営業業務を効率化したい!基本の考え方と業務改善アイデア

営業業務を効率化したい!基本の考え方と業務改善アイデア
2019年10月にHubSpot Japan株式会社が実施した「日本の営業に関する意識・実態調査」では、回答した営業担当者全体の平均で「働く時間の25.5%」がムダだと感じられているという結果が出ています。働く時間のムダをなくし営業業務の効率化を図るためには、具体的にどのような取り組みを行えばいいのでしょうか。 ここでは、営業業務の効率化について、基本的な3つの考え方と、具体的な取り組みのアイデアを紹介します。

営業職の業務効率化の3つの考え方

営業 業務効率化の方法3つ
営業職の業務効率を上げるための基本的な考え方は、次の3つです。

      1. 営業1件あたりの精度を上げる
      2. 営業活動や事務作業の工数を削減する
      3. 移動時間や待ち時間のムダを省く

それぞれ具体的に説明します。

(1)1件あたりの精度を上げる

営業の精度を上げることは、売上にならない営業活動に割く時間のロス削減や、1件あたりの売上額向上につながります。営業の精度を上げるためには、顧客の温度感を早い段階で見極め、優先順位をつけることが大切です。

(2)工数を削減する

営業1件あたりの売上額をいくら伸ばしても、工数がかかりすぎていては効率的とはいえません。工数を削減するためのツールや外部サービスなどを上手く導入することで、作業のムダを省くことができます。

(3)移動・待ち時間のムダを省く

営業職の労働時間には客先への移動時間や、先方都合での待ち時間、アポイントメントがつぶれたことによる急な空き時間などの空白時間が含まれています。空白時間を有効活用するための取り組みを導入することが、時間コストの節約につながるでしょう。

以上3つの考え方を踏まえ、自社の営業部門が抱える課題に合った取り組みを実践することが、業務効率化の重要なポイントです。
ここからは、3つの考え方にもとづく具体的な取り組みアイデアを紹介します。

営業の精度を上げるための取り組みアイデア

営業 精度を上げる アイデア
営業の精度を上げるために、次のような対策を行ってみましょう。

確度の低い顧客からの問い合わせを減らす仕組みを作る

問い合わせに応じて営業が訪問したものの「具体的に導入を検討している段階ではなかった」「導入目的と製品・サービスがマッチしていなかった」というケースは少なくありません。

このような確度の低い顧客をあらかじめ切り分けるための対策として、サービスサイトを充実させる取り組みが有効です。

  • 過去の問い合わせをもとにFAQや情報ページを作成する
  • サービス・製品概要のダウンロード資料を提供する
  • 問い合わせフォームに、事前に把握したい情報の入力項目を設ける

サービスサイトを実情に合わせて改善することで、問い合わせの質を上げることができます。

優先度の高い顧客を見極めるための情報収集に力を入れる

顧客の優先度を見極めるためには、以下のような情報収集が欠かせません。情報に沿って、商品との親和性や必要度が高くスピード感の必要な顧客を優先して対応することが、効率化のカギです。

目的

顧客の目的が自社の商品・サービスとマッチしているかどうかを擦り合わせることが重要です。顧客の目的が自社の商品とかけ離れている場合は、商談をしてもクロージングに至る可能性は低いでしょう。

予算

顧客の予算が自社の商材に見合う額かどうかも大切な要素です。具体的な商談に入る前に、自社商材を導入するのに充分な予算があるかや予算編成の時期などを確認しましょう。

キーパーソン

決裁権をもつキーパーソンを把握することは、商談のスピード化につながります。営業相手に決裁権がない場合は、キーパーソンを考慮した提案資料を用意するなどの対策を取りましょう。

導入時期

導入時期が具体的に定まっているかを把握しましょう。導入時期を把握することで案件の緊急度を計ることができ、スケジュールなどの見通しをもった提案ができます。
導入時期未定の場合には課題を解決したい時期を聞き取り、スケジュールを逆算して具体的な時期を提案するのも手です。

商談のはじめに枠組みを伝える

商談のはじめに「話の内容」「所要時間」といった枠組みを伝えると、顧客がフォーカスする内容を絞って商談に臨むことができるようになります。話のポイントに集中することで理解が深まり、結果的に時間の短縮にもなるでしょう。

フォローアップの引き際を見極める

確度の低い顧客の追跡に時間をかけすぎるのは、売り上げにつながる可能性が低く、非効率的です。フォローアップにおいては、回数や継続・終了の判断ルールを設定しておき、きっぱりと引き際を決められるようにするといいでしょう。

SFA(営業支援ツール)を活用する

「日本の営業に関する意識・実態調査」では、回答した組織のうち約4割が顧客管理の方法が明確でない状況であることがわかっています。このような「やみくも営業」状態を脱却するために有効なのが、SFA(営業支援ツール)です。

SFAでは、顧客情報や過去のターゲットの分類や成功例・失敗例などを体系的に管理することが可能です。データをもとに受注確度も管理できるため、営業チーム全体が同一の基準にしたがって顧客の優先度を高い精度で判断できるようになります。

工数削減のための取り組みアイデア

工数削減アイデア
業務の工数を削減するためには、タスクを効果的に整理し、新たなツールや手法を活用することが不可欠です。

タスクに優先順位をつける

タスクに優先順位をつけ、やる必要のない作業は省きましょう。優先順位をつける際には、緊急度を考慮するのはもちろん、重要度もあわせて考えなければなりません。
緊急度は高くないものの重要度が高いタスクを予定に無理なく組み込むためには、ムダな作業をToDoリストから外す必要があります。タスク1つ1つを精査し、自分がやらなくてはならない仕事かを常に考え、自分がやるべきタスクを絞り込みましょう。

