「フリーランス」で苦労することとは?

「フリーランス」で苦労することとは?
自分のやりたい仕事であっても、「フリーランス」は楽しいことばかりではなく、苦労することも当然ながらあります。フリーランスが苦労したり、大変な思いをしたりするのはどのような場面なのでしょうか。
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フリーランスの苦労も様々

あらゆる仕事にメリットとデメリットがあるように、フリーランスの仕事は良いことばかりではなく、会社員よりも苦労している点、大変な点が多くあります。フリーランスだからこそ感じる苦労の多くは、金銭的なもの、肉体的なもの、社会的立場によるものに集中しているようです。

 金銭的な苦労

フリーランスの大多数が経験しているのは、金銭的な苦労です。

1.収入が安定しない

フリーランスの仕事は、やればやった分だけ収入になります。しかし、フリーランスになったその時から多くの仕事がこなせるわけではありません。最初は生活していくだけで精一杯というフリーランスもたくさんいますし、貯蓄を切り崩しながら何とかしのいでいるという状態のフリーランスも多いものです。

今月あった仕事が来月もあるとは限らないため、月々の収入も一定ではありません。また、仕事をしても、仕事を終えた瞬間にお金が入るわけではなく、1-2ヶ月のタイムラグがあってようやく報酬を手にすることもあります。ゆえに、仕事をこなしながら、収入のタイミングを常に把握しておく必要があるでしょう。

2.仕事ができない時は収入が途絶える

当然といえば当然ですが、フリーランスは仕事をしなければ収入がゼロになります。病気になって仕事ができない状態でも、何の保証もありません。病気まではいかなくとも、体調を崩した状態で無理して仕事をすることは品質の低下や納期の遅れにもつながる可能性があり、仕事の継続や責任問題にも関わってきます。

3.交通費や勉強代は自己負担

たとえば、外に出てクライアントと打ち合わせをした場合、かかった交通費は自己負担です。研修会やセミナーに参加したり、必要な書籍や資料を購入する費用も、全額自分で払わなければなりません。仕事にかかった経費は、確定申告の際に申請して認められれば戻ってきますので、領収書をしっかり管理しておきましょう。

4.時間をかけた仕事=収入アップではない

単価がいくらと決まっている仕事の場合、どれだけその仕事に時間を費やしても、決まった単価しかもらえません。たとえば、1万円の仕事を2時間でこなすのと、1日がかりでこなすのでは、それを時間給として考えた時にかなりの差が生じることになります。時間をかければかけるだけ報酬がアップするわけではないので、収入を得るためにはコスト意識を持って効率よく仕事を進めることが大切になります。

金銭的な苦労が大きくなると、精神的にも辛くなってくるものです。毎月決まった給料を貰える会社員では味わうことのない苦労かもしれません。

肉体的な苦労

フリーランスならではの苦労で多いものといえば、金銭的なもののほかに肉体的な苦労があげられます。肉体労働ではないのに肉体的な苦労が大きいのは、フリーランスの仕事の特徴であるといってもいいでしょう。

1. 腰痛・肩こりはもはや職業病

長時間パソコンの前に座って作業をすることが多いフリーランスにとって、ずっと同じ姿勢でいることによる腰痛や肩こりは代表的な職業病ともいえます。ひどくなると腰が痛くて座っていられなくなったり、腕が上がらなくなったりと、日常生活にも影響が出てきます。

2.ドライアイ、目の充血

パソコンのモニターを凝視する環境に長期間身を置くと、ドライアイや充血、そして視力低下といった目の症状に悩まされることもあります。慢性的な目の疲れは、頭痛や肩こりなど他の不快な症状を引き起こす原因になります。

3.肥満、生活習慣病

ひどくなる前に気をつけたいものですが、座り続けの作業、不規則な仕事時間など、フリーランスの仕事や生活のスタイルは決して健康によいとは言えません。特に、自宅で仕事をしている人の場合は、朝起きてから夜寝るまで、数十歩しか歩いていないということもあるほどですから、慢性的な運動不足が問題になります。

肉体的な苦労は、仕事中に時々休憩を入れて姿勢を変えたり、時間を作ってウォーキングするなどの小さな工夫で防ぐことができます。体調不良につながらないよう、日々の生活の中から予防することが大切です。

社会的立場による苦労

金銭的・肉体的苦労に加えて、最後にあげるのが「社会的な立場の弱さ」です。実際にフリーランスで仕事をしていると、会社という信頼出来る支えがないために、不利益を被ることが多くあります。

1.安く見られがちなフリーランス

会社という後ろ盾がないことで、クライアントに安く見られてしまうというのは、多くのフリーランスが感じることです。通常よりも低い金額で仕事を依頼されたり、今後の継続的な依頼を匂わせながら、安い報酬を提示されたりすることもあります。

2.賃貸契約やローンを組むのが難しい

フリーランスは収入が不安定で、また会社という組織に所属していないことから、契約関係では苦労することが多くなります。特にフリーランスになって間もない頃は、賃貸契約を結ぶために普通の人より多くの手続きを踏んだり、書類を多く用意しなければならない、家を購入したくてもローンを組むのが難しいという苦労もあります。

3.仕事を獲得するのが難しい

大手の企業などは、社会的信用のある名の通った会社に仕事を依頼したがる傾向があります。激しい競争の中で、企業を相手に一個人であるフリーランスが仕事を獲得するためには、相当の実績と努力が必要になります。

まとめ

フリーランスやノマドといった働き方が浸透してくるにつれ、自由を求めて「会社勤めが嫌だからフリーランスになりたい」と考える人も多くなっているようです。

実際はフリーランスの方が会社員よりも大変な点もあり、また一人で何でもこなさなければならないので、それだけ苦労が多くなると言えるでしょう。事前にフリーランスの苦労や大変な点をよく理解しておき、現状からの脱出手段として安易にフリーランスの道を選択することのないようにしたいものです。

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