フリーランスが『ひとつの会社だけに頼るのは危険』って本当?

ひとつの会社だけで働くメリットとデメリットを考えてみました
フリーランスといっても、その活動スタイルはそれぞれです。ひとつのクライアントとガッチリ組んで仕事をする人もいれば、2~3のクライアントと仕事を進行する人、10社以上と契約して進めている人など様々。
どんなスタイルがよいかは、個人の好みや性格、スタイルによって変わります。そこで今回は、フリーランスが「一社だけで仕事する」という働き方のメリット、デメリットを考えてみました。
メリット
ひとつのクライントだけで働くメリットには、どんなものがあるでしょうか?
収入の見込みが付く
業務委託や大量発注などのよいところは、何と言っても収入の目途がたちやすいところ。継続する仕事なら、営業の必要もないので気分がラクです。
それに何より安定しますね。この仕事終わったら次の予定がない! なんていう焦りや不安がないのは、精神衛生上とっても良い点だといえるでしょう。
予定が立てやすい
ひとつのクライアントとお付き合いすれば、仕事の予定を立てやすいというのも嬉しいですね。多くのクライアントと取引していると、さまざまな調整をしなければいけないので、気苦労も多くなります。
しかし相手がひとつであれば、自分の采配である程度予定を組み、それが壊される心配もありません。
担当者とのやり取りが楽になる
同じ担当者と何度もやりとりすれば、相手のやり方や進め方に慣れてきます。お互いの事情をよくわかっていれば、融通が効くことも多いでしょう。
担当者が違うとしても、その会社の方針などがわかった上で作業を進められますから、すれ違いなども少なくなります。
仕事効率が上がる、スピードアップしやすい
作業内容が同じなら、効率化を図りやすいですね。色々と工夫を凝らしてみたり、普段から作業についての情報を仕入れる土台もできるでしょう。フィードバックがある場合、丁寧に対応してけば精度もスピードも上がります。
専門性が上がる
仕事内容にもよりますが、たとえばライターで同じ分野の記事を大量に書くなら、相当量の専門的知識を身に付けられます。その分野に詳しくなるだけでなく、最新の情報も自然とチェックするようになるでしょう。
デメリット
フリーランスだけど安定する。というメリットがある一方で、デメリットもあります。
突然、発注がストップする危険がある
一番のデメリットはこれでしょう。先方から依頼がなくなれば、収入がなくなってしまいます。取引先から、一方的に「もうお付き合いしません」といわれれば、それに従うしかないのがフリーランスです。
ミスした、意見が合わなかった、クオリティが低いなどという理由から、意味もわからず突然……など、付き合いがなくなる理由はいろいろあるでしょう。いずれにせよ、相手が自分を切ったらおしまい。という状況だということは把握しておかねばなりません。
マンネリ化する可能性がある
同じ環境にいると、慣れてしまって惰性になる危険もあります。また、ひとつの環境に染まりすぎて周りがうまく見えなくなるケースも。
ずっと同じような仕事をしていると、いつの間にかそれが普通になっていて、客観的に判断できなくなってしまう……とうのはよくある状況です。とくに飽きっぽい人や、染まりやすい人などは、同じことを長く続けるのは止めた方がよさそうです。
特有のクセが付く
同じ人や企業とだけつきあっていると、それが基本形だと思いこんでしまう場合があります。仕事の流れや進め方、やりとりなど、良くも悪くもクセがついてしまうのです。とくにフリーランスになりたての人や、仕事の経験が少ない人は要注意。
クセが付くのが悪いとは言いませんが、そのやり方がどこでも通用するかどうかはわかりません。多くの人と付き合い、仕事のやりとりを重ねることで得られるものも多いのです。
他の仕事をするチャンスが少ない
たくさんのクライアントとお付き合いすると、自然と多くの種類の仕事に携わります。なりゆきだったり、未知の世界だったり、前から興味のあるものだったり、予想外だったり。
そんな仕事に出会ったとき、すぐに「やります!」といえるのはフリーランスの醍醐味ともいえるでしょう。しかし、一社だけと仕事をしているとその機会はぐっと減ってしまうのです。
会社勤めとあまり変わらない?
ひとつのクライアント専任として働いていると、ふと会社員のような気分になるときがありました。案件ごとに報酬が支払われるとしても、どこか「月給」をもらっているような感覚に襲われるんです。
どんな相手と、どのように仕事をしていくか。それを決めるのは自由です。専門性やスキルを高めるため、一社でみっちり経験を積むのも悪くありません。
自分が今後どうなりたいのか、どんな方向を目指すかによって仕事方法は変わります。目先の安定や報酬だけにとらわれず、長い目で見た案件選び、働き方を考えてみましょう。