クリエイターのためのコワーキングスペース | co-ba shibuya(コーバ シブヤ)

クリエイターのためのコワーキングスペース | co-ba shibuya(コーバ シブヤ)
2011年12月、渋谷に誕生したクリエイターのためのワークスペースco-ba shibuya(コーバ シブヤ)。日本初のシェアライブラリを開設、全国各地へのネットワーク展開など、新しい試みを続ける。最大の特徴は、集まる人たちで生み出すコラボレーション。働く場であり、コミュニケーションの場でもあるco-baを紹介します。
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コミュニケーションとコラボレーションの生まれるシェアードワークプレイス

渋谷駅新南口から徒歩3分。線路沿いにあるco-ba shibuyaは、ワークスペースでありながら、黙々と仕事をするだけの場所ではありません。

渋谷を拠点とする、デザイナー・イラストレーター・コピーライター・編集者・写真家・映像クリエイター・建築家、新しい価値を世の中に提供する起業家やNPOまでを含めた広義のクリエイターが集う空間。様々なジャンルのクリエイターが集まり、お互いのアイディアやビジネスも共有し、自分たちのプロジェクトを生み出していく新しいコミュニティです。

もちろん集中して仕事をする環境もありつつ、様々なイベントを通じて利用者同士が交流を図る仕掛けがなされています。日本初のシェアライブラリが併設されているのも、そのひとつ。自らを「寮母さんのような存在」と語る運営担当の國保まなみさんに、co-ba shibuyaの特徴紹介と案内をしていただきました。

『co-ba shibuya(コーバ シブヤ)』 ワークスペース情報
■ 場所: 東京都渋谷区渋谷3-26−16 第五叶ビル 5F JR渋谷駅 新南口改札より徒歩3分
■ 座席:5階/会員制シェアードワークプレイス 6階/ドロップイン利用可能なシェアスペース
■ 料金:2,000円/1day~ ※月額制・ナイトプランなど多彩な料金体系あり
■ 電源:◯   ■ Wi-Fi:◯
■ 特徴:会員制のコワーキングスペースと日本初のシェアライブラリ(co-ba library)に分かれている。会員が持ち寄った本を提供者別に陳列。一人ごとに割り当てられた本棚から読み取れる趣味・趣向が、本の所有者とコミュニケーションをするきっかけとなる。

人が集まることで生まれる、化学反応が面白い

co-ba shibuya黒板

―co-baをつくる前、4年くらい前だと、今と比べたらコワーキングスペースとかシェアオフィスみたいなものが少ない時代ですよね。どんな背景で立ち上げたのでしょうか。

立ち上げたのは代表の二人で、もともと不動産デベロッパーで働いていた同期なんです。学生時代にそれぞれ所属していたコミュニティがまったく違うので、混ざり合えば面白いことができそうだし、そんな場所ができたらいいねとか、漠然と「一緒になにかやりたいね」と話していたことがきっかけになっています。色々な転機を経て、「自分たちの場をつくろう!」とまずは池袋にカフェをオープンしました。

その後「場をつくる」をテーマに、ツクルバという会社を立ち上げています。1つ目の事業として、“渋谷を拠点に活動する様々なジャンルのクリエイターが集い、場所を共有するだけではなく、お互いのアイデアやビジネスも共有し自分たちのプロジェクトを生み出していく場所”を目指し、co-baをオープンさせました。

座席

コワーキングスペースとの出会いは、アメリカ サンフランシスコのコワーキング事情を紹介するブログを読んだこと。自分たちが考えていることと似ていると思い、視察に行ったそうです。そこで見たものや聞いたことを参考に、日本でco-baをつくりました。

シナジーが期待できれば、co-baの枠を超えてでもつないでいく

co-ba 会員エリア

―アメリカのスペースをローカライズしたということですが、具体的な違いとか難しさみたいなものはあったんですか?

ひとつには、外国人と日本人の性格の違いを、視察に行った際に感じたそうです。向こうだと自然と、知らない人同士でも声を掛け合って、勝手にコラボレーションが生まれたり、利用者同士のコミュニケーションが発生するんです。

でも日本だと、日本人の気質だと思いますが、なかなか初対面同士で会話をするのが難しくて。放っておいたらずっと、黙々とパソコンに向かっている人とか、作業をしているだけになってしまうんです。

椅子

なので運営側としてはできるだけ日常的に、シナジーが生まれそうな人同士を引き合わせる努力をしています。あとはイベントや交流会を企画したり、一緒にご飯を食べる機会をつくったり人と人を結びつける仕掛け作りは色々とやっているんですよ。イベントを開催するとなっても、ただイベントページの概要を送るだけではなく、パーソナルなコミュニケーションも大切にアナログですけど一人ひとりに連絡して「こんなイベントがあるけど来ませんか?」ってお誘いしたり。

また人との出会いを演出するためには、co-baの会員さん内だけにこだわっていない部分もあって。co-baとは直接関係のない知り合いでも、会員さんに紹介したら何か生まれそうと思えれば、どんどんつなげたいなと。運営側が日常的に、どんな人が集まっているのか、会員さんが何をやろうとしているのかなどを理解・把握して、そのお役に立てる人や情報があれば、積極的につなげていくことを心がけています。

創り込まない、余白をみんなで埋めるコミュニティ

ミーティングルーム

―日本で初めてとなるライブラリーをオープンしたり、現地の人が立ち上げる新しい場づくりのco-baネットワークがあったりと、独自の取り組みを次々と生み出されています。そこに共通するコンセプトや想いはあるのでしょうか。

co-ba libraryを例にすると、こちらで完成させてから使ってもらうのではなく、『創り込まない』『共につくる』ということは意識しています。例えば本棚自体も運営側と会員さんが一緒になって手作りして。完成したすっからかんの本棚に、それぞれが思いおもいの本や小物を並べていくことで、初めて出来上がって、そして完成した場所なんです。さらに、メンバーの移り変わりによってその本棚の中身は変化していくと。

そしてco-baネットワークに関しても、私たちがどこにオープンさせようと考えて決めるのではなく、色々な地域で「自分たちの場をつくりたい」「地域を盛り上げたい」と思っている人が手を挙げてくださって、一つ一つ始まっています。そしてそれを本部側がサポートしながら一緒になって盛り上げていくスタンスです。

本棚

co-ba shibuyaしかり、co-ba ネットワークしかり、こちら側が「サービスを提供します」というのではなくて、集まった人とみんなで創り上げるスペースでありたい。それを運営側がサポートをしていくという関係ですね。

私自身が「寮母さんみたいな存在」と言われることが多いんですが、co-baにいる間は一緒に生活してコミュニティを形成する仲間、というような感覚でいます。

國保さん

単純にスペースを貸していますというのでは、何も面白くないんです。このスペースを利用して、集った人が何かを生み出す場所でありたい。当社の代表がよく口にしていたんですが、利用している人たちにとっての『添え木』のような存在でいられたらなと。

本当に様々なバックグラウンドを持った人がいて、それぞれが自由に働いたり作業をしている。入居当初からずっと見てきているわけですから、その人たちや動き出したサービスがどんな風に育っていくか近くで応援しながら見ていられるのは、とても面白いです。予期せぬ方向に伸びていくこともあるけど、「こう育ったのね」と思いながらサポートしつつ自由に伸びていくのを見守っているような。co-baに集まってくるのは、チャレンジ精神旺盛な人が多いので、そのエネルギーがco-baという場所で伝播し合って、更には渋谷を飛び出していくことで、日本中に面白いコミュニティが広がるだろうと期待しています。

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