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ネットショップの開業資金の内訳と費用をおさえる方法を解説

ネットショップの開業資金は、ネットショップの構築、運用、必要な設備の購入などさまざま準備に使用されます。ネットショップを失敗なく開業、運用するためにどのくらいの開業資金を用意すべきか把握しておくことが重要です。

本記事ではネットショップの開業資金と必要な費用について、ネットショップのタイプ別に解説しています。開業時の出費をおさえる方法や補助金の申請についても紹介しているので、ネットショップに必要な開業資金の目安を把握したい人や、開業資金が足りないかもしれないと不安な人はぜひ参考にしてください。

ネットショップの開業の流れと必要な準備

ネットショップの開業にはさまざまな準備が必要です。ネットショップの開業資金を把握するためには、開業準備の流れを把握しておくのが重要です。

下記が代表的なネットショップの開業までの流れです。

  1. ネットショップを構築する
  2. ネットショップの運用に必要な機材や設備をそろえる
  3. ネットショップの運用で必要な届け出を行なう
  4. ネットショップの運用で発生する費用を覚えておく

それぞれの準備について確認してみましょう。

ネットショップを構築する

ネットショップの構築には、開発費用やサービスを利用する費用が発生します。ネットショップの構築方法は大きく分けて「ショッピングモール型」と「自社EC」があり、それぞれの構築方法によって費用は異なります。自社の事業や規模、取り扱う商材に応じた構築方法を選び、ネットショップの開業にかかる費用感を考えておきましょう。

ほかにも、独自ドメインでネットショップをオープンしたいなら、別途発生する費用もあります。ネットショップの開業資金の多くはネットショップの構築費用が占めるために、こまかい費用についても把握が必要です。

ネットショップの運用に必要な機材や設備をそろえる

ネットショップの構築とともに、運営に必要な機材や設備をそろえます。ネットショップの運営に必要な代表的な機材や設備は下記のとおりです。

  • ネットショップの構築や受発注のためのパソコン
  • 伝票や商品資料を印刷するプリンター
  • 顧客や仕入れ先と連絡を取る電話機

必要な機材や設備で、合計どの程度の費用が発生するかを把握しておきましょう。

ネットショップの運用で必要な届け出を行なう

ネットショップで取り扱う商材によっては、保健所や警察署などに営業許可の届け出が必要となります。ネットショップの開業に間に合うように、届け出をしなければいけません。

届け出の際は、営業許可証の種類によって異なる費用が発生します。届け出の費用を把握し、開業資金のなかに含めておきましょう。

ネットショップの運用で発生する費用をリストアップする

配送料、梱包資材、倉庫の料金など、月々のネットショップの運用でどのくらいの費用が発生するかを把握するのも重要です。「開業までの期間」「開業後の運営期間」の具体的な出費を把握するために、それぞれの期間で必要な費用をリストアップをしましょう。月々で発生する費用を考慮したうえで、開業資金を設定します。

ネットショップの構築に必要な開業資金

ECサイトを運営する人

ネットショップには、運営するサイトによって5つの型(タイプ)に別れます。

  1. ショッピングモール型ネットショップ
  2. ASP型ネットショップ
  3. パッケージ型ネットショップ
  4. オープンソース型ネットショップ
  5. フルスクラッチ型ネットショップ

型ごとに特徴やデザイン、搭載機能は異なり、必要な構築費用も異なります。それぞれの型の特徴や構築費用の詳細を確認してみましょう。

ショッピングモール型ネットショップの特徴と費用

ショッピングモール型ネットショップとは、ひとつのECサイト上にショッピングモールのように複数のネットショップや販売ページが集まっているネットショップのことです。代表的なショッピングモール型ネットショップには、Amazon、楽天、Yahoo!ショッピングなどがあります。

ショッピングモール型の構築費用をすべて内製・外注した際の構築費用の目安は下表のとおりです。

内製/外注費用
内製0~5万円程度
外注
※基本的には内製

ショッピングモール型ネットショップのメリットとデメリットは以下の通りです。

  • ネットショップの開業がかんたんにできる
  • 宣伝しなくてもある程度の集客が見込める
  • 初期費用をおさえられる

ショッピングモール型ネットショップのデメリットは以下の通りです。

  • デザインや機能などのカスタマイズ性が低い
  • ブランディングが難しい
  • 売上マージンが発生する
  • 競合が多い

ASP型のネットショップの特徴と費用

ASP型ネットショップとは、クラウド上でネットショップを構築できるサービスのことです。代表的なものにはBASEやSTORES、ShopifyやMakeShopなどがあります。

