2営業日で200本制作する仕組みを実現。新商品にもつながった活用事例

2営業日で200本制作する仕組みを実現。新商品にもつながった活用事例
インターネット広告を手がける株式会社オプト。ランサーズを利用し、多様化する顧客ニーズに対応している企業だ。業界のリーディングカンパニーとして市場を牽引するオプトは、ランサーズを利用することで新しい商品を生み出した。顧客の声を反映するために、オプトがとったランサーズの利用方法とは?クリエイティブ戦略部の伊藤氏・田渕氏・榎本氏に聞く。

ランサーズを利用する前に、どんな事業課題を抱えていましたか?

- 広告の運用方法が変わり、従来の体制では顧客ニーズに応えることができなくなった。

数年前までは「純広告」とよばれる、全ての人に同様の広告を届ける枠売り広告が主流で、掲載期間、入稿本数にも制限がありました。それが2012年、「運用型広告」とよばれる予算を元に、随時入札価格やその他調整できる項目をリアルタイムで調整しながら、効率を上げていく広告の仕組みが登場し、「全ての人」から「特定の人」に向けたクリエイティブ制作をするようになりました。「純広告」時代にはわからなかった「どんな人」なのか。「何を求めているのか」という圧倒的な情報量を得ることで、クリエイティブも、より詳細に、ユーザーのニーズに合わせることができるようになりました。

オプトのクリエイティブは、顧客の費用対効果の最大化を目的としています。そのため、「純広告」の時代は、入稿本数が4本と限られているため、アイデアがたくさんあっても掲載本数を絞らなければならず、さらに、入稿期日も決まっているため、実績のあるクリエイティブを選びがちで、新しいアイデアが挑戦しづらい環境でした。

ですが、「運用型広告」では、入稿期日や本数制限がなくなり、PDCAをリアルタイムに回して成果を最大限にするための「運用」が可能になり、さまざまなアイデアを挑戦しやすくなりました。しかし、この変化と顧客ニーズに対応するためには、弊社の制作体制を変える必要性がでてきました。従来は、限られた入稿本数に対して最大のパフォーマンスが出せるよう、制作に至る前から、制作過程において、顧客とブレストし、1本のバナー制作に何時間もかけ最高の1本を作り上げていました。「運用型広告」に仕組みが変わったにも関わらず、クリエイティブの検証スピードは変わらない。これでは、顧客に対して機会損失になりかねません。そこで、はじめからアイデアを絞るのではなく、まず、課題をデザイナーと共有しアイデアを募る「クリエイティブカーニバル」という商品が生まれました。

とはいえ、単に自由なアイデアを集めればよいものではありません。アイデアは必要ですが、顧客の課題を理解した効果的なクリエイティブでなければ意味はありません。「赤」を「黄色」にするようなアイデアではなく、「すでに購入を決めている人」や「まだ検討段階の人」などターゲット別に態度変容させるデザインパターンを集める必要性がでてきたのです。

最短でクリエイティブのPDCA検証を運用する弊社の場合、制作時間がタイトなため、数人のデザイナーへの依頼では、アイデアのパターン数と制作本数が限られてしまっていた。最短で顧客の課題にあわせたアイデアを募集できる仕組みが必要でした。とはいえ、限りある制作人員の中で、顧客からは、一つひとつの制作物に時間をかけつくりたいという声もあり、従来の制作方法も残しながら、顧客ニーズに応えるためには「従来の体制を維持しながら、何十倍というデザインを最短で制作する」という課題が残りました。

ランサーズを活用することで、課題はどうなりましたか?

- リソースの課題は解決し、自社ノウハウと合わせることで新商品が生まれた。

ランサーズの中には、優れたデザイナーさんがたくさんいました。彼らの力を借りることで、顧客の課題を解決する大量のデザインアイデアが生まれると思いました。従来の一人のデザイナーからたくさんのアイデアを出すのではなく、デザイナーの人数を増やすことで最短で大量のアイデアを集める仕組みを考えました。

先ほど、ご紹介した「クリエイティブカーニバル」という商品は、顧客の予算に応じて、例えば、50パターン程度のバリエーションを提示し、その中から入稿する制作物を選択していただく仕組み。従来の内製スタイルですと、例えば10名のデザイナーが5本ずつパターンを制作し、やっと50パターンです。1本あたり最低でも3~5時間はかかる中で、クオリティを落とさず大量に制作するには、デザイナーの数を集める必要がありました。

