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ネーミング方法、ヒットする名前のコツと具体例

ネーミングにコツはあるの? 良いネーミングを実行するためのコツ、王道の5つをご紹介します。会社・商品・サービスの命運を左右する重要な要素、ネーミング。いかにして素敵な名前を考えるのか、具体例を見ながらご紹介します。

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ネーミング次第で売上が変わる!?

ネーミング
会社・商品・サービスを世に知らしめるためにも、こだわり抜きたい「ネーミング」。

たかが名前と侮る人はいないかと思いますが、とにかく重要な要素です。ネーミング次第で、会社そのものや商品やサービスのイメージが変わりますし、売上にも大きな影響が。ユーザーへの認知やメッセージの伝わり方を左右するネーミング。そのコツを考えてみましょう。

ネーミング方法の王道5選

ネーミング決め
ネーミングの重要性はわかるけど、どうやって付けるのが常識なの? そんな疑問にお応えして、ネーミング方法の王道中の王道をご紹介します。

ひらめきや思いつきから決めるのも手ですが、大事な大事な会社・商品・サービス名ですから、じっくり考え抜くのも大切です。

ネーミングの王道、ビジョンや目的から決める!

ビジョン
法人でも個人事業主でも、起業する際に考えておきたい会社名。商品やサービスとは違い、「ダメだったら新しいものを……」というわけにはいきません。ここはひとつ腰を据えて、未来永劫つづくネーミングを考えたいところですね。

会社のネーミングで王道となるのは、ビジョンや目的から考える方法。起業するにあたっての想いを込めるのが一般的です。どんな会社にしたいのか、何を成し遂げたいのか、どのようにして世の中に貢献したいのか。叶えたいビジョンや目的を起点として、関連する単語から導くネーミング方法です。

単語を思い浮かべるときには、厳格な縛りを外してしまったほうが発想が広がります。ルールを設けずに、思いつくままに挙げてみましょう。脳みそを絞りきって単語を出し尽くしたら……そこからが本当の勝負。出揃った単語から連想ゲームを始めて、関連するワードを洗い出すのです。とにかく数で勝負。100個や200個で満足せず、どんどん発想を飛ばしていきましょう。

「逆立ちしてもネーミング案はひとつも出ません」という極限状態に達したら、次は絞り込みのフェーズです。どの単語が最もビジョンをあらわせているかを考え、不要なネーミング案を削除していきます。少しでも気になったネーミングは、いったんキープしておくのがオススメ。最初は粗めに選考し、段々と候補を絞っていくのがやりやすいかと思います。

何度も選考を行なっていると、だんだん傾向が見えてきます。半分くらいまで減らしたところで、残ったネーミング案をグルーピングしてみるのも良いでしょう。すると、自分がどのような方向性でネーミングしようとしていたのかがクリアに。これらの作業を繰り返して、最終段階で残ったネーミング案から熟考していきます。

ネーミングの王道、Googleに聞いてみる

翻訳
こちらも王道のひとつですが、Googleに聞いてみるという方法もおすすめです。とはいっても、Google社に電話をして「こんな商品なんですが、ネーミングで困っていて……」と聞いてみるのはNG。とても迷惑がかかるのでやめてください。

ネーミングにおけるGoogle活用は、ずばり「Google 翻訳」。Googleが提供している無料のオンライン翻訳サービスです。世界各国の言語に対応しており、その数は年々増えています。2014年末には、ビルマ語やインドの地方言語であるマラヤーラム語などにも対応しました。つまり、キーワードとなる日本語さえ決まれば、世界中の言語から選択できるようになったのです。

たとえばスニーカーやスポーツウェアなどを扱うNIKE(ナイキ)。社名の由来となっているのは、社員のひとりが夢でみた「ギリシャ神話に登場する女神」が基になっています。勝利の女神である「ニケ」を英語読みにすると「ナイキ」。こうして、世界の一流メーカーが誕生したわけです。

「明確な想いがあるけど、他社と同じネーミングは困る」という場合に、世界中の言語に翻訳してみると、手付かずで響きの良いネーミングがみつかるかもしれません。

ネーミングの王道、2つ以上の単語を組み合わせる

組み合わせる
広く知られているヒット商品たちのなかには、2つ以上の単語を組み合わせてネーミングされたケースが多くあります。

たとえばカルビー社のヒット商品「じゃがりこ」。開発担当者の友人である「りかこさん」が、美味しそうに食べている様子がきっかけになったそうです。『じゃがいも』+『りかこさん』で「じゃがりこ」の誕生。

同じくお菓子つながりで、ロッテ社のヒット商品「コアラのマーチ」。開発段階で日本に初めてコアラが登場したことから、コアラの絵柄を採用することになったそうです。コアラの絵柄のお菓子たちが、工場から続々と出荷される様子からマーチングバンドを連想したことから、『コアラ』+『マーチングバンド』=「コアラのマーチ」というネーミングに決まりました。

このように、複数の言葉を組み合わせることで、新しい言葉が生まれることはしばしば。メインとなるキーワードを決めて、組み合わせたい単語をあてていく。そんな楽しい作業からも、素晴らしいネーミングが誕生するのです。

