに徹した。その際、広告費も徹底して削り、有料の新聞等の媒体は一切使わずに、自らwebサイトを作り、広告費無料のwebサイトからの広報宣伝だけで、倉庫に積み上がっていた在庫の山を崩していった。のみならず、崩した山の再刊まで可能になった。web宣伝の威力,恐るべしを実感。
新規出版もリスクを負う企画出版は行わず、利益幅は薄いが、確実に収益確保が可能になる自費出版のみに限定した。印刷所も手形を払い終わるまでは、新規発注は即金以外では引き受けてくれなかったので、当方としても選択の余地はなかったのであるが、倒産回避には非常に有効な選択であったと思う。
この経験は、経営未経験であったわたしにとっては、小なりといえども経営の真髄の一端を学ぶ機会となった。編集は元々経験はあったが、経費節減のためにカバーデザインも外注せずに自分でデザインせざるをえず、デザインも自学自習で身につけた。webサイトの作成は全くの未経験であったが、無料で自分の思いのまま発信できるにもかかわらず、このwebサイトの読者が確実に存在するという経験は大きな驚きであると同時に、webの威力と魅力にはまるきっかけとなった。
財務、編集、ライター、HP作成