お掃除ロボットや音声認識できるスマートスピーカーなどで注目を集めているAI。IoTやビッグデータなどと組み合わせることで生産性の向上が期待できます。AI開発は多少のプログラミング知識があれば手軽に開発できる場合もあり、ビジネスに生かしたいと考える企業も急増中です。そんなAI開発の見積もりまでの流れを解説していきます。
AI開発の流れと見積もりの目安
この章では、AI開発の流れの概要をご紹介していきます。どのような手順でAI開発が進むのかを理解しておくことで、AI開発や見積もりの内容を把握し、スムーズに開発を進められるようになります。
コンサルティングを受けてAI開発に何が必要かを把握する
見積もりの前にコンサルティングを受けることをおすすめします。AI導入を検討している企業の担当者が、企業の技術担当者やAI開発業者などによるコンサルティングを受けることで、下記のようなことを知ることができます。
- どのようなAI開発ができるのか
- AI開発の流れ
- AI開発の準備に必要なこと(データなど)
特に、AIが機械学習を行うために大量のデータが必要になることがあります。何が必要なのかをコンサルティングの時点ではっきりさせておくことで、スムーズにAI開発を進められます。
AI開発の見積もり
コンサルティングでAI開発の方向性が定まったら、見積もりが必要です。見積もりとコンサルティングを併せて行っている会社がほとんどです。相場がはっきりわからない場合もあるので、複数の会社から見積もりをもらって、比較検討することをおすすめします。
また、会社ごとに得意分野が異なります。開発会社の得意分野に依頼する方が、蓄積したノウハウも多いといえるでしょう。
設計開発
AI開発をどの会社へ依頼するのかが決まり依頼すると、設計開発が始まります。AIに関する知識がある専門家が全体の設計を構成することで、AIの精度が向上します。既存のプロダクトをAI化する場合であっても、全体的な設計や構成を見直すことで、AI実装に最適な環境にできます。
すでにAIがある場合はアプリケーション実装のみに対応できる場合も
手元にAIのアルゴリズムを持っている場合は、アプリケーションの実装のみに対応できる場合もあります。そのような場合は、見積もりの前に開発会社に伝えておきましょう。
AIで実現したい内容によっては、AIエンジンの新たな設計が必要な場合もあります。希望する内容や手元に何があるのかをコンサルティングの時点ではっきりさせておくことでスムーズにAI開発を進めることができます。
AI開発ではこんなことができる!具体例と見積もり金額の目安
AI開発を取り入れることで、様々な業務の効率化を図ることができます。この章では、AI開発の具体礼と見積もり金額の目安をご紹介していきます。
webサイトで問い合わせへの自動応答で使われるAI開発の見積もり
webサイトの自動応答に使われるAIは、独自のAI開発を行う方法と、クラウド上で利用できるサービスを利用する方法があります。クラウド上で利用できるサービスは、はじめは無料で利用できるプランもあります。有料に切り替えるとカスタマイズ可能なものがほとんどですが、それでも独自でAI開発を行うよりはリーズナブルです。
利用頻度などによって適したプランが異なり、数万円程度でAI開発できる場合もあれば、数百万円かかる場合もあります。求める内容や精度・月間の使用頻度・カスタマイズの有無などにより価格が異なります。まずは見積もりを取ってみるのがいいでしょう。
画像認識で使われるAI開発の見積もり金額目安
AIには、条件反射で動く機能を持つものと、機械学習をして動く機能を持つものがあります。画像認識のAI開発は複数の画像パターンを学習し、認証する機械学習をして動く技術が用いられています。
例えば顔認証によるセキュリティシステムや、店舗商品の画像認証によるレジを高速化する仕組みなどが実際に開発されています。クラウド上で利用できるものも多く、見積もり金額は利用頻度によって大きく異なります。例えばトライアルが無料~数万円の範囲で月間照合数に応じて料金が変化する料金体系のものや、照合枚数に応じた完全な従量課金制のものまで様々です。
画像認識によるAI開発を考えている場合は、まずは見積もりを取ってみるのがいいでしょう。
コールセンターでオペレーターへの回答の具体例の提示で使われるAI開発の見積もり金額目安
コールセンター用のAI開発をすることで、不慣れな新人オペレーターでもスムーズな顧客対応が可能になります。コールセンターに役立つAIには下記のようなものが考えられます。
- 音声認識
- 提携回答の提示
- 音声データからの感情の分析
- オペレーターへの自動割り振り
- 自動チャット応答
このようなシステムを独自に見積もりすると、少なくとも数十万円の費用が必要な場合がほとんどです。
しかし、比較的小規模なコールセンターを運営している中小企業でも導入しやすいように、クラウド型のコールセンター用AIも登場しています。
在庫や備品の発注数・製造数の予測で使われるAI開発の見積もり金額目安
AIを用いたコンビニの発注数の予測などでも話題の在庫管理AI。活用することで、季節や天候なども考慮した高精度な発注が可能になります。クラウド型で毎月千円~数千円程度で利用できるサービスもありますが、より自社に合うサービスを求めるのであれば、独自のAI開発の方が合う場合もあります。
AI開発の見積もりについて
AI開発の見積もりは、クラウド型か独自で開発するのかによって価格相場が大きく異なります。また、専門会社に依頼するのか、フリーランスに依頼するのかなど選択の幅が非常に大きいのが特徴です。
AI開発の相場
AI開発の相場は、どのようなAIの開発を希望しているのかによって大きく異なります。特にwebでの自動応答AI開発は比較的低い料金設定になっている場合が多く、取り入れやすいといえるでしょう。
まずは複数の会社から見積もりを取ることで、適正な価格帯を知ることができます。開発会社によっては得意分野のAI開発であれば価格が抑えられていることもあります。
また、見積内容を見比べて、必要な付加機能と不要な付加機能を取捨選択することも相場を知るうえで大切な点といえるでしょう。
フリーランスで開発できる場合も
AI開発は難易度が高いですが、自動応答のAI開発の一部機能や画像処理などはフリーランスでも対応出来る場合があります。フリーランスの場合、得意分野がはっきりしている場合が多く、何を依頼したいのかがはっきりしている企業にはピッタリです。
ランサーズなどの大手クラウドソーシングサービスを経由すれば、フリーランスのこれまでの仕事内容の評価や実績、得意分野を確認したうえでAI開発の見積もりや依頼が可能です。
また、相手への支払いも一旦ランサーズに預け、仕事が完了すれば相手に払われる仕組みなので安心して依頼できます。
法人ではないので間接費が少ないため費用を抑えられることも多く、見積もり先の一つとして考えてみるのもおすすめです。
AI開発は業者だけでなくフリーランスへの発注も考えてみよう!まずは見積もりを!
AI開発はまだまだ発展中の分野。企業でもフリーランスでも経験年数自体は数年とほとんど変わりません。費用をできるだけ抑えつつ独自のAI開発を依頼したい人は、フリーランスへ依頼するのも一つの方法です。
一度募集をかけてみるのもいいのではないでしょうか。AI開発の依頼先の一つとして、検討してみてください。
外注する前に要チェック。システム開発の見積もり手法やチェックポイント