ASP型の構築費用をすべて内製・外注した際の構築費用の目安は下表のとおりです。

内製/外注費用
内製0~5万円
※数千円~2万円ほどの初期費用が発生するサービスもあり
外注10~100万円

ASP型ネットショップは、月額無料のプランを提供しているものもあります。

利用すれば大幅にネットショップ構築の費用をおさえられるでしょう。ただし、無料のプランは使える機能や容量に制約があります。

ASP型ネットショップには、ネットショップのデザインや独自ドメインが使用できないなどの制約付きのサービスがあります。その一方でカスタマイズできるテンプレートがあり、独自ドメインが使えるサービスもあります。

好みにデザインやドメインが選べる観点では、ショッピングモール型ネットよりも柔軟性が高いと言えます。

パッケージ型ネットショップの特徴と費用

ここからは自社サーバーでネットショップを構築する各方法の特徴と費用について解説します。パッケージ型ネットショップは、あらかじめネットショップに必要なカートや決済、商品登録などの機能が事前に搭載されているソフトウェアを購入し、自社サーバーにインストールすることで構築できます。

パッケージ型の構築費用をすべて内製・外注した際の構築費用の目安は下表のとおりです。

内製/外注費用
内製300~500万円
※月々の費用は数万円~数十万円
外注500万円~
※月々の費用は数万円~数十万円

パッケージ型ネットショップは開業の初期費用は高くなりますが、購入したパッケージ(ソフトウェア)をサーバーにインストールしてネットショップ用のWebサイトを構築するために、自社でシステムを構築する知識やスキルは不要です。

パッケージによっては別途料金を支払うことで、自社の要望をソフトウェアに取り入れるカスタマイズも可能です。

オープンソース型ネットショップの特徴と費用

インターネット上で公開されている無料のソフトウェア(オープンソース)を利用して、ネットショップを構築する方法です。WordPressのほか、ネットショップ向けオープンソースも公開されています。

オープンソース型の構築費用をすべて内製・外注した際の構築費用の目安は下表のとおりです。

内製/外注費用
内製0~5万円
外注100万円~500万円

オープンソース型ネットショップは、自社型のネットショップ構築のなかでも低予算で利用できます。ただし、ネットショップを構築するためのある程度の知識やスキルが必要です。サーバーのトラブルやネットショップのメンテナンスも自力で対応しなければいけません。

フルスクラッチ型ネットショップの特徴と費用

0から自社のネットショップの開発、構築を依頼する方法がフルスクラッチ型ネットショップです。

フルスクラッチ型の構築費用をすべて内製・外注した際の構築費用の目安は下表のとおりです。

内製/外注費用
内製数百万円~数千万円
外注数千万円

フルスクラッチ型では、完全オリジナルのデザインや機能を搭載したオリジナリティや独自機能を持つネットショップが構築できます。ただし、初期費用はすべてのネットショップ構築方法のなかでもっともかかります。また、ネットショップが完成するまでの期間も長くなります。

ネットショップの運用に必要な機材や設備の費用

画像をチェックする男性

ネットショップの運営に必要な機材や設備の購入費用も、開業資金にふくまれます。ネットショップの運営に必要な代表的な機材や設備を、一覧表にまとめました。

機材/物品費用注意事項
パソコン10万円前後ネットショップの運用に必要なパソコンには、高スペックなものは不要です。ただし、操作の一つひとつに待ち時間がないほうがストレスなく作業ができます。
プリンター2万円前後+インク代プリンターはインクカートリッジを使って印刷します。インクカートリッジの価格にも注意しましょう。紙の書類の印刷量や頻度に応じて、インクカートリッジのランニングコストを考慮するのが重要です。
撮影機材カメラ1万~10万円前後カメラをスマートフォンで代用する、数千円程度の機材にするなどで購入費用をおさえられます。

