突然の会社倒産、そしてフリーに。50歳の事業主、世知辛い社会を個人で生き抜く

突然の会社倒産、そしてフリーに。50歳の事業主、世知辛い社会を個人で生き抜く
もし、勤めている会社が急に倒産してしまったら、あなたならどうしますか。柳内郁文さんは1年前、勤務先の会社が突然の倒産。今後の最適な働き方を模索した結果、フリーランスを選択しました。どん底から這い上がった、元サラリーマンの考えに迫ります。
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果たして、会社員は安全な働き方でしょうか?

柳内郁文さん(50歳)は、EC事業とWebライティングを行なうフリーランス。主に自宅や最寄りのカフェを仕事場とし、場所にとらわれない自由な働き方をしています。

そんな柳内さんですが、実は去年1月までサラリーマン生活一筋。前職には長らく勤めていましたが、経営不振により業績が悪化、ついには倒産してしまったと言います。

突如として、心血を注いできた会社がなくなってしまった柳内さん。家族のため、一度は転職を考えますが「果たして会社員は安全な選択肢なのだろうか?」とこれまでの働き方に疑問を抱くようになりました。

年齢的に、転職したとしても会社員は残り十数年足らず。これからは年金ももらえるか分からない……。そんな世知辛い現実の打開策として、独立に踏み切ったと語ります。

Webライティングは、未経験ながらランサーズで始めたという柳内さん。そんな彼に、独立に至った経緯や現在の働き方について、お話をお伺いしました。

ピーク時は社員数100名。それが最終的には2名(社長と私だけ)になった

ーー 現在の働き方について教えてください。

フリーランスとして働いています。前職でも関わっていたEC事業と、独立してからランサーズで始めた、美容・健康系のWebライティングを中心に活動しています。

ーー どうしてフリーランスになられたんですか?

実は……去年の1月に勤めていた会社が倒産してしまったんです。会社はEC事業を展開していたのですが、徐々に業績は振るわなくなり。一時期は社員数100名を超えていたのですが、最終的には社長と私の2名になってしまいました。

「なんとしても2人で盛り返そう!」と再興を目指していたのですが、結局どうしようもなくなったみたいで。ある日突然、「会社を清算します」と社長に告げられました。

その時、私は50歳。ここから転職して会社員になっても、定年までせいぜい十数年ほどしか残されていません。しかも、今後は年金が安定的に支給されるのか保証もない。

家族がいるので、すごく勇気がいる選択ではありましたが、60歳になっても70歳になっても働ける環境を作っていたほうがリスクが少ないと考え、フリーランスとして独立することに決めました。

ーー ランサーズを利用しはじめたきっかけは?

きっかけは少しネガティブなのですが、EC事業でドタキャンを食らって、時間が空いてしまったことが始まりです。というのも、EC事業って義理人情のない世界なんですね(笑)。

例えば、お客様の仕入れが決定していたにも関わらず、「もっと安い仕入先が見つかったから」と急にキャンセルをもらうこともよくあって。

「せっかく納品したのに在庫どうすんだ!」って話なのですが、こんな具合で事前の予定が崩れることも少なくないんです。ランサーズを始めたのも、急遽空いてしまった時間をどうにか有効活用したい、この時間でお金を稼げないかとネット検索したのがきっかけです。

バブル崩壊。山一証券の倒産。世代的に会社への信頼感が薄い?

ーー 未経験からのWebライティングは大変ではなかったですか?

もともと、文章を書くことは好きでしたし、EC事業でも商品説明のテキストを書いていたので、そこまで苦しさはなかったです。Webライティングと一括りで言っても難易の幅が広いので、「ブログ記事を書いてください」みたいなライトな案件なら、自分にもできるかなって。

ーー 今後の働き方について、目指すイメージがありましたら教えてください。 

正直、EC事業とWebライティングのどちらをメインにしていくか、みたいなことは考えていなくて。必要であれば、1つの業務に絞りますが、始めから限定して考えるのは可能性を狭めてしまうと思っています。

これからのことを考えれば、いつ働けない身体になるか分かりませんので、少しでも収入源は広げておきたいと考えています。まあ、ライティングに関しては、もっと書く量を増やしていかなければですが。

あと、EC事業とは別の新しいサービスを立ち上げてみたいとも思っています。例えば、水道の簡単な修理、日常の小さな困ったを解決してくれる店舗を簡単に比較し、お客様を繋ぐことができるサービスとか。まだ、企画段階ではありますが、将来は新規サービスにもチャレンジしていきたいですね。

ーー いま振り返ってみて、独立したことに後悔はありませんか?

まだ、完全に軌道に乗ったとは言い難いですが、後悔はありません。今の働き方や、その過程で身についてきているスキルは、必ず将来的に貴重な財産になると考えています。

改めてお話しますが、終身雇用がなくなった現在、一つの会社でずっと働くというのはリスクが大きいと思うんです。個人のスキルベースで見ても、特定スキルだけ突き詰めていったとしても、時代の変化で価値が急落することだってある。

近しい原体験として、我々の世代はバブルを経験し、その後の崩壊も目の当たりにしました。あの山一証券が倒産した時はショックが大きかったですが、当時のようなドラスティックな変化が、勤務先の会社でいつ起きてもおかしくないですからね。

だからこそ、個人で稼げる状態をつくることは、ひとつの賢明な選択だと思います。すぐに一歩を踏み出せるクラウドソーシングは誰でも始められるので、まずは副業などで気軽に始めるのがいいかもですね。

(おわり)

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