独立前から始まっている?フリーランスの営業術!(前編)

独立前から始まっている?フリーランスの営業術!(前編)
独立当初の大きな不安に、『どこから仕事を獲ってくるか』があります。今回ブロガーとして、フリーランスについてのエントリで注目を集めるwebデザイナーのたけ氏に 2回に分けて寄稿して頂きました。
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このたび記事を書かせて頂くことになりました、たけ(@take_it02)でございます。簡単に自己紹介をさせて頂くと、web制作会社でwebディレクターを経て独立し、おかげさまで来年で8年目となります。

 

一時は廃業の危機もありましたが、なんとか乗り越え、食うには困らずやってきたなかで得たフリーランスのノウハウ(?)や体験談を通して、これから独立を考えている方や、フリーランスになったばかりの方のお役に立てればと考えております。

 

あなたの営業スタイルは狩猟系・農耕系?

 

独立するといろんな不安がありますが、やはり一番大きいのが「どうやって仕事を獲ってくるか」という営業の不安だと思います。

 

いわゆる「営業」というと、飛び込み営業やらテレアポ、メール営業・FAX営業と、ガンガン攻めて数をこなしていく、肉食系なイメージが強いのではないでしょうか。
そういった肉食的な営業を狩猟型とすれば、僕は農耕型の営業を主にしています。日常的にタネをまいては育てて、うまく育てばお仕事として頂く。狩猟型営業は、根性のない僕にはやりきる自信がありません。。。

 

この記事をお読みの方には、webデザイナー以外にいろんなフリーランスの方や、独立志望の方がいらっしゃると思いますが、独立したら、営業も事務も実作業も、基本的に自分一人でやる必要があります。
まわりのwebデザイナーの方でも、狩猟型の営業をしているという人はあまりいません。僕が今までやってきた農耕型の営業をご紹介します。

 

独立前のタネまき

 

独立を考えている人向けの本を読むと、「独立を考えているなら、円満退社!」とよく書いてあります。独立してまず不安なのが、最初の仕事をどこから獲ってくるか。前いた会社からお仕事を頂ければ、非常に楽なスタートがきれます。

 

僕の場合は環境に大変恵まれていて、もともといたweb制作会社が営業の強い所で、自社開発しているCMS(簡単にいうとHP更新システム)を扱っていて、その代理店が何社もありました。

 

代理店の営業さんでも、なんとなく気が合った人とは電話でもしょーもない雑談をしてたおかげか、独立後にご発注頂けまし、またこれは特殊な例ですが、社内にも居候している代理店がいて、そこの社長さんから通常の業務とは別に、仕事のことをあれこれ相談されたり、何故か営業資料を作ったりしていました。当時は昼メシをご馳走になったり、飲みに連れて行ってもらう程度でしたが、やはり独立後は定期的にお仕事をご発注頂きました。「戦友」までいかなくとも、ただの「取引先」よりお互い気の置けない仲になる方が、お互い仕事を頼み頼まれやすくなります。

 

代理店との付き合いも良く、在籍していた会社自体も仕事が多かったため、僕が独立しても関係会社の仕事を手伝ってもらえるなら大歓迎と、「独立して前の会社の仕事を奪う」というライバル関係に陥ることもなく、仕事のあてもあっての独立という、幸先の良いスタートとなりました。

 

特に独立を意識して代理店と仲良くしていたわけではありませんが、結果的にタネをまいて育てていた形になります。

 

Twitterでタネまきを

 

そういった背景もあり、初年度はなかなか好調だったのですが、かえって未来からお金を前借りしているようで、なんとも複雑な気分でした。

 

その不安が当たったわけではないでしょうが、3年目の夏前後に代理店さんからの入金が遅れに遅れたり、制作途中で連絡が取れなくなったりと、複数社とトラブルが発生しました。

 

独立当初から安定していたので、その年の6月末の入金がゼロだった時、初めて廃業を意識しました。2年目もいい売上を達成でき、調子に乗ってわりといい家に住んでいたのですが、夜逃げ同然で(ちょっとウソ)もっと安い家賃の家に引っ越しました。

 

廃業を意識しつつも、やらなきゃいけない仕事はあり、並行して新規取引先を開拓すべく某オレンジ色の求人サイトで業務委託案件を探しては応募しましたが、打ち合わせの日を間違えてしまうなど散々でした。

 

某有料マッチングサイトにも登録しましたが、日頃の忙しさにかまけて結局ろくに利用せず、お金を無駄にしてしまったこともあります。ダメな時は何をやってもダメなようです。

 

とはいえ悲惨な毎日だったのかというと、実はそうでもなく、ちょうどその頃Twitterを始めたのもあり、毎週のように飲み歩いていました。

 

2009年くらいのTwitterは「タイムラインで仲良くなった人らで飲もう!」という空気が強くて、特にwebクラスタの飲み会が活発でした。

 

営業目当てというより、単純に「タイムラインのあの人と会ってみたい!」という気持ちで、気づいたら200枚くらい名刺を配っていました。そんな中で、なんとなく仲良くなってお仕事を頂くようになりました。最近では逆に仕事をお願いすることもあります。

 

身の丈に合った場所で、思わぬニーズを見つけ出す

 

Twitterでの飲み会はweb系の同業他社の方が多いのですが、縁があって目黒雅叙園で行われた参加費2万円もするパーティーに出席したこともあります。

 

まわりは映画監督やら某有名発明家やら、ぼちぼち大きいグループ会社の社長さんばかりで、とてもではないですがお仕事には繋がらないというか、規模が大きくなりすぎて仕事にする勇気がありませんでした。

 

こういう時に物怖じしない方だと、経営者として向いているのでしょうが、残念ながら僕の器では尻込みするばかりでした。

 

異色な所だとヴィジュアル系バンドの新年会に参加しました。もちろんアマチュアで、仕事になるならないは別として、面白そうだから行ってみたのですが、2件ほどお仕事に繋がりました。

 

今どきのバンドはアマチュアでもHPにブログ、Twitterとネット上での活動も積極的に取り込んでいる所が多いのですが、ファンの子や知り合いに頼んでいる場合が多いため、そこにうまく食い込めたようです。ありがたいことに、リピートして頂いています。

 

さて、長くなってきたので、今回はこのへんで。
どこでタネをまくかということをご紹介してきましたが、次回はそのタネの収穫方法の極意(?)をご紹介します。

 

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