「相手」のことを考え尽くした人が、ライターとしてステップアップする

「相手」のことを考え尽くした人が、ライターとしてステップアップする
活躍するフリーライターから直接、実践的なノウハウを学べる「超実践セミナー」。今回は、2018年1月19日に福岡で行われた第二回「超実践セミナー」の模様をお届けします。セミナーにも参加されたフリーライターの古山さんにレポートしていただきました。
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誰でも「ライター」だと名乗れる時代に、いかにして稼ぐか

今の時代、「ライター」は誰でも名乗れるものですが、実際は稼げずに悩んでいる人も数多くいるはず。フリーランスには叱ってくれる上司もいなければ、教えてくれる先生もいない。駆け出しであれば、相談できる同業者だっていない。 

そんな悩めるライターに「活躍しているフリーライターから直接学べる機会を持ってほしい」「ライター同士の横のつながりを作ってほしい」との想いで開催されたのが「超実践セミナー」です。

私自身、2017年の11月からライター活動をはじめて、今後もライターとしてのキャリアを積んでいきたい、現在活躍している人がどのような心構えで仕事をしているのか知りたい、そう思い今回の「超実践セミナー」への参加を決意しました。

実際にセミナーを受講して感じたのは、ライターとして活躍する上で重要なのは「自分」だけでなく、どこまで「クライアント」「読者」といった「相手」のことを考えられるか。そして「相手」のことを考え続けることが、ライターとしてステップアップするには重要だということ。

今回は、2018年1月19日に吉見 夏実さん、とっとこランサーさん、ヒトミ☆クバーナさんを講師として開催された、「超実践セミナー」の内容をお届けします。

第一部:仕事に必要なコミュ力は「相手の立場に立って考えるスキル」

私も含めてライターとして働いている人 は、コミュニケーションに不安を抱えている人も多いはず。そんな私たちに、重要なのは「相手の立場に立って行動できるスキル」と語るヒトミさん。

お互い気持ちのいいコミュニケーションがとれれば、自然と仕事も円滑になります。ヒトミさんのお話では、「クラウドソーシング」「イベントなどの交流会」の2種類のコミュニケーション方法について、具体例を交えながらわかりやすくお話してくれました。

相手がどうすれば仕事がしやすいか考える

クライアントとの日々のやりとりや打ち合わせでも、「相手」のことを考えず独りよがりになってしまってはうまく進行することはできません。

「相手にマイナスなイメージを持たれたくない」とコミュニケーションをとる際に意識しすぎてしまうと、失敗しやすいとも言います。これは意識の方向が「自分」に向いているからでしょう。

独りよがりになってしまうひとつの例がウソをつくこと。「〇〇日までには納品します!」と言っても、記事を書くことが面倒めんどくさいと思って風邪だとウソをついてしまえば、クライアントはどうしようもありませんよね。

こうしたケースでは
・できない理由を正直に伝える
・言いづらいことは早めに連絡する
・相手(クライアント)がどうすれば仕事がしやすくなるのか、常に考える
といった意識が重要だと話すヒトミさん。

誠実に相談することで、納期について相談に乗ってくれるクライアントも多いそう。もちろん、納期遅れは仕事を受けた以上避けなければなりません。しかし、納期遅れの懸念がある場合は、少しでも早めに伝えることで、クライアントも不足の事態に対応しやすいですよね。

人は自分に関心を寄せてくれる人に関心を持つ

相手に興味を持つことも重要だと話すヒトミさん。ここでは、交流会での2種類の具体的な失敗例を挙げてくれました。

ひとつは、ライター同士のセミナーに行くと「顔と名前は全員に覚えてもらおう」と意気込みしてしまうこと。自己紹介はスムーズでも、その後はなにも話すことがなく気まずくなってしまいます。

もうひとつは、今後の仕事につなげようと自分のことばかり話すこと。相手はただ頷くしかできませんよね。

これらに共通しているのは、「自分をアピールすることしか考えていないこと」。相手は興味がないのに、無理やり関係を持とうとしています。

このような失敗をしないために、「相手のことをしっかりと考えられる想像力」が重要だと話してくれました。相手に「誠実な関心」を持つことで、相手も自分に興味を持ってくれます。

こうした失敗は、ライティングでも同じことが言えるのではないでしょうか。

たとえば記事を書くときに、「文章力のあるところをアピールしよう」と自分の書きたいことだけを書いても、それはクライアントの求めている記事ではないということもあります。これではクライアントの信頼も上がりません。

相手がどのような記事を求めているのかを想像し、意図を汲み執筆することでクライアントからの信用につながり、稼げるライターへの道につながるのではないでしょうか。

相手の立場に立って行動するスキルはライターの必須スキル

ライターは書くだけが仕事ではありません。クライアントとの打ち合わせや日々のメールのやりとりなどのコミュニケーションも立派な仕事のひとつ。

納期遅れや疑問点など、伝えづらいケースもあるかもしれません。しかし、いつまでもうやむやにしていては、疑問も解消せず納期が遅れてクライアントに迷惑がかかってしまいますよね。