ただし、機材のスペックが低いと最大限の商材の魅力をモニター越しから伝えられません。機能と費用のバランスを考えて、購入する撮影機材を選びましょう。

三脚
レフ板
照明
画像編集ソフト
画像編集ソフトWindowsのペイントなどの無料ソフト無料自分で撮影した商品の画像加工をする場合には、左記のいずれかの画像編集ソフトが必要です。いずれのソフトを使う場合でも、画像編集のスキルや知識が必要です。
PhotoShopやIllustratorなどの有料ソフト数万円
有料ソフト(月額プラン版ソフト)数千円/月
会計ソフトクラウド型会計ソフト数千円/月ネットショップの財務・税務のためには、左記のいずれかの会計ソフトが必要です。
インストール型の会計ソフト3,000円~
電話機2万円前後+数千円~数万円/月ネットショップの連絡先として、電話番号が必要です。

携帯電話でも問題ありませんが、信頼度をあげるために固定電話番号を取得したり、顧客層によってはFAXでの注文を受けるためにFAX機能付き電話機を導入しましょう。

セキュリティソフト年額4,000円前後~/PC1台顧客情報をはじめとした大切なデータを安全に管理するためには、セキュリティソフトは必須です。

複数のパソコンで運営する場合には、台数分のセキュリティソフトが必要です。複数ライセンスが購入できるセキュリティソフトを利用すれば、費用をおさえられます。

ネットショップの運用に必要な届け出と費用

ネットショップで取り扱う商材によっては、営業許可申請が必要になります。商材ごとに必要な届け出と費用は以下の通りです。とどけでが必要な場合、申請費用がどのくらいかを把握しておきましょう。

商材必要な届け出申請する場所申請費用(税込)
中古品買取・販売・古物商許可証・所轄の警察署の生活安全課1.9万円
食品・食品衛生法に基づく営業許可
・医薬品医療機器等法に基づく許可
(取り扱う商材が該当する場合)
・所轄の保健所
・各都道府県の薬務課
(取り扱う商材が該当する場合)
3千円~2.3万円
(業種により異なる)
酒類・通信販売酒類小売業免許
(複数の都道府県に販売する場合)
・所轄の税務署登録免許税3万~15万円
医薬品・薬局開設許可
・医療品販売許可
・特定販売届出
・所轄の保健所
・各都道府県の薬務課
など
エリアにより異なる
化粧品・化粧品製造販売許可
(ブランド化粧品を直接輸入販売する場合)
・医薬部外品製造販売許可
(国内の事業者からの仕入れた場合は不要)
・所轄の保健所
・各都道府県の薬務課
など
エリアにより異なる

ネットショップの運用に必要となる費用

ネットショップを運用するのに必要となる費用も、開発資金を考えるうえで重要です。ネットショップの運用に必要な費用は以下の通りです。

  1. オフィスや倉庫の費用
  2. 人件費
  3. 配送費
  4. 梱包資材費
  5. 宣伝広告費
  6. 通信費
  7. ネットショップを構築するシステム面の費用

それぞれの具体的な費用の詳細について確認してみましょう。

1. オフィスや倉庫の費用

ネットショップの運用作業を行うオフィスや、商材の在庫管理を行う倉庫の家賃や光熱費が発生します。ネットショップのオフィスとして自宅を利用する場合には、家賃がかからず費用がおさえられます。

ただし、事業が拡大した場合には取り扱う商材の量や受発注数、発送数も多くなるため、広いオフィスや倉庫は必須です。オフィスや倉庫の家賃は、利便性や規模によって変動します。

2. 人件費

オフィスや倉庫と同じく、事業が拡大した場合にはネットショップの作業量も増えるため人を雇うことになります。アルバイトや正社員など、固定した人員を雇用する場合には人件費が発生します。

正社員の場合は、給料だけでなく社会保険料や厚生年金などの負担も出るために注意しましょう。

3. 配送料

ネットショップの配送料はお客様負担としているショップが多いです。ただし、すべての配送料の負担をお客様側にすると送料がネックでお客様が競合に流れたり、かご落ちリスクが増えたりする原因になるでしょう。

