企業が副業禁止にする本当の理由とは?

企業が副業禁止にする本当の理由とは?
いまだ副業禁止を謳っている会社は少なくありません。副業禁止の本当の理由とは何なのでしょうか?また、会社に副業がバレてしまう理由とは?メリットももたらしてくれる“副業”について、知っておきたいことをまとめてみました。
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副業禁止って誰が決めたの?

大手企業ならまだしも、一般的な企業でコツコツと働いていても、余裕ある暮らしは夢のまた夢というこのご時世。もっと稼ぎたいという理由で、副業をすることを望む方も多いと思います。しかし、立ちはばかるのは「就業規則上副業は禁止」という企業のルール。そこで今回は、副業をする上で知っておきたい知識をまとめてみました。

1.企業が副業を禁止する理由とは?

そもそも、企業が副業を禁止している理由はなんなのでしょうか。実は、副業は法律的にNGにできる理由はありません。労働基準法でも副業・アルバイトに関して会社や雇用者が規制できるという内容が無く、就業時間外に制限をかけることは憲法に記された「就業の自由」に反しているという見方もあります。

つまり、就業規則で定めた「副業禁止」を守っていない社員がいたとしても、憲法で職業選択の自由が保証されている以上、規制をかけることができなというわけです。

そういった状況にも関わらず、企業はなぜ副業を禁止する理由があるのでしょうか。考えられるのは、「本業に支障をきたすから」「日本社会の風習」「人材流出を抑えるため」といった辺りでしょうか。

まず、「本業に支障をきたす」という理由ですが、これは理解できます。副業をすることで本業が疎かになってしまうと作業効率が落ちるだけでなく、会社のイメージにも関わる事態にもなり得るからです。

また、「日本社会の風習」という理由も少なからず関わっていると言えるでしょう。だいぶ少なくなってはきましたが、終身雇用制度を取り入れた会社が多かった日本では、「一度会社に入ったら一生その会社のお世話になる」「会社から給料をもらうのだから会社のために頑張って当然」という風習がまだまだ残っています。

ゆえに、「副業なんてするなら本業で会社に尽くすべき」という理由で禁止している企業が多いのです。最後の理由は「人材流出を抑えるため」です。副業をすることで新しい知識や経験が増えて価値が高まったり、副業で成功したりすることで、「会社を辞めます」と言われることを恐れていると考えられます。

これらのことから、「副業を禁止している理由は会社都合である」ということが分かるのです。

2.禁止されている副業がバレる理由は…

法律的にはNGでない副業ですが、万が一副業がバレた際、最悪会社をクビになることもあり得なくありません。細心の注意を払っていたにも関わらず、なぜバレてしまうのでしょうか。それには大きく分けて2つの理由があります。

1つめは、友だちや同僚からバレるケース。実はこれが一番多い副業がバレる理由だったりもします。少しずつ副業で稼げるようになってくると、うっかり同僚や友だちに話してしまいがち。それが妬みの原因になったり、飲み会の席でポロッと言われてしまったり…。ビジネス上付き合いのある友だちや同僚には出来る限り副業について話さないことが懸命です。

2つめは、住民税の通知でバレるケース。会社員の場合、住民税は「特別徴収」という方法で支払われています。会社が一括して支払いをしてくれ、その分給与から天引されるという方法です。しかし、副業での収入があると通常の住民税の支払いが終わった後に、別途住民税の通知が来るのです。副業での収入分の住民税を「普通徴収」に切り替えておけば、自分の元へ納付書が届くようになります。この切替をしていないと会社に納付書が行ってしまい、副業がバレてしまうのです。

3.副業を禁止するのはナンセンス?

「会社では副業が禁止されているけど、その理由が納得いかない」と思う方もいらっしゃるでしょう。良くも悪くも個人でビジネスがしやすくなった現代、社員が納得できる理由がない以上副業を禁止するのはナンセンスではないでしょうか。もちろん、経営者側の言い分も分かるのですが、副業をOKにすることでメリットもたくさんあるのです。

まず、副業で第二の収入源を確保することで、社員の会社に対する依存度が低くなります。大企業でも倒産しない保証がない昨今、経営者にとってもこれはありがたいのではないでしょうか。また、副業を行なうことで会社では学べない知識や経験、マインドを学ぶことができます。これらを会社員として学ぼうとすると研修費が必要になってくるところですが、副業OKにすることで社員は勝手に学んでくれるというわけです。

もちろん、さまざまな状況を考えなければいけませんが、一概に「副業禁止」としてしまうには勿体ないのではないでしょうか。時代の変化に柔軟に対応して、より働きやすい社会になってほしいものです。

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