使っていない英語スキル、副業で生かしませんか?

使っていない英語スキル、副業で生かしませんか?
副業として英語を使って仕事をしてきた経験をお持ちのエリピカさん。英語を扱う仕事は、毎日がカルチャーショックの連続と言います。英語を使った副業を始めるにあたってのポイントや自身の経験からみた、これからの翻訳や通訳についてご紹介いただきました。
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副業なんて自分には縁のない話と考えていませんか?

首相官邸は平成29年3月28日付で『働き方改革実行計画』と銘打った文書を発表しました。国が副業を認める方向に転換しています。ロート製薬株式会社、サイボウズ株式会社、株式会社リクルートホールディングスなど大手企業が副業を認め始めていることは有名な話です。今後追随する企業が増えるでしょう。

私自身、副業をおこなっているうちの一人。副業でライターとして活動し、翻訳にも携わっていた経験があります。現在は英語でのお仕事はセーブしているのですが、英語ができれば、副業として生かせることをご存知ですか? 誰もがうらやむほどの英語のスキルがなかったとしても、少しでも英語ができるというのは、それだけで武器になり得ます。

英語を活用できる2つの手段とは?

手段は2つあります。1つ目は翻訳・通訳の会社に登録して働くこと、2つ目は自分がフリーランスもしくは副業の翻訳者・通訳者として働くことです。

翻訳会社に登録すると、翻訳会社から指定される文書の翻訳を任されます。自分で文書やクライアントを選べることはあまりありません。翻訳会社との契約には大きなメリットがあります。誤訳や翻訳の抜け漏れが発生してもそれは「翻訳会社の成果物が品質を満たしていなかった」ということになり、「翻訳家○○の翻訳の品質が良くなかった」と翻訳家個人名がクライアントに提示されることはありません。

デメリットは、翻訳会社がいくらの粗利を乗せて、どの程度の粗利率で販売しているのかがわからない点です。翻訳家の契約は文字数など文章の量で考えることがほとんどですが、成果物がいくらでクライアントに販売されるのかは、翻訳会社に委ねられます。

私は、どちらの状況も理解できる経歴を積みました。大学を新卒で卒業した後の会社に約7年勤めた後、翻訳会社でも働きましたし、自分が働く翻訳会社とは別で、翻訳に携わる仕事も経験しました。自分の英語力不足も経験不足も重々承知していましたが、人生一度きりですから、決め打ちせずにどちらもやってみて自分の肌に合う仕事をしたいと考えました。

英語を扱う仕事をするということ

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英語を扱う仕事は毎日がカルチャーショックの連続です。以前、英国式の学校に関する翻訳関連のお仕事を受けたことがあります。私自身は、海外への留学経験がないのですが、学年の数え方が日本と外国で異なることへの知識が浅く、慌てて調べた記憶があります。

異文化や制度への理解だけでなく、“翻訳者” “通訳者”と名乗るからには言語のプロフェッショナルであることが求められます。

AIに任せることはできない翻訳と通訳の分野を、副業にする

日本語は、文書や業界によって色の違う文章が出てきます。例えば法律分野や特許の明細書を読んだことはありますか? 同じ日本語と思えない文章です。

ただしこれらの文書は読みづらいですが、「型」があります。型に沿って書かれたものは、パターン化しやすくAI(人工知能)化もしやすいと考えられています。コンビニなど小売業のレジにもAIがどんどん導入されていますね。タグを読み取って精算するという、単純な作業だからです。型にはめることができるものはAI化しやすいのです。

ファンタジー物語の翻訳

人間の翻訳の需要があるのは、単純でなく型がないものです。では、需要のある翻訳の分野ではどのようなものがあるでしょうか。2つの例を挙げます。

ファンタジー物語の日本語訳について、間違っている!と議論がなされることが多いのはご存知でしょうか。私は、物語の翻訳は大いに意訳をしてもいいのではないかなと考えます。英語の原作者が信頼を置いているからこそ、その日本語翻訳家が日本語を紡いでいる。原文と多少違っても、しっくりくる、ワクワクするような流れの文章になっていた方が読んでいておもしろいですよね。

しかし「正確に、原文と全く違わない翻訳で読みたい」という読者も少なからずいます。そのため物語の翻訳は非常に難しいとされています。洋楽の歌詞も同じような難しさがあり、翻訳家にも想像力や文章力が求められます。

映像の翻訳

映像の翻訳はAI化が難しい分野です。今、海外チャンネルブームが来ているといっても過言ではありません。海外ドラマが数多く日本に輸入されています。吹き替え用の台本は直訳でも問題ないでしょうが、字幕は視聴者が目で追える量でうまく訳出しなければなりません。

例えば“I can’t take my eyes off from you. I really like you.”を直訳して“僕は君から目が離せないんだ。僕は君のことが本当に好きなんだ。”と訳してしまうと、セリフやシーンとしては一瞬ですが、字幕では文字が画面に乗りきりません。それよりも“君に夢中なんだ。好きだ。”と訳出した方が、目で追える量で画面にも載せることができます。翻訳には機転も必要ですが、だからこそおもしろいですよね。

会議・商談などの通訳

また、通訳の分野では、会議・商談などの通訳や音声テープ起こしのAI化はまだ難しいと考えられます。話し手それぞれに言葉の癖があり、専門用語や社内用語も、機械には理解できないことが多々あります。加えて英語にも方言があります。たとえば、国籍の違う人たちが一緒に英語を使って会話している、その英語を書き起こしたり通訳したりというのは、国によってそれぞれの言葉の癖が違い、骨の折れる作業です。

本業を英語の溢れる環境に

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冒頭にも書いた通り、私は現在、英語に関連するお仕事をセーブしています。理由は2つ、1つ目は自分の実力が全く足りないことと、2つ目は自分にしかできないことをしたかったためです。

あまり難易度の高くない翻訳のお仕事をお受けしていましたが、心から興味関心がある分野に携わるには専門用語が多く、自分の力では到底足りないと気づきました。やりたいことが得意なこととは限らないとはこのこと、好きですが仕事としては成立しないと判断しました。

2つ目は、英語の面白さを知る一方で、日本語の美しさにも改めて気づき、日本語を扱う仕事をしたいと思いました。本業としてWebサービスのグロースハックに携わっています。日本にオフィスがありながら外国籍の社員が多い、異色の会社に飛び込むことができたのは、英語を扱う仕事を通して、自分の興味関心の枠が広がったからだと思っています。

まとめ

翻訳や通訳の世界は奥が深く、おもしろいです。副業として足を踏み入れるのであれば、まずは短いニュース記事やブログ記事の翻訳など、単純なものから始めてみましょう。読みやすい英語で書かれているものが多く、難易度もそれほど高くはありません。専門用語が理解できる方は、最初から多少難易度が高いものに飛び込んでもいいと思いますよ。

度胸があり変化に対応できる人が生き残れる時代がきていると思います。ちょっと勉強した、人より少しわかる、程度でも積み重ねていくことでスキルアップできます。ぜひあなたの得意な英語を生かして、副業を始めてみてくださいね。

※推敲完了 2017/06/02

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