街なかと古民家。山梨の自然を感じられる2つのコワーキングスペース | 晴co雨dock

街なかと古民家。山梨の自然を感じられる2つのコワーキングスペース | 晴co雨dock
「晴co雨dock」は、山梨県にあるコワーキングスペース。街なかと山中の2カ所に異なるコンセプトのコワーキングスペースを持っています。街なかでは、子持ちママさんの仕事場、地域グループの会議場所として。山中の古民家では、山梨の自然を満喫しながら仕事を行なうことができます。2つの場所をもつ珍しいコワーキングスペース「晴co雨dock」の特徴をオーナーの野口さんにお聞きしました。
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山梨の魅力を、異なる2つの場所から。

コワーキングスペース「晴co雨dock」は、山梨県甲州市の中に2つの拠点を持つコワーキングスペース。「地域性を活かした、ここならではのコワーキング」を実現しているとてもユニークなスポットです。

1つ目の拠点は甲州市内の中心部に位置し、JR塩山駅から徒歩数分。ママ世代が活用する大型スーパーも目の前。散歩で行ける距離には情報系の専門学校もあります。

2つ目の拠点は街なかを離れて山道を走ること20分ほどの上条集落にある古民家。タイムスリップしたかのような、古民家が立ち並ぶ集落は重要伝統的建造物群保全地区(※1)藁葺屋根もそのままの古民家が、そのままコワーキングスペースとして利用できるという珍しいスタイルです。

街なかと古民家、2つの拠点で活躍するオーナー兼管理者の野口雅美さんに「一味違うコワーキングの在り方」についてお話を伺いました。

※1:日本の市町村が条例などにより決定した伝統的建造物群保存地区のうち、特に価値が高いものとして国が選定したものを指す。

晴co雨dock』ワークスペース情報
■ Place 1
・場所:山梨県甲州市塩山上於曽785-10あおばしホワイト1F
・座席:2席〜4席 ※ フリースペースあり
・営業時間:ウィークデーの午後1時から5時までのデイタイム利用(要予約/夜間利用は要調整)
・料金:ドロップイン300円~ ※イベント、会議、事務所等、その他の利用は内容に応じて
・電源 :◯    ・WiFi:◯

■ Place 2
・場所:山梨県甲州市塩山下小田原1099
・座席:テーブル席4 / 居間(LDKスタイル22畳程度) / 縁側 / 2階(板の間)
        / 和室(8畳と6畳)、ミニキッチン / バス、トイレ
・営業時間:日中のみ利用可能
・料金:活動内容に応じ、応相談
・電源 :◯   ・WiFi:◯

山梨の土地ならではの課題から、コンセプトが誕生した。

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- はじめにコワーキングスペースを作ろうと思われたきっかけを教えてください。

以前、私は千葉県に住み首都圏に通うIT技術者でした。でも、千葉に住みながらも子供に様々な体験をさせてやりたくて、地方への移住希望を持っていました。山梨への移住を決めた時、千葉に残すことになった家の活用方法に迷いまして……。普通に賃貸物件にするという選択肢もありましたが、何かしっくりこない。

そんな時、『つながりの仕事術〜「コワーキング」を始めよう』を友人に勧められました。本を読んでみて「これだ!」と思いました。本の影響もあって、賃貸ではなくコワーキングとして千葉で立ち上げたのが「晴co雨dock」のスタートです。

山梨に移住してから、私自身にも変化がありました。子育てをきっかけに関わる人の「層」がママ友やお子さん持ちの親御さん方になったり、移住で新たに地元との関わりが生まれたり。子どもの誕生を機に仕事もフリーになりました。でも、変化を通じて仕事のあり方や女性の働き方などに疑問点や問題意識が出てきたんですね。

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山梨は昔ながらの地域住民同士の密なコミュニケーションが残っている反面、狭いコミュニティ内で固まりすぎてしまうケースがよくあります。この課題に対して、「隠れ家」的に使える自由度の高い空間があればいいのではないか?という考えが浮かび、現在の「晴co雨dock」のコンセプトが生まれました。

初めは千葉と山梨の両方で運営開始した「晴co雨dock」。紆余曲折を経て、今では甲州市内の2カ所でコワーキングスペースを運営しています。「古民家とテレワークの共存」という観点からNPO法人山梨家並保存会との協力を受け、古民家を宿泊可能なコワーキングスペースとして不定期に提供する試みも実施しています。

会議・打ち合わせメインの仕事場と自然豊かな山中の仕事場

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-2つの全くタイプが違う場所の、それぞれの特色や利用形態、魅力について教えてください。

街なかのコワーキングスペースは、ママ達や地域グループの会議・打ち合わせでの利用が多いですね。「Jimdo Café 山梨」のメイン会場利用や「NPO法人 bond place」などの定期的イベント開催もあります。

利用者は30代のママ層が一番多くPCで作業を中心に行ない、40〜50代の利用者は打ち合わせでの利用がメインといった感じです。私も同じ室内で作業をしているので、利用者の方々に意見を求められたり、交流する機会をいただいています。

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古民家のコワーキングスペースは、いわゆる都会型のスペースとはちょっと違ったかたち。同世代グループや家族グループの予約が多く、予約なしで利用する場合、その合間での提供となり不定期開設となります。

ただ、とにもかくにも環境や景色が素晴らしい。2階からの眺めは最高です。まるでジブリ映画の世界に身を置いているかのよう。リフレッシュやインスピレーションの手助けには最適です。場所は中山間地に位置する集落ですが、ITCを導入することでコワーキングスペースとしての新しい活用方法を提示・発信しています。

「晴co雨dock」から地方ならではの魅力を伝えていきたい。

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-これからの晴co雨dockさんの目指すもの、コワーキングスペースを通して実現したいことを教えてください。

「コワーキング」というシステムそのものには、様々な可能性につながる”きっかけ”を持っていると感じます。特に異業種の方々との出会い。「晴co雨dockに来たから出会うことができた」というような将来を創り出す出会いのバトンタッチを実現したいと思っています。

ママの利用者には「フリーとして働いてみたいけれど、今一歩足を踏み出すことができない」という方が大勢います。スキルや経験があっても、足を踏み出さないことで、仕事に結びついていかない。最初の一歩がなかなかうまくいかないんですね。

そんななか「仕事をする場所でありながら、かつ自由度が高い」、「異業種交流の場がある」、「人とつながる」ことのできる場所の必要性を頻繁に感じました。「晴co雨dock」は、そんな悩みを「応援する場所」として機能させていきたいと思います。

地方都市の問題として人口流出や、労働力不足があげられます。一方で、都会では絶対にできない体験を地方では行なうことができます。現在では働き方は多様化し、副業などのダブルワークも徐々に一般化している。「地方に住み、仕事を国内外から受ける」というスタイルは非常に魅力的です。

子育てをしている親たちにとっては、都会ではできない経験を子供に受けさせてあげられる点のメリットは大きいです。「晴co雨dock」の利用をきっかけに、移住を検討している人たちの橋渡し役ができればうれしいですね。

(おわり)

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