ITツールを活用する

営業業務や関連する事務作業の負担を軽減するITツールは、無数に存在しています。

  • SFA(営業管理ツール)
  • CRM(顧客管理ツール)
  • MA(マーケティングオートメーション)
  • グループウェア
  • ビジネスチャット
  • 社内SNS

以上のような部署やチームで情報の管理や分析、共有、コミュニケーションが行えるツールのほか、作業の軽微な手間ひまを軽減するツールの導入も、意外と大きな効率化につながります。

  • コピー履歴ツール
  • 単語登録ツール
  • 名刺デジタル化ツール

各種ツールのなかには無料のものもありますが、なかには安全性が担保されていないものもあります。導入は社内IT担当などに相談のうえで行いましょう。

インサイドセールス・オンライン商談を導入する

web会議システムなどを活用した、オンライン商談(デジタル商談)が、広がりをみせています。客先に足を運ぶ必要がなく、移動時間を削減できるのがメリットです。

メールやDM、webサイト運用などのインサイドセールス(非訪問型営業)を取り入れるのもいいでしょう。
ただし、直接対話することによる安心感を重視する顧客もいるため、訪問型営業と比べて関係作りが難しく感じられる可能性はあります。

社内会議を削減する

社内会議の回数や時間を削減することも、工数削減の手法のひとつです。
次のような対策を取り、議題が曖昧な会議やだらだらと結論が出ないまま会議が続く状況を改善しましょう。

  • 会議の終了時間を決め厳守する
  • 議題を明確にする
  • SFAを導入して営業状況を全員が共有する

テンプレート、ショートカットなどを活用する

営業業務のなかでメールを送る機会は非常に多いものの、多くの場合、内容は数パターンに分類できるでしょう。よく使う文章パターンのテンプレートを作成しておくと、毎回同じような文章を手入力することなく、コピペして取引先ごとに必要な手直しをするだけでメール作成が完結します。

ショートカットキーを覚えておくと、マウスで操作するよりも素早く操作可能です。Excelやブラウザで使えるものもあるため、主要なものを頭に入れておくといいでしょう。

内勤業務をテレワーク化する

書類作業などの内勤業務をテレワーク化することで、通勤に割いていた時間を業務に充てることができます。
ただし、社外への顧客情報の持ち出しにかかわる情報管理厳格化の必要性や、社内あてFAXの受けとり方法などの問題があるため、運用ルールをしっかりと決めることが不可欠です。

業務の一部をアウトソーシングする

コア業務以外の部分にアウトソーシング(外部委託)を導入して、コア業務の強化と業務全体の効率化を図るというのも方法のひとつです。専門化した人材を投入することで、ノンコア業務の品質やスピードが向上するというメリットも生まれます。

例えば、次のような業務のアウトソーシングが可能です。

  • プレゼン資料作成サポート
  • マニュアル作成サポート
  • 企画書作成サポート
  • データ入力
  • 手書きの手紙作成(筆耕)
  • DM発送
  • カスタマーサポート

また、営業業務そのものに関しても、テレアポやフィールドセールスなどのプロセスごとに請け負う営業代行会社や営業フリーランスが活用できます。

業務委託先は一般的に、アウトソーシング事業を営む会社やフリーランスなど。クラウドソーシングサービスを利用することも可能です。

各業務の外注費用相場はこちら
筆耕サービスの費用相場
プレゼン資料作成の費用相場

移動・待ち時間のムダを省くための取り組みアイデア

移動・待ち時間のムダを削減 アイデア
訪問営業の移動時間や業務の合間の待機時間、待ち時間をムダなく活用するために、あらかじめルール作りをしておきましょう。

移動経路を考慮したリスト作りをする

移動ルートを考慮したリストを作っておくと、訪問先の近隣の客先への訪問を予定に入れる、行き先エリアの別案件を獲得するなど、ムダなく動くための工夫がしやすくなります。限られた時間でより多くの営業活動をすることは、営業実績の向上にもつながります

外出日のルールを作る

週や月単位で外出する日を設定する、エリアごとに外出日をまとめるなど、自分なりの外出日のルールを設定することで、内勤、外勤のバランスが取れ、効率的に動きやすくなります。顧客からの問い合わせに対しても訪問日を提案しやすくなり、主導権を握ることが可能です。

待ち時間には「○○をやる」と決めておく

相手先の都合や社内の確認待ちなどで、営業活動の合間に空き時間ができることがあります。空き時間をムダに過ごさないために「空き時間ができたらやること」を決めておきましょう。

後回しにしがちな細かいタスクをリストアップしておくほか、アプローチリストの整理や資料の作成など、コア業務と平行して進められる作業を用意しておくのも効率良く時間を使える方法です。

メール作成はコアタイム以外にやる

問い合わせの返信やメールマガジンの作成など、メール作成・送信は営業業務の大きな割合を占める大切な仕事です。しかし、コアタイム中にメールを作成して送信する作業に時間を割くと、それだけ営業電話などに充てる時間を圧迫してしまいます。

コアタイムに充実した営業活動をするために、電話がつながりにくい時間帯にメールの作成を行い、相手が読みやすい時間帯に送信する習慣をつけるといいでしょう。

外注も視野に入れて効果的な営業業務の効率化対策を

営業業務 効率化
営業業務の効率化を図るといっても、抱える課題は企業やチーム、社員ごとに異なります。問題点を洗い出し、現状に合わせて適切な対策を取ることが、効果的な効率化につながるでしょう。
現在の体制のまま改善を図るのが困難な場合は、外部委託を視野に入れるのもひとつの方法です。資料作成や筆耕をはじめさまざまなスキルをもつフリーランスに最短即日発注ができる「ランサーズ」などのサービスを活用し、業務効率化に役立ててください。