【2020年iDeCo】副業中でも企業型DC加入者でも!すべての会社員が入りやすくなるiDeCo改正案まとめ

【2020年iDeCo】副業中でも企業型DC加入者でも!すべての会社員が入りやすくなるiDeCo改正案まとめ
2019年12月に公表された「令和 2 年度税制改正大綱」における、iDeCoや企業型DCなど確定拠出年金制度の改正案が固まってきました。改正案の焦点は「すべての会社員がiDeCoに入りやすくなった」ということ。iDeCo改正案のポイントまとめ、新たにiDeCoに加入できるようになる企業型DC加入者は、マッチング拠出かiDeCo併用か、どちらにすべきか。また副業をしている会社員にとってベストな選択肢は何か?という選び方をご案内します。
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2019年の年末に発表された「令和2年度税制改正大綱」によると、iDeCoや企業型DCなどの確定拠出年金制度が改正される見通しです。今回の改正案の焦点は、すべての会社員がiDeCoに入りやすくなる点です。

  • 給与だけでは貯蓄が思うようにできず、老後に不安を感じて副業をしている兼業会社員
  • 企業型DCがありiDeCoへの加入ができなかった会社員

なども含め、ほぼすべての会社員がiDeCoに加入できるようになります。当記事では、iDeCo改正案のポイントをまとめたうえで、副業中や企業型DC加入中の会社員にとってベストな選択肢は何かをご紹介していきます。

iDeCo(確定拠出年金制度)改正の背景は?

今回のiDeCo改正の背景にあるのは、少子高齢化の加速です。

2020年現在、日本の人口のボリュームゾーンは1947~1949年生まれの、いわゆる団塊の世代です。しかし2025年には彼らが後期高齢者となるため、社会保障費や公的年金支給額の増大が問題視されています。

そんな中行われた2019年の公的年金財政検証では、現状のままでは公的年金の目減りは避けられないことが明らかになりました。

こうした現状を鑑みて、政府は公的年金制度の改正などを行い、年金を受け取りながらも長く働ける環境づくりを目指しています。老後は公的年金だけに頼るのではなく、就労による収入を組み合わせて生計を立てるよう推進しているのです。

「公的年金+高齢期就労」に加えて、確定拠出年金制度の拡充も行えば、老後の生活設計の選択肢はより一層広がります。この公的年金だけに頼らない老後の生活設計こそ、政府が改正案に期待していることなのです。

2020年iDeCo(確定拠出年金制度)改正案のポイントとは


2020年のiDeCo(確定拠出年金制度)改正案でおもなポイントは、次の3つです。

  • iDeCoの加入要件が緩和され、すべての会社員がiDeCoに入りやすくなる(企業型DC加入者の加入要件緩和)
  • iDeCoの加入年齢が拡大
  • iDeCoの受給開始可能期間が延長

では早速1つずつ見ていきましょう。

iDeCoの加入要件緩和により、全会社員がiDeCoに入りやすくなる

現行の制度では、企業型DCに加入している会社員は、企業の規約の定めがなければiDeCoには加入できません。しかし2020年の改正案では、「企業の規約の定めなしにiDeCoへの加入を可能にする」見直しです。

この改正により、すべての会社員がiDeCoへの加入を検討しやすくなります。iDeCoに興味はあったものの、「企業型DCに加入しているため加入できなかった」という会社員や、「iDeCoの代わりに副業をして老後資金を備えていた」という会社員なども、iDeCoを老後の資産形成の1つとして検討できるのです。

iDeCo加入年齢の拡大

現行の制度では、
・国民年金の被保険者
で、かつ
・60歳未満の人
しか、iDeCoへの加入はできません。

しかし2020年の改正案では、今後、高齢期の就労率が上がるであろうことを見据えて、「国民年金被保険者であれば最大 65歳まで加入できる」ようになる見込みです。

国民年金の被保険者になれる年齢は、
・第1号被保険者・第3号被保険者(自営業者やその妻):60歳まで
・第2号被保険者(会社員):65歳まで

です。

つまり会社勤めをしていて第2号被保険者であれば、65歳までiDeCoに加入できるようになります。定年後も再雇用制度を利用すれば、65歳まで働くことは可能ですよね。

現在副業をしている兼業会社員でも、会社員を続けてさえいれば最長65歳までiDeCoに加入できます。働く期間を長くする分、iDeCoで老後の備えを強化できるのはうれしいポイントと言えます。

注意したいのは、兼業ではない専業フリーランスの方です。定年後、もし会社を辞めて専業フリーランスになった場合は国民年金の第1号被保険者となります。第1号被保険者は国民年金の加入年齢が60歳までなので、iDeCoも同様に60歳までしか加入できません。