販売機会を損失しないためにも、一定の合計金額に達した場合には送料無料にする、などの対応がネットショップ側に求められます。ネットショップ運営側に発生する配送料の負担分も、月々の費用に入れておきましょう。

月にある程度の出荷量が見込める場合には、配送会社と契約することで配送料をおさえられます。複数の配送会社から見積もりを出してもらい、配送契約を結ぶのも費用を抑えるために有効です。

4. 梱包資材費

商材を発送する際に必要となる梱包資材には以下のものがあります。梱包資材の種類や使用量によって月々の費用は異なります。

  • 個装費
  • 内装費
  • 外装費
  • その他の梱包材費
  • 印刷代

それぞれの費用の詳細を確認してみましょう。

個装費

個装は商材ひとつひとつを梱包するためのもので、グラシン紙や気泡緩衝材(プチプチ)などが該当します。

内装費

内装は個装された商材を外側からのダメージから守るための梱包材で、PP袋や気泡緩衝材(プチプチ)、パッケージの袋や箱などです。

外装費

外装は商品配送時のもっとも外側にある梱包材で、ダンボールや封筒などが該当します。

その他の梱包材費

ネットショップでギフト対応や熨斗(のし)紙に対応する場合には、ラッピング容姿やリボン、メッセージカードなどのほかの梱包材の準備も必要です。

印刷代

配送をラベル印刷するとき、メッセージカードへの印刷をするときの印刷代なども費用にふくめて検討しておきましょう。

梱包費用は取り扱う商材によって上下します。梱包をしっかり行わないと、商品の破損や水濡れなどのトラブルが発生してしまいます。トラブル防止のためにも、コストカットだけを重視せずに、品質を保った状態で配送できる梱包材を選びましょう。

5. 宣伝広告費

ネットショップの集客のために広告を出稿するなら、宣伝広告費が発生します。とくにショッピングモール型ではなく自社ECサイト系でネットショップを構築している場合は、集客のための対策が必要です。

ネット広告を出す場合の費用は、数万円~数十万円になります。なおSNSなどを活用したWebマーケティングを行う場合には、費用はおさえられる一方で知識やスキルが必要です。また施策に手間がかかる、集客効果が出るまでに時間がかかるなどのデメリットがあります。

6. 通信費

電話代やインターネットのプロバイダ料金が月々発生します。

7. ネットショップを構築するシステム面の費用

必要に応じて、以下のネットショップを構築するシステム面の費用が発生します。

  • 月々のプラン料金やオプション料金(APS利用時)
  • 独自ドメイン料金(独自ドメイン利用時)
  • サーバー代
  • メンテナンス費用

それぞれの費用の詳細を確認しましょう。

月々のプラン料金やオプション料金(APS利用時)

ASP(Application Service Provider:アプリケーション・サービス・プロバイダ)の有料プランでネットショップを構築しているなら、月々のプラン料金やオプション料金が発生します。また、クレジットカードをはじめとした複数の決済方法を設定している場合には、決済方法に応じた手数料も発生することも覚えておきましょう。

独自ドメイン料金(独自ドメイン利用時)

インターネット上のURLを独自ドメインにすると、ブランディングに有効です。独自ドメインの取得費用のほかにASPを利用した際には、毎月独自ドメインの利用料が発生する場合があります。費用は月々数百円~数千円です。

サーバー代

レンタルサーバーを借りるか、自社サーバーを構築する場合にはサーバー代が発生します。レンタルサーバーなら月に1,000円~で借りられますが、利用できる容量やページの表示速度がレンタルサーバーによって異なるので注意しましょう。レンタルサーバーを利用する場合には、候補の業者のサーバートラブルの有無や、サーバーのCGIやPHPの対応状況の確認も必要です。