クラウドソーシングを利用することで、内製部隊とは別に、その数倍のデザイナーを抱えることができ、それに比例してデザインパターンも広がりました。

この商品が生まれたのも、クラウドソーシングとの出会いがあったからです。もちろん当社オリジナルのパッケージ商品ですから、単に「大量のデザインを制作します」というものではありません。

最初に、ユーザー調査を実施し、既存の広告に対するユーザーの評価を集めます。これを分析した上で、複数のデザインをランサーさんに制作いただき、更に集まったデザインを再度ユーザーに評価してもらい、効果が見込める物だけを納品する仕組みです。

既存のバナー広告と比較して、クラウドソーシングを活用した「クリエイティブカーニバル」は、120%のCVR向上という結果も出ています。徐々に顧客の認知も上がっており、社内において事例も集まってきました。利用いただいた顧客には、抜群の費用対効果を提供できていると思います。顧客ニーズに応じて、従来型の内製による制作と、繁忙期にはクラウドソーシングを利用した大量のデザイン制作を提供できるようになったのは大きいですね。img_opt_01

ランサーズ利用にあたり、何かコツやポイントはありますか?

- ランサーズ導入には、社内にクラウド専門体制を整えることが大事

クラウド型のバナー広告制作というものは、当社にとって新しい試みでした。はじめは不安でした。ランサーさん(ランサーズを利用し仕事を受ける人 ※以後ランサー)の経験値や仕事のスタイルもわからない中で案件を依頼しなければならず、しかも、リソースが確保されているわけではないので、常に受けていただけるとは限らない。そんな中で成功したポイントは、クラウド専門チームを社内に整備したことだと思います。

従来の制作方法と大きく変わるため、これまでは内製でしたから、デザイナーの経験値や理解度が高く、細かく要望を伝える必要がなかった。知らない人に頼むとなると、一から指示書を制作するという手間が発生します。ましてやクラウド型なので、相手の顔が一切見えないわけですから、本当に期限通り要望したものがあがってくるのか不安でしたね。

そこで私たちは、ランサーズ内にいるデザイナーさんへの依頼窓口を一本化しました。これによってランサーさんの特徴をしっかりつかむことができ、社内のディレクターや顧客に対してのコミュニケーションがスムーズになりました。クラウド専任担当を設けることで、素早く経験やノウハウを貯めることができますしコミュニケーションロスも防げます。

ですが、デザイナーをクラウドソーシング上で発掘するのには苦労しました。デザイナーの発掘スピードを加速させるため、ランサーズと協同で「WEB広告クリエイター検定」を実施し、ネット広告クリエイティブにおける用語や仕組み。また、デザインノウハウなどの講座を受講いただいた後、制作課題を審査し認定する。この方法を通じて、ネット広告の仕組みの理解と、一定のデザインスキルをもち、弊社と同様のマインドで制作いただける数多くのランサーさんにめぐり会うことができました。

ランサーさんと仕事をして気付いたのですが、本当にみなさん真面目で意欲的。「質問したいのですが…」「こっちの方がいいと思って…」など活発に意見してくださるので、共に顧客課題に向き合っている感覚が生まれ、ランサーさんの顔も名前もわからないですが不思議と一体感がでてくる。

弊社のクラウド担当者からは「こんな状態で、ランサーさんにデザインさせたくない」など、弊社ディレクター同士で議論する姿も見られ、ランサーさんにできるだけ制作しやすい環境になるようフロー改善が行われるようになり、弊社内では「さすが○○さんだね」とランサーさんのID名が飛び交うようになりました。ランサーさんと共に制作したクリエイティブで、顧客の課題を解決するという目的共有ができているため、はじめに抱いた不安は全くないですね。私たちも、この商品を通じて、ランサーさんとのつながりをより強化したいと考えています。

結果として、顧客ニーズを満たせる新商品の開発ができましたし、自信を持って提案できる商品をリリースできました。商品の仕組みだけでなく、受け入れ体制を含めた全体の仕組みが、クラウドソーシングを上手に利用するためのポイントだと思います。今後はコンテンツクリエイティブなど、多様化する顧客の制作ニーズにもチャレンジしていきたいです。


※本記事はランサーズの「ご利用企業活用事例記事」からの転載となります。
http://www.lancers.jp/articles/work/logo-illustration/post-158/