誰だって初めは失敗している!?フリーライターが味わった苦~い3つの経験と対策

誰だって初めは失敗している!?フリーライターが味わった苦~い3つの経験と対策
フリーライター歴4年の鍋谷 萌子さんは、新聞や雑誌に携わるなど、多岐に渡り活躍しています。誠実な対応でクライアントから信頼を集める彼女ですが、かつては”ほろ苦い失敗”をいくつも経験してきました。彼女はそんな苦~い経験をどう乗り越えてきたのか? その術をご紹介します!
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実際に私が体験した3つのトラブル

フリーランスには「上司」「同僚」がいません。だからこそ気軽でもあるのですが、トラブルやミスが起こった時には誰も助けてくれないのも事実です。

私はそれほど器用なライターではありませんでした。そのために、トラブルや失敗も味わってきました。なかでも、記憶に残っているのが……

1、資格がないことの弱み
2、システムエラーでの締切り破り
3、クオリティーの低さによるリジェクト

です。

クライアントから言われた「品質を保証できる資格が、あなたにはあるの?」の一言

指さし

今でもはっきりと覚えているのが、食事にまつわる記事を書いた時、クライアント様に言われた言葉です。「○○は健康によい、こういうレシピがあると言っていますが、断言できる栄養士などの資格をあなたは持っているんですか?」と聞かれました。

当時、私は相当数のレシピに関する記事を執筆していました。また、実際に自分で作った糖尿病食で、糖尿病予備軍だった家族の血糖値を半年で正常に戻した経験もありました。そのため、「食事」というカテゴリーにはそれ相応の自信を持っていたのです。

ところがクライアント様によっては、資格がなければたとえ正しい知識であったとしても満足していただけないことを実感しました。先ほどの一言を言われた時は、今まで資格の1つも取得してこなかった自分自身の人生をとても悔やんだものです。

メールが届かない! システムエラーにより、招いた締切り破り

PCメール

私は、公私ともに7年間に渡り「決して締切りを破らない」ということを意識して生活してきました。ただ、”今までに1度も締切りを破ったことがないか”と言われると、実はそうではないのです。

少し特殊なシステムを使って、やりとりをしていた時のことです。利用していたサービスでは、メッセージが届けば、自分のメールアドレスに受信通知が送られる仕組みになっていました。

ただある日、クライアント様から「○日までに修正対応してください」とメッセージが送られてきていたのに、受信通知がされないというエラーが起きてしまいました。結局、私がクライアント様の連絡に気づいたのは、指定された締切から1週間がたったころ……。

私自身は「原稿も出したし、相手からもメッセージが送られていないので校了になったのだろう」と思っていたのです。

「新しい仕事の案内は来ていないかな」と受信BOXを開いた時に表示されていた『連絡がないのですが……』というクライアント様の失望された一言は、数年経った今でも忘れることができません。

実力不足によるリジェクト経験もある

私がまだほんの駆け出しのライターだった頃の話です。当時の私の文字単価は0.3円程度でした。そんなときに舞い込んだ、1文字1円の新しい仕事。当然、私は飛びつきました。数万字の仕事であり、当時の私にとっては大変な高額案件でした。しかしそれは……

1、インターネット上にはない情報を
2、特殊な知識で
3、先方の指定する形式で書く

というものでした。

私のリサーチ不足、事前確認と情報共有の意識が薄かったことから、クライアント様より「お送りいただいた原稿は、期待していた基準を満たされておりませんので……」と受け取りを拒否されてしまいました。

幸い「掲載はいたしませんが、お時間を割いていただきましたので半額分はお支払いいたします」と報酬を一部いただけました。

しかし「使いモノにならない原稿を作成してしまった」「それなのにクライアント様にお金を払わせてしまった」ということが、強い後悔となった胸に残り続けました。

悔やんでいたって何もならない! 解決策を模索しよう

いろいろな失敗をしてきた私ですが、落ち込んでいては何も変わりません。そこで、これらのトラブルや課題にぶつかった時にどのように乗り越えてきたか、というお話しをしたいと思います。

資格がなければとればいい!

勉強する女性

「資格がないことがネックになったのならば、資格をとればいいんだ!」というのが、まず真っ先に思いついた解決策でした。

あの苦い経験を味わった後、私は一念発起をして2年の間に……

1、フードコーディネーター
2、フードアナリスト
3、コムラードオブチーズ
4、校正実務講座修了
5、終活カウンセラー

の5つの資格をとりました。現在はコーヒーの資格の結果待ちです。

これらはすべて民間資格です。難しいものもあれば簡単なものもありますが、資格を1つ増やすということは、武器を1つ増やすということです。

「多くの仕事がほしい!」と考えるのであれば、皆さんも資格取得に努めてみてはいかがでしょうか。資格取得のためのお金は必要な投資だと私は思いますし、いずれお仕事で回収できることと思います。

連絡の不備を失くすには?

システムエラーなどで意図せず不義理を働いてしまった場合、まずは気付いた時点で連絡をしてください。その際に、「今後どのような対策をしていくか」についても併せて伝えましょう。

私はこのミスを犯した直後にメールチェッカーを入れました。これは、仕事用のメールアドレスにメールが来たら音を立てて知らせてくれるというサービスです。

上記のトラブルは「そもそもメールが届いていないこと」が原因だったのですが、「メールが来ていたことに気付かなくても同じことが起こる」と思ったからです。また、進行中の案件がある場合は、1日に1回はシステムを覗くようにしました。

※ 現在は、当時使用していたメールチェッカーサービスは廃止されています。

トライアルテストとすりあわせ

現在、私は初めてのお客様には原則としてトライアルテストを実施しています。これは「最初の1記事は基本的に無料で作成します。その記事が、クライアント様の求めるクオリティに達していないと判断された場合は、お支払いは無用です」というものです。

たとえば「10,000文字も書いてリジェクトとなってしまった」という場合、上でも述べたように、ライターにとってもクライアント様にとってもダメージが大きいでしょう。しかしトライアルテストを実施していれば、このようなダメージは最小限で済みます。

ときどき、「急ぎなのでトライアルテストをしている時間がない」というケースも舞い込みます。その場合は、事前に「リジェクトの場合でも半額はもらう」などの打ち合わせを行なっています。

ミスやトラブルはだれにでも起こること

ここまで3つの課題とそれを解消するための方法を紹介してきました。これらの課題やミス、トラブルは、起きないことに越したことはありません。しかし、ライター業をやっていくなかで、ほとんどの人が何がしかの問題に直面するでしょう。

何か問題が起きたとき、フリーランスの場合、あなた一人だけがクライアント様と相対することになります。当然、迷惑をおかけすることになりますので、その都度、反省し改善していかなければなりません。

ただ、だからといって落ち込みすぎるのはよくありません。そのミスから何を学び、どうカバーしていくかが重要なのです!

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