ソーシャルコマースの進展でEC化するソーシャルメディア

ソーシャルコマースの進展でEC化するソーシャルメディア
これまで企業にとってインターネットで商品を販売するといえば自社ECサイトやAmazonなどのモールサイトへの出品が主な方法となっていました。またInstagram、Pinterestなどのソーシャルメディアはブランドイメージを高めるためのブランディング、ファンとの交流を図るエンゲージメントの場として位置づけられてきました。

しかし、近年になってこのソーシャルメディアの位置づけに変化が見られます。ソーシャルメディアがコマース(決済)と融合する「ソーシャルコマース」の流れが加速してきているのです。

またソーシャルメディア上で、ユーザーは写真やイラストといったビジュアルコンテンツと常時接点を持っているので、企業アカウントがそれらを購買促進につなげていくのは当然の流れといえるでしょう。

当記事ではInstagram、Pinterestを事例にソーシャルコマース前線の現状、ソーシャルコマースが企業のWeb戦略にどのような影響を及ぼすのか見ていきます。

Pinterest:「Buy it」ボタンを追加

Pinterestは2015年9月時点で世界における月間のアクティブユーザー数は1億人以上を突破しており、その影響力は非常に大きくなってきています。

Pinterestはインターネット上、Pinterest上に存在する写真やイラスト、サイト情報などを収集できるサイトです。写真やサイトをブックマークして、後で確認できるようなブックマークサイトといえばわかりやすいと思います。
写真上に表示される「Pin it」を押すと、写真やサイトがPinterestのボードに追加されます。


Pinterest上ではこれまで赤色の「Pin it」ボタンのみ設置されていました。2015年6月に青色の「Buy it」ボタンが設置されるようになりました。


これまでPinterestのイメージの服や雑貨を見て買いたいと思ったPinterestのユーザーは多く存在していたようです。
しかし、買いたいと思ってもPinterestではその場で直接購入できませんでした。わざわざインターネットでその服や雑貨を検索し直してAmazon等の別のECサイトから購入する必要があったのです。

2015年6月、Pinterestはユーザーから「Buy it」ボタン設置の要望が多数あったことから「Buy it」ボタンの導入へと踏み切りました。

これによって2015年10月時点、Pinterestには6000万点以上の直接購入可能な商品が掲載される状況になっているとのことです。

Pinterest上の服などの写真を見て、「欲しい」と思った際にすぐに買うことができるようになったわけです。

Instagram:「Shop Now」を追加


Instagramの広告は2013年10月の開始以来、ブランドの認知度を高めるためのものであり直接的に購入を促すものではありませんでした。

しかし、2015年6月より「Shop now」ボタンや「Install」ボタンをInstagram広告に設置できるようになりました。これによってInstagramで商品・サービスを見たユーザーがその場で購入できるようになりました。

例えば、ソックスブランドのStance Socksは、2週間にわたってスターウォーズのキャラクターデザインのソックスを広告として投稿するキャンペーンをInstagram上で展開しました。そして、Instagramの広告に「Shop now」ボタンを設置することでソックスの購入へとつなげました。

写真やイラスト等のビジュアルコンテンツをその場で直接購入に結びつける流れが来ているといえます。Instagramの利用ユーザー層というのは若い女性が多く、ファッションに関心の高い彼女たちをターゲットとするアパレルブランドにとってはキーとなる新たなEC市場になるでしょう。

ソーシャルコマースは顧客接点を多様化し購買の機会を爆発的に増大させる

ソーシャルメディアは企業にとって顧客接点を多様化・増大させました。購入を促す顧客接点ともいえるコンテンツはソーシャルメディア上に企業からも、ユーザーからも共に大量に存在しています。

購入において商品のビジュアルが決定要因の多くを占めるアパレルブランドにとってはビジュアルメインのソーシャルメディアであるInstagram、Pinterestは間違いなく重要なツールとなっています。

そのソーシャルメディア上で商品購入が可能になるソーシャルコマースの流れは企業にとって追い風になることは間違いないでしょう。