今後の公的年金制度の改正によって、加入条件が変わる可能性はあります。しかし現時点では、副業をしている兼業会社員と専業フリーランスとでは、iDeCoの加入年齢の上限が異なる点を頭に入れておきましょう。

iDeCoの受給開始可能期間の延長

現行の制度では、iDeCoは60 歳から70歳の間で年金の受給開始時期を自由に選択できます。

しかしiDeCo改正案と同時に進められている公的年金改正案では、今後公的年金の受給開始年齢を70歳から75歳まで繰り下げる方向性が強くなっています。こうした公的年金の改正状況に合わせて、2020年のiDeCo改正案でも、「受給開始可能期間を 75 歳まで延長する」見通しです。

この改正を含め2020年のiDeCo(確定拠出年金)改正案では、「すべての方が長く働き、老後資金を備えやすくなる環境」が整うことになります。

定年後も働けるうちは長く働き、iDeCoや公的年金の受給を繰り下げて年金の受け取りを後ろ回しにすれば、老後の生活はより強固なものになるでしょう。今後は「長く働き、公的年金とiDeCoの2本柱の収入で老後の生活費をまかなう」という考え方に、シフトしていくのではないでしょうか。

そのため2020年の改正案は、定年後に専業フリーランスになる予定のある人も、定年後も引き続き兼業や専業で会社に勤める人も、老後の生活費確保の選択肢が広がる有益な改正になるはずです。

企業型DC加入者や兼業会社員はiDeCoへ加入すべき?


今回の改正では会社員や兼業会社員など、今までiDeCoに加入できなかった人がiDeCoに加入できるようになります。しかし企業型DC加入者であれば、iDeCoに加入せずともマッチング拠出という制度があります。「新たにiDeCoに加入できるメリットって何?」と思うかもしれません。

ここでは

  • (1)会社の企業型DCでマッチング拠出(改正前から可能)
  • (2)iDeCoと企業型DCの併用(改正案によって可能になった)

それぞれの違いと、(2)のiDeCo加入がメリットになる理由を解説していきましょう。

マッチング拠出のメリットと注意点

マッチング拠出とは、企業が負担している企業型DCの掛金に、自分で出した資金を上乗せして運用できる制度です。

自分で上乗せした金額も全額所得控除の対象ですし、iDeCoを併用する方法と同様に節税メリットがあります。また元々加入している企業型DCの口座内で資金を増やすだけなので、管理口座を1つにまとめられる点もメリットです。

ただしマッチング拠出の場合、「上乗せできる金額は事業主の掛金額と同額まで」となる点は注意が必要です。また企業型DCは利用できる金融機関が指定されており、運用商品もその金融機関が提供しているものの中から選ばなければいけません。

つまり「手軽だけど運用の選択肢が限られている」のが、マッチング拠出の注意点なのです。

企業型DCとiDeCoを併用するメリット・注意点


企業型DCとiDeCoを併用するメリットは、企業型DCとは異なる金融機関で運用ができるため、運用の選択肢が広がる点にあります。先述したように企業型DCの場合、金融機関は企業が指定しているため自分で選ぶことができません。

しかしiDeCoは金融機関を自分で自由に選んで口座開設できますから、取扱商品が多い金融機関を選ぶと運用の選択肢が大きく広がります。「現在は企業に勤めているものの、将来専業フリーランスとして独立したい」と考えている兼業会社員の場合、企業型DCで得た資金や口座を移管することも考えて、今からiDeCoを開設しておくと良いでしょう。

積極的に資産を増やしたいなら、企業型DCとiDeCoとを併用するのがおすすめです。ただし、企業型DCとiDeCoを併用すると口座が別々に分かれることになります。管理手数料が二重に発生する点や、口座の管理と運用に倍の手間が必要になる点は要注意です。

2020年iDeCoまとめ

2020年のiDeCo(確定拠出年金)改正では、iDeCoに興味はあっても加入資格がなかった会社員もiDeCoに加入できるようになります。また加入年齢の拡大や受給開始可能期間の延長などが実現すれば、すべての立場の方にとって老後の資産形成の選択肢は広がります。

今後はiDeCoの改正に加え、公的年金も改正される見通しです。「公的年金+高齢期就労+iDeCoなどの私的年金制度」という3本柱で老後資金を考えていくことが、より当たり前になっていくのです。

そのため今回の改正は、会社員の方だけでなくフリーランスや副業をしている兼業会社員の方も、老後の資産形成について改めて考える良い機会です。ますます使いやすく身近な制度になっていくiDeCoの改正を通じ、老後の資産形成について考えるととともに、iDeCoの加入を検討してみてください。

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