TikTokは、主に若年層へのマーケティングツールとして欠かせないSNSです。しかし、自社でTikTokを運用しようとしてもノウハウがないため、運用代行会社への依頼を検討する会社は多いでしょう。TikTok運用代行会社は意外と数多くあるため、何を基準に選べばよいのかが悩みの種になるポイントです。
本記事では、TikTok運用代行を依頼するメリットやデメリット、TikTok運用代行にかかる費用、TikTok運用代行先を選ぶ際の注意点などを紹介します。

目次
TikTok運用代行を依頼する3つのメリット
TikTokの自社アカウントを活用したくても、社内にノウハウがないなら運用代行に依頼するのがおすすめの方法です。ここでは、TikTokの運用を代行してもらうメリットについて解説します。
- 予測できるトラブルを避けられる
- 蓄積されたノウハウがあり結果につながりやすい
- TikTokの専任スタッフを雇用せずに済む
1つずつ詳しく解説します。
1. 予測できるトラブルを避けられる
TikTokでよく起こるトラブルのひとつが、炎上です。決して炎上させるつもりはなくても、TikTokの運用実績が少ない人が担当してしまうと、認識不足によって炎上してしまうことは少なからずあります。
特に炎上しやすいのが、SNSエキスパート協会がまとめた「炎上さしすせそ」に該当する事項です。
頭文字 | 話題にするジャンル |
さ | 差別・災害 |
し | 思想・宗教 |
す | スパム・スポーツ・スキャンダル |
せ | 政治・セクシュアル |
そ | 操作ミス(アカウント切り替えのミス、誤投稿) |
TikTokの運用代行へ依頼することで、運用経験が豊富な会社が対応してくれ、炎上リスクを下げられます。万が一、炎上してしまっても蓄積したノウハウを活用して適切に対処してくれるでしょう。
ただし、運用先の対応力やこれまでの実績を調べた上で依頼するのがポイントです。
2. 蓄積されたノウハウがあり結果につながりやすい
TikTokは、トレンドが激しく移り変わる点が特徴です。ノウハウがないと短期間で実績を伸ばすのは難しいでしょう。投稿を続けても視聴数やフォロー数、いいねの数が伸びないことも考えられます。対策しようにも対策方法がよくわからないこともあるでしょう。
TikTok運用代行会社なら、蓄積してきたノウハウを持っています。これまでの運用実績をもとにした、再現しやすいノウハウがあることから、自社で行うより成果につながりやすくなります。
3. TikTokの専任スタッフを雇用せずに済む
自社でTikTokを運用する場合、アカウントの運用には時間と労力がかかります。専任スタッフが必要になることも多く、その分人件費が発生します。
TikTokの運用代行に依頼すると、TikTokの運用にかかるはずだった人件費を削減可能です。運用の委託費は発生するものの、社員を本業に集中させることにより業務効率が上がります。
TikTok運用代行に依頼する3つのデメリット
TikTokの運用を社員ではなく運用代行会社へ依頼する際は、メリットだけではなくデメリットもあります。依頼前に、下記のデメリットについて確認しておきましょう。
- 社内で運用するよりもコストがかかる
- 費用対効果が確実に上がるとは限らない
- 社内にノウハウが蓄積されない
次項で詳しく解説します。
1. 社内で運用するよりもコストがかかる
TikTokの運用を社内の人に任せる場合、基本的に発生する費用は人件費のみです。運用代行を他社へ依頼することでコストを抑えられる場合もありますが、複数のオプションが追加されると、想定していた以上に費用がかさむこともあります。
また、数か月単位で契約すると、まとまった金額を支払わなければなりません。サポート内容を事前によく確認して、費用対効果が適切かどうかを判断してから契約しましょう。
2. 費用対効果が確実に上がるとは限らない
TikTok運用代行会社には、十分な成果が見込めない会社もあります。事業を始めてから間もなく、実績が少ない会社もあるからです。
運用代行会社を選ぶ時には費用が予算に合うかどうかだけに注目せずに、実績や評判なども確認してから契約しましょう。
3. 社内にノウハウが蓄積されない
TikTok運用におけるアカウントの設計から企画、動画投稿に至るまでのすべての業務を運用代行へ依頼すると、社内にノウハウは蓄積されません。アカウントが成長して数字が伸びていたとしても、契約が終了した後にも同じレベルで運用していくのは難しくなります。
契約終了後に自社で対応できるよう、運用代行を任せきりにするのではなく依頼先からノウハウを吸収することが大切です。
TikTok運用代行の費用
TikTokの運用を代行会社に依頼する際に押さえておきたいのが、報酬タイプや費用の内訳です。ここでは、TikTok運用代行の主な報酬タイプにくわえて、代行費用の詳細を解説します。
- 報酬タイプは2種類
- コンセプトの設計
- 企画から作成まで
- 動画の撮影・投稿
- インフルエンサーのキャスティング
- フォロワーへの対応
- 広告の運用代行
- 定期的なレポート作成・コンサルティング
それぞれ詳しく説明します。
報酬タイプは2種類
TikTok運用代行にかかる費用は、大きく分けると月額報酬型と成果報酬型の2種類があります。月額報酬型を採用している企業の方が多い傾向です。
月額報酬型と成果報酬型には、下記のような特徴があります。
報酬体系 | 初期費用 | 月額費用 | 特徴 |
月額報酬型 | 5万円〜 | 20万円〜 | 代行内容に応じた料金で定期・月額契約を締結して費用を支払う |
成果報酬型 | フォロワー数の増加、CV数などを基準にした料金 | アカウントの規模によって異なる | 目にみえる成果に応じて費用を支払う |
契約内容や会社によって相場は大きく異なり、5万円〜50万円と幅があります。運行代用の依頼を検討している場合は、複数の運用代行会社に問い合わせ、比較した上で慎重に検討してください。
コンセプトの設計
TikTok運用代行会社の対応項目に「コンセプトの設計」に関する項目が含まれていると、TikTokを運用する上での方向性・目標・戦略を設定してもらえます。コンセプトの設計は、TikTokの運用を運用代行会社に任せるにあたって、自社の方針を反映させるために重要なポイントとなります。
運用代行会社との間に認識の相違が発生することのないよう、自社の希望を明確に伝えて設計してもらうことが大切です。
費用項目 | 費用目安 |
コンセプトの設計 | 5万円〜40万円程度 |
企画から撮影まで
TikTokの運用代行会社では、TikTokへ投稿する動画の企画から作成まで行なってくれることがほとんどです。例えば自社のサービスや商品をTikTokで紹介する場合、TikTokの運用代行会社が動画を企画して撮影してくれます。
自社でTikTokの動画をバズらせられるような力がない場合でも、プロである運用代行会社がノウハウを駆使してトレンドに合う動画を企画し、撮影してくれるでしょう。
費用項目 | 費用目安 |
企画から撮影まで | 10万円程度~ |
動画の投稿
TikTokの運用代行会社に投稿を依頼すると、たくさんの人の目に触れやすいような対策をとって投稿してくれます。特に重要となるのが、投稿文の作成とハッシュタグの選定です。
自社でTikTokの運用経験がないスタッフが考え抜いた投稿文よりも、TikTokユーザーに響きやすい文章を作成してくれ、フォロワーが増えるきっかけを作ってくれます。
また、TikTokではハッシュタグで動画を探すユーザーが多い傾向にあります。運用代行会社が、自社のアカウントに関連性があって検索頻度が高いハッシュタグを投稿につけてくれます。結果的にハッシュタグからの視聴数やフォロー数の増加を見込めるでしょう。
費用項目 | 費用目安 |
動画の投稿 | 10万円程度~ |
インフルエンサーのキャスティング
TikTokの自社アカウントを成長させるのに、インフルエンサーの力を借りる方法も効果的です。自社アカウントへ人気インフルエンサーに出演してもらうことで、自社商品やサービスなどを知ってもらい、フォロワーの流入が期待できます。
運用代行会社の中には、インフルエンサーが多数所属しているTikToker事務所を兼ねている企業もあり、キャスティングは難しくありません。TikTokで活躍するインフルエンサーをキャスティングすることによって、アカウントの認知度アップが期待できるでしょう。
費用項目 | 費用目安 |
インフルエンサーのキャスティング | 10万円程度~ |
フォロワーへの対応
動画投稿で認知が広がったTikTokアカウントの成長を加速させるには、フォロワーとのコミュニケーションが欠かせません。フォロワーや視聴者からもらった「いいね」やコメントに返信することで、さらに自社のファンを獲得できます。
さらに、積極的に視聴者とコミュニケーションをとることで、フォロワーからの離脱を防ぐ効果も期待できるでしょう。自社ではこまめな対応が難しい場合でも、TikTok運用代行会社に任せることで対応してくれ、フォロワーの増加を期待できます。
費用項目 | 費用目安 |
フォロワーへの対応 | 10万円程度~ |
広告の運用代行
TikTokを通じてたくさんの人に知ってもらう方法として、TikTok広告を利用する方法があります。しかし、TikTok広告は広告設定や効果検証方法などの知識がないと、成果を出しにくい点がネックです。
TikTok運用代行会社の中には、TikTok広告の運用も代行している会社があります。スピーディーに認知の拡大を図りたい場合は、運用代行会社へ相談してみてください。
TikTok広告の運用代行は、ランサーズを通じて経験豊富なフリーランスへ依頼する方法もあります。選択肢のひとつとして検討してみてください。
定期的なレポート作成・コンサルティング
TikTok運用代行会社のメニューとして、運用結果を報告するレポートを定期的に作成してくれるものがあります。レポートの内容は、TikTokを運用していて成果を上げられた点や今後改善すべき点などです。
依頼元は運用代行会社のレポートを確認することで、現状を把握できます。依頼元と運用会社が今後の方向性を検討する際の材料にもなりますので、次回以降の対策にも効果的です。
また、TikTok運用代行会社の中には、自社が行ったTikTokの運用へのアドバイスをしている会社もあります。動画の作成方法へのアドバイスなのか、運用に対するアドバイスなのかなど、アドバイスする内容が会社によって異なりますので、あらかじめ確認の上依頼しましょう。
費用項目 | 費用目安 |
レポート | 5万円程度〜 |
コンサルティング | 20万円程度〜 |
TikTok運用代行の選び方・注意点
TikTokの運用代行会社は数多くあり、自社に合う会社を見つけるのは意外と難しいものです。ここでは、満足できるTikTok運用代行会社を選ぶためのポイントと注意点を解説します。
- 料金とサービス内容をよく確認する
- 過去の実績をチェック
- 対応に対するレスポンスの速さで判断
それぞれ詳しく解説します。
料金とサービス内容をよく確認する
TikTok運用代行会社のサービス内容や料金は、会社によって大きく異なります。同じ料金でも対応内容が会社によって対応内容が変わってくることも珍しくありません。
料金が予算に合っているかどうかを検討するとともに、自社が望む対応をしてくれるのかをよく確認して契約しましょう。
過去の実績をチェック
TikTok運用代行会社の中には、運用実績があまりないのに大げさな表現で自社の力をアピールして依頼を受けようとする会社もあります。そのような質の悪い業者と契約するのを防ぐためには、過去の実績を確認しましょう。
例えば、これまでに担当した企業アカウントでのフォロワー獲得数やいいねの数など、定量的なデータを確認するのがポイントです。さらに、同じジャンルの企業アカウント運営の経験があるかどうかも、自社との相性を見極めるポイントといえます。
対応に対するレスポンスの速さで判断
社外に業務を依頼する場合、スムーズにコミュニケーションがとれるかどうかが重要です。万が一TikTokの運用で修正すべき点があってツールで問い合わせても、連絡が数日後となってしまうと業務に支障が出てしまいます。
連絡がとれないと信頼関係にひびが入ってしまうことにもなりかねません。事前にレスポンスの速さについてよく確認してから、契約してください。
TikTokの運用代行を依頼するなら実績や対応範囲を確認してみましょう
本記事では、TikTokの運用代行会社の選び方や注意点についてお伝えしました。再度、ポイントをまとめます。
- 運用代行会社ならノウハウがあり成果を上げるとともに炎上などのトラブル対策ができる
- 自社で専任スタッフを雇用する必要はなくなるがコストがかさむ場合もある
- 運用代行会社選びを誤ると費用対効果が見込めないこともある
- 自社には運用ノウハウは蓄積されにくい
- 運用代行会社の報酬タイプは月額報酬型と成果報酬型がある
- 運用代行会社によって対応内容や料金設定が異なるので契約前に確認しておく
TikTokの運用代行会社へ依頼をするなら、料金とサービス内容を確認するとともに、過去の実績やレスポンスの速さも確認することが大切です。ここまで紹介したポイントを考慮し、自社に合う運用代行会社やフリーランスを探してみてください。