メンテナンス費用

ネットショップ開業のために自社サーバーを構築する場合は、サーバー構築のほかにサーバーメンテナンスやトラブルへ対応するエンジニアへの人件費も発生します。

ネットショップの開業資金とかかる費用のまとめ

お札を持つ手

ここまで紹介したネットショップの開業に必要な資金と、月々にかかる費用を以下にまとめました。

項目詳細費用の目安
ネットショップの構築ショッピングモール型ネットショップ内製0~5万円
外注
※基本的には内製
ASP型ネットショップ内製0~5万円
外注10~100万円
パッケージ型ネットショップ内製300~500万円
外注500万円~
※月々の費用は数万円~数十万円
オープンソース型ネットショップ内製0~5万円
外注100万円~500万円
フルスクラッチ型ネットショップ内製数百万円~数千万円
外注数千万円
機材や設備パソコン10万円前後
プリンター2万円前後+インク代
撮影機材1万~10万円前後
画像編集ソフト無料~3万円前後、または数千円/月
会計ソフト3,000円~、または数千円/月
電話機2万円前後~
セキュリティソフト4,000円~/PC1台
届け出営業許可申請費用数千円~数万円
ネットショップの運営オフィスや倉庫の費用数万円/月~
人件費人員によって異なる
配送費配送料によって異なる
梱包資材梱包資材によって異なる
宣伝広告費宣伝内容により異なる
通信費月数千円~
システム面での費用月数万円~

ネットショップの開業資金が足りないときの対処方法

クレジットカードで支払いをする人

ネットショップの開業資金不足や、出費を調整したいときに選択肢となる資金調達やコストカットの方法が以下の通りです。

  1. 補助金の申請をする
  2. 融資を受ける
  3. コストカットを検討する
  4. ネットショップ開業をフリーランスへ依頼する

1. 補助金の申請をする

ネットショップの開業や運用に関する費用の補助や助成が受けられる制度があります。代表的な助成金・補助金制度は以下の通りです。

補助金名条件補助金と補助対象交付元
IT導入補助金以下を満たす中小企業

・A類とB類は自社の課題やニーズに合ったITツール導入
・C類とD類は業務の効率化や非対面化のためのITツール導入

A類型30万~150万円未満の補助金申請額から1/2以内を補助経済産業庁
B類型150万〜450万円以下の補助金申請額から1/2以内を補助
C類型-130万~300万円未満の補助金申請額から2/3以内を補助
C類型-2300万~450万円以下の補助金申請額から2/3以内を補助
D類型30万~150万円以下の補助金申請額から2/3以内を補助
小規模事業者持続化補助金小規模事業者が地道な販路開拓等(生産性向上)への対応をした場合補助対象経費総額の1/2を上限に補助日本商工会議所
事業再構成補助金以下を満たす中小企業または中堅企業

・コロナ以前と比較し売上が3ヶ月以上減少
・ウィズコロナやポストコロナのための取り組みを行う

※中小企業は2/3以内(6,000万円超は1/2)、中堅企業は1/2以内を補助

従業員数20人以下100万円~4,000万円以内中小企業庁
従業員数21~50人100万円~6,000万円以内
従業員数51人以上100万円~8,000万円以内

補助金によって対象となる条件や申請期間が異なるために、申請内容を確認のうえで申請しましょう。ほかにも、民間企業や地方自治体が独自に設けた補助金制度もあります。ほかの補助金制度についても調べてみるのがおすすめです。

2. 融資を受ける

補助金制度で給付される補助金は、基本的に諸経費の支払いを済せたあとに申請し、後日給付されます。開業資金の強いサポートになりますが、補助金を直接ネットショップの開業資としては使用できません。

ネットショップの開業のための初期費用が支払えないなど、資金が不足している場合には銀行から融資を受ける方法があります。

ネットショップの開業を目的に銀行から融資を受ける場合には、事業性資金融資(ビジネスローン)を利用することになります。低金利で利用できる一方、融資を受ける条件がややきびしいのが特徴です。審査に通って融資を受けるために、以下のポイントを踏まえておきましょう。

  • 借りたい金額や理由を明確にする
  • 返済計画を明確に伝える
  • 開業届の提出と確定申告を済ませておく
  • 税金を滞納しない

いくら借りたいのか、いつまで返済するかを明確にしましょう。事業関連の書類を添えて返済計画を明確に伝えることも重要です。

また、確定申告書が提出書類として求められるので確定申告をしておきましょう。確定申告のなかでも、青色申告は開業届を出していないとできないために、開業届を出しておくことも重要です。

