36歳からの社会人を救ったわらしべ長者的仕事術

36歳からの社会人を救ったわらしべ長者的仕事術
漠然と“モノカキ”になりたいと考えていた中学時代を振り返り、「まさか数十年後に現実になろうとは」と語る千葉 瑞季さん。 波乱というほどでもないけれど、ちょっと変わった経路をたどって今ここに生きている。何もできなかった自分に、血肉をつけてくれた数々の職業と経験。そして、クラウドソーシングとの出会いを経て「どうにもならなくても、どうにかする」をモットーに生きる千葉さんの半生に迫ります。
LANCER SCORE
46

自分で生きるしかないと気づいた36歳

千葉さん

36歳で離婚をいたしました。高卒後すぐに結婚し、専業主婦として暮らしていた何の蓄積もない、30代半ばの社会人1年生です。

非正規労働者の筆頭にされる派遣社員ですが、自分にとってはかなり良いトレーニングでした。即戦力として雇われるということは、短期のうちにプロにならざるを得ません。「普通の会社勤め」を知らずに過ごした時間を、一気に埋めていくほど密度が濃い働き方だったと感じています。

お陰でさまざまな企業と職種に触れ、ビジネスマナーやら社会システムやらの学びの場とさせていただきました。

遅れてきた社会人から見れば、周囲は“スゴイ人”しかいません。年齢が下であっても、すべて大先輩です。教えてもらえれば、それが自分の栄養となります。

あの頃は素直だったなあと、今では率直に感じます。社会に放り込まれ必死でかき集めてきた経験が、現在のライター業の支えとして活きているようです。

人生はOJTでできている:東京編

現在の仕事に大きく影響しているのが、経済新聞社でのデータベースインストラクター業務だったかもしれません。

経済紙が運営する巨大データベースには、各企業の決算データはもちろん、過去数十年に渡る新聞記事、特許技術、土地価格、企業格付けなどあらゆるビジネス情報が格納されています。

顧客は主に上場企業や外資系、大学などですが、データベースから必要な情報を抽出するテクニックに関し、社員や図書館員向けに常時セミナーが開催されています。当時は、新聞紙面をくまなくチェックしてセミナー内容を考え、原稿とパワーポイントを作成していました。

もっとも今に役立っているのは、リサーチの技術です。多くの画面の中から、必要な情報を抜き出し、並べ、さらに精査する。これをいかに短時間で行なえるか、どんなキーワードで欲しい情報が引き出せるのかを、時間をかけて学びました。

週に担当しているコマ数を充実させるために、データベースと外部サイトを駆使してカリキュラムを作っていたのも懐かしい思い出です。

ムダになる経験はない:帰郷編

帰省後は、パソコン教室に就職し、約5年間、求職者支援訓練に講師・キャリアカウンセラーとして携わりました。

現在、ビジネス系についで需要が多いのが、求人系の記事です。こちらも経歴が幸いして、切れ目なくご依頼を頂いております。

キャリアカウンセリングを実施したり、ハローワークの担当者と話し合ったりすることも多く、社会の現状や多彩な職業を知ることができました。効果的な履歴書作成や職務経歴書も、さんざん赤ペン添削を行ない、その手の記事作成のネタになっています。

雑多な経験こそ宝の山

家族の事情で一昨年の暮れで退社し、フリーランス生活を開始しました。

盛岡で正社員していた頃の収入を、1年で超えられました。2年目が終わる頃には、東京時代をもコンスタントに超えてきています。まだまだ自分はやれる、と密かな野望を抱きながらかなりマイペースな毎日です。

のんびりはしていますが、健康管理とクライアントの信頼だけは、死守しています。

〆切が迫れば10数時間画面に取りついている日もありますが、脳が疲れを訴え始めたら、即就寝。ホワイトボードとカレンダーで、依頼スケジュールを調整し、絶対に納期前に提出できるように組んでいます。

納期まで短期な案件と、月末までの案件をうまく配置すると、ムダな空白日がなくなります。

ランサーズでプロジェクト案件に提案する際には自分の記事が掲載されているURLを記載すると、採用される確率が高くなります。過去の積み重ねだけが、自分のこれからを支えてくれます。

ひとつの業界に精通した深い知識がないのも、「職人ライター」にとってはそう悪いことではないかもしれません。古い知識に固執せずにどんなテーマもこなせます。記事を書く際には、自分が知っている業界のことでも必ず新しい知識との比較を行ない、使えそうならば活用する程度です。

仕事のスタイルは人それぞれ

社会人としては、ゼロどころかマイナススタートだったような人生ですが、現在はこれで良かったと思えます。

経験を得て身に付いたもっとも重要な要素は、“働き方”でした。何をしようと、どこにいようと、自分なりのワークスタイルを持たなければ、仕事はつらいばかりで他人をうらやんでしまいます。とにかく目の前の課題を、その時にできる方法でこなすというのが、自分のスタイルです。

フリー3年目の抱負は、最低ラインの安定と、さらなる収入アップ。今後も過去の経験を踏まえ、テーマを嫌わずに職人的なライターとして記事作成していきたいと考えています。

生涯現役で生きていけるのが、最大の野望といえるのかもしれません。

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