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よしき往診クリニック
院長 守上 佳樹氏
医師の定常業務の「深夜の資料作成」を外注。在宅医療クリニックの情報発信力が向上

導入のポイント

導入目的:

学会や講演会で使用するスライドをきれいでわかりやすいものに仕上げたい、スライド作成にかかる時間を短縮したい

活用業務:

発表用スライドの仕上げ、ブラッシュアップ

Lancers Assistantを
選んだ理由:

・専任ディレクターが窓口となるため依頼する手間がかからない
・異業種での評判が良かった

京都市西京区にある「よしき往診クリニック」は、在宅医療を中心に24時間365日体制でチーム医療を提供する全疾患対応のクリニックです。地域医療の先駆者として注目を集める同クリニックでは、ランサーズアシスタントを活用して、学会や講演会で使用する発表用資料作成の効率を高めています。実際にどのように活用し、どんな効果を得られているのでしょうか。今回は、院長の守上 佳樹さんにお話を伺いました。

 


在宅医療は社会に必要な仕組み。24時間365日体制の医療チームを立ち上げた

――事業内容を教えてください。

当クリニックは、在宅医療を中心とする医療チームとして2017年に開業しました。ご高齢で通院ができなくなった方や末期がんで自宅でのケアが必要な方、若い方でも精神疾患で自宅から出るのが困難な方、家での医療ケアが必要なお子さんなど、在宅医療を必要とする方は社会にたくさんいらっしゃいます。

 

医療が進化して高度な先進技術があったとしても、こうした方々は家まで行ってあげないと適切な診療を受けることができないわけです。現在は在宅でできる医療技術というのがすごく進んでいて、かなり高度な医療技術が家でも提供できる時代になっています。

 

当クリニックは、常勤・非常勤含め、各分野の第一線で活躍している医師17名と、看護師やメディカルコーディネーターのメンバーのほか、医療機関、介護施設などと連携した全疾患対応型の在宅医療クリニック(在宅療養支援診療所)として、24時間365日、患者さんとその御家族をサポートしています。

 

――在宅医療専門のクリニックを立ち上げた理由を教えていただけますか?

私は、京都大学医学部附属病院の老年内科に入局し、研修させていただきました。いわゆる総合内科として、高血圧や糖尿病、認知症などの一般的な慢性期疾患以外にも、救急、ICU管理、入院管理も全部やるという忙しい毎日でしたが、たとえば、外来で1カ月に1度いらしていた患者さんが、お年を召されるとともに老衰で3カ月に1度の通院になり、次にはご家族が薬を取りにくるだけになってしまうという場面を何度も経験しました。

 

自宅で人生を終えられるというのは幸せなことでもありますが、意外に知られていないのが、医師のバックアップがない中で家で亡くなられると警察に連絡をしなければいけないということ。かかりつけ医が看取った場合以外、警察は事件性の有無を検証しなければならないので、必ず検死、検案を行う必要があるわけです。

 

これは、ご家族にとってはもちろん歓迎できることではなく、国全体でみても高齢社会における課題ですよね。しっかりと責任をもって診察をしていた医師が自宅まで行って診断書を書けば回避できたかもしれないのに、そういったシステムが地域にない。だったら自分で作ってしまおうと思い、24時間体制のチームを作ったのがスタートです。

 

――在宅医療のニーズは現在どのようになっているのでしょうか?