相手への想像力を働かせながら、誠意を持って言うべきときは言う。時にははっきりと伝える勇気を持つことも、求められる記事を書くためには重要だと講義を聞いて感じました。

「相手の立場になって考えること」を念頭に置きながら、クライアントや読者と真摯に向き合っていくことが、ライターとして活躍する上で重要なことなのだと改めて知ることのできた講義でした。

第二部:マーケティングを制するものがクラウドソーシングを制する

2015年5月にランサーズに登録したとっとこランサーさん。登録後7ヶ月で月額20万円を突破し、2016年には月額125万円を達成するなどめざましい実績を築かれています。

とっとこさんのお話は「マーケティング」について。一見関係なさそうなライターとマーケティング、実は密接につながっているのです。ここでは、クラウドソーシングにおけるマーケティングについてお届けします。

顧客が価値を感じるサービスや商品を提供すること

一般的に、マーケティングとは「価値を提供して報酬を獲得するための活動」、すなわち「顧客」という「相手」に寄り添って価値を提供することを指します。

マーケティング感覚を身につけることで、高単価でスキルに合った仕事を効率的に獲得できると話してくれました。

マーケティングの重要な3つの要素として、
・市場の把握
・具体的なターゲット想定
・価値の提供
を挙げたとっとこさん。マーケティングをクラウドソーシングに活用するには、この3つは外せない要素。

競争の少ない分野で活躍できるように市場を分析し、ターゲットを想定して読者に応じた最適な表現方法を見つける、単なる「モノ」にフォーカスするのではなく、「モノ」によって得られる「価値」に重点を置いた文章を書く。そうすることで、より拡散され成約される記事につながるのです。

「質の高い記事」は必然的に単価も高くなる

質の高い記事を作成するには
・他のサイトには載っていないような情報
・その記事を読んだ読者が実際に行動に移せるような構成、もしくは情報量を含んだ記事をどのように作成するか
が重要だと話すとっとこさん。

そのためのテクニックとして「アーリーアダプターを追うこと」「悩みに具体性をもたせて、共感を得ること」を挙げてくれました。

「アーリーアダプター」とは情報のアンテナが高く、常に新しい情報を得ている人のこと。SNSやインターネットを利用して最新のSEO情報を得るなど、アーリーアダプターの動向を追うことで新鮮かつ貴重な情報が手に入ります。その情報を自分なりに噛み砕けば、他サイトにないような記事になりますよね。

さらに「Yahoo!知恵袋」などで質問をチェック、想定している読者の悩みと解決策を具体的に考え、伝えることで読者の共感を得やすくなります。

徹底的に相手に寄り添って稼いでいく

とっとこさんのお話を聞いて、「徹底的に相手に寄り添い価値を提供すること」の重要性を感じました。

自分目線で判断するのではなく、相手目線に立って意図を汲むこと、そして読者が行動に移すような「質の高い記事」を作り上げていくこと。

セミナーを受ける前までは、このような考えはほとんど持っておらず、ただ目の前の記事を仕上げることだけに夢中でした。ですが、どれだけ「いい文章を書きたい」とだけ思っていても、期待に添えるような「稼げる」記事は作れません。

目の前の原稿を必死で仕上げることももちろん重要ですが、一歩先を見通しながら「クライアント」や「読者」に求められていることを徹底的に考え抜くこと。その結果が「収入」や「評価」につながるのだと改めて考えさせられました。

第三部:時間の主導権を握って仕事の効率化を図る

吉見夏実さんは2012年にランサーズに登録、現在は講師もおこなうクラウドソーシング界のカリスマ的存在。吉見さんのお話は「タイムマネジメント術」について。効率化を図ることで、自分の時間を大幅に増やす方法を話してくれました。

そもそも「効率化」と聞くと、ゆとりがない感じがしてあまりいいイメージを持たない人もいるかもしれません。

しかし、効率化とは「無駄を省き時間を有効活用すること」。時間にゆとりができることで、それだけ気持ちにも余裕が持てますよね。具体的にどういったことなのか、ここでは吉見さん流のタイムマネジメントをお届けします 。

時間を生み出すためには考え方自体を改める

時間を生み出すには、まずは今思い込んでいる「常識」を疑うことからはじめてほしいとのこと。

「仕事はパソコンでするもの」「1記事ずつ順番に仕上げるべき」といったことは、必ずしも正しいことではありません。空いた時間にスマホでメールを返しても、同時に複数の記事を書いても、誰にも怒られませんよね。

「これが当たり前」だと思っている考え方を見直して、実行してみることで時間が生み出されるのです。

さらに、「子供がいるから」「実績がないから」など、できない理由が「なんとなく」であればもっと掘り下げるべきだと吉見さん。

子供がいるから外に出て取材ができないのであれば、Skypeを使用して自宅でも取材ができるかもしれません。経験や実績がないとしても、プロジェクトに応募することはいつだってできますよね。

できない理由が「なんとなく」であるならば、それはきっと「できること」。「どうすればできるのか」常に考えるクセをつければ、時間を生み出すことにもつながります。

振り返りをしながら主体的に時間の主導権を握る

タイムマネジメントで欠かせないのが「時間の主導権を握ること」。「納期はいつですか?」と聞くのか、それとも「◯日ごろに納品できると思いますが、いかがでしょう」と聞くのか、聞き方次第でスケジュールが大きく変わることも。

時間の主導権を握って、スケジュールをパズルのように埋めていくこと。それが「効率化」につながると吉見さんは話してくれました。

上記のように時間の主導権を握るには「振り返り」は必要不可欠。ひとつの仕事がどのくらいの時間で終わるのか把握できていないと、納期遅れなどが起きてしまう可能性もあります。

とはいえ、振り返りできていないから「私ってダメなんだ」と思う必要はないと話す吉見さん。重要なのは「反省をして、改善策を考えて次に活かすこと」。ひとつずつ改善することで、次第に「できること」がどんどん増えていくのです。

効率化を考え抜くことは相手を考え抜くこと

吉見さんの話を通して、効率化を図ることは自分のためだけでなく、相手のためにもなると感じました。

自分の時間にゆとりを持てるだけではなく、スキマ時間の活用によるメールの返信スピードのアップや、時間の主導権を握ることでの余裕を持った納品も可能になるでしょう。

余裕をもって執筆することができれば、記事を見直す時間を作ることもでき、結果質の高い記事に仕上がることも考えられます。

つまり、上手に効率化を図れば、クライアントの信頼を獲得することにもつながるということ。そうすると、クライアントにとってますます必要不可欠な存在になり、「稼げるライター」へ近づくことができるのです。

そのためには、振り返りが非常に重要。私自身できていない部分でもあったので、ひとつひとつの仕事を振り返るクセをつけようと思いました。

交流タイムも大いに盛り上がりました

講義のあとは、Q&Aと交流会タイム。Q&Aでは、「認定ランサーの有利性」「プロジェクト提案時に気をつけること」など、参加者それぞれが気になることを積極的に質問していました。

ちなみに、最も質問が集中していたのはとっとこさん。講義では稼ぐための具体的なノウハウが多かったからか、稼ぐためのアドバイスを求めている人が多い印象でした。

交流会では3つの島が作られ、講師がそれぞれのテーブルをまわりながらざっくばらんにお話しました。参加者同士で活発にコミュケーションをとる人も多く、私自身もたくさんのライター仲間ができて非常に嬉しかったです。

セミナー後は、希望者のみ近くのカフェでお茶会を開催。それぞれが交流会では話せなかった講師、ライター仲間と話しながら、それぞれ親交を深めていました。

「相手のことを考え尽くすこと」それが稼げるか否かの分かれ道

今回の「超実践セミナー」に参加して、自分の中での意識が大きく変わりました。

セミナーを受ける前の自分は、ただ目の前の原稿を一生懸命書くことに必死で、それ以外についてはあまり考えられていませんでした。つまり、着眼点が「自分」にしかなく、その先にある「相手」のことをほとんど考えていなかったのです。

3人の講義内容はそれぞれ異なりますが、本講義を受講して感じたのは、講師の皆さんそれぞれが「相手のことを考え尽くしている」ということ。

「読者」や「クライアント」といった「相手」のことをとことん考え抜き、「相手」に満足してほしいという強い思いが、現在の活躍につながっていると私は思うのです。

クラウドソーシングで稼ぐためには、まずはやってみること。独りよがりになって失敗しないためにも、振り返りを忘れないこと。そして、「相手」のことを考え尽くし満足させることを諦めないこと。その積み重ねが重要なのだと感じました。

最後に、セミナー後のお茶会で、私のとなりにいたとっとこさんがこんなことを言っていました。

「クラウドソーシングをやっていれば、絶対どこかで壁にぶつかる」

とっとこさんも吉見さんもヒトミさんも、どこかで壁にぶつかっているのです。ですが、それぞれ諦めずに壁を乗り越えたからこそ今がある。

私は、この言葉に非常に勇気付けられました。壁にぶち当たるということは、自分が進化しようとしている証拠でもあるから。

この記事を読んでいるあなたも、どこかで壁にぶち当たっているかもしれません。稼げないと思って諦めようとしているかもしれません。

諦めずに立ち向かえば乗り越えられるチャンスは必ずやってくるはず。私も、まだまだ発展途上の身。今回のセミナー内容を忘れずに、共に頑張っていきましょう。

最後に、講師の方をはじめ、運営スタッフやスポンサーのみなさん、今回このような貴重なセミナーを開いてくださり、ほんとうにありがとうございました!

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