ネーミングの王道、頭文字をつなぎ合わせる

頭文字
言葉の組み合わせと並ぶ、ネーミングの王道パターン。関係するキーワードを並べて、その頭文字を組み合わせるという方法です。

たとえば、競技用シューズメーカーであるアシックス。英語表記をすると「ASICS」となりますが、実はこのアルファベット、ある言葉の頭文字なのです。

ラテン語の格言に、「Anima Sana InCorpore Sano」という言葉があります。意味は「健全な精神は健全な肉体に宿る」という、日本語でも聞いたことのある言葉。これらの頭文字を拾っていくと……ASICSとなるのです。

創業メンバーの頭文字をとるもよし、座右の銘から拝借するのもよし。意外と使える、頭文字のつなぎ合わせによるネーミング方法です。

ネーミングの王道、ドメインから絞り込む

ドメイン
素晴らしいネーミングを発見したら、試しておきたいのがドメイン検索。Webサイトを作成するときに、ドメインを取得できるか調査しておきましょう。

ドメイン検索をしてみれば、「すでに他社が利用しているネーミングだった」ことに気がつけます。また複数の候補がある場合、ドメイン取得の可否で絞り込むこともできます

会社名にしろサービス名にしろ、ドメイン名を取得できるかどうかで、その後のストーリーが変わってきます。

ネーミングの新定番、集合知で決める

ネーミング
ネーミング方法の王道をご紹介しましたが、昨今では新しい王道として、クラウドソーシングを利用した集合知による決め方も登場しました。

会社のビジョンや商品・サービスに込めた想いを伝え、不特定多数の人からネーミング案を集める方法です。自分では思いつかなかったネーミング案が集まるだけでなく、世の中の人たちからどのように受け取られるか、というマーケティング発想まで取り入れることが可能になりました。

いずれの方法を利用するにしても、ネーミングは会社や商品・サービスの運命を左右する重要な要素です。じっくり悩んで、最高のネーミングを行なってください。

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有名企業のネーミング、名前の由来

有名企業
最後におまけとして、有名企業・商品のネーミングをご紹介しておきます。あの企業名の由来は、意外とシンプルだった?

アメリカン・エキスプレス:クレジットカード
エキスプレスという単語から想像できますが、もともとは荷馬車により高級貨物を運ぶ運送会社でした。『アメリカを代上する急行便会社』を目指して、アメリカンエキスプレスカンパニーと名付けたそうです。

アドビシステムズ:コンピュータ・ソフトウェア会社
創業者の一人であるE・ワーノック。カリフォルニア州ロスアルトスにある自宅の裏に、アドビクリーク(Adobe Creek)という川が流れていたことから決まったそうです。

アマゾン:インターネット通販サイト
創業者であるジェフベゾスが、「社名やショップ名を一覧表示したとき先頭にくるように」と「A」から始まる言葉を探しました。世界最大の流域面積である「Amazon(アマゾン川)」をみつけ、『アマゾン川のように広大なシェアを得られるように』という想いを込めてネーミングしたそうです。

ガンホー:オンラインゲームの開発・運営
アメリカ海兵隊が士気を高めるときにつかう掛け声「GUNG-HO」が由来。熱心、忠実などの意味があり、任務を熱心に遂行するという同社の想いをあらわしていることからネーミングされたそうです。

コメダ珈琲:喫茶店、コーヒーショップ
創業者である加藤太郎氏の実家が、米穀店を営んでいました。『米屋の太郎』を縮めて「コメダ」となったと言われています。

コロプラ:オンラインゲームの開発・運営
創業者の馬場功淳氏が、個人で2003年に公開した『コロニーな生活』を拡張した『コロニーな生活☆PLUS』がもと。法人化した後、初心を忘れないようにと『コロニーな生活☆PLUS』を縮めて「コロプラ」とネーミングしたそうです。

ジャパネットたかた:テレビショッピングによる通信販売
「株式会社たかた」からスタートし、『日本全国をネットする』意味で「ジャパンネット」と名付けるも、インパクトを重視し「ジャパネット」、社長である高田氏の想いを加えて「ジャパネットたかた」となったそうです。

ディー・エヌ・エー(DeNA):インターネットサービス
遺伝子情報を担う物質『DNA』、これにeコマースの『e』を組み合わせて誕生。「eコマースの新しい遺伝子を世の中に広めていく”DNA”でありたい」という、実現させたいビジョンを上手に組み込んだそうです。

NOTTV:NTTドコモによるマルチメディア放送のブランド名
『NOT+TV』(テレビではない)の組み合わせにより誕生「テレビにできないことをする。テレビを超えたテレビになる」というサービスコンセプトを表しているそうです。

バニラ・エア:ANA傘下のLCC(格安航空会社)
アイスクリームに用いられる香料の『バニラ』がきっかけ。シンプルでありながら世界中の人々に親しまれるバニラ。その香りは多くの人をリラックスさせ、満ち足りた気持ちにさせてくれることから、『世界中の人々に楽しい旅行を届けたい』と命名したそうです。

UQ WiMAX:KDDIグループが提供する通信サービスのサービスブランド名
高品質(Universal Quality)、ユビキタス(UbiQuitous)、悠久(UQ)が語源。世界基準規格のモバイル WiMAX技術により、「高品質(Universal Quality)」「ユビキタス(Ubiquitous)」ネットワークの「悠久(UQ)」な発展に貢献という意味が込められているそうです。

ららぽーと:三井不動産が運営する複合型大型ショッピングモール
フランス語で港の意味である「la port」が語源。1号店が海に近い埋立地で開業したことがきっかけ。語感の良さと楽しさをイメージするため『la』を2つ重ね、ひらがな表記に変更して誕生したそうです。

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