始めてみたら、思っていたよりもニーズが高いというか、深刻というのが実感です。現在は300人ほどの患者さんを診ていて、2日に1人は新患さんが入ってくるというペースです。当クリニックの登録IDだけをみても3年間で1000人を超えていて、重症患者を断らずに対応する事で本当の必要性がみえてきました。

 

あるデータによると、日本では6割くらいの方が自宅で終末を迎えたいという希望があるのですが、実際に自宅で人生を終えられている方は15%程度にも満たない。つまり、終末期に在宅医療のバックアップがないと、ほとんどの方はその願いが叶わないわけです。

 

そうした状況もあって、最初は私ひとりでスタートしたのが、同じ課題感を持つ意欲的な若手医師がどんどん集まってきて、現在はスタッフ全員を合わせると30人くらいになりました。

 

時間に余裕がない中では、依頼方法はシンプルなほうがいい

――ランサーズアシスタントを導入した目的と経緯を教えてください。

在宅医療は国としても広げていくべき制度だと思っていますが、こうした仕組みを提供している医療機関があることは、まだまだ一般にあまり知られていません。当クリニックで取っているデータを見ると、僕たちの地域では、開業当初の在宅医療についての住民の認知度は約40%。それが、3年経った今でもほぼ変わらず40%なんです。皆、自宅までお医者さんが来てくれる制度があること自体を知らないんですね。

 

ご高齢の方はあまりインターネットで情報収集しないこともあり、医療を受けるには無理をしてでも病院に行かないといけないと思っている方がほとんどです。ご家族の方も、仕事を休んで付き添ったり薬を取りに行ったりしないといけないと思っているケースがとても多い。もちろん病院医療を切り捨てる事はなく、在宅医療との併診が可能であることも知らない人が意外と多いのが現状です。

 

こうした事態を打破するには、もっともっと情報を発信しなくてはならないと思っています。実際、学会や医師会のほか、在宅医療や多職種連携について現場での話をしてほしいという講演の依頼も増えています。そのときに、私がただ話すだけでは伝わりにくいので、きれいなスライドを作りたいということで、ランサーズアシスタントにお手伝いをお願いしたというのが経緯です。

 

――ランサーズアシスタントを選んだ決め手は何ですか?

選んだ決め手は、「ランサーズ」という名前がカッコいいから(笑)。

 

講演や取材などでメディア関係の方などとも接する機会が多いので、その中でランサーズというクラウドソーシングのサービスがあることを知りました。いろんな業界の方が口にされている会社なので良さそうだなというのもありましたし、こういうのは縁かなと思い、契約することにしました。

 

ランサーズさんのサービスの中でも、今回、オンラインアシスタントのほうを選んだのは、一人ひとりのフリーランスの方と個別にやり取りするのは時間的に余裕がないというのが理由です。ランサーズアシスタントは専任のディレクターさんが窓口となるので、依頼が簡単で、かつ細かな調整もしてもらえるというスタイルがやりやすいなと思いました。

 

学会や講演で発表するスライドの仕上げを依頼。情報発信は積極的に行いたい

――現在、ランサーズアシスタントにどのような業務を依頼されていますか?

学会や講演で発表するスライドの最終段階の仕上げを依頼しています。

 

当クリニックでは医師だけでなく、現場常勤の全スタッフも学会で発表しています。発表内容はもちろん自分たちで作りますが、きれいに見せたり、理解しやすいようにまとめたりというのは専門のスキルを要するので、不慣れなメンバーが多いんです。そこで、私やスタッフが発表する資料の最終的なブラッシュアップをお願いしています。

 

医師は学会などで発表する機会が多いので、スライドを作成しなければならないことがけっこうあるんですが、内実をみると、診療時間が終わったあとの深夜から作業を始めて徹夜するというケースがほとんど。

 

この時間を短縮できたら、睡眠がとれたり、本来の診療のほうに力を注げたりするんじゃないかなとずっと思っていました。発表をしっかりやっていこうという医師にとって、スライド作成のサポートはすごくマッチすると思い、ランサーズアシスタントさんに依頼しています。

 

――情報発信に、とても力を入れていらっしゃいますよね。

在宅医療で何ができるのか、どこまでのことがやれるのかがわからないと、たとえば病院の先生達も「退院させたいけれど、病院管理じゃないと診れないだろうな…」と思っているケースがあるんです。当クリニックがどういうことを実現しているのか、どのようにやっているのかという情報を発信することで、医療関係者にとっても患者さんにとっても良いことがいろいろあります。

 

