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メディアのPVを10か月で8倍に!マーケター・石川優貴さんに聞く、成果を出すための秘訣とは?

マーケター・石川優貴さん
ランサーズには約150万人のフリーランスが登録しており(2022年7月現在)、マーケティングやSEOコンサルティング、アクセス解析、ライティング、デザインなどさまざまなスキルを持った方が活躍しています。

コロナ禍をきっかけにオンラインが主流となった今、「集客」に課題を感じている企業も増えてきています。しかし、社内で課題解決に臨もうとしても、スキルやリソースが足りずに対応できないケースもあります。この解決策として、ランサーズでマーケティングのプロに相談する企業が増えてきています。

そこで今回は、SEOやアクセス解析等で豊富な実績を持つ、マーケターの石川優貴(いしかわ ゆうき)さんにインタビュー。ランサーズで仕事をする上での心構えを伺いました。

県庁職員→NHK→LINE→台湾へ。フリーランスになるまでの背景

マーケター・石川優貴さん

――フリーランスになる前のキャリアを教えてください。

大学卒業後、滋賀県庁の職員として働いていました。「公務員」を強く志望していたわけではなく、もともと環境に興味があり、生まれ育った滋賀県にある琵琶湖を綺麗にする仕事がしたいと思っていたからです。民間企業も視野に入れて就職活動をしていましたが、「琵琶湖を綺麗にする」という目標に一番近い県庁を選択しました。

当時は庁内での文書作成や、住民向けのホームページ記事作成・関係各所へのお知らせなど、ライティングをする機会が多くあり、言葉の正確性を厳しく指導してもらいました。論理的に物事を伝えるのが得意ではありましたが、ここで「書く」スキルが鍛えられたと感じています。

――順風満帆なキャリアを歩まれるのかと思いましたが、27歳で県庁を退職されています。なぜ退職されたのでしょうか?

「今すぐ自分の力を試してみたい」と思ったからです。

行政に関わる仕事は、どの職員が対応した場合でも同じサービスや結果を住民に提供します。ルールや仕組みに沿って、きちんと業務を動かすことが求められているため、属人的な要素は重要ではありません。

これは住民が等しく公共のサービスを受けるためには大切なことですが、勤務年数を重ねていくうちに、「違うことにもチャレンジがしたい」と思うようになりました。

もちろん、公務員の業務を極めていくのは楽しいだろうと感じていましたし、年数を重ねるとまた違った立場で仕事ができると思います。

しかし、その立場に到達するまでには年数がかかりますし、何よりその気持ちを上回るほど「公務員ではない自分は、どんなことができるだろう」というワクワクした気持ちが芽生えてきました。この気持ちとともに、自分の力を試してみたいと感じて、退職を決意しました。

――退職後はどのようなお仕事をしていましたか?

「やりたいことをやろう!」という気持ちが強かったため、NPO法人の立ち上げや東京大学の研究室の手伝いなど、興味がある仕事に積極的に挑戦していました。

何社か経験した後、NHKの関連企業では、日本のコンテンツを海外に販売する営業補助をし、字幕の添付や校正、翻訳などを担当していました。業務の合間に映像編集の方法も教えてもらい、動画コンテンツについての知識もここで学びました。

1年ほど経過したときに、LINE株式会社へ。ニュース動画作成のスタッフを募集していることを知り、情報収集やニュースが好きなことと、編集スキルもあったため挑戦してみることにしました。入社後は、1日10-20本ほどニュース記事を作成しており、ここでもコンテンツ制作に必要なスキルや知識を学んでいました。

その後は、ワーキングホリデー制度を利用して29歳で台湾へ。ランサーズを本格的に活用し始めたのはこの頃で、ライターをしながらディレクション業務も担当していました。9ヶ月で帰国した後は、台湾でお世話になった会社の繋がりでメディア事業に携わっていました。

――さまざまな経験をされていたんですね! その後、なぜフリーランスを選んだのでしょうか?

正直、当時は「次はこれをやろう」といった強い選択肢がありませんでした。ただ、前職のメディア事業でSEO業務を担当し結果を出していたため、それなりの知識や経験があると自負していました。

加えて、オンラインで仕事ができる働き方が自分に合っていると感じるようになり、場所を選ばずに働ける形を目指していたこともあります。

もちろん最初はSEOしかできなかったのですが、案件を受けていく中で、少しずつ対応できる業務が広がっていき、今では広告運用やSNS運用なども支援させていただいています。

メディアのPVを10か月で8倍に!誰にも負けない自分の“強み”とは

マーケター・石川優貴さん

――現在は、どのようなスキルをお持ちなのでしょうか?

SEOの設計から記事作成はもちろん、GA4の設定や分析ができます。ただサイトを分析するだけでなく、ユーザーの心理や行動をもとに課題を抽出し、分析の設計・改善施策の提案が可能です。アクセス解析の第一人者である、株式会社HAPPY ANALYTICS 代表取締役の小川卓さんが主催する「提案型ウェブアナリスト育成講座」の修了生でもあるため、成果を出すための実践的なスキルを元に、企業の課題にあった解決策を提案しています。

石川優貴さんの「GA4(Google Analytics)の設置、移行サービス」はこちら

――最も成果を出せた実績について教えてください。

朝日新聞のメディア「Moovoo(ムーブー)」のPVを10か月で8倍に増やしました。

「Moovoo」は暮らしに役立つおすすめの商品やアイデアを紹介するメディアです。数字を伸ばすために、SEO記事かつ面白いコンテンツになるように意識していました。設計や内容の質に全力を注ぎ、ユーザーの満足度を高めるために必死に取り組んでいました。

とはいえ、仕組みや質に時間をかけていると、量が担保できず集客には繋がりません。そのバランスを見極めながらコンテンツ作成を行うのは大変でしたが、結果に繋がって嬉しかったです。

――クライアントからはどのような評価を得ましたか?