なお税金を滞納していると銀行の融資審査に通りません。所得税など事業関係の税金はもちろん、市県民税などの税金も滞納しないようにしましょう。

3. コストカットを検討する

銀行からの融資が決定しても、実際に融資を受けるまでにはタイムラグがあります。ネットショップの開業資金をすぐに確保したいときには、現在の開業資金のなかで見直せるところがないかを調べて、対応するのがおすすめです。

以下のポイントを調べて、費用を減らせるかどうかを検討してみましょう。

  • ネットショップ構築方法
  • 購入予定の機材
  • 宣伝広告の方法

それぞれの費用を減らせるポイントを解説します。

ネットショップ構築方法

ネットショップの構築に、費用をかけすぎている場合があります。構築方法を考え直してみましょう。たとえば、ネットショップにオリジナリティを出したい、商材や自社のブランディングがしたい、などの理由で自サーバーでのネットショップ構築を希望していることもあるでしょう。

初めは構築費用の安いショッピングモール型やAPS型でネットショップを構築してから、ネットショップの業績が拡大してから自社型ネットショップを構築する方法もあります。開業資金をおさえるために、初期費用の安い構築方法でネットショップを構築する方法も有効です。

ASP型ネットショップのサービスを提供しているプラットフォームには、デザインがカスタマイズできるものや、アプリなどで機能追加できるものがあります。

自社ネットショップ構築よりも、ASP型である程度カスタマイズ性を保ちつつ、初期費用をおさえることも可能です。プランは利用可能な機能やサーバー容量によって選択できます。開業時には必要最低限の機能が搭載されたプランを選ぶことで、節約にもつなげられます。

購入予定の機材

ネットショップで利用する予定の機材や設備を見直すことも、費用の削減に有効です。数十万円もする機材や画像編集ソフトを開業時に購入しなくても、以下の方法で解決できるケースがあります。

  • 手持ちのソフトや機材を利用する
  • フリマアプリなどを利用して、安く機材を購入する
  • 事業が拡大してから、徐々に機材のグレードを上げていく

宣伝広告の方法

ネット広告による宣伝は、費用が高くなる傾向にあります。SNSを利用したマーケティングやSEO対策を行うなど、マーケティングの方法を変えることで、コストを下げながらもネットショップの宣伝ができます。

Webマーケティングは広告よりも即効性はありませんが、長期的な集客が望めるメリットもあります。

4. ネットショップ開業をフリーランスへ依頼する

ネットショップの開業に関する以下のような業務を、フリーランスにスポットで依頼する方法があります。

  • ネットショップ構築
  • ネットショップの一部機能追加
  • 商品登録
  • 商品の撮影
  • 画像の加工
  • SEO対策

たとえば、自社でサーバーのみを用意してオープンソースによるネットショップ構築をフリーランスに依頼すれば、低コストでオープンソース型のネットショップの構築ができます。また、商品の撮影や加工をフリーランスに依頼すれば、自分で高い機材や画像加工ソフトを購入する必要もありません。

自社にネットショップの知識やスキルが不足していても、フリーランスに一部業務だけ依頼すれば費用をおさえられます。

商品登録など、用途に応じてスポット依頼をすれば、正社員を雇うコストもおさえられます。SEO対策やSNSマーケティングも、フリーランスに依頼可能です。

ネットショップの運用を成功させるには、損益分岐点を知っておくのが重要です。損益分岐点とは、売上と固定費がプラスマイナス0になる金額を指します。損益分岐点を越えなければ、どれだけ売上をあげても赤字となってしまいます。

損益分岐点を超えるためには、売上を上げるだけでなく、固定費や変動費をおさえるのも有効です。開業費用だけでなく、月々の費用をおさえるためにもフリーランスへの依頼は利用できます。ネットショップの運用経費をおさえるためにも、フリーランスへの依頼をぜひ活用してみましょう。

ネットショップの開業資金を知って開業にふみだそう

ネットショップの開業の流れに沿って発生する開業資金や月々の費用、開業資金が足りないときの対策方法や開業資金を減らせる方法を解説しました。

ネットショップの構築や必要な設備、機材の購入など開業資金は多岐にわたります。開業資金が足りないときの調達方法とともに、減らせる部分を減らす対策をするのも有効です。ネットショップの経営を成功させるために、ネットショップの開業資金の目安や必要となる費用を把握しましょう。