国という単位で見ても、みんなが知るべき情報だと思いますし、当クリニックには臨床で蓄積された比較的大きなデータがあります。こうした情報を今後の在宅医療の発展に役立てたいという思いがあって、時間が許す限り、いろんな場で誰にでもオープンにしていこうと取り組んでいます。新聞やテレビなどの取材にも積極的に応じますし、講演の依頼は今年は、40本ほどこなしています。

 

医療関係者に向けた発表や講演以外にも、患者さん向けに「YOC通信」というものを定期発行しています。医療は目に見えないものなので、たとえば、なぜ高血圧の薬を飲むのか、飲むことでどうなるのかというように、わかりやすく情報を伝えていかないと一緒に取り組もうというマインドを作りにくいんですね。

 

患者さんとの関係性を構築するのも大切なことので、当クリニックのメンバーの顔写真を入れるなど工夫しています。

 

深夜にスライドを作成する必要がなくなり、本来の診療にパワーを注げるようになった

――ランサーズアシスタントを利用してみた所感を教えてください。

とてもきれいに仕上げてくれるので、自分たちだけで作っていたときとはスライドの見栄えが全然違います。ポスター形式にして学会で発表するものも作成していただいたのですが、それもとても良かったですね。

 

資料はGoogleドライブを使って共有しているので、各スタッフの資料をチェックする際も楽です。チャットを使ったシンプルな依頼で済むので、時間を取られないところがとても便利だと思っています。

 

――ランサーズアシスタントの活用で、どのような効果を得られましたか?

一番の効果は、これまで夜中まで行ってきたパワーポイント作成の時間がなくなったことですね。そのぶん、本来の診療にパワーを注いでいます。

 

もうひとつは、発表に対するスタッフのモチベーションが上がっていること。スタッフはパワーポイントに不慣れなので、これまでは作業するうえでのハードルがありました。それがきれいな形で見せることができるようになったので、「来年はもっと違う案を出してみたい」といった声も聞かれるようになりました。

 

当クリニックではデータ収集にも力を入れています。というのは、在宅医療の現場はとても忙しいので、自分たちがどんなことをやってきているのか見えにくくなるんですね。データとして集計すれば、スタッフ間で共有できるということもありますし、医療関係者や社会に向けて在宅医療の現状をしっかり発信できるようになります。

 

そういう意味でも、医師とスタッフが情報をどんどん発信できる体制づくりに、ランサーズアシスタントさんのサポートがとても役立っています。

 

医療の3本柱「診療・教育・研究」の並立を可能にするサービス

――今後、ランサーズアシスタントをどのように活用していきたいですか?

今後はスライド作成にくわえて、活用の幅を広げていくことも検討中です。

 

一般社会では、ランサーズさんのようなアウトソーシングの形態は多く取り入れられていると思いますが、医療業界ではまだまだ少ないと思います。在宅医療もクラウドソーシングも、今後の社会に必要な仕組みという点で共通するところがあると思っています。

 

「ランサー」は、日本語に訳すと「槍騎兵」ですよね。私の槍騎兵として(笑)、ランサーズさんの可能性とともに、一緒により良い社会を目指したいですね。

 

――ランサーズアシスタントの導入を検討されている医療機関に向けて、一押しのポイントを教えてください。

医療では「診療・教育・研究」というのが3本柱になるんですが、本来の役割である診療に力を注ぎつつ、教育・研究というところもしっかりやっていこうと考えるなら、ランサーズアシスタントは非常に役立つサービスです。

 

医療業界は異業種の情報が乏しくなりがちなので、まずはこういったサービスがあるということを知って、医療現場に取り入れてみてもらえたら、忙しい毎日の診療の一助となるのではないかなと思います。

 

 

取材/執筆担当ランサー:solaneko

出版社に18年勤務。
編集長、メディア設計・企画マネージャーを経験後、フリーランスに。
記事、広告ともに20年のキャリア。取材・インタビュー経験は数百社。

 

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