工数管理から考える。ライティング報酬はいくらが妥当?

工数管理から考える。ライティング報酬はいくらが妥当?
ライティングの仕事を手がけていると、疑問に感じる報酬の問題。はたして自分の仕事の価格は適正なのか。ライティング案件の単価について、工数管理の視点から考えてみます。現役フリーライターに聞く、ライティング単価の工数管理論。
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代表的なライティングの報酬単価4種

多くの人が疑問に思っているであろう、「ライティングの報酬はいくらが妥当?」という疑問。

スキルや仕事のスタンスが違えば報酬が違うのは当然とはいえ、何かの基準が欲しいというのは本心ではないでしょうか? ここではライターが報酬を決めるときに考えるべき事柄を、工数管理の観点から考えてみたいと思います。

フリーランスのライターでも、報酬の決め方はいろいろあります。まずは代表的な例を挙げてみましょう。

  • 1.文字単価
  • 2.ページ単価
  • 3.案件単価
  • 4.時給換算

この辺りが一般的かと思います。他にも書籍などの“冊単価”などもありますが、こうなると特殊なスキルや経験が必要になるので、ここでは省略します

1.文字単価

納品する文字数に単価をかけて報酬を決定するもので、文字数が多いほど高額になります。比較的安価な案件が多く、1文字0.2円~3円くらいが多いと思われます。

2.ページ単価

その名の通り、1ページあたりいくらという決め方で、価格帯はピンからキリまであります。注意したいのは「1ページ」の基準です。A4に収まる範囲だと思う人もいれば、原稿用紙ベースにして400文字をイメージする人もいます。後でトラブルの原因にもなるので、最初に「1ページ」の基準を決めておく必要があります。

3.案件単価

文字数に関係なく、1案件いくらと決めるパターンです。文字数に関係ないとはいえ、ある程度の文字数指定はあるのが一般的で、「1,500~2,000文字」とか、「800文字以上」といった指定がなされます。

また「取材後に執筆」など、何らかの作業が伴うケースもあります。文字数が増えても報酬は変わらないため、「後で文字単価に換算したら、すごく安くなってしまった」ということもあります。ただ、考え方を変えてみると、文字数を指定されているよりも進めやすいことも。例えば「1,000文字」という指定に対して、「1,200文字」の文章を作成した場合で考えてみます。

「200文字」を削るために編集する時間を割くよりも、そのまま提出できれば工程が少なく楽です。同様に、文字数の多い・少ないが、そのまま仕事の難易度に直結しないということも覚えておくと良いかと思います。

4.時給

ライティングにかかった分の時給を受け取ります。明確に時間を申告するものもあれば、「この作業は○時間」と最初から設定されていて、その分しかもらえないケースもあります。

時給換算して考えるのが基本

さて、何かの案件に応募したり、スカウトがあったりしたとき、その報酬が自分の求める基準に合致するかを考える必要があります。説明したように報酬の算出方法はさまざまですから、何かの基準をもってなければ、妥当かどうかを判断できません。

そこで、私が基準として一番オススメしたいのが、“時給換算”という考え方です。

例えば1,000文字の案件があるとします。ひとつは文字単価1円。もうひとつは文字単価3円だとします。文字単価という基準しかもっていないのであれば3円の案件を選ぶでしょう。でも実は、もう一歩突っ込んで考えなくてはいけません。

ライティングと言っても内容はさまざまですし、得意不得意もあります。そのため、「得意分野だと1時間に1,000文字書ける」と言う人でも、「よく知らないジャンルは下調べに時間がかかり、1000文字書くのに4時間かかった」というケースもあります。

文字単価1円で“得意分野”の場合

1時間で1,000文字書けるため、1円×1,000文字で時給1,000円

文字単価3円でも“不得意な分野”の場合

1,000文字書くのに4時間かかるため、3円×1,000文字÷4時間=750円

どちらの方が効率よく稼げるのかは一目瞭然ですね。

時給換算のベースとなる“工数管理”

ここで考えたいのが、工数管理です。これはビジネスをする上で一般的な考え方で、デザイン会社がサイトを作成する場合などにも用いられています。例えばライティングの場合、以下のような工程が必要となります。

  • レギュレーションの確認
  • 下調べ・情報取集
  • 構成を考える
  • ライティング
  • 推敲

さらにクライアントからの修正指示があれば、その対応もしなければいけません。

他にも取材がある場合は、その移動も含めた時間が発生します。動画を見たり、音声を聞いたりする必要があればその時間。打ち合わせがある場合は、それも忘れず工数に入れます。

私の場合ですが、ジャンルによってはライティング以上に時間がかかるのが下調べと情報取集です。そのため、受注するかどうかを考えるときには、まず全工程をシミュレーションして必要な時間数を算出します。そして得られる報酬をその時間数で割って、時給を算出。これが基準以上かどうかで判断しています。

またこの考え方であれば、見積もりを出すのも簡単になります。必要な時間数を考え、時給をかければ、それが見積金額になるからです。

時給をいくらに設定するのかは個人差が大きい部分ですが、この工数管理による計算方法を身に付ければ、1日何時間働けばいくら稼げるかを計算することができます。月の目標金額を稼ぐには何時間仕事をすればいいのか? も分かるようになり、安定した収入を得ることにつなげられます。

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