月収45万を稼ぐフリーライターの提言|時間管理するフリーって?

月収45万を稼ぐフリーライターの提言|時間管理するフリーって?
発達障害をもちながら月収45万円を稼ぐ谷中さんによる、フリーランスの時間管理論。仕事における時間管理のテクニック論は、世の中に溢れています。でもフリーランスも、会社勤めと同じようなテクニックが必要なのか。フリーランス視点の時間管理のお話です。
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発達障害でありながら月収45万円を超えた、僕のフリーランスな仕事スタイル

どのような仕事でも、よく時間管理の大切さが説かれる。たしかに、時間の管理は大切だ。しかし、残念なことに僕は発達障害で時間管理が非常に苦手だ。ならば、時間を管理せずに仕事をしようと開き直って仕事をした結果、今の仕事スタイルが身に付いた。

「仕事スタイル」といえば大げさだが、何のことはない。好きなときに好きなことをして、気が向いたら仕事をして、疲れたら寝るというだけのことだ。普段は映画を観たり、ドライブしておいしいものを食べたり、文章の勉強をしたり、絵を描いたり……といったように好きなことをする。

そうするうちに、猛烈に文章を書きたくなるタイミングが来る。恋人との初デートの前日のような気持ちになる。そのタイミングは朝か、昼か、夜か、夜中かわからない。それが来たら、迷わずに仕事を始める。

それ以外のタイミングで仕事をすると、集中力に欠けるしやる気もイマイチで、あまりよい仕事ができない。仕事を始めたら徹底的にやって、疲れたら寝る。何時間仕事をするか、何時間寝るかも決めない。時計は基本的に見ない。一日のうちで一度も時計を見ない日もよくある。

これが、僕の仕事のスタイルである。

時間を決めて取り組まない

フリーランスの中にも、仕事をする際には毎日何時から何時までやると決めている人は多いだろう。しかし、これはどうだろうか。仕事をする時間帯を決めずに仕事が出来るのは、フリーランスのメリットだ。時間的な束縛から逃れるためにフリーランスを選んだ人も多いだろう。それなのに、仕事は時間を決めて取り組むべきという固定観念にとらわれて、フリーランスになったのに時間にとらわれている。

もちろん、家庭を持っているフリーランスなど、誰かと共同生活を営んでいるならば自分ひとりの都合で時間を決めることはできないから、時間を決めて仕事をしているという人もいるだろう。

そのほかにも、何等かの理由によって時間的制約がある人は、時間を決めて仕事をしていることだろう。それは大いに結構だと思う。しかし、そうでないにもかかわらず、つまり時間を決めて取り組む必要がないにもかかわらず時間を決めて取り組むのは、フリーランスのメリットを損なうやり方だと思う。

時間当たりの仕事量も決めない

また、時間当たりの仕事量を決めて取り組んでいる人もいるだろう。1時間に何記事書くといったようにである。しかし、これは誤りだと思う。

確かに、よくある1000文字の記事では、スピードだけを重視するなら1時間に4記事くらいは書けるだろう。1記事あたりの単価が1500円ならば、時給換算して6000円にもなるわけで、非常に稼ぎがいい。

僕も、以前はスピードだけを重視して仕事をしたことがあった。しかし、スピード重視の仕事では、記事の質は確実に落ちる。誤字脱字も増えるかもしれないし、少なくとも自分の能力における最もよい記事を書くことはできない。心を込めた記事など書けるはずがない。

それを分かってやっていた。ある時、そのような方法で取り組んだ仕事で、クライアントから感激されたことがあった。「もっといい記事が書けるんだよ」と思った。正直、恥ずかしかった。

それからは、時間当たりの仕事量を決めてやるのはやめた。時計は見ずに仕事に取り組んだ。何分かけてもいいから、とにかく質を追求するようにした。当然、質の良い記事を納品することができるようになった。クライアントの満足度も高くなったと確信している。言うまでもなく、自分の満足感も大きくなった。

このようなやり方では稼ぎが減ると思うかもしれない。確かに、短期的に見れば稼ぎは悪くなるだろう。しかし、スピード重視の仕事は長続きしないし成長も望めない。いつかクライアントに見破られ見放されるか、そのレベルの記事でも満足してくれるクライアントからしか依頼はなくなる。記事あたりの単価を上げることなど不可能だ。

しかし、質を重視していけばスキルはどんどん上がっていく。そして、その質に見合った報酬が受け取れるようになる。長期的に見れば、稼ぎは増えていくのだ。報酬の高い仕事でより多くを稼ぐこともできるし、仕事時間を減らして稼ぎを維持することもできる。多くのフリーランスが求める「より充実した生活」を送れるようになることは間違いない。実際に、僕もこの働き方によって記事の単価は徐々に上がっている。

時間にとらわれていないか考える

もちろん、これは僕にとって最も良く合う方法である。時間を決めて取り組んだ方が集中してよい仕事が出来る人もいると思うし、そういう人はその方法で仕事をすればいい。しかし、そのような働き方の中でも、改めて時間にとらわれてはいないかを考えてみることは、今後の働き方に何らかのプラスになることと思う。

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