1つのクライアントに頼るのは危険!? 安定収入のため、フリーランスが気をつけたいポイント

1つのクライアントに頼るのは危険!? 安定収入のため、フリーランスが気をつけたいポイント
活躍するフリーランス達だって、かつては皆同じ初心者! では、彼らはどのような点に気をつけ、課題を乗り越えてきたのでしょうか? 活躍するフリーランスの仕事のヒントに迫るシリーズ第3弾。本日は『Lancer of the Year 2016』を受賞した愛知県在住のライター・曽我部 三代さんに語っていただきました。
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ライターとして長期間、安定的な収入を得るにはどうすればいい?

フリーランスとして安定した収入のために、欠かせないのが『継続的な受注』。そのためには、特定のクライアントと強い信頼関係を築き、長くお付き合いするのが手っ取り早い方法でしょう。

でも、時にはまとまったお仕事を受けていたクライアントから、依頼が急にストップすることもあります。ライターとしての収入は大幅に減少……大打撃です。

当然、フリーランスは毎月決まった収入を約束されているわけではありませんので、”安定的な収入を確立すること”が、ゆとりある生活を送るうえでとても大切なことです。

そこで安定的な収入を得るために『クラウドソーシングでどうお仕事をしていくべきなのか』ということについて考えてみたいと思います。

依頼停止はなんの前触れもなくやってくる

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私がクラウドソーシングでライターの仕事を始めて半年くらいが経ったころ、ある一つの「壁」にあたりました。それは、継続的に依頼をくれていたクライアントからの発注が止まったこと。もちろん、クライアントとの間でトラブルがあったわけではありません。突然、継続依頼がストップする理由には……

1、予算面の事情
2、クライアントが元請け企業との契約を中止したため
3、案件の効果が頭打ちになってしまった

など、依頼中止の理由にはクライアントとのトラブル以外にも様々なものがあります。

また、特定のクライアントの依頼に依存した仕事をしていると、

・依頼停止に伴って、収入が激減してしまう
・収入への不安から、質の良い仕事ができなくなってしまう

といった弊害が起こることもあります。特に「とにかく前の収入に戻さなければ!」ということばかりを考えて新しい依頼の獲得に必死になっていると、スケジュール管理ができなくなったり体調管理ができなくなったりして、ミスをしてしまったり、仕事の質が落ちてしまったりするようになります。

長期的に安定的な収入を得るためにはどうすればいいのか

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良い仕事をするためにも、ゆとりのある生活をおくるためにも、長期的に安定的な収入を得るというのはとても大切なことです。そこで皆様におすすめしたいのが、『1クライアントに依存した仕事をしない』という対策。ここからは、私が実際に取り組んでいる対策をご紹介させていただきます。

1クライアントからの依頼額は総依頼額の1割までに

安定的な収入を得るために私が実践しているのが『1クライアントからの依頼額を総依頼額の1割までにとどめる』ということです。例えば毎月の報酬額が50万円であるという場合、『1クライアントからの依頼額は5万円までにとどめておく』という感じですね。

これはどうしてかというと、例えばあるクライアントからの依頼額が総依頼額の7割を占めるというような場合、そのクライアントからの依頼が停止した途端、収入が7割減になってしまいます。

この点、1クライアントからの依頼額を一定範囲内に制限しておけば、依頼停止に伴う収入減を最小限に留めることができるというわけです。永遠に続く案件というのはほぼありませんので、急な依頼停止に動揺しないためにも、1クライアントあたりの依頼額を見直してみてはいかがでしょうか。

新規クライアントを定期的に獲得する

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長期的に安定した収入を得るには、『新規クライアントを定期的に獲得する』ということも大切です。ライターとして仕事を続けていると、リピートクライアントからの依頼が増えてくるかと思います。

新たな打ち合わせをする手間も省けますし、クライアントがどういった文章を求めているかなどもよくわかっているためリピートクライアントとの仕事というのはライターにとっても大変心地よく、どうしてもリピートクライアントに依存した仕事をしてしまいがちですよね。

しかし特定のリピートクライアントに依存した仕事をしていては、急な発注停止があったときにうろたえることにもなりかねません。また、そこからの発注が止まったからといって、自分の希望にあった案件がそう簡単に見つかるわけでもありません。

そこで私が実践したのが、とても基本的なことではあるのですが『新規クライアントを定期的に獲得する』という対策です。

リピートクライアントが増えてくるとその案件をこなすだけで精いっぱい、といった状態になってしまいがちですが、私の場合はあえてリソースをつくり、毎月3件は新規クライアントからのご依頼を受けるようにしています。

1クライアントに依存しない仕事をしていればそこからの依頼がなくなっても慌てる必要はありませんし、心にも余裕があるため「依頼停止」ということに左右されずいい仕事ができます。

現在リピートクライアントに頼った仕事をしているという方は、仕事の取り方を見直してみてもいいかもしれませんね。

クライアントとの関係を良好に保つことが大前提

ここまで1クライアントに依存しない仕事術やリピートクライアントに依存しない仕事術についてご紹介してきましたが、なにも、「いまのクライアントを雑に扱え」「いい加減な仕事をしろ」といっているわけではありません。

仕事をするうえで一番大切なのは依頼をくれているクライアントとの関係を良好に保つことですし、そのためにはいい仕事をする必要があります。そしてそのために大切なのが心に余裕を持って仕事に取り組むことであり、仕事のとりかたを工夫していくことなのです。

安定的な仕事をすることはフリーランスとして働く我々と依頼をくれるクライアントの双方に良い効果をもたらしますので、もしも壁にぶつかったときは、今回ご紹介したことを思い出してみてくださいね。

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