もともと「Moovoo」編集部ではFacebookのコンテンツ制作をしていたため、SNS向けのコンテンツに対する知見は長けていました。しかし、SEOに関する知見がなかったため、私に声をかけていただきました。

単純にコンサルティングをするのではなく、壁打ちや体制の構築、効果測定まで行うなど、全ての工程からサポート。先方からは「大変助かりました」と評価をいただき、自分の持っているスキルや経験が間違いではなかったと実感できました。

――そのほかの実績を教えてください。

以前、Googleアナリティクスでサイト解析をした結果、購入や発注に繋がる導線の課題を発見できた事例があります。集客後の動線として、ボタンの配置を変えたり、訴求を変えたり、データを見ながら改善を行い、3ヶ月ほどでお問合せ数が10倍にまで増えました。

もともとクライアント側ではサイトの現状や課題を把握できていなかったのですが、私の方で改めて分析させていただき、解決すべき課題を共通認識として持つことができました。これがスピーディーに効果を生み出すことができた要因だと思います。

――とはいえ、課題を的確に捉えて改善へと導くのは、高いスキルが必要だと思います。クライアントの悩みを解決するために、ご自身ではどのような強みがあると思いますか?

正しいサイト解析のスキルと、クライアントの意向に沿った提案ができることです。

特にクライアントの意向に沿った提案ができるように、私は「事実」と「意見」を切り分けてお伝えするようにしています。事実に対して「私はこう思っています」とお伝えし、「だからこそ〇〇をしたほうがいいです」と提案します。

事実と意見が混ざってしまうと、相手は迷ってしまいますし、具体的な行動がしにくいです。事実を伝え、その上でどう行動したらいいのかを的確に伝え、クライアントの意向が叶う形を提案しています。

仮に提案が必要なく、発注いただいた内容のみを淡々と行う業務でしたら、報酬金額を抑えて、他のフリーランスに発注することも可能です。しかし、わざわざ私に依頼していただけるのであれば、私だからこその付加価値を提供したいです。クライアント一人一人に対して、丁寧に向き合う姿勢は何よりの強みだと思います。

――中小企業がSEOやアクセス解析、マーケティングで成果を出すためのコツを教えてください。

情報の見極めを大切にしてほしいです。ネットや書籍から情報収集ができますが、果たしてその情報が正しいのか、正しくないのかは見ただけでは判断ができません。

社内に知見が溜まっていない場合は、お金をかけてでも社外に壁打ちや分析を依頼して、自分たちの状況を伝え、アドバイスをもらうことをおすすめします。「①社外」「②世間一般」「③自分たちの知見」の、3点の基準値を持つことで、効果的な判断ができるようになると思います。

どうしたらお客様に喜んでもらえるのか、徹底的に考えよう

マーケター・石川優貴さん

――ランサーズで仕事をする上で、大切にしていることを教えてください。

ランサーズに限らず、仕事をする上で大切にしているのは「全体像を把握すること」と、「お客様に喜んでもらうこと」です。

クライアントから「この課題を解決したい」と相談を受けたときに、「そもそもこの課題はどこから生まれているのか?」と細かくヒアリングをします。先方からは「A」を解決したいと思っていても、私から見たときには「B」が課題に挙がるケースも多いからです。特にSEOやマーケティングは経験の差や情報不足によって、お互いの課題感がズレている可能性もあります。課題を是正できるように全体像を把握することを意識しています。

また、私の場合は、発注してくださったクライアントがお客様になります。

私は商品やサービスを利用するお客様と直接対峙することはないため、できる限り、目の前のクライアントに喜んでいただけるように、自分には何ができるのかを考えて仕事をしています。

しかし、“真のお客様”はクライアントが手がける商品やサービスを利用する方たちです。目の前のクライアントに喜んでいただくことだけでなく、“真のお客様”の喜びにも繋がることを意識して仕事をすることで、よりよい仕事ができるのではないかと考えています。

休日はドライブや旅行へ。メリハリをつけて、自分のやりたいことに挑戦していきたい

マーケター・石川優貴さん

――休日はどんなふうに過ごしていますか?

運転が好きで、奥さんとドライブをしたり旅行に行ったりしています。現在東京に住んでいますが、いつか離れると思うので、今のうちに東京からアクセスがいい地域へ遊びに出かけています(笑)。

東北や北関東の温泉地をはじめ、最近では鎌倉もよく行きます。家族との時間も大切にし、オン・オフのメリハリをつけて日々過ごしています。

――ありがとうございます!最後に、今後のビジョンについて教えてください。

私の原点である「環境」に関わる仕事がしたいです。これまでデジタルマーケティングが中心だったため、環境や地方にまつわる仕事があまりできていませんでした。ですが、今後は培ってきたスキルや経験を活かしながら、自分の理想に向かって挑戦していけたら嬉しいです。現在36歳で、40歳くらいまでには環境にまつわる仕事も増やしていきたいです!

取材・文:田中青紗
https://www.lancers.jp/profile/sayakatanaka
テレビ番組制作会社の勤務を経てフリーライターに。インタビュー記事、エッセイ、コラムなどの